会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

ヨーロッパのムスリム 2

2010-12-29 07:20:44 | 政治
人口ネタをもういっちょ。

『デフレの正体』では、今後の日本の生産年齢人口の急激な減少への対策として、移民政策は役に立たない、ってか、少々増やすぐらいでは追いつかない、と書いていました。

今後、一千万人近く現役が減ってゆくんで、年間数万人しか来ていない移民を、少々増やしてどうなるもんか、ってコトなんですね。

日本は高齢化、人口減少先進国なんですが、移民による労働力補完という意味では欧州が先行しているわけですが、欧州でムスリムが急増しているというハナシについて書かれた本について、以前、エコノミスト誌が書評を載せていたんでした。

ヨーロッパのムスリム ロンドンエコノミスト


で、どんなもんか。

いい動画があったんで貼っときます。


Muslim Demography (Full Version)


ムスリムが欧州の多数派を占める・・・、までは行かないにしても、結構な人数を占めるだけで、かなり状況は変わってくるんでょしな。欧州出身のテロがどうこう言うよりも、宗派でまとまって投票すれば政治力が生じるし・・・。

ムスリムも圧倒的大多数はモデレートであって、イスラム教でムスリム過激派をイメージするのはイカンというのは前提ですが。

国家の盛衰  日米同盟vs.中国・北朝鮮その2

2010-12-28 06:58:48 | 政治
アーミテージ・ナイ本についてもう少し。

日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)
リチャード・L・アーミテージ,ジョセフ・S・ナイJr,春原 剛
文藝春秋


彼らは、ロシアを衰退してゆく老いた国、と見ています。

それはなぜか。

人口がかなりの勢いで減りつつあり、平均寿命も短く、高齢化が進む。
アメリカはヒスパニックの増加によって若返りが図られていて、問題なし、

みたいな。

国力を測るうえで、人口が増えて行くのか減って行くのかということを重要視しているんですね。

これは、何度も紹介している100予測の中でも同じような説明があって、ロシアについては、

人口が減りつつあるんで、今のうちにいろいろ手を打って覇権を回復しておく必要がある、とか、プーチンは残された時間が少ないことがわかってて、みたない書き方をしていたと思います。


100年予測―世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図
ジョージ フリードマン,George Friedman
早川書房


また、日本について、

日本は労働人口が減っていて、それを補うために、製造業が中国沿海部に進出している、という見方なんですな。
中国沿海部はそれでリッチになれて、日本と沿海部は相補関係にある。

そのことが、日本とリッチ中国沿海部 vs ビンボー中国内陸部、という図式につながってゆくんですが、

それは良いとして、

日本での一般的な議論では、中国への進出は人件費の安い中国に進出してコストを下げて、競争力を維持する、とかいうコトになるわけですが、フリードマンなど、戦略家から見ると、そう見える。人口が少ないから人件費が高い、とムリやり読みかえることもできますが、日本じゃ中小企業は人手不足なのは事実ですよね。若いヤツを採っても続かない、とか。

アーミテージ・ナイ・フリードマン。

いかに人口を重要視しているか、国力をみる上での土台と見ているか、ということなんですな。

『デフレの正体』を読んでから、人口論がとても気になるんですな。

Russia Threatened by Plummeting Population



日米同盟vs.中国・北朝鮮

2010-12-26 23:37:06 | 政治
日米同盟については孫崎さんの本を読んだり、動画を見ていろいろ突っ込んだりしてたわけですが、

普天間は韓国へ? ジョセフ・ナイ

ジョセフ・ナイ教授の影響力ってか、権威はすごいらしいんですが、そのジョセフナイ教授や、ブッシュ一期目に国務次官補をやってたアーミテージさんと、一冊丸々対談本が本屋に並んでいる、となると、ちょいと気になるわけですな。

日米同盟vs.中国・北朝鮮 (文春新書)
リチャード・L・アーミテージ;ジョセフ・S・ナイJr;春原 剛
文藝春秋


アーミテージは、それこそ、ウォルフレンの言い方だと、ジャパンハンドラーで、ペンタゴン出身の、いわば、視野の狭い→安全保障に偏った見方で日米関係を捉える人々の一員ってことなんでしょう。

で、

まず、本書は日米同盟の成立について説明しています。つまり、孫崎さんの言う、国民への説明もなく、日米関係は新たな、強化された段階に入ってしまったとかいうやつのことなんですが、ナイ教授は、

クリントン政権でのジャパンバッシング、ないしジャパンパッシングがあまりに激しくて、そんなことじゃいけない、経済の視点からだけ日本を見るんじゃなくて、安全保障の観点からも見るべき、中国の勃興や北朝鮮への備えとして日本との関係は重要だ、と日米関係見なおしに動いた結果だ、と説明しています。

当時は日本の経済パワーが脅威と認識されていて、保護主義的な観点から、日本の位置づけが米国内で下降していた、ということなんですな。


その悪化した日米関係を救い、位置づけを高めた結果が日米同盟だ、というわけですね。そのために動いた我々二人のことを、日本人は評価してほしい、と暗に言いたげな、みたいな。

なるほど。

それと、沖縄を含めた、日本にある米軍の基地について。

沖縄の海兵隊は、いわば人質で、アメリカの軍属が日本に居るということ、日本を核で攻撃して、米国軍属とその家族が死ぬことになれば、米国は黙っちゃいない、という意味で、抑止力になるのだ、

と説明しています。海兵隊が、どのような戦力で、何のためにあるのか、という点には触れず、基地があり、米軍が居るということが大事なのだ、と。

海兵隊は日本の防衛に役立っていない、とか、
国外でも十分に機能は果たせる、

とかいうロジックに、ざっくりであるし、ぶっちゃけ、開き直りとも取れますが、一応筋の通る反論となっています。

米軍基地があるから、いの一番に攻撃されてしまう、というハナシもあるんで、簡単には納得できない面もあるわけですが、中国を脅威と見て、中国の核に対する抑止力、という観点から、米軍基地の抑止力、というハナシにつながっています。

ソ連が崩壊して、脅威ではなくなり、代わりに中国がおかれたって感じでしょうか。

こうした議論のすべては、ひとえに中国を脅威と捉えるかどうか、という点にかかっているように見えますが、ホントに中国は脅威なのかどうか、よく分からないんですな。ウォルフレンは、脅威ではない、という認識をはっきり述べてましたね。

中国は、軍備を増強してて、今ひとつシビリアンコントロールにも不安があって、ホワイトハウスやペンタゴンに毎日、サイバーアタックを仕掛けているそうだし、

中国は予測不可能で不安定、ということは納得できますがね。

予測不能な中国がコントロール不能になったときのヘッジとして、日米同盟が大事、という感じですかね。

まあ、ヘッジ料が(日本にとっては)高すぎるんじゃないか、というハナシはあるんでしょうな。



このお二人ですが、タフガイのアーミテージと、エリートのナイ。対照的なキャラなんで、結構ウマが合うってトコなんでしょうか。

Charlie Rose - Richard Armitage and Joseph Nye




動画をもういっちょ。c-spanに、二人が、スマートパワーについて下院の委員会で証言している動画です。

long-term U.S. national security strategies

テロリストの脅威について、過剰反応して、ビザ規制を厳しくしたり、海外からの学生を拒否したりすると、テロリストの思うツポだ、とナイ氏は言ってますな。もともと、そうした反応を引き出すのが、テロリストの目的なのだから・・・。

卓見です。

彼らは日米関係だけやってるわけじゃないんで、ここで取り上げられてるレポート、とんな内容なんでしょうか。ヒマな時に読んでみますかね。

トヨタ 米国工場の雇用増やす

2010-12-25 11:51:15 | 自動車
久々の自動車なんですが、米国の自動車販売も、次第に回復してきているようですね。ポンコツ法が期限切れになった後はずいぶんと落ちましたが、その後はゆっくりと戻していることがわかります。

Auto Sales

なんやかんや言っても、人口が減り続けている日本とは状況が違うんですな。将来のマーケットにも楽観的になれる理由があります。

まあ、それは良いとして、トヨタがインディアナ工場のフルタイム労働者の数を増やすんだそうです。

Toyota hiring more workers in Indiana


Toyota Motor Corp. says it is adding employees to the full-time workforce at its southern Indiana factory in its third such step since lifting a four-year hiring freeze in September.

南インディアナ工場でフルタイムワーカーを増やす。4年間の追加雇用停止措置を9月に解除して3度目。


The company says the 53 production positions will be filled by current temporary workers at the plant near Princeton.

追加の53人は、一時雇用中のワーカーによって埋められる。

Factory spokeswoman Kelly Dillon tells the Princeton Daily Clarion that Toyota has seen improved sales for the Highlander mid-size SUV and the Sienna minivan that are made at the plant.

工場の広報は、そこで製造しているミッドサイズSUVのハイランダーとシエナミニバンの販売が好調なのだと説明した。

She says Toyota is cautious in hiring and wouldn't add the full-time jobs if it didn't anticipate continued strong sales.

トヨタは、もし強い販売状況が続かないと予測しているならば、雇用を増やさない。

More than 4,000 people now work at the factory some 20 miles north of Evansville. It has added about 100 permanent workers this year.

この工場では4000人が働き、今年に入り100人の追加雇用を行っている。

とまあ、好調だってことですな。
上のリンク先はウォールストリートジャーナルのサイトで、各社の自動車販売状況がでてるんですが、トヨタは全米で決して好調だとは言えず、今年通年で横ばい、11月単月だとマイナスです。自動車が弱くて、上の方にある車種別で見ると、カムリや、カローラが随分と落ちてるんですね、ってか一人負けに近い。

品質問題で、随分たたかれたんで、それが影響してるんですかね。

ただ、ライトトラックは好調に伸びていて、自動車が弱いのをカバーしているんですね。それが、この増員につながっているんだと思いますが、ってことはカムリやカローラを作ってる工場は減員なりフリーズが続いているのかも知れませんな。

いずれにせよ、カムリや、カローラを売るよりは、ライトトラックの方が儲かるに違いないんで、台数が同じなら、トヨタの米国利益は去年よりは良いってことかも知れませんがね。

2010 TOYOTA HIGHLANDER Pelham, AL D28545




クラウド情報整理にトライ2

2010-12-23 11:14:50 | 生活
アンドロイドケータイを買って、スキャナー買って、と、はしゃいでいるうちに、複合プリンターも買ってしまいました。


HP Photosmart Wireless B110a インターネット直接接続・無線対応・黒顔料・4色独立インク A4インクジェット複合機 CN248C#ABJ
ヒューレット・パッカード
ヒューレット・パッカード


自宅で作った資料を打ち出して説明会に持って行くんで、久々にプリンターを立ち上げたら、インクが全部だめになってて、近所の量販店に行ったまでは良かったのですが、

4色まとめて4千円ちょっと。高い・・・。

ふと目をやると、新品のプリンターが7千円ちょっと。うっそー。

新品だとインクもついてるんで、3千円の違いだけ。じゃあ、買わない手は無いということで買ったわけなんですね。

これ、HPのプリンターなんですが、よくできていて、無線LANでつながるんで配線不要。PCから印刷すると遠くに置いててもするすると紙が吐き出されている。

なんなら、電子メールでも良いそうなんで、外出中でも留守宅でプリントしておくこともできる、ってかそんなニーズは無さそうですな。まあ、LANが届かないとこから、出したい時に使うんでしょうね。てか、LANが届かないとこから、メールどうやって打つんだろ、書いてるうちにわからなくなってきました。

複合機ということで、スキャナー機能もついている。スキャナーはもう買ったんで、いならいと思いましたが、実は、役に立つことが判明。こないだ買ったスキャナーは狭いところを通してスキャンするんで、手帳やら、メモ帳はページをちぎって読ませねばならない。これだと、そこを広げて読ませれば良いんで。さっそく手帳のメモを読ませて、エバーノートにアップロードしてみました。

画質はなかなかきれいで、これは使えます。プリンター機能よりもスキャナーに感動したりして。メモをPCに入れなおしたりするほどマメじゃないんで、これは助かります。

今後は、電子記録化を前提にメモも取れるんで、メモもしがいがありますな。ちょっとしたものを書き留めておいても、どこに書いたかわからなくなることが多くて・・・。エバーノートにタグをつけて画像をアップしておけば、後で検索可能です。

今までの手帳や記録も大事なとこだけスキャンしておこうかな、と思っているところですが、いや、こんなものが7千円ちょっとで買えるというのが、びっくりです。

それよりも、インクの高さの方に問題ありですかね。














デフレの正体その4

2010-12-20 23:26:05 | マクロ経済
この週末も、少し、デフレの正体を読み返してみたんですね。
以前、本書の主張は要約したことがあるんですな。

『デフレの正体』 藻谷 浩介 その1

いろんな事例が紹介されてて、それはそれで、面白いし、啓発されるんですが、著者は結局何を言ったことになるのか、という点から考えると、どういうことになるんでしょうか。

前半は通説は間違いだらけ、ってな感じで、あれこれデータを引っ張ってきてて、地方が衰退しているという議論は間違いだ、とかですな。よくデータを見ろ、自分は足で稼いで実態を把握してきた、みたいな感じです。

本書のとっても良い点ですね。

ただ、論争的にハナシを進めているので、しかも、論争の相手をかなりレベル低めの層に絞ってしまったために、論旨がとてもわかりにくくなってるんですな。

著者は何を説明したことになるのか。ちょいと考えてみました。

1.日本の消費の絶対額(つまり名目消費総額)は、所得に連動しにくい

まったく連動しないわけでは無いが、きわめて連動性が低い。
これは、公共投資をしても支出に回らず、貯蓄されてしまい乗数効果が効きにくいというハナシと裏表のカンケーでしょう。

2.むしろ日本の消費は、現役世代人口に連動する

所得が増えても消費が増えにくく貯蓄に回ってしまうのは、引退世代が多いから。消費の絶対額の減少(名目の支出額の減少)は、現役世代、生産年齢人口の減少で説明できる。


3.失業も所得に連動せず、現役世代人口増加に連動する



失業は、景気不景気によるよりは、新卒の人数が増えた減ったに連動していて、失業率が高いときは、逆に就業者数も増えている場合が多い。全体の数字が増えているので、失業している人も相対的にふえてしまう。


とまあ、この3点ですかね。

で、一方で、著者のビミョーな議論の部分についてなんですが、どうも、何を言っているのか、何度読んでもよくわからないトコがあるんですな。

1、生産性議論


『人口減は生産性の向上でカバーできる』説を、著者はかなり徹底的に批判しています。
生産性を上げると、人件費の削減につながるだけで、ますます支出が減るじゃないか、

という議論なんですな。

まあ、この辺はかなりメチャクチャな議論と言っていいかもです。

人口が減っても生産を維持するために生産性を上げて、所得を維持しよう、という議論は全く異論の余地が無いし、著者の引っ張ってきたグラフでみても、これまで製造業がそうしてきたことが読みとれます。

『人口減でカバーできる』説は、所得をカバーする、というところまでで、生産性を上げれば、支出が増えて、内需が拡大する、とまでは主張していないのだから、著者がこの説にかみついて、内需を拡大しないじゃないか、とするのはちょっとお門違いって感じですね。

ってか、最初は読んでて何を主張しているのかが、よくわかりませんでした。

著者が説明すべきこと。

著者が自明なこととして書いてますが、本当は説明すべき問題があるんじゃないですかね。

2、『消費の絶対額が落ちていることが、そんなに悪いことなのか』


所得が上がっても消費が増えないこと、が、なぜ悪いのか。若干ではあるが、所得は増えている。単に消費支出に回らないだけだけ。問題だと思うが、では何が問題なのだろうか。

著者の説明では、シャッター通りは、商業施設が過剰になったせい。これは、『地域再生の罠』の主張とも合致しますな。単に過剰な供給が調整されているだけ、

であるならば、特に日本が没落している、というコトとは別のハナシではないではないか。著者の説明でも、実は、地方はバブル期よりも所得が落ちているわけではない。バブル期意向の増加分が、少し減っただけ。なら問題ないじゃん。


必読  『地域再生の罠』~なぜ市民と地方は豊かになれないのか 


生産年齢人口が減って需要も減るというのならば、生産も減らせば良い。あるいは、輸出を増やせば良い。生産性を上げて、所得を維持できるのならば、なんら問題無い。

本来、需要があるのに、市場の機能不全によって、調整がうまく行われない場合、政府が出動しろ、だとか、金融緩和しろ、だとか政策議論になるんだと思いますが、そもそも、需要自体が減ってしまった。

3、『本源的に需要が減っているのであれば、そうであることに何が問題なのか』


藻谷ちゃんが、本気で反論しなければならないのは、ちまたの俗論ではなくて、この問いかけじゃないんですかね。

マクロ経済学は、結果としての集計値をあれこれ論じるんで、消費が減っても投資でカバーできれば、とか、労働人口が減っても生産性が上がれば問題ない、とか、そんなトコでお茶を濁してしまってるような気がするし、読んでて実感とマッチしないのもその通り。

藻谷チャンの言う、実感とはどういうことか、人口減少、消費減少とはどうつながっているのか。年寄りが消費しなくなっても残りは今までと同じだけ消費してるんなら、何が問題なのか。それぞれ好きなだけ消費しているだけでしょう。

もう少し、この辺、藻谷ちゃんに突っ込んでもらえば、うれしいんですがね。

こうやって上げ足とりをしててても、小泉さん時代に経済成長しても、自殺が減らなかったことが気になってる私としては、藻谷チャンの実感には全面的に賛成です。だからもう一押し解明してほしいんですな。

消費が減るということは、何が問題なんだろうか。

需要そのものが減っている時、それが人口減によるもので、それ自体はやむを得ない場合、それでも問題だといえるだろうか。

自殺数が減らない、みたいな我々の感じている痛みは、商業施設の過剰を原因とする集約、廃棄、失業など、市場の調整過程に伴う痛みにすぎないのだろうか。



デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
藻谷 浩介
角川書店(角川グループパブリッシング)

クラウド情報整理にトライしてみる 

2010-12-19 19:05:57 | 生活
17日に、イーモバイルから、デザリングのできるアンドロイド携帯電話が発売されたんですな。まあ、アンドロイド携帯がシェアを急激に伸ばしているというハナシはここでも何度か取り上げてましたが、

自分とはカンケー無いハナシだと思ってまして。

あたしゃウィルコム残党で、Zero3といういわゆるスマートフォンの草分け、出始めを買ったままもってたんですが、これが、

でかくて、ポケットに入らず、

かばんに入れとくと、荷物が多いとボタンを押し続けて、通話もしないのに電池切れ、とか、いちいち立ち上げたソフトは落とさねばならないなど、何かと使いにくい。スマートフォンは使い物にならない、と実はひそかに思っていたんですがね。

買ってしまいました。



デザリングってなんじゃい、ってレベルの私ですが、このケータイは、ルーター機能ももっていて、ケータイが繋がるとこだと、その電波を拾って、無線LANのように使うことができる。つまり、パソコンだとか、Ipadとか、無線Lan機能のある端末をネットにつなげてあげる機能があるんですね。

かくして、このブログも、近くの喫茶店で、持ち出したPCで書いてますが快適です。これまではマクドナルドを探すしかなかったんですね。ヨドバシカメラのやってるワイヤレスゲイトとかいう安い無線LANサービスに加入して、そこでつないでたんですな。

いや、夢のようですな。

これだと、電車だろうがバスだろうが、旅行中でも移動中でもあまり気にせず、ネットにアクセスできるんで。

この端末を持ってれば、電話も、デザリングも一台でできる。維持費も電話込みなんで安いです。てなわけで、これにしたんですな。イーモバはデータ通信では一定の評価があるようですが、音声についてはちょいと不安が。まあ、そんなに電話は使わないし、住んでるのも東京だし・・・。大きさも小さくて、ポケットに十分入るし、これなら文句ない。

ただ、LANを使ってると電池が4時間くらいしか持たないらしんで、それがネックですかね。

環境改善関係で、もうひとつ。

エバーノートもダウンロードしてみました。

evernote

グーグルノートとちょっと似てますが、スマートフォンや家にあるPC、モバイルPCそれぞれ同期を気にしなくて良くて、とにかくパカパカ書き込んだり、ホーミページをクリップしたり、どっかからしてれば、クラウド側で整理して保存しといてくれる。

アンドロイド側にも入れてみましたが、よくできてますね。ケータイで撮影した写真もそのまま一発保存してくれるんで、これも驚きです。

まったくあたしの知らない間に、世の中進んでしまっていたようで。

いろいろ、やり方は本書に教えてもらいました。

エバーノートとグーグルを使えばすべてのノート・メモ・書類が一元化できる! クラウド情報整理術
村上 崇
日本能率協会マネジメントセンター


本書にあおられて、スキャナーまで買ってもたがな。

Canon imageFORMULA DR-150
キヤノン
キヤノン


これ、結構使えて、名詞やら、メモやら、説明書やら、どんどんスキャンしてエバーノートやなんかに保存して、いらない紙は捨てていってるんですが、結構使えます。

本を丸ごとスキャンして、現物は捨ててしまって、モバイルで読む、みたいなことをしてる人もいるそうですが、これだけスキャンが安くて、早くて高性能なら・・・。あたしもひとつ、という気になってきました。


97年に何があったのか2  百貨店とスーパーの売上 

2010-12-17 07:29:06 | 平成10年問題
97年の日本の変調について、良いグラフがあったんで貼っておきます。



このグラフは百貨店の凋落具合を見るために作られたモノのようですが、ご注目は、百貨店とスーパーの売上合計の趨勢ですな。合計数値だと、97年~98年をピークに全体が下落して行っているのが良くわかります。

それぞれの業界だけ見ていると分からないし、前年比だけ見ててもわからない、

というのは、デフレの正体の著者の主張の通り。

小売業界は他にも大きなプレーヤーがいて、これだけで結論は出せないんですが、

それでもちょっと驚きです。

小売販売の総計のグラフをさがしてるんですが、ちょっと見つからなくて・・・。

97年関連のこれまでの議論は、カテゴリー『平成10年問題』にまとめて入れてるんで、そこをご参照ください。

ブッシュ減税 クルーグマンコラム

2010-12-15 07:21:00 | 政治

結局、オバマ大統領が妥協し、ブッシュ減税は期限延長されることになるみたいでな。クリントンが出てきたりイロイロあって。

少し前に、クルーグマンがニューヨークタイムズのコラムで、随分と批判してまして、その中には気になる指摘もあるんで。

Obama’s Hostage Deal

ポイントを上げると、

・金持ちに減税することは、景気刺激にならない。なぜならば、減税分支出に回らないから
・失業手当や所得税減税など、短期の刺激になるモノも含まれていて、それは悪くない

後者のためにオバマサンは前者について妥協したわけですね。

ただ、問題があって、

But here’s the thing: while the bad stuff in the deal lasts for two years, the not-so-bad stuff expires at the end of 2011. This means that we’re talking about a boost to growth next year — but growth in 2012 that would actually be slower than in the absence of the deal.

金持ち減税のような悪い方の施策は、2年間続くが、それほど悪くない施策の方は11年で終わってしまう。

そうなると、刺激策が途切れて、経済に悪影響が出て大統領選に影響するぞってなわけで。

それに、前者を2年間認めると、恒久減税化されてしまう可能性がでてくる。

多分、大統領が共和党出身に変わって、議会も共和党が押さえてしまった場合のことを想定しているんでしょうね。

オバマサンの弱腰にはあちらこちらでもイロイロと批判があるようですな。

クルーグマンのインタビューが出てたんで貼っときます。


97年に何があったのか 平成10年問題

2010-12-13 01:14:19 | 平成10年問題

こないだご紹介した『デフレの正体』ですが、この週末改めて読み返してみたんですな。

デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
藻谷 浩介
角川書店(角川グループパブリッシング)


よく読むとアラも目立つ本ですな。

ってか、後半に理論を一生懸命説明しているんですが、どうも間違ってるってか、著者の理論に対する理解が今一つで、自分でも何を説明しているのか分かってないんじゃないか、みたいな箇所が、いくつもあるようで。

まあ、あたしゃシロートなんで、とやかく言える立場じゃないんですがね。

アラについては後日、ヒマな時にネタとしてご案内するとしても、さすがにベストセラーになるだけあって、欠点を差し引いても価値ある本だ、ということも読み返してて良くわかりました。

その辺も別の機会にまとめてみようと思いますが、

今日は、平成10年問題の続きです。

平成10年になにがあって、それ以来、日本経済なり日本社会は何が変わってしまったのか、というテーマで、しばらくこのブログでやってたんでした。そう、平成10年から日本の自殺が急増して、3万人を超えてもとに戻らない。

よく見てみると、平成10年橋本政権時代に10兆円レベルの緊縮財政をやってて、それで経済が失速したから

という見方をここではとってたわけですが、

じゃあその後、小渕政権時代に緊縮をやめたし、小泉政権時代に経済も戻したはずなのに、

なぜ自殺が減らないのか、という問題にうまく答えられない。

って感じで、ずっと引っ掛かってたんですが、

デフレの正体の中で、

国内新車販売台数、全国小売販売額、雑誌書籍販売部数、国内貨物総輸送量、蛋白質や脂肪の摂取量、国内酒類販売量など、経済の対応をあらわすいろんな指標が96年~97年をピークに一斉に下がった、と書いてあって、

その理由は、人口動態で説明できる、

としているんですね。実はハシモッちゃんだけの責任ではないかも知れない。他にも問題があったのかも。

で、この辺はデフレの正体の藻谷ちゃんも、詳しい説明はしていなくて、そもそも97年が人口の異変以外でも注目されている、なんてことをご存じ無かった可能性もありますね。

とにかくもう少し詳しく、97年の転換点がどんな感じだったか知りたいわけですが、

探してみると、ありました。

人口構造の変化で未来は予測できるか?

この図、冒頭にも貼っときましたが、

よく見てください。97年に棒グラフのピークが来ていますね。

人のライフサイクルでもっとも多く支出する45歳~49歳人口の推移を表にしたものなんですな。

97年をピークにその後急激に落ちている・・・。

藻谷氏は、2000年代前半の好景気にも関わらず、一般の景況感がアンマシ良くなかった理由を、内需の減速がつづいたこと、その原因は人口動態にあること、を上げてまして、つまり、2000年代前半の好景気は輸出主導で、内需は悪いままだったから、好景気を実感できなかったということです。

確かにこのグラフを見れば、97年がピークに下がり続けていることが良くわかりますね。

外需主導の景気回復では、自殺率を改善しなかった、ということですね。

景況感の改善には、内需を改善しなければならないが、内需改善は人口減少下、とっても難しい、

ってことでもありますな。

とまあ、少しスッキリしました。自殺はGDP連動じゃなくて、内需連動だった(みたいね、証明は難しいかもしれないけど多分)。




さて、表だけ引っ張ってきている野口教授の連載ですが、ここでも人口を扱ってまして、まあ、今年は人口論が流行ってたってことなんですかね。

野口教授の連載についても、ちょっと突っ込みたいと思いますが、それもまた別の機会に。