会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

ムーディーズ 業績悪化

2008-07-31 06:18:28 | 金融
サププライム以来、格付け機関に対する風当たりは強まって、そもそもあいつらのせいだ、みたいな感じですね。中身の怪しいローンも良い格付けで証券化できてしまっていたことが問題だったんですな。

ムーディーズの株価ですが、去年のピークから半分ってことですな。ヒャーッ。

ムーディーズ2y

株価の落ち始めるのが、ちょいと早すぎませんかね。そんな早くから問題になってましたかな。わかる人にはわかってたってことなんですかね。

業績も悪化してまして、

              08/3月     07/3月
Revenue        430.70  //  583.00
Operating Income 199.30 // 304.70


第1四半期の売上も利益も前年比がた落ちですね。まあ、非難されてここに格付けするのをやめたというより、証券化なんかの金融が不調になって格付けの仕事が減ったということかもしれません。

第2四半期の結果も出たみたいで、

Moody's Earnings Drop 48%

Moody's Corp.'s second-quarter net income fell 48% as the credit ratings and research agency continues to struggle, particularly due to a slowdown in the U.S. securities markets.

純利益が前年比に減ったとか。第一四半期より減り方が激しいですな。

Revenue fell 25% to $487.6 million.

売上も落ちましたな。

Moody's and other credit-rating agencies have been struggling amidst the credit crunch, which has left them with fewer securities to rate. Moody's has been particularly hard-hit by declines in U.S. residential mortgage-backed securities, commercial real estate finance and credit derivative ratings.

クレジットクランチでレイティングする証券化商品が減ってて、格付け機関は苦しい。特にムーディーズは米国の住宅ローン関係の証券化や商業不動産関連の資金調達,デリバティブ関連の格付けが減っていることに直撃されている。

Because of these declines, Moody's now expects revenue in the U.S. structured-finance business to see a percentage drop in the high-50s to low-60s for the year. An April forecast was a decrease in the high-50s.

米国での売上は6割以上落ちるかも。6割弱落ちるとした4月の予測を下方修正。


記事は、最近の動きを最後に書いてます。

A report released on July 8 by the Securities and Exchange Commission said the firms put profits ahead of quality controls as they sought to keep up with the surging growth of mortgage-related debt products. On July 1, Moody's said some analysts acted inappropriately after an error was discovered in the ratings of European constant-proportion debt obligations.

7月8日にSECが利益重視で格付けの品質がおろそかになっていたことを指摘するレポートを出したこと。7月1日にムーディーズ自身が、自社のアナリストに不適切行為があったことを認めたこと。

Separately, Connecticut Attorney General Richard Blumenthal sued the major credit rating agencies Wednesday, alleging they systematically and intentionally gave lower ratings to states, municipalities and other public entities. The lawsuit names Moody's; McGraw-Hill Cos., the parent of Standard & Poor's; and Fimalac SA's Fitch Ratings as defendants.

コネティカットの弁護士が、組織だって、意図的に、州や公的機関の格付けを低く出していたとしてムーディーズを含む主だった格付け機関を訴えた。

公的機関の格付けを低くすれば、相対的にリスクの高い証券の魅力が高くなるわけで、格付けがそんなに変わらないなら州債よりこっちを買いましょうよ、とセールスしやすくなるわけですな。格付け機関もグルになってそういう動きに加担したんだろう、ということを前提に訴えたンですかね。


Analysts at J.P. Morgan said in a report the results were better than expected and they were encouraged Moody's didn't lower its full-year guidance. "Nearly all line items were better than our model," the analysts said.

ムーディーズの業績は予測していたより良かった。こういうJPモルガンのアナリストのレポートが出ているそうなんですが、純利益が半分になってこの評価。

お前らやっぱりグルか。



USスチール急騰

2008-07-30 07:09:52 | 資源・インフラ
いやあ、意外なことに、USスチールの株価はここ数年、ずっと上がっていたのでした。

USスチール 5y

こんなきれいな右肩上がりの会社があったなんて、それがUSスチールだったなんて、ってとこですかね。

新日本製鐵(株) 5y

新日鉄も結構いい感じですが、去年秋、サブプライム問題発覚依頼、調整してますな。最近盛り返してますが、震源地のUSはなんともないのに、日本はモロかぶっててビミョーな感じです。まあ、別の事情があるのかどうか存じませんがね。

ただ、USスチールの時価総額約2兆円、新日鉄4兆円、と規模は違います。

USスチール5days

USスチールですが、昨日は14%も上がってます。新日鉄の半分とは言ってもでかくて古い会社なんですけど・・・。

U.S. Steel's profit more than doubles on higher prices

United States Steel Corp. shares jumped more than 14% on Tuesday after the company reported its second-quarter profit more than doubled on prices pushed higher by surging global demand for its steel products.

第2Qの数字が良かったみたいですね。前年の2倍の利益。鉄鋼製品に対する世界需要が高まっている。

The Pittsburgh-based manufacturer reported that income from operations jumped to $954 million from $391 million, as quarterly sales reached $6.74 billion from the prior year's $4.23 billion.

うーん、こんなに伸びるとは。売上の伸びもスゴイんですけど・・・。

U.S. Steel has also been able to avoid some of the raw materials costs that have hamstrung other manufacturers because it processes its own iron ore

USスチールは原材料コスト面で、鉄鉱石を自分で処理できる点が優位。よくわかりませんが、川上まで入ってるってことですかな。

The company also supplies its own coke, which is produced from coal and, along with iron ore, makes up two of the three raw materials used in the steelmaking process.

コークってコーラのことじゃなくてコークスのことですね。自分で調達できる。どーゆーことかわかりませんが、まあ有利な点があるんですな。

Overall, the steel industry has benefited from worldwide demand and a steady appetite from some burgeoning construction markets. Chairman and CEO John Surma said he's looking for the strong results to continue in the coming months.

世界で需要が高まっていること、伸びてる建設マーケットがいくらかあって着実な需要があることに鉄鋼業界は恩恵をうけている。

それにしてもちょっと伸びすぎ、って感じですが、どうなってるんでしょうかね。ちょっとびっくりな発表でした。日本の鉄鋼メーカーも足元は調子良いんでしょうかね。








クラフトフーズ価格転嫁が効く タイソン厳しい

2008-07-29 00:41:05 | 食品
原材料費の値上がりで結構きついわ、という話題もだんだん会社によって状況が変わってきているようでして、


Kraft Profit Tops Estimates; Shares Climb on Earnings Forecast

Net income rose for the first time in four quarters after Kraft increased prices on 90 percent of its foods and beverages and shipments fell less than the company expected.

純利益が4半期ぶりに増加したということなんですな。なんでも、9割の製品の値上げを行ったけど、思ったより売上が落ちなかったとかで。

いやー、こういうの、バフェットさんを思い出しますなあ。強いブランド。世の中から消えてなくなることが考えられないようなブランドを買え。価格競争力が強くて、値上げしても顧客がついてくるような。

モロそんな感じですなあ。

Billionaire investor Buffett held a 9.1 percent stake in Kraft as of March 31.

と思ったたら、バフェットさん、9%も持ってました。3月に買って、次の6月の四半期で増益なんて、良いとこで買ってますなあ。

Sales excluding acquisitions and divestitures may increase at least 6 percent this year on the higher prices, faster than the previous forecast of at least 5 percent, Kraft said.

売上は事業の買収による影響を除くと、6%アップ。



こういう、価格転嫁がうまくいくところは良いんですが、

Tyson Profit Slumps 92% on Higher Grain-Feed Costs

July 28 (Bloomberg) -- Tyson Foods Inc., the second-largest U.S. chicken producer, said fiscal third-quarter profit fell 92 percent as surging corn and soybean prices boosted the cost of feeding poultry.

9割減益、これは厳しいですね。コーンや大豆の値上がりが効いた。

Net income in the three months through June declined to $9 million, or 3 cents a share, from $111 million, or 31 cents, a year earlier

1億ドルあったのが、9百万ドルまで減った。こらアカン。

Chief Executive Officer Richard L. Bond couldn't increase prices fast enough to make up for rising animal-feed expenses. The chicken unit, the biggest profit contributor last year, posted an operating loss of $44 million, its second loss in a row.

エサの値上がりに、価格転嫁が追いつかなかったとか。去年の稼ぎ頭だった鶏肉部門が今年はロスこいている。第1四半期は牛肉部門が赤字で減益だったんですがねえ

まあ、クラフトは加工食品、タイソンは食肉関係で、業種の違いもあるんですがね。そりゃあ、リッツはクラフトだけのブランド商品。鶏肉は誰が売ってても鶏肉で消費者は安い方を買うのかも知れませんな。

食肉業界も苦しくなるとより多く出荷してますます値段が下がるということもあったりして。ブタはそうだったんですな。いまどうなってるのかな。

まあ、エサ穀物が急激が値上がりして、各社、各業界、それぞれ対応してきたわけで、そろそろ巧拙,本来の強さが明らかになってくる頃、とも言えるのかも知れません。

それにしてもバフェット、さすがです。









イスラエルがまた

2008-07-28 00:59:16 | 政治
先日はジンバブエがムチャクチャでんがな、というハナシだったんですか、カーターさんの著書を拝見してから、イスラエルが俄然注目なんですな。

カーターさんのおっしゃるとおりだとしたら、かなりトンデモなわけで、これはついついフォローしたくなるわけでして。

それで,まあ、カーターさんの続編として読めそうな本を迷った末に買って読んでるわけですが、

イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策 1 (単行本)

これが結構面白くて、カーターさんがパレスチナ本を書いてメタメタに批判されていることが書いてあったり、米国がテロに狙われる理由はイスラエルを全面支援してて公平さを欠いているからだとか、堂々と主張しています。

過剰なイスラエル援助には経済上もモラル上も正当性がない、ということをこと細かに説明していっているのですが、テーマはイスラエルロビーの強力さにもあって、題名がそうですな、米国の政治過程がどんなもんか、ということを垣間見れるようにもなっていて、

バーナンキさんの早業のような華麗な政策舵取りじゃあない、その、泥臭い、えげつない、グロくて怖い面がビミョーに香ってくるんですね。

ちなみに、米国のイスラエル支援についてですが、

ちょっと引用させてもらいます。未検証です

※※※
[対イスラエル関連]

1948年~2006年までのイスラエルへの直接支援金:2550億ドル[30兆円を超す金額]
イスラエルに対する米国の支援費全額:1688兆ドル[註・ちょっと意味不明]
米国の対外支援のうちイスラエルに行く割合:27%
世界のなかでイスラエル人口が占める割合:0.1%
ルイジアナの被災者が2002年に受け取った連邦援助:1500ドル(一人あたり。彼らは納税者である)
イスラエル人一人あたりに対する米国の支援費:581ドル(2003年。彼らは納税者ではない)
エチオピア人一人あたりに対する米国の支援費:2.5ドル(2004年)
※※※

ふむふむ。

で、そのジンバブエ級のネタに格上げされたイスラエルなんですが、

W Bank settlement plan condemned

There has been strong international criticism in response to reports of Israeli plans to develop a new settlement in the West Bank.

ウエストバンクの占領地への入植をまた新しくやろうとしているということで、国際的な非難が起きているんだとか。

A US official said the expansion was not helpful to the peace process while UK Foreign Minister David Miliband expressed dismay at the reports.

UN Secretary General Ban Ki-Moon said he was "deeply concerned" at the plan.

米英の高官はむにゃむにゃ、国連のバンさんは深く懸念、と表現強いですな。

Under the terms of the Middle East peace plan known as the roadmap , the basis for current talks between Israel and the Palestinians, all settlement activity should be frozen.

現在、話し合われているロードマップでは、新規の入植は停止することになっているんだそうで、これ、約束破りなわけですな。

カーターさんの著書でも、イスラエルが約束を守らない、と何度も書いていて、それを読んだあとでこの記事を読むと、またやッとるわ、ないしはまだやっとんか、ってかんじです。

It has been reported that Israel is close to giving final approval to new homes at Maskiot, in the Jordan Valley.

最終的な認可をイスラエルがもうすぐ出しそう、というハナシではあるんですが、





もうやっとるヤンケ。



クライスラー リース事業停止

2008-07-27 10:18:31 | 自動車
クライスラーが関連会社で行っているリース事業をやめるとか。

Plummeting Resale Values Lead Chrysler to End Leases

The company, now privately held, told its dealers on Friday that its financing arm, Chrysler Financial, would stop offering leases as of Aug. 1, a move that comes as plummeting resale values of gas-thirsty trucks and sport utility vehicles turn lease deals on those vehicles into big money losers for the Detroit automakers.

中古車価格が、特にデカイ、燃費の悪い車の値段が下がってて、リース事業のリスクが高いから,ということなんですな。


He said Chrysler would offer discounts so that many customers who financed a vehicle would end up with about the same monthly payment that they would have had in a lease.

そもそも、リースしてもローンで借りて買うのとアンマシ変わらないという事情もあり、リースのメリットが無くなっていると説明されているものの、

Lease payments are calculated according to how much of its value a vehicle is expected to lose during the length of the lease, and often have little correlation to the car’s actual price. Most of the larger vehicles under lease are now worth far less than they were expected to be worth, meaning lenders will lose money when they sell those vehicles after the lease ends.

リースの支払いは、リース期間完了後の価格予想、残存価格のことですな、で計算されるが、中古価格がバシバシ下がっているので、貸し手側は損する可能性が高い。

In the last year alone, resale values dropped 12 percent for large pickup trucks and 11 percent for large S.U.V.’s, according to the Power Information Network.

1割以上下がってるんですな。

今回のニュースは事業を止めるということだけで、既存リースの損失については書かれていません。Fordの巨額損失の中にはリースの損が含まれていることには触れてますがね。

まあ、金融がアチコチ入り込むことによって、一旦曲がるといろんなところで大変なことになる、ということですなあ。




クアルコム ノキアと手打ち

2008-07-25 07:26:48 | ハイテク
クアルコムの訴訟問題が去年火を噴いて、米国外で作られたチップが輸入できなくなったりしたんでした。クアルコムは半導体ファブレストップで海外に生産部門も抱えているので、輸入を止められたら・・・。

輸入制限はブロードコムとの訴訟問題によりましたが、ノキアともあったはずですな、ってかいくつも、山ほどあって、どうなるんだろうって感じだったんですが、

Nokia Eyes American Advantage After Qualcomm Deal

LONDON - Finnish handset-maker Nokia and American chip manufacturer Qualcomm have made the surprise decision to kiss and make up, throwing their court cases out of the window in favor of a new agreement over royalties. With Nokia

たしかにサプライズなんですが、和解することに決めたようなんですな。

the settlement with Qualcomm (nasdaq: QCOM - news - people ) could lead to better relationships and negotiations with American network operators, such as Sprint Nextel (nyse: S - news - people ) and Verizon (nyse: VZ - news - people ).

これちょっとわかりにくいですが、ノキアがクアルコムと和解することで、スプリントネクステルや、ベライゾンとの関係が良くなって交渉しやすくなる。

ノキアはケータイ世界ダントツトップですが、米国でのシェアがしょぼくて、今は攻勢に出ているとこなんですね。で、ケータイキャリアとの関係構築が大事なわけですが、クアルコムとの訴訟がネックだった,ってことですな。

なんで訴訟がネックかというと、ベライゾンはクアルコムのチップを採用している→訴訟のせいでチップが使えなくなるとベライゾンは困る、という筋道ですな。ベライゾンも苦労しているわけでして・・・

合意の内容ですが、

Nokia said Thursday that it had hammered out a new, 15-year agreement with Qualcomm, covering various technologies including third-generation (3G) wireless standards and--significantly

15年の合意で3Gを含む。

The financial details of the agreement were not disclosed, but Nokia said it would include an up-front payment and ongoing royalties payable to Qualcomm. However, the Finnish handset-maker said that payments per phone would fall

最初に一括でいくらかまとめて払う。電話一台あたりの金額は減る。

there was no mention of how an ongoing European Commission complaint against Qualcomm would turn out. In 2005, six companies including Nokia, Broadcom (nasdaq: BRCM - news - people ), Ericsson (nasdaq: ERIC - news - people ) and Texas Instruments (nyse: TXN - news - people ) claimed that Qualcomm was behaving in an anti-competitive way when licensing mobile patents

今回、ノキアとの2社間の問題のみ解決しているが、他がどうなるのかはわかっていないとか。European Commissionからの申し立て、ノキア、ブロードコム、エリクソン、TI等6社で、クアルコムが競争を阻害するやり方でライセンスしているとの申し立てているんだとか。

とにかく、ノキアとクアルコムは仇同士だったわけで、びっくりなニュースです。

北京に行こう

2008-07-22 22:49:51 | 政治
昨日はインドだったので、というわけでもないのですが、今日は中国バナシで。

もうずい分前から、オリンピックまでは景気は大丈夫とかなんとか、一つの目標点だったわけですが、あと少しのところまで来てしまいましたな。

オリンピックまでは、ってことはオリンピックが終わったらどうなるの、という不安もあります。それは置いておくとして、 今日は北京のホテル事情についてなんですが、結構、部屋が空いているようなんですな。

Beijing hotels rates fall 10-20 pct ahead of Olympics

驚いたというのか、やっぱりというか、北京のホテルの料金が下がっているとかで、

more than half the rooms in four-star hotels in Beijing over the Olympic period were still available, though bookings were edging up slowly.

4つ星ホテルにいたってはオリンピック期間中でもまだ半分以上空いているとか。ホンマかいな。

Over the same period last year, four-star hotels had booking rates of close to 70 percent, but there are now 20 more hotels in Beijing competing for business.

去年の今頃は7割近く予約でうまっていた。ただ、去年から20もの新規ホテルが参入して競争が厳しくなっている。


However, the government has said five-star hotels have booking rates of nearly 80 percent.

当局によると5つ星ホテルは8割がた予約で埋まっている。


Travelers could be hesitating because of anti-Chinese protests on the international leg of the Olympic torch relay and a huge earthquake in Sichuan.

聖火リレーでの反中抗議やら、四川での地震で旅行者がびびっているのかも。


確かに、オリンピックに北京に行くか、と問われれば休みがもらえたとしてもちょっと考えますなあ。行くにしても、少なくとも旅行気分じゃあありませんよね。物々しい警戒体制なり、抗議デモなり、そういう緊迫した様子、を見に行くのが目的になりますかね。オリンピックそのものより、歴史イベントとしての価値の方が高そうですな。

直前になっても予約が埋まらず、4つ星ホテルの値段が激安になったら考えてもいいかな。

スズキがインドでスゴイハナシ

2008-07-21 23:50:46 | 自動車
自動車販売、アメリカも日本もヨーロッパもダメで、後は新興国でガンバッテもらうしかない

でインドなんですが、

India's Maruti Suzuki Q1 net down 7 pct, beats f'cast

スズキがインドでスゴイ,ということはどっかで聞いたことがあるんですが、

Maruti, 54.2 percent owned by Japan's Suzuki Motor Corp (7269.T: Quote, Profile, Research, Stock Buzz), has nearly half the Indian car market, with models such as the best-selling Alto and Swift hatchbacks, and has been shifting consumers to premium models such as the DZire sedan.

スズキがマジョリティを持っているインドの合弁会社はインドマーケットの半分のシェアを持っていて、アルトやスイフトハッチバックが売れている。

まあ、半分ってすごいですな。軽自動車が売れてるってことですね。

Net sales rose 21 percent to 47.31 billion rupees. It sold 192,584 units in the June quarter, an increase of 13.5 percent from a year earlier.

記事そのものは原材料費が上がったりで前年同期比で利益が減ったということなんですが、売上、これは2割も増えていて、台数ベースでは13.5%増。いや安心安心。インドも売上が落ちたなんてことになったら、世界も終わりって感じですからな。

4半期で19万台。まだまだ小さいですねえ。年間76万台。インドシェアが半分ってことは、インド全体の台数って150万台強。

人口からして少なくともこれから近いうちに2倍3倍になっていくのは間違いないんでしょうな。それにはドーロなんかのインフラ整備も必要でしょうがね。ドーロ族はアフリカよりインドかな。

It will face the greatest pressure in the small car segment, with Tata Motors (TAMO.BO: Quote, Profile, Research, Stock Buzz) scheduled to launch the Nano, priced at just above $2,500, and a venture of Bajaj Auto (BAJA.BO: Quote, Profile, Research, Stock Buzz) with Renault (RENA.PA: Quote, Profile, Research, Stock Buzz) and Nissan (7201.T: Quote, Profile, Research, Stock Buzz) building a similar car.

さてインドの自動車マーケットですが、タタ自動車が激安自動車ナノの販売が予定しているし、ルノー日産との合弁のベンチャーも似たようなクルマを出すとかで,スズキもうかうかしてられない、という状況のようです。

それにしても2500ドルの軽ってどんなクルマなんでしょうな。

こんなんでした。



バラク オバマ 合衆国再生

2008-07-21 10:33:58 | 政治
さて、ヒラリーについてはある程度イメージがあっても、ほとんど知られていなかったオバマさん。ダークホース。あっという間にぶっちぎりで、大統領になっちゃいそうな勢いです。

黒人で、いがぐり頭で、演説はうまいが経験が不足とかなんとか。でも、演説だけでここまでこれますかね。

で、オバマさんの著書をちょいと読んでみたわけでして、

合衆国再生―大いなる希望を抱いて

オバマさんは政治的にどの辺に居るのか。右から左だとかなり左だとかなんだとか、あるいは改革派だとかなんだか。

この本を読むと、オバマさん、党派性の強調で政治を分断するのはやめよう、と主張しているようですな。かつてのニューディール時代のような、共和党と民主党の議員同士で、党は違っても友情があって、党は違えど基本的な方向性について最終的には合意が得られた時代に戻ろうと。


オバマさんが上院議員に立候補して、選挙活動していたときのことを書いた文章です。オバマさんの基本的な考え方、政治家としての出発点が示されているいるようなので引用します。

※※※
こういう何ヶ月かにわたる会話からわたしが強く感じたのは、人々の願いのつつましさ、彼らの信じていることに人種や地域や宗教や階級を超えた普遍性があることだった。彼らの大半は、働く意志のある人間ならば誰にでも最低限の暮らしができる仕事が見つかってしかるべきだと考えていた。病気になったために破産申請の列に並ばなければならないような状況はおかしいと考えていた。どんな子供でも純粋に良質な教育を受けられるべきで、その同じ子供たちは親が裕福でなくても大学に進学できるべきだと信じていた。彼らは犯罪者やテロリストに脅かされることの無い安全を求めていた。きれいな空気ときれいな水と子供達といられる時間を求めていた。そして年老いたときにはそこそこの威厳と尊厳を手に引退したいと願っていた。

その程度の願いだ。大きな望みではない。

※※※

オバマさんは、一般のフツーの人が持っている常識、まっとうさのようなものに政治的立場を立脚しようとしている、ないしはしているようです。

大きな政府か小さな政府、とか、市場か規制か、のような大きな二者択一でない、どっちでもないところで、それぞれ解決策を探る、解決すべき問題は、良く見れば、そんなそういうイデオロギー的な手法で取り組んでもむだで、フツーの解決策を探ろうと。

たとえば公教育問題を解決するのに、保守派のいうように公教育を市場化してもダメ、また、革新側の主張のような単に予算を増やすだけでもだめ。良い教師を雇う必要があって、そのために高い給料を雇うべき。教師の評価をきっちりやれ。これイデオロギー問題じゃないでしょう、ってかんじです。

まあ、当たり前といえば当たり前で、大統領選のテーマになるようなことなんだろうか、という基本的な疑問が沸きますが、それくらい米国の政治状況がマズイという読み方もできますね。

ブッシュ時代に内政も外交もすっかりトンでもな感じになってしまった米国民がオバマさんに癒しを感じ希望を託している、そんな感じですかな。

著書を読んだ限りでは、オバマさんは知的で、バランスの取れた人、理想家で、党派やイデオロギーが嫌い、実務家肌で自分でヤル派、人任せにはできないタイプかな。ブッシュ批判はするが個人的には嫌いじゃないと書いていてナニワ節もききそうです。

ただ、細かいところまで把握するので、筋の通らないことには敏感で、不公正なにおいにはことさら敏感な感じです。忠誠を示せばあとはナアナアで済みそうなブッシュさんと違って、テキトーにやり過ごせないかも。

日本政府は結構苦労したりして・・・。

世界パソコン市場の伸び続く 

2008-07-19 02:35:26 | 通信
パソコンとケータイの使用が拡大する、というのは世界の経済が拡大しているということの指標じゃないかと思ってて注目しています。

電気が来ている→インフラがあって電気代払う貨幣経済が存在すると想像つくのと同じで、パソコンがある→ビジネスがあるなり、通信があるんだろうなり、家計に数万円の購買力があるなり考えられるからですね。ケータイも同じですな。

で、

Gartner Says Worldwide PC Market Grew 16 Percent in Second Quarter of 2008
Sharp Declines in Average Selling Prices of PCs Fuel Growth in EMEA and U.S. Markets


ウーン、なんのひねりもない見出しですな。今年第二四半期でPC市場が16%のびた。パソコンの単価が落ちているのが効いている。

世界シェア
HP 13,028 / 18.1 / 17.1
Dell 11,204 / 15.6 / 21.9
Acer 6,749 / 9.4 / 18.9
Lenovo 5,580 / 7.8 / 14.2
Toshiba 3,137 / 4.4 / 29.2
Others 32,157 / 44.8 / 12.3
Total 71,855 / 100.0 / 16.0

数字ですが、一番左が台数、真ん中がシェア、右が前年同期比の伸び率です。トータルの一番右が16%になってますね。16%伸びたということですな。

これ、どう考えるべきですかな。東芝なんて5位なのに4%ちょっとしかありません。かと言って、上位もそんなにシェアが高いわけでもなく、東芝以下ダラダラ多くのメーカーが連なっているという感じですね。規模の経済も働くが、それが決定的にもならない、ビミョーな感じ。

インテルが至れり尽くせりでパソコンを作りやすくしてしまったんで、新規参入が容易になって、業界の構造がこうなったってとこでしょうかね。基本的に部品を集めてきて組み立てる作業が中心ですからなあ。

それにしても東芝、伸びてますなあ。3割近くの伸び。世界の倍のスピードです。一味違う感じがしますね。どの記事も指摘してないようなんですがね。

むしろ、メディアが注目しているのは、アップルの方でして、米国でのアップルのPCシェアが3位になったというんですね。

アメリカ
Dell 5,254 / 31.9 / 11.9
HP 4,166 / 25.3 / 5.6
Apple 1,397 / 8.5 / 38.1
Acer 1,331 / 8.1 / -20.8
Toshiba 907 / 5.5 / 2.8
Others 3,437 / 20.8 / -4.7
Total 16,491 / 100.0 / 4.2

これはアメリカだけでのことですが、アップルの伸びがすごいですな。全体で4%しか伸びてないことを考えると4割近くの伸びというのは・・・。アイホン、アイポッドだけかと思っていたら、こんなに。

東芝。アンマシですな。つまり東芝はアメリカ外で伸ばしている。どこですかな。

世界全体と比べれば米国マーケットは寡占化が進んでいて、上位2社で半分以上なんですね。

どう考えればいいんですかね。それぞれ地場のメーカーが各国で強くて、ならすと圧倒的に強いメーカーがいないという状態、HPとDELLも強いことは強いが圧倒的なのは米国だけで、世界全体でならすとそうでもない。

ただ、マーケットの伸び以上に上位は伸ばしているので、ジリッジリッと寡占市場に近づいている感じはしますよね。記事にも書いてますが、値下げ競争でシェアを取っている面が強く、下位がついてこれない。一台500ドルの時代になってますからね。

なかなかダイナミックなんで、目が離せない感じですよね。