会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

米価上昇その2

2008-04-30 08:01:55 | 市況
米価上昇についわかりやすい解説がBusinessweek誌に出ています。

Understanding the Global Rice Crisis

エタノールが上がり、小麦からとうもろこしへの生産シフトが発生、小麦の値段が上がってしまい、代替としてコメへの需要が増加、コメ価格の上昇をきらってコメ輸出国が輸出制限。投機、買いだめでますますコメが上がっている。

日本は何かしないんですかな。

コットンから考えるCSR~グローバル経済に潜む人権問題

2008-04-29 03:22:40 | 貧困問題
アムネスティさん主催のイベント 「コットンから考えるCSR~グローバル経済に潜む人権問題」 に行ってきました。マイクロクレジットや貧困問題のことをネットで調べていたらたまたま見つけて、ヒマだったので行ってみたってとこですね。

貧困問題というと、難儀で面倒な感じがするわけですが、最近は朝生で取り上げられるくらいになっているわけですね。私も『低賃金で働くということ』を読み、グラミン銀行について見聞きして以来、頭から離れなくなっておりまして。どげんかせにゃいかん、という使命感が芽生えたというのではなく、問題そのものに関心があるんですな。

貧困が構造問題であって当事者の努力ではどうにもならないこと。であればこそ,構造を変えることで貧困問題は解決可能で実績もあること。貧困問題の解決は貧困状況にある人だけでなく、そうでない人にとっても利益になること。

経済をパイの奪い合いと見るべきではなく、貧困はその戦いに敗れたことを意味しない、という主張が重要だと感じまして、これ、国内の貧困問題にせよ、インターナショナルな問題にせよ、実際的に問題を扱っている人たちの一致した見解のような気がするんですがね。ジェフリーサックス、スティグリッツ、私があれこれ読みかじる本で、最近感動するのは貧困問題にまじめに取り組んだモノが多いのですね。

911テロ以来、正邪単純で乱暴な世界観が大手を振ってまかり通り、うんざりし始めた人が多いんじゃないでしょうか。そろそろ、そのゆり戻しがきて、フツーの正当でまじめな時代になれば、貧困論は本格的な実践フェーズに移るんだ、と期待したいです。

さて、このイベントは国内問題ではなく、インドのハイブリッドコットンの種子を作るのに、インドの貧しい子供がコキ使われているぞ、学校にいけてないぞというハナシです。まったく由々しき問題で、趣旨に賛同し、意義のある指摘であります。

で、このイベントの質疑応答で面白い議論があったのでご紹介しておきましょう。

①子供を働かせて何が悪いのか
これ、剛速球過ぎて笑ってしまいましたが、会場からの質問状にこれがあったんだそうですな。そうなんですな。ギリギリの貧困にある場合、現金収入が途絶えていてメシも食えず医者にもかかれない。昨日BBCニュースでマラリアで毎年100万人からの人が亡くなっていると聞きましたがね。治療法もわかっていて先進国基準からすれば費用もかからないのに,とはジェフリーサックス。

学校に行けというのが現実的でない場合もあるんですね。子供でも現金が稼げる。これが生きる糧なる。それが生きる綱であった場合、それを人権問題でブロックすることの意味も考える必要がありますな。講師の先生もその線で答えておられました。

②ミズノさんの取り組みとハイブリッドコットンとはどうつながるのか
ミズノの法務部長さんが、CSR活動についてご説明されまして、それは、ミズノさんが海外工場の労働環境を適正なものにしてゆく活動の内容のことなんですが、それに対する質問です。

答えて曰く、原料までチェックできません。

これもストレートど真ん中で吹き出しそうになりました。当然なお答えですね。実際的な問題としてそこまでは無理でしょう。小さな会社で仕入れ先も数社というなら別ですがね。

③一方的にその工場からの調達を切った場合、もっとひどい職場が待っているかも知れない

これもミズノ法務部長さんのご説明です。ルールを厳しくして、違反工場からの調達を切ってしまえばそれで良いかというと微妙な問題もあって、工場がつぶれて,もっと環境的には厳しい工場で働かざるを得なくなるかも知れない、ということなんですね。基準以上の残業も、労働者にとっては手取りが増えてむしろ歓迎されることもある、とも。

いやはや、私としては結構率直なやり取りが会場でなされていて、ホッとしました。収益至上主義で子供の人権をないがしろにする大企業は断固粉砕、エイエイオーッのノリだったらどうしようと、行く前からちょっと不安だったんですな(←んなアホな)。

さて、先進国が人件費の安い国に生産、調達拠点を自国からシフトすることで、受け入れた国の所得は確実に増えるし、労働者も恩恵をこうむることは議論のないところでしょうが、ではその運用においてどのあたりに基準を置くべきなんでしょうかね。先進国のスタンダードと受入国のスタンダードは明らかに違うわけで、ここには議論がありそうです。





コスコ ってどんな会社?

2008-04-28 00:27:19 | 小売
 またアメリカのエアラインがチャプター11を申請して、オペレーションもとめるというニュースが出ているようです。まだできたばっかりで、ニューヨーク-ロンドンのビジネスクラス便を飛ばしていたんですね。結局資金調達がうまく行かなくて行き詰まったとか。

Last Dawn For Eos Airlines

 なにしろ、年末にも同じようなロンドン-ニューヨークのエアラインがつぶれているみたいで、本当に厳しいですなあ。

さて、そのハナシはさておきまして、昨日ご紹介した米価の値上がりと、小売での限定販売の件なんですが。あの記事にはウォルマートに加えてCostcoという会社も出ていたのですね。私はてっきり中国系の会社なんだろうと思っていたら,違いました。

ABCのナイトラインという番組で紹介されてます。

四半世紀の歴史があって、卸売りタイプのリテイラーって紹介されています。映像をご覧いただければわかりますが、でっかい倉庫にパレットが並んでいて・・・。ウォルマートもこんな感じじゃなかったっけ、と思っていたら,しっかりインタビューされていまして、

品目を絞っているんですね。ウォルマートは125000品目、Costcoは4000品目。品質も良いものに限定している。

まあ、ウォルマートと比較するのはちょっと無理がありますがね。

Total Revenue    378.8B     64.4B
Operating Margin   5.81%     2.50%
Mkt Cap:        227.72B     31.00B

左がウォルマートで右がCostcoです。もう全然規模が違うし,利益率もまったくちがいますね。ウォルマートの半分以下。同じ安売りでもカテゴリーが違う感じです。まあ、ウォルマートのすごさがわかるんですが、とは言え、なんで今CostcoをABCが取り上げているか、あるいはコメニュースで他誌もここをとりあげるかといいますと、

Total Revenue 64,400.15    60,151.23    52,952.23

伸びてるからですね。上は年間ベースですが、四半期で見ても前年比落ちてません。このリテール冬の時代に、ウォルマート以外に伸びている会社があった,ってとこでしょうかね。不景気なんで、無駄な買い物はやめて一番安いトコでまとめ買いしよう、ガソリンも高いしあっちこっち買い物にもいけないし・・・。こんな感じでしょうね。

株価比較 1y

真っ平だったウォルマートのチャートがこの数ヶ月あがっているわけでして、ウォルマートの業績が堅いんで安全銘柄として買われているんでしょうけど、Costcoはウォルマートをはるかに上回るパフーマンスですな。

株価比較5y

5年で見ても、まだ右肩あがりですねえ。ウォルマートなんて落っこちてた分を最近取り戻しただけですね。

まあ日本ではウォルマート方式の西友も苦労しているわけで,それよりも徹底しているCostco方式が流行るわけもなさそうで、参考にならないかも知れませんけどね。






米価上昇

2008-04-27 11:55:25 | 市況

Behind the Run on Rice


大豆、小麦があがっているというハナシはずっとありますし、日経の商品欄を見れば激騰しているのが良くわかりますね。それが、米もあがっているようでして、米ウォルマートではお一人様いくらまで、と限定販売しているようですな。

So to protect their supplies of rice—a staple food in much of the world—several countries have imposed export bans or sharp limits.

That has led to a sharp reduction of rice available for trade in the global market. In 2007, India and Vietnam, two of the world's biggest rice exporters, reduced their rice shipments. Since then, Cambodia, Egypt, and Brazil have all halted rice exports. And many observers worry that Thailand, the world's largest rice exporter, might jump on the bandwagon.

インドとベトナムが米輸出に制限をかけたことが原因の一つのようですが、貧困家計への圧迫が心配されています。

この記事では触れられていませんが、食料輸出を自由にやらせると国内の食料供給に問題がでるんで制限しているんでしょうかね。

これによって困るのは米国内で米をたべる貧困家計と、フィリピンのような純米輸入国。特をするのは、米輸出国。

ただ、この記事ででている米銘柄はタイジャスミンといって、いい香りのするブランド米です。この記事、なんかバラバラで今ひとつテーマがはっきりしません。アメリカのブランド米不足のハナシと世界の米不足とどうつながるんですかな。

米問題だったら、日本も一枚かんでいいはずですが、どうなってるんてしょうね。

いずれにせよ、農産物価格があがり、生産国への所得移転が起きやすくなっている。農産物生産国は貧しいことが多いので、それは良いことなんだけど、しかし、生産国が輸出制限をかけなければ、当然ながらコメは、農産物は、価格が上がることで海外のリッチカントリーへの輸出ドライブがかかって国内のコメ価格も上がってしまう。生産国が貧しい場合、生産国の貧困層はマジ直撃を受ける→輸出制限をかけざるを得ない。


生産国の輸出制限を一方的に悪だと言い切れないところ,というか仕方ないという
事情もあるんですな。

And many observers worry that Thailand, the world's largest rice exporter, might jump on the bandwagon.

尻馬に乗ってタイも値上げするんじゃないのか、といわれても、あげざるを得ないときは上げざるを得ない。

自由貿易が原則で、制限は悪だ、という自由貿易原理主義にはムリがあるですな。Businessweekの歯切れの悪さもそんなとこでしょうかね。

新自由主義や米国流グローバルスタンダードへの批判、グラミン銀行のユヌスさんノーベル賞受賞。論調もいろいろと目配りが必要なんでしょう。


レーシック手術 米で調査

2008-04-26 10:07:34 | 生活
マイクロソフトの株価が落ちてますね
利益が予想より何とかとか、VISTAがおもったよりとか、そういうことのようですが、


今日はその話ではなくて、

Lasik Study Is Priority in U.S., Will Start by 2009

The Food and Drug Administration, working with doctors' groups and the National Eye Institute, plans to study how Lasik affects patients' quality of life no later than next year, Daniel Schultz, head of the agency's medical devices center, said today.

米当局が、レーシック手術が患者のクオリティオブライフに与える影響を調べるようですな。私も近視がひどいんで、手術でめがねがいらなくなるならそうしたい方です。裸眼でなんでも見えるようになるというのは夢のようですね。

More than 12 million people in the U.S. have had Lasik to improve their vision since the procedure was approved in 1995, and 5 percent say they aren't satisfied with the results, according to the American Society of Cataract and Refractive Surgery. Complications after surgery can include dry eye, blurriness and even loss of vision. The FDA got 140 reports of side effects with Lasik from 1998 to 2006.

95年から、米国では12百万人が手術を受けて、5%が手術に不満があって、それはドライアイだったり、かすみ目だったり、失明もあるそうです。

5%の失敗率というか不満率というのは結構高いですな。20人に一人。こんなに。時々日本の週刊誌にもひどい話がでたりしますが、悪徳系で金儲け主義の医者が・・・、というような書かれ方なんですけどね。

日本の手術技術、手技ですかな、は高いといわれてますが、日本での失敗率ないし不満率ってどの程度なんでしょうね。95年に米国で認められて、日本では2000年に許可されたようなんですがね。

さて米国は問題を認識して動きはじめます。日本は・・・?

エイズ、肝炎。

日本で実際にレーシックで問題が発生しているかどうか知りませんが、発生していても放置されているかも知れない,米国で問題にされても日本では対応されない、という怖さがありますよね。


世界輸出ランキング

2008-04-25 01:18:30 | マクロ経済
世界で輸出が一番多い国はどこか。

ウーン、中国? アメリカ? 日本?

違います。ドイツでした。

Merchandise trade
Shipping out


GERMANY was the world's biggest exporter in 2007, raking in some $1.3 trillion from exports and accounting for 9.5% of all merchandise exports, according to preliminary figures from the World Trade Organisation.

ドイツは欧州域内の輸出入が多いんでしょうな。昔から域内は多かったはずですが、通貨も一緒になり、国境手続きも簡素に、あるいはフリーパスなのかな、でますますモノは流れやすくなっているはずですね。

それにしても、世界一というのはちょと意外ですよね。

2位が中国、3位が米国。米国は輸入が世界一だそうです。

あれ、日本は? はい、4位です。エコノミスト誌様からはコメントいただけませんでしたが、4位です。

わざとムシしてるでしょ。ええ? どうよ。



ソニーエリクソン シェアを落とす

2008-04-24 01:15:28 | 通信
世界のケータイ販売が伸びているわけでして、昨年は10億台行ったなんていわれているわけですな。ケータイの伸びは世界でパーソナルにITアクセスが可能な人の数が伸びていることを意味している,ともいえるんじゃないか、と思っていて注目しているですがね←文章が長くてわかりにくいですな。

で、ケータイが拡大していて、大手は軒並み伸ばしているのにモトローラだけが不調で、とご紹介してきましたが、

Sony Ericsson's first-quarter profit drops 48%
World's No.4 mobile-phone maker loses market share


ソニーエリクソンがシェアを落としているってハナシですが、実際に出荷数量が落ちているモトローラとは大きく違います。きちんと伸びているんですが、伸び率が小さくてシェアを落としただけです。

Sony Ericsson shipped 22.3 million phones in the quarter, up 2% compared with the year-ago period and in line with consensus forecasts. Still, shipments fell 26% sequentially, a bigger drop than the typical seasonal decline of 10% to 15%.

直前の四半期と比べると26%も落ちていて、通常の季節調整よりも落ちが大きいのがちょっと・・・、というところですね。

いろいろと見方があるようでして、ローエンドに力を入れてハイエンドが弱いとか,ハイエンドを強めるためにR&Dを増やして利益が減ったとか、どっちやねん。まあどっちもですか。

The company in the first quarter suffered from a shortage of components, particularly Liquid Crystal Display screens. Sony Ericsson President Dick Komiyama said in a conference call that the company is taking on an additional supplier to try and ease the situation from the third quarter.

液晶が不足しているんですな。テレビの液晶はよく話題になりますが、こういう小さなものは品薄なんですかね。そういえば、三洋電機が昔、こういう小さめの液晶に強い時代があって儲かっていたが、それを強化せず大きなテレビ用液晶への投資をやってしまって失敗したという本を読んだことがありますがね。

三洋電機 告白

Sony Ericsson estimated its market share at around 8% in the quarter, down from 9.7% in the fourth quarter. Analysts for Enskilda Securities said they believe the market share losses were steepest in Asia. Sales in the region fell 25%.

シェアの落ち、結構大きいですな。アジアで25%の落ち。これは大きいです。ローエンドで攻めたんじゃないんですかね。単価の落ちがきいてるみたいですが・・・。

じゃあ、どこがシェアを伸ばしたんだ、,ということなんですが、ノキア? あるいは韓国勢? 全体での伸びがとまるのが一番怖いとこですけどね。





USA Todayはどうよ

2008-04-23 01:18:04 | 英語情報
昨日はニューヨークタイムズ紙だったんですが、

Gannett profit drops; stock purchase urged

ガーネット、USATodayなんかを傘下におさめている会社ですが、も苦しんでますな。

株価も厳しいですね。GCI 5Y


ニューヨークタイムズ紙と株価を比較してみると、トレンドは似たようなもんですね。まあ、最近NYTが戻してはいるようなんですが。

株価比較


Gannett Co., the largest U.S. newspaper publisher, said Monday that first-quarter profit fell 8.9 percent as the drop in classified advertising sales deepened and television revenue declined.

やはり業績が大きく落ちているんですな。

Classified ad sales tumbled 18 percent in March, a steeper decline than in January and February

でた、Classified ad salesってなんだっけ。昨日も出てきましたな。これがひどく落ちている。

Gannett's results mirror the steeper drop in advertising across the industry. New York Times Co. reported a loss last week as classified ad sales fell 23 percent. Lee Enterprises Inc., the publisher of 50 daily newspapers, on Monday reported a 14 percent decline in classified ads among its print publications. Combined print and online classifieds fell 12 percent.

New York Times23% 、Lee Enterprises Inc14%。

他もものすごく落ちている。経済が悪いんで、ということなんですが、株価は経済がよかったここ数年、ずっと落ち続けてるんですけど・・・。

Total Revenue   7,439.46    7,847.61    7,434.64   7,283.66
Operating Income 1,650.90    1,904.60   1,977.35   2,112.48

数字で業績を追ってみると、売上は06年がピークで、07年は落ちてますね。一番左が07年です。利益に至っては、ここ3年落ち続けていますよね。これ由々しき問題です。

Total Assets    15,887.73
Goodwill, Net    10,034.94

資産をみると、総資産の3分の2がGoodwillですわ。買収、買収を繰り返したあげく、こんなになっちゃった、って感じですね。


Gannett Co., Inc. is an international news and information company. In the United States, the Company publishes 85 daily newspapers, including USA TODAY, and nearly 900 non-daily publications

持ちすぎやろ、と突っ込みたくなりますな。

バフェットが言うように収支が固いんで、この業界、買収しやすいんでしょうね。計算ができる。食品や消費財メーカーなんかもGoodwillのでかい会社が多かったような気がしますな。

まあ、資産と借入れがでかくなっても、儲かってれば文句もないわけですがね。

さて、新聞業界、景気が回復すれば業績も回復するんでしょうか。株価の行方は・・・。

ニューヨークタイムズ 大丈夫?

2008-04-22 01:15:29 | 英語情報
ウォーレンバフェットによれば、ブランドがしっかりしていて、この世の中に存在しないことが想像しにくい会社は買いだったですよね。

コカコーラ,しかり,ジレットしかり。

新聞なんかもそうじゃなかったでしたっけ。

自動車業界のように償却負担も大きくない。つまり、設備投資負担が大きくない。ブランドが確立できれば確実にもうかり続ける。

ニューヨークタイムズは間違いなく、それですよね。

ニューヨークタイムズ 5Y

それがこれですよ。この落ち方。5年間で半分以下です。かつてに日経平均を思わせるような落ち方ですね。もう二度と戻らない、そんな思いを抱かせるような恐ろしい下げですね。

New York Times swings to loss in 1Q on ad slump

Revenues fell 4.9 percent to $747.9 million from $786 million a year ago on a 9.2 percent slump in advertising revenues. Classified ad revenues were the worst hit, declining 22.6 percent.

第1四半期の売上が落ちて、4.9%も落ちたとか。広告収入が減っているんですね。9.2%はでかいです。Classified ad revenues 、項目別広告収入、なんのこっちゃわかりませんが、これは22.6%も落ちたんだそうで。

WEB広告に押されている、とみるのが妥当なんでしょうけど,

最近、内外でパブリックリレーションに関する本が沢山出てまして、単なる広告の効果についてかなり批判的なんですな。つまり広告だけでブランドを確立するのは無理でその前にパブリックリレーションがあるべきとかいうハナシなんですが、そういう本に啓発されて広告主の姿勢が全般的に厳しくなっているんじゃないか,と個人的には推測しているんですがね。

あるいはダイレクトに効果がはっきりするWEB広告の経験から、紙媒体の広告効果に疑問が生じてたりして。どうやれば効果がでるのか、という経験から,新聞露出にはあまり意味がない、という結論がでていたりして・・・。

WEB、まあつまり、ITによって新聞の収益が侵されているとしたならば、それはそれで面白いですな。バフェットはITぎらいで、,というか良くわからないものには近づかない,といってITバブルを無傷で生き残ったのでした。

ITが伝統事業を侵食する。バフェットならどうみるんでしょうな。






底打ちしたのか シティグループ

2008-04-20 23:54:25 | 金融
金曜日のニューヨークの株価がよかったんで、マーケット底打ち論がまた出てきているようなんですが、シティグループの株価を見てみると、


シティグループ 5days

まあ、第一Qでものすごいロスを出したわけですが,思ったよりひどくないとかで、株価が逆に上がってるんですね。

Citigroup May Need to Sell Assets to Bolster Capital



April 19 (Bloomberg) -- Citigroup Inc. shareholders, cheered by a $5.1 billion first-quarter loss that wasn't as big as some analysts forecast, face growing concern that the bank may have to sell assets, reduce the dividend and attract outside investment to bolster capital.

50億ドルのロスなんですけど・・・。

シティグループ3M

3ヶ月の株価をみても、3月中旬で底打ちしているように見えます。第一Qの数字を確認して、なおあがったということは、市場はリスクを織り込んだとも取れるわけですな。

シティだけがたまたま、というわけでなくて、プライベイトエクイティのブラックストンも同じ動きをしています。

3M比較


びっくりするくらい同じ動きですよね。やはり3月半ばが底になってますね。金融セクター全体に対する動きといっても良いのかも知れませんなあ。よく分かりませんけど、とりあえずの底打ち論ってとこでしょうか。

Yesterday Pandit said he's selling assets and shedding units outside the retail banking, trading, investment-banking and transaction-processing businesses. He's cutting about 9,000 jobs over the next year, on top of 4,200 announced in January.

先日、かつての共同CEOのジョンリードが、新CEOに対してしきりにアドバイスしているというハナシをご紹介しましたが、推測ですが、そのアドバイスに従ったんじゃないですかね。トレイディングや投資銀行業務やプロセシングビジネスを売却してリテールバンキングに専念する、というのは、元のシティコープ時代に戻るってことじゃないんでしょうか。

ジョンリードにとってできるもんなら消し去りたいトラベラーズとの合併、名声を貶められたあの出来事をこれでチャラに・・・。

失礼、想像し過ぎました。

いずれにせよ、一般論として金融の特出ぶりには反省が生まれるんでしょう。規制論議も盛んになるんでしょうな。ただ、もとには戻れませんし戻るべきでもないんでしょうが。