女優と五十肩

2022年01月24日 15時09分19秒 | コメディのかけら
知り合いの舞台女優が重度の五十肩になった。

治療では、何ができるようになるかを尋ねられるという。
その目標に向けて、段階的に治療とリハビリをしていくのだ。

「髪を後ろで結べるようになりたい」
「エプロンを付けられるようになりたい」

根気よく治療を重ね、
日常生活に支障がないぐらいまで回復した。

医者が訊く。
「他に何かできるようになりたいことは?」

彼女が答える。
「突き飛ばされた時、受け身がとれるようになりたいです」

普通の女性ならば、
そんなことできるようならなくてもいい。
だが、彼女は女優だ。
時として女優は、受け身をとらねばならないこともあるのだ。

服に関しても困っていることがある。
背中にジッパーのあるワンピースや体にピチピチのジャケットは、
着たり脱いだりが、今の肩ではとても困難だ。

無理ならば、着なければいい。
そりゃそうだ。
しかし、彼女は女優だ。
そういう衣装になることもあるし、
肩の調子が悪いからと断ることも難しい。

そこで先輩の女優に相談した。
その先輩もまた数年前に酷い五十肩になり、
いまだに肩の可動域に制限がある。

先輩はあっさり言った。
「ひとりで着ようとしなければいいのよ」

そうか。
衣装だもの。
誰かに着せてもらえばいい。脱がせてもらえばいい。

彼女は女優としての階段をまた一つ登った。

2022年1月23日の備忘録(鉄工所の花)

2022年01月24日 09時33分48秒 | 日々のかけら
Jan.23(Sun.)

■今日という日。

朝、『Covers』内で流すVTR用の選曲をする。You Tubeや手持ちの音源で楽曲を確認しながら。気分は音楽プロデューサーだ。楽しい。

家人(大)と昼食を取りに出る。お目当ての店は満員。土日や予約を取らないと無理そうだ。次に思いついた店も満員。結局、『華味屋』に落ち着く。家人(大)が麺類を頼み、僕が小さい炒飯と餃子のセット。家人(大)の麺はすぐ来たが、僕の料理はなかなか来ない。隣席の4人家族がいろいろ頼んでいたから、それで遅くなっているのかと思ったが、彼らの料理も来ていない。しかし厨房からは何かを炒める音が聞こえてくる。でも来ない。家人(大)がほぼ食べ終わる頃、ようやく炒飯が来た。なぜこんなに時間がかかるのだ?あんなに長時間炒めるものではないだろ、炒飯は。おそらく、Uber Eatsの注文が入っていたのだろう。僕たちから見えない場所に裏口がある。そこに受け取りに来ていたのだろう。あくまで推測だけど。

腹ごなしに食後の散歩。最近、鉄製の花で周囲を飾るようになった鉄工所の前を通ると、家人(大)がディスプレイに気づく。アイデア高齢者用品の数々が展示されている。なるほど。ここの鉄工所では、そういうオリジナル製品も手掛け始めたのだな。ただひとつ残念なのは、どれもデザインがいまひとつであるところだ。機能も技術も素晴らしいのだから、プロのデザイナーを入れたらもっと素晴らしい製品になると思う。

帰還後、台本書き。企画案の宿題。今日は仕事もするのだ。

夕食は家人(大)が作る鍋。鍋は食べ過ぎるので、ダイエットに突入した家人(大)には危険なのだが。そして案の定、食べすぎている。嗚呼。