ここんとこ、米国政治ネタばかりで恐縮なんですな。
もともとビジネス関連、というはずだったんですが、ちょいとワシントンに行った余韻がまだ残ってて、どうも気になってしようがないんですね。あそこで、バトルが繰り広げられているンか、と思うと・・・。
というわけで、
オバマケアで結局一番得をしたのは保険業界で、相も変わらずのロビイング攻勢で当初の公的保険構想は骨抜きにされちゃった、とかいうハナシの続きです。
今回、ちょっとした動きがあったんで、
さて、この動画のおばさん、米国厚生省のKathleen Sebelius長官ですな。62歳。いや、おきれいです。ナンシー・ペロシとはまた別な感じですが、品と威厳があって、あたま良くて、美人。前職はカンサス州知事。
これが、なんのコンファレンスかと言いますと、当局として新たな規制を行うということなんですが、彼女は、これがテクニカルに聞こえるかもしれないが、実際に消費者にはメリットが生まれることになるのだ、と数字をあげて説明しています。
Feds Limit How Much Profit Health Insurers Can Make From Premiums
The U.S. Department of Health and Human Services (HHS) has unveiled new requirements for how much health insurers must spend on medical care in comparison to non-medical items, such as advertising and overhead, under the new health reform law.
米国厚生省は、新ヘルスケア改革法に基づき、保険会社が医療のための支出を医療以外支出対比でいくらにするかを求める、あらたな規制を明らかにした。
Starting January 1, all health insurance plans will be required to spend a set percentage of their premium income on medical claims and quality improvement expenses. That percentage will be 80 percent for individual and small group plans, and 85 percent for larger groups. This split is known as the “medical loss ratio.”
来年1月から、全ての保険プランは、プレミアムからの支払いのうち、医療請求と、品質の改善のためのの支出について、一定のパーセンテージを求められる。個人や小グル―プのプランについては80%、大グループについては85%。この比率はメディカル・ロス・レシオとして知られている。
“The new rules seek to keep a lid on the non-medical expenses that are typically included in the insurance premiums we pay — things like executive pay, lobbying, and marketing.
この新ルールは、医療支出以外の支出を抑制するためのもので、その支出には、良く知られたものとして、役員報酬や、ロビイングや、マーケティング支出などがふくまれる。
“Plus, consumers will benefit from greater transparency in premium calculations. There will be new requirements that govern how insurers report their spending. These reports must be made public by HHS on its website.
それに加え、消費者は、プレミアム計算にあたって、より深い透明性という利益を売ることができます。保険会社が支出をどう報告するかについても規制される予定で、その報告は厚生省のサイトで公表しなればなりません。
この比率を守れなかったら、医療支出の不足分は消費者に還元するルールになってるようで。
ってことでして、要するに、公的保険ができないならばと、次善の策がでてきた、ってことですな。
オバマさんをウォールストリートの傀儡だ、みたいに見ている人もいるようですが、意外に、こうやって、粘って粘って、目標にじわじわと進めていくのかもですね。スコーシづつ、憎まれないように、ひっそりと、ジミーに、決定的なルールを議会に関係ないとこで入れちゃう。
こないだ、ジョンスチュワートのデイリショーに出た時も、物事は一度に変えることはできない、と言ってたんでした。
まあ、この規制は、つぶされるかも知れないし、抜け道などいくらでも作れそうな気もするんで、どんなものかよくわかりませんがね。
以上ですが、ちょいと気がついた点を以下にメモ書き。
1.官僚的支出
動画なんですが、しきりに長官は、医療支出以外の支出の例を出すときに、ビューロクラット支出、つまり保険会社内部の官僚的支出を抑えさせると言ってますが、この官僚的支出って、公的保険を共和党が批判するときに、使われた言葉で、ここで仕返ししてるって感じです。
2.公的事業
公的事業が非効率だ、というのが最近はお決まりになっているようなんですが、ホントかどうかはちょっと疑問があるんで。どっかで、プライバタイゼイションのせいで、返ってサービスの質が低下した事例を読んだことがあります。
なぜ低下するか。
私的部門が所管した場合、一定の利益率を求められるため、おなじ売上で提供できるサービスの質に影響してしまうとのことで。わたしはユウチョ再国有化の尻馬に乗るつもりはないんですが、そういう議論があるということ。
このニュース、あんまし話題になってないようなんですが、結構重要なんじゃないかって気がするんですがね。
もともとビジネス関連、というはずだったんですが、ちょいとワシントンに行った余韻がまだ残ってて、どうも気になってしようがないんですね。あそこで、バトルが繰り広げられているンか、と思うと・・・。
というわけで、
オバマケアで結局一番得をしたのは保険業界で、相も変わらずのロビイング攻勢で当初の公的保険構想は骨抜きにされちゃった、とかいうハナシの続きです。
今回、ちょっとした動きがあったんで、
さて、この動画のおばさん、米国厚生省のKathleen Sebelius長官ですな。62歳。いや、おきれいです。ナンシー・ペロシとはまた別な感じですが、品と威厳があって、あたま良くて、美人。前職はカンサス州知事。
これが、なんのコンファレンスかと言いますと、当局として新たな規制を行うということなんですが、彼女は、これがテクニカルに聞こえるかもしれないが、実際に消費者にはメリットが生まれることになるのだ、と数字をあげて説明しています。
Feds Limit How Much Profit Health Insurers Can Make From Premiums
The U.S. Department of Health and Human Services (HHS) has unveiled new requirements for how much health insurers must spend on medical care in comparison to non-medical items, such as advertising and overhead, under the new health reform law.
米国厚生省は、新ヘルスケア改革法に基づき、保険会社が医療のための支出を医療以外支出対比でいくらにするかを求める、あらたな規制を明らかにした。
Starting January 1, all health insurance plans will be required to spend a set percentage of their premium income on medical claims and quality improvement expenses. That percentage will be 80 percent for individual and small group plans, and 85 percent for larger groups. This split is known as the “medical loss ratio.”
来年1月から、全ての保険プランは、プレミアムからの支払いのうち、医療請求と、品質の改善のためのの支出について、一定のパーセンテージを求められる。個人や小グル―プのプランについては80%、大グループについては85%。この比率はメディカル・ロス・レシオとして知られている。
“The new rules seek to keep a lid on the non-medical expenses that are typically included in the insurance premiums we pay — things like executive pay, lobbying, and marketing.
この新ルールは、医療支出以外の支出を抑制するためのもので、その支出には、良く知られたものとして、役員報酬や、ロビイングや、マーケティング支出などがふくまれる。
“Plus, consumers will benefit from greater transparency in premium calculations. There will be new requirements that govern how insurers report their spending. These reports must be made public by HHS on its website.
それに加え、消費者は、プレミアム計算にあたって、より深い透明性という利益を売ることができます。保険会社が支出をどう報告するかについても規制される予定で、その報告は厚生省のサイトで公表しなればなりません。
この比率を守れなかったら、医療支出の不足分は消費者に還元するルールになってるようで。
ってことでして、要するに、公的保険ができないならばと、次善の策がでてきた、ってことですな。
オバマさんをウォールストリートの傀儡だ、みたいに見ている人もいるようですが、意外に、こうやって、粘って粘って、目標にじわじわと進めていくのかもですね。スコーシづつ、憎まれないように、ひっそりと、ジミーに、決定的なルールを議会に関係ないとこで入れちゃう。
こないだ、ジョンスチュワートのデイリショーに出た時も、物事は一度に変えることはできない、と言ってたんでした。
まあ、この規制は、つぶされるかも知れないし、抜け道などいくらでも作れそうな気もするんで、どんなものかよくわかりませんがね。
以上ですが、ちょいと気がついた点を以下にメモ書き。
1.官僚的支出
動画なんですが、しきりに長官は、医療支出以外の支出の例を出すときに、ビューロクラット支出、つまり保険会社内部の官僚的支出を抑えさせると言ってますが、この官僚的支出って、公的保険を共和党が批判するときに、使われた言葉で、ここで仕返ししてるって感じです。
2.公的事業
公的事業が非効率だ、というのが最近はお決まりになっているようなんですが、ホントかどうかはちょっと疑問があるんで。どっかで、プライバタイゼイションのせいで、返ってサービスの質が低下した事例を読んだことがあります。
なぜ低下するか。
私的部門が所管した場合、一定の利益率を求められるため、おなじ売上で提供できるサービスの質に影響してしまうとのことで。わたしはユウチョ再国有化の尻馬に乗るつもりはないんですが、そういう議論があるということ。
このニュース、あんまし話題になってないようなんですが、結構重要なんじゃないかって気がするんですがね。