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お笑い エアインディア Incredible India ムンバイ訪問4 

2011-11-20 10:09:52 | 貧困問題


インドネタが続いて恐縮です。
でも,ネタが尽きなくて,このままずっと続けていたい感じもするんですがね。
とにかく,面白すぎる。

向こうではホテルで新聞がついていたので,朝起きてテキトーに読んでいたんですが,いや,面白すぎる。インドの新聞は,どの記事も基本的にオチがついてるみたいなんですな。

たとえば,

ムンバイでは自動車の所有者が急増していて,駐車場が不足している。
ふむふむ,そこまでは良いですね。

ムンバイの住宅を買うと同時に,駐車場の権利を買ったのは良いが,実は法律が矛盾していて,そううした契約が成立すると同時に,禁止する相互に矛盾した法律も存在するらしく,後で駐車場の権利を取り上げられる事例が続出しているんだとか。

○○に住む,なんとかさんは,どこそこの住宅を買って,駐車場の権利も○ルピーで購入したが,後でなんとか委員会からクレームかついて,取り上げられた。結果として,自家用車は路上に置いているが,傷をつけられないかと心配している,

で、オチなんですが,

彼の駐車場は,そのなんとか委員会の委員の車が占拠している。ちゃんちゃん。

てな具合で。

雑誌や,複数の新聞にも目を通してみましたが,全体的に,当局の機能不全について,問題視している記事が多かったですな。この記事は法律上の矛盾や,なんとか委員会の腐敗を問題視しているんですな。

こんなのもありました。

どこそこのインフラを整備するのに,州の議会の意見がまとまらず,合意するのに6年かかった。

随分かかってますな。これにもオチがついてまして,どんなオチかというと,

○○は,6年経った今でも,そのインフラが有効であるかどうか,再チェックを求めている。

ハハ。

まあ,日本でも,政治がどうこう,当局がどうこう,といろいろと言われたりはしますが,インドはちょっとレベルが違うようでして,ムンバイ三日目は新聞を読んでるうちに,午前中が終わってしまったくらいで。あまりに面白くて,十分エンタメとして楽しめるんですな。上の記事の説明は,私の記憶ベースなので,正確じゃないかも知れません。

で,こんな記事もありまして

Flyers from city can check airlines’ punctuality online

the Mumbai airport operator has started publishing a monthly punctuality report card of domestic carriers on its website

ムンバイ空港がインドの航空会社の定時運行状況に関するレボートを月次でウェブサイトにのせることになった,ということなんですね。

The first such comprehensive list for flights operated in October compares airline performance in different time slots and the reasons behind the delays. The data shows that 23.48% flights arriving and taking-off from the city were delayed in October.

10月は23.5パーセントの遅れ。到着と離陸双方でのデータです。

まあ,かなりの率で,定時運行ができていないんですね。


Flight crew reporting late to duty or reporting sick at last moment caused nearly one fourth (25%) of the flight delays during the same period.

クルーが遅刻してきたり,直前に病気になったりするケースが遅れの原因の四分の一。フライトとの接続が悪いケースは別立てで説明があるので,これはクルーの個人的な原因に特定して,ということだと思われますが,やっぱり,というか,ひどいですな。

Air India topped the delay list in October as more than 30% of their flights failed to stick by the schedule.

出ました,エアインディア。期待を裏切りません。遅延率トップの30パーセント。

Kingfisher Airlines was the second highest on with 28.17% of its flights delayed.

キングフィッシャーが2位ですが,ここは資金繰りのために間引き運転をする,とかいうニュースが報じられていました。

Since April, the ministry has been pushing the idea of publishing such data in the public domain. However, it took about four months to implement it because it could not reach a consensus on who should be the nodal agency. Considering the Directorate General of Civil Aviation (DGCA), the aviation regulator, is short staffed and burdened with other responsibilities, the ministry asked the Mumbai International Airport Limited to publish the list.

こうしたデータを公表することは四月に決まっていたが,実行するまでに四ヶ月かかった。なぜならばどこがそれを実施するかについて合意が取れなかったから。DGCAは人員不足で他の責務があるため,当局はムンバイ国際空港にデータ公表を依頼した。


ははは。

こういう具合に,最後にオチが。当局にやる気がなくて,合意に時間がかかり、責任転嫁,このパターンで書かれている記事がやたら多かったです。

かなり不満がたまっている,という感じがしました。

まあ,インドは民主主義の国で,合意に時間がかかり,中国のように鶴の一声でモノが決まるということは無い,ということなんでしょうが,モノを決めるのに時間がかかり,大胆なことはできず,役所の不効率も改善することができない。

日本の戯画を見ているようだ,と感じないでもありませんが,こっちは大リーグ級です。

それでも,エア・インディアが毎年死亡事故を起こしているわけではないし,ムンバイの市民生活は普通に回っているわけで,人間社会の許容度というのはかなり高いんだ,ということがインドに行くとよくわかるんですな。ガチガチの管理社会に居ると限界点を経験することも無いんで,本当のリスクがどの程度なのか実感としてわからないわけですが,結構ひどくても,当局が腐敗して,モノが決まらず,時間が守られず,交通ルールが無視されていても,社会崩壊,みたいなことにはならないんだ、ということが,よーく分かります。



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