昼食をとるために、
渋谷はスペイン坂にあるイタリアンに入った。

ランチで１０００円前後の店である。

メニューを見ていたら、気になる料理があった。

「限定６食」

そう書かれた料理が２つ。

６食？

限定○食というランチは時どき見かける。
しかし、６食というのはかなり少ないし、中途半端じゃないか。

夕方までランチタイムを設けているような店なのに。

なにゆえに「６食」なんだ？

食べ放題のジンギスカンに行った知人。

仲間と一緒にものすごい勢いで肉を食った。

何皿目かに出てきた肉が、とてつもなく臭かった。
こんな肉が出てくるなら、もうおかわりしたくないと思うぐらいに。

「あれは、ストッパーの肉だったんだよ」

それが友人の見解だった。

なるほど。

しかし、食欲旺盛な方々もたじろぐ臭さって・・・どんな肉なんだ？

以前は番組が高視聴率をとると、
次の会議で寿司やケーキが出たものである。

そんなこともなくなって久しいが。

当時のスゴい話を聞いた。

会議室に行くと、
なぜか入口のガラス部分が塞がれており、
中が見えないようになっている。

しばらくそこで足止めされた後、

「さあ、どうぞ」

中へ入ってビックリ。

なんと会議室の片隅に弦楽四重奏がいたそうだ。
もちろん、プロの方々である。

彼らの奏でる音楽を聴きながら、
優雅に寿司やケーキを食べて、
高視聴率を祝ったそうだ。

テレビ業界には、
こういうバカバカしいぐらいの贅沢も時には必要だと思うのだが・・・
残念ながら、今、こういうことを企むスタッフは減ってしまった。

この前収録した特番、
近頃はよく司会をやっている某芸人が単なるゲストの1人として入っていた。
贅沢な使い方をする。
どうして司会にしなかったのかスタッフに聞くと、

「司会をお願いすると、別料金で、ギャラが高くなるんですよ」

そんな料金体系を敷いているのか。

某男性アイドルの母親は、飲食店を営んでいる。
本人も公言しており、その店はファンの聖地となっているそうだ。

僕の行きつけの飲み屋の奥さんが、その男性アイドルの熱烈なファンで、
少し前に彼の母親の店に行った。

そこで「実は自分も店をやっており」という話になり、
彼の母親から「お店の名刺があればください」と求められたという。

その時は息子のファンを大切にするための社交辞令だと思ったそうだ。
僕も同じ立場だったそう思うはずである。

だが、しばらくして、彼の母親から店に電話があった。
用事があって最寄り駅に来たので、今から行きたいと。

そして本当に、彼の母親と彼の兄弟が店に来てくれたそうだ。

なんかいい話だ。

その時の感激を僕に伝えながら、
「どうしよう～～彼と結婚することになったら」
と自分の旦那の横で真剣に困る奥さんの話の続きは、
日本で一番どうでもいい話だったけれど。

仕事がらみで、いろいろな国の都市に関する資料を見る。

そこにしばしば登場するのが「旧市街」という言葉だ。

これが意味するものはなんなのだろうか。

古い街はそのまま残し、
それとは別の場所に新しい街を築いたということなのだろう。

「世界遺産」のリストを見ると、
旧市街が「世界遺産」となっていることはよくある。

それはさておき。

日本に「旧市街」というものはない。
僕が知るかぎりでは。

古い街を残し、
別場所に新しい街を作る、
そういうことがなかったのだろう。

それが国土の面積によるものなのか、
木造建築という建設様式によるものなのか、
それはわからないが。

「旧市街」という響きに、どうにも惹かれるのだ。

某番組で、中国の辺境にある少数民族の村を取材した。

東京でそのＶＴＲを編集中に、疑問点が生じた。
取材した少数民族の女性に確認しないとわからない。

すると、担当ディレクターがおもむろにスマホを取り出した。
電話をかけるか。
メールを送るのか。

そう思って見ていると、
彼が使ったのはLINE。

すぐさま既読の表示が出て、
返事が戻ってきた。

あんな辺境の村と一瞬でやりとりできるとは。
しかも無料で！

世界は広くて狭い。