会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

ロン・ポール  ジョージ・ウィルのコメント ABC This Week 

2011-11-28 08:00:47 | 政治
Face The Nationに出てたと思ったら,
This Weekでは,結構肯定的にコメントされてました。
(先週のハナシですが)

George Will on Ron Paul independent run



ROUNDTABLE;
GOP RAC
E


CHRISTIANE AMANPOUR (ABC NEWS)
(Off-camera) Herman Cain, is he in or out now?

GEORGE WILL (ABC NEWS)
(Off-camera) He's out. He's done. I want to stay with Ron Paul for just a second. You said look out for him in six weeks, seven weeks. Look for him in eight months. He's not running for Congress again. He could be a third-party candidate. He has dedicated people in place. If he got 4% of the vote, there are a whole number of states with electoral votes he can tip over with those.

ハーマン・ケインは終わりだ。それよりロン・ポールについてだが,この六週間なり七週間はロンポールが要注意だと君はいったが,八ヵ月後はどうだ。もう,再び下院議員には立候補しない。てことは第三政党候補として出るかも知れない。彼には献身的な支持者が揃っている。もし彼が四%の得票をすれば大統領選挙ではひっくり返せる州が出てくる。


CHRISTIANE AMANPOUR (ABC NEWS)
(Off-camera) All right.

PEGGY NOONAN (WALL STREET JOURNAL)
He would absolutely give the race to Obama.

そうなれば彼は,完全にオバマを勝たせることになるわね。

と、まあ,保守サイドから結構真剣に,ってか深刻に(笑)に受け止められてました。


下院に出ないってのは,大統領選には第三政党から出るかもよ,ということを宣言することでもあるんですな。これは気が付きませんでした。まあ,共和党の候補にならなくても下院は通るのかも知れませんが,彼ほどの人気があれば。


でも、これ,ライシュの言ってた,サラペイリンの戦略だったりして。
アフターショック ロバート・ライシュ サラ・ペイリンの戦略

共和党候補として指名しなければ,第三政党で立候補しちゃうぞ,

と共和党のキングメーカーたちを脅す。


ウーン、ちょっと,面白くなってきましたかね。




カジノ・ジャック インタビュー  60ミニッツ

2011-11-26 14:26:56 | 政治
Jack AbramoffがCBSの60ミニッツに出て,インタビューを受けてるんですな。

去年ワシントンに遊びに行ったときに,世界銀行のビルにある本屋で,3ドルで買った本に,彼のことが詳しく書いてあって,


What Every American Should Know About Who's Really Running America
クリエーター情報なし
Plume


まあ,トンデモない腐敗したロビイストで,

若い頃は,アンチコミュニズムの共和党の闘士であり,
映画を作ってたり,と

あれこれ,やった最後に,議員転がしが天職であることを発見して,
うまくやりすぎてつかまっちゃった,って感じですかね。

ただ,クライアントのために影響力を行使しただけならまだしも,クライアントをだまして金を取ったという点で,ちょいと悪辣度が違います。

彼は,カジノ・ジャックと呼ばれてるそうなんですが,インディアン部族がやってるカジノのライセンス更新のために,口をきくと言って巨額の金を巻き上げたから,そう呼ばれてて,

反ギャンブルの運動を盛り上げて,一旦つぶしておいてから,なんとかしますと近づいてって,高いコンサルフィーをとる,という,ヤクザ顔負けのやりたい放題で数十億円を荒稼ぎした,というものなんですがね。

どんなおっさんやねん,と思ってたら,出所してインタビューに出てきたわけですな。

The lobbyist's playbook: Jack Abramoff - 'How he asserted his influence in Congress for years'


映像を見る限り,薄くて,軽いキャラ,という印象ですね。

今は,ピッザチェーンの会計士として働いていて,それに,インディアンへの補償で無一文なんだそうですな。

ロビイストとしての現役時代は,100の議員に対して決定的な影響力を行使できていた,と豪語されてます。

このインタヒューで面白いのは,どうやってその決定的な影響力を議員に行使できるようになっっていったたか,という手口について説明しているところでして,

Abramoff: When we would become friendly with an office and they were important to us, and the chief of staff was a competent person, I would say or my staff would say to him or her at some point, "You know, when you're done working on the Hill, we'd very much like you to consider coming to work for us." Now the moment I said that to them or any of our staff said that to 'em, that was it.

議員事務所と仲良くなってきて,そこのスタッフが有能であることがわかったら,ある時,こう言う。議会の仕事を終えたら,ウチに来てもらえませんか。これがそういうことなんです。

We owned them. And what does that mean? Every request from our office, every request of our clients, everything that we want, they're gonna do. And not only that, they're gonna think of things we can't think of to do.

これで,彼らは我々のモノになる。それはどういう意味か。我々の要請,我々のクライアントの要請を,すべてやってくれるようになるんです。それだけじゃない。我々が思いつけないようなことまで,考えてくれるようになるんです。

なるへそ。

セールスマン講座、みたいですな。回りから攻める。まずは奥さんに気に入られて・・・。

ワシントンから腐敗をなくすために今後は本を書いて,みたいなこともおっしゃってて,盗人たけだけしい,という感じもありますが,

最後に,わかりやすい指摘・提言をしていて,

どんなに規制しても政治資金として資金供与が認められている限り抜け道が生じて実効性がない,ということや,

議員も,議会スタッフもロビイストになることを禁止するべきだ,

ってことなんですな。

ごもっとも。




ロン・ボール CBS Face The Nationに登場

2011-11-24 08:00:52 | 政治
メインストリームメディアからは見えないことになってるはずのロン・ボールですが,Face The Nationにでてました。

Ron Paul on CBS Face the Nation 11/20/11 ( widescreen )


調査で,支持率がトップグループの中に入ったってことで,レース終盤で盛り上がってくるとは。まあ,ミシェルバックマンの支持が落ち込んで、グラスルーツの支持が彼に戻ってきたってのもあるのかも知れませんが。彼の方が候補としてはずっと本筋で,当然といえますかね。

番組では911テロは,米国に責任があると考えているのか,とか,海外に駐留している米軍は撤退させるのか,とか聞かれてます。

米軍を海外に置かなくても十分防衛はできるし,海外駐留が米国の安全保障に悪い影響を及ぼしている,と言ってるようで。



Romney Two-Way Race Now Four-Way Republican Dead Heat in Iowa


A Bloomberg News poll shows Cain at 20 percent, Paul at 19 percent, Romney at 18 percent and Gingrich at 17 percent among the likely attendees with the caucuses that start the nominating contests seven weeks away.

4人の候補が誤差の範囲でほぼ横ならびで、そのトップグループにロンボールが入っているってことなんですな。

まあ,シリアスな候補者とはいえない,とまで言われてるギングリッジが盛り返してて,共和党レースの混迷ぶりが出てる,って感じもありますかね。

ロンボールの支持者は固定層が多くて,安定感があるってことで,他の候補より強い面もあるんで,意外にこれからも善戦する可能性があるかもですが,まあ,主張が一般向けじゃないんで,本当に勝つには,もう少しソフトな方向にシフトしないと・・・。

このキャラだし,それは難しそうで。それに,主張を修正すると今の支持者は離れていくんでしょうね。

お笑いエア・インディア4 タジマハルホテルにて

2011-11-22 00:16:21 | 貧困問題

ムンバイ三泊目と四泊目は,タジマハルに泊まりました。

一泊いくら位するのか,世界的に有名な五つ星。オーシャンビュー。
確認してみると,なんと二万円台。

じゃあ,というんで,とまってみました。イメージとしては,どんなに安くても五万円くらいはするだろうと思っていたんで。この円高で,思わぬラッキーというトコですかね。

さすが,超一流ホテル。レセプションで,パソコンの電源のアダプターはあるか,ときいてみると,部屋に備え付けてあるか,なければ持って行かせる,と即答。あまりに瞬間的だったので,意味が通じていないんじゃないか,と質問を繰り返してしまいましたが,

五分もしないうちに部屋に持ってきてもらえました。ここはインドとは別世界,って感じです。
この写真は,私の部屋から見たインド門。



朝は,朝陽がさして,感動します。

そのレセプションのお兄さんが,(レセプションってか,フロントというんでしょうか),五時からホテルのツアーがありますよ,とおっしゃるのて,参加してみたんですが,これが,その写真です。



ホテルの宿泊客が二十人程度集まってて,ホテルの歴史,これまでの出来事を説明してくれます。レセプションのお兄さんがガイド役を務めてましたが,英語はインド英語ではなく,米国式。ハンサムで,冗談を交えながら,一時間半ほどかけてホテル内を案内してくれました。これはお勧めです。

その中での説明で,創業家のハナシが出できて,つまり,タタグループの創業者(か、何代目か)が,タジマハルホテルを創ったわけですが,タタグループというのは,なんでもやってて,航空会社まで持っていた。ただ,その会社は、国有化のあおりで,接収されてしまい,今ではエアインディアと呼ばれていて・・・,とかいうハナシでして。

ふんふん,出たな,エア・インディア,と思って聞いていたんですな。

ツアーの終わりに,ラウンジで,マサラティーをごちそうしてくれまして,ツアーのメンバーで和気藹々お茶でもしながら,ということなんですが,さすがに,タジマハルの宿泊客,アメリカの女会社社長だったり,ドイツからきた中年女性,これがモデルか女優か,という美貌の持ち主で・・・,とさすがに普段とは勝手が違ってて,

インド×高級ホテル,という超居次元空間で,まあ,あたしゃちょいとテンションがあがってしまってしまいました。

私は,引退したスイス人三人組のテーブルに遠慮がちに座ってましたが,あれこれ話している中で,東京からどこの航空会社で来たのか,というハナシになって,

タイエアーです,エアインディアも検討しましたが、ちょっと・・・,と言ってると,

リーダー格の女性が,

エア・インディアも、タタグループに任した方がよさそうね,と一刀両断。


エア・インディアのレピュテーションは,ナント,遠くスイスまでとどろいていたのでありました。まあ,インドからだと,スイスは日本より近いかな。


さて,

タジのサービスはインド離れしていて(当然ですかね),唯一,インドだなあ,と感じたのは,部屋についている筆記具が鉛筆だったことくらいですかね。シャープペンシルでもなく,ボールペンでもなく,よくとがれた鉛筆でした。

それと,プールサイドのバーで飲んだビール。



二杯頼むとピーナツとスナックがついて千円弱。

長年のお友達と思えて来るような,親しみの持てるボーイさんが,イエッサーと言って注文を聞いてくれます。

これは安いんじゃないでしょうか。







お笑いエアインディア3 米国業界団体からも・・・。incredible India

2011-11-21 00:12:26 | 貧困問題




これは,日本に帰ってきてから見つけた記事なんですが,エア・インディアが米国業界内でどんな風に見られているか,ということをよくあらわしているんですな。

まず,この記事を読む前に,予備知識として,押さえておきたいのは,

アイゼンハワーも言ってるジャン オバマ

オバマ政権が,景気回復の政策手段の一つとして輸出振興をあげているってことですな。そういう文脈でこんなハナシもあって,ってことなんですが,エアインディア,ひどいこと言われてます。



US carriers unhappy with American aid to Air India

米国の輸出振興の一環として,エア・インディアにボーイング787の購入資金を,政策融資をすることを決めたら,米国の業界団体が反対している,ということなんですな。


Calling Air India "one of the most poorly-run airlines in the world", American carriers have opposed the US Exim Bank's $3.4 billion support to it to buy Boeing 787 Dreamliners.

エア・インディアのことを,最もしょぼく運営されているエアラインの一つ,と呼んで米国の航空業界は米国Exim Bankがエア・インディアにドリームライナーの購入資金を支援することに反対している。

most poorly run air line とは,とほほ。

エアインディアの評判は,世界的にもなり響いているようで。

The official said support to foreign buyers of Boeing planes was important since if the US plane maker could not sell airplanes to foreign buyers like Air India, its chief rival Europe's Airbus probably would.

米国の政策当局が言うには,エアインディアのような外国の買い手に対する支援は重要で,もし、ボーイングの航空機を買ってもらうことができなければ,ヨーロッパのエアバスを買うことになる。


と,まあ,輸出振興策の一環であることを主張しているわけですが,

The letter, quoted by the WSJ, states that Air India's "long-running financial losses and widely reported management problems should disqualify it for US support."

エアインディアの長期の赤字と,広く報告されている経営管理上の問題は,米国の支援を受けるにふさわしくない,

と米国の業界団体から言われちゃってるわけですね。

米国航空業界としては,資金不足でピーピーしてて、古い機材で我慢している中,悪名高きエアインディアが米国政府の支援で,最新鋭の燃費の良い航空機を購入してもらっては困るわけですな。

米国航空業界 古い機体で燃費悪い

で,エアインディアにまで,支援するのか,

と言われちゃってるわけですな。

はは。業界団体が政府の海外の同業者支援に反対するのは当然ですが,この言われよう、ちょっと笑えます。

産業政策の有効性についてはいつでもどこでも,論争は尽きないわけで,結局このハナシも,ボーイングの支援が大切か,米国の航空会社はどうなのか,というになり,

そんなこと政府が決めていいのか,

ということになってくるわけですね。

オバマ政権の産業政策については,サリンドラの件でミソをつけていて,これは,子々孫々まで語られる失策となるんでしょうが,保守派からの,こうした政策に対する批判は根強いものがある,と言ってよいんでしょう。

オバマ政権の産業政策

まあ,ロビイストを沢山雇っている大企業への支援となれば,保守派も黙ってる,ということかも知れませんがね。













お笑い エアインディア Incredible India ムンバイ訪問4 

2011-11-20 10:09:52 | 貧困問題


インドネタが続いて恐縮です。
でも,ネタが尽きなくて,このままずっと続けていたい感じもするんですがね。
とにかく,面白すぎる。

向こうではホテルで新聞がついていたので,朝起きてテキトーに読んでいたんですが,いや,面白すぎる。インドの新聞は,どの記事も基本的にオチがついてるみたいなんですな。

たとえば,

ムンバイでは自動車の所有者が急増していて,駐車場が不足している。
ふむふむ,そこまでは良いですね。

ムンバイの住宅を買うと同時に,駐車場の権利を買ったのは良いが,実は法律が矛盾していて,そううした契約が成立すると同時に,禁止する相互に矛盾した法律も存在するらしく,後で駐車場の権利を取り上げられる事例が続出しているんだとか。

○○に住む,なんとかさんは,どこそこの住宅を買って,駐車場の権利も○ルピーで購入したが,後でなんとか委員会からクレームかついて,取り上げられた。結果として,自家用車は路上に置いているが,傷をつけられないかと心配している,

で、オチなんですが,

彼の駐車場は,そのなんとか委員会の委員の車が占拠している。ちゃんちゃん。

てな具合で。

雑誌や,複数の新聞にも目を通してみましたが,全体的に,当局の機能不全について,問題視している記事が多かったですな。この記事は法律上の矛盾や,なんとか委員会の腐敗を問題視しているんですな。

こんなのもありました。

どこそこのインフラを整備するのに,州の議会の意見がまとまらず,合意するのに6年かかった。

随分かかってますな。これにもオチがついてまして,どんなオチかというと,

○○は,6年経った今でも,そのインフラが有効であるかどうか,再チェックを求めている。

ハハ。

まあ,日本でも,政治がどうこう,当局がどうこう,といろいろと言われたりはしますが,インドはちょっとレベルが違うようでして,ムンバイ三日目は新聞を読んでるうちに,午前中が終わってしまったくらいで。あまりに面白くて,十分エンタメとして楽しめるんですな。上の記事の説明は,私の記憶ベースなので,正確じゃないかも知れません。

で,こんな記事もありまして

Flyers from city can check airlines’ punctuality online

the Mumbai airport operator has started publishing a monthly punctuality report card of domestic carriers on its website

ムンバイ空港がインドの航空会社の定時運行状況に関するレボートを月次でウェブサイトにのせることになった,ということなんですね。

The first such comprehensive list for flights operated in October compares airline performance in different time slots and the reasons behind the delays. The data shows that 23.48% flights arriving and taking-off from the city were delayed in October.

10月は23.5パーセントの遅れ。到着と離陸双方でのデータです。

まあ,かなりの率で,定時運行ができていないんですね。


Flight crew reporting late to duty or reporting sick at last moment caused nearly one fourth (25%) of the flight delays during the same period.

クルーが遅刻してきたり,直前に病気になったりするケースが遅れの原因の四分の一。フライトとの接続が悪いケースは別立てで説明があるので,これはクルーの個人的な原因に特定して,ということだと思われますが,やっぱり,というか,ひどいですな。

Air India topped the delay list in October as more than 30% of their flights failed to stick by the schedule.

出ました,エアインディア。期待を裏切りません。遅延率トップの30パーセント。

Kingfisher Airlines was the second highest on with 28.17% of its flights delayed.

キングフィッシャーが2位ですが,ここは資金繰りのために間引き運転をする,とかいうニュースが報じられていました。

Since April, the ministry has been pushing the idea of publishing such data in the public domain. However, it took about four months to implement it because it could not reach a consensus on who should be the nodal agency. Considering the Directorate General of Civil Aviation (DGCA), the aviation regulator, is short staffed and burdened with other responsibilities, the ministry asked the Mumbai International Airport Limited to publish the list.

こうしたデータを公表することは四月に決まっていたが,実行するまでに四ヶ月かかった。なぜならばどこがそれを実施するかについて合意が取れなかったから。DGCAは人員不足で他の責務があるため,当局はムンバイ国際空港にデータ公表を依頼した。


ははは。

こういう具合に,最後にオチが。当局にやる気がなくて,合意に時間がかかり、責任転嫁,このパターンで書かれている記事がやたら多かったです。

かなり不満がたまっている,という感じがしました。

まあ,インドは民主主義の国で,合意に時間がかかり,中国のように鶴の一声でモノが決まるということは無い,ということなんでしょうが,モノを決めるのに時間がかかり,大胆なことはできず,役所の不効率も改善することができない。

日本の戯画を見ているようだ,と感じないでもありませんが,こっちは大リーグ級です。

それでも,エア・インディアが毎年死亡事故を起こしているわけではないし,ムンバイの市民生活は普通に回っているわけで,人間社会の許容度というのはかなり高いんだ,ということがインドに行くとよくわかるんですな。ガチガチの管理社会に居ると限界点を経験することも無いんで,本当のリスクがどの程度なのか実感としてわからないわけですが,結構ひどくても,当局が腐敗して,モノが決まらず,時間が守られず,交通ルールが無視されていても,社会崩壊,みたいなことにはならないんだ、ということが,よーく分かります。


Incredible India ムンバイ訪問3 インドの洗礼その2

2011-11-16 01:08:43 | 貧困問題



で、無事タクシーに乗って、ホット一息ついたのもつかの間、

猛スピート。

ヒエーッ。

確かに、夜中に到着したので、道はすいてたんですが。

舗装されているにはいるんですが、きちんとならされていないので結構ギャップがあって、早い速度で走ると衝撃が・・・。まあ、ドライバーも私が天井に頭をぶつけない程度にはスピードを押さえてくれてたようですが。

冗談抜きで、天井に頭をぶつけそうになるくらい、クルマが上下に揺れまくりで、つらい。



あれ、インドじゃ信号赤が走れなのか、と思ったら、んなあほな。単なる信号無視。

信号赤は止まっても良いけど、走れれば走るし、
信号青でも、走れるとは限らない、

って感じで、まあ、せいぜいインドじゃ参考程度にしかならないんですな。事故った方が負け。昼間、警官が交差点で交通整理をしてて、歩行者が信号無視しても何も言われません。

しばらくしていると、ドライバーが、シーリン、シーリンと叫び出す。
なんのこっちゃ、よく分からない。

はいはい、天井、ルーフトップね、頭打ちそうですわ、とテキトーに受け流していたら、

ノー、ノーッ、と何やら、必死。

オーケー、アイ、ゴー、とドライバー。

勝手にどこ行くねん、と思ったら、窓の外を指して、シー、シー。

指さす方を見ると窓の外は海。なるほど、どうも、シーリングというのは、天井のことじゃなくて、海のリング、シー・リングのことで、最近できた、湾をまたいで走る高速道路のことのようでした。

で、追加75ルピーを料金所で私が払うことに。どうも、ドライバーは、私に追加料金が発生するけど高速を使って良いか、とずっと聞いてたようでした。まあ、私が理解して返事する前に、勝手に行っちゃってるわけですけど。

ムンバイに初めていく方は、覚えておくと良いですな。

ムンバイ南部に、あるいは南部から空港にタクシーで向かう時には必ず聞かれるみたいです。帰国する時も、タクの運ちゃんに、『セイリング、セイリング』と叫ばれて、ちゃうがな飛行機やがな、誰と話とんねんこいつ、と無視してたら、ハタと気付き、シーリングこのことか、オーケー、オーケー、ユーキャンゴー、とスムーズに、てか、なんとか無事に済みました。

一般インド人英語は、私以上にテキトーで、その辺のガードマンのおっさんに道を聞いた時も、

ゼン、ターン、レフト、と言って、手は右に。

おお、インドではレフトは右なのか、と思ったら、オー、ライト、ライトとあわてて訂正。

かなりテキトーです。でも、右と左、間違えるかな。


で、無事、シーリングの気持ち良い高速を降りて、マリンドライブと呼ばれる海岸線を超高速で駆け抜け、いよいよホテルのあるコラバ地区までようやく辿り着いたのは良かったものの、

これが、また、すんなり行かない。

ホテルの場所がどうもわからないらしい。
クルマをとめて、警官にホテルの名前を告げて、ドライバーが場所を聞いてみる。

良かった、どうやら分かったみたい、と思って安心してたら、またグルグルしだして、どうもホテルにたどりつかない。

こんな具合で、多分、10回位はあちこちに居る警官に、何人かは、2回も3回も同じ警官に、聞きまくって、あっちウロウロ、こっちウロウロ。もう野宿かも、と覚悟を決めて、難しいんなら自分で探すからインド門のとこで降ろしてくれ、と3回位ドライバーに言ってみたものの、彼はあきらめず。

路地のちょっと明るいところに出たところで、道端に居たおっさんに聞いてみると、あそこだよ。

ドライバーの深いため息。やっと着いた、私もちょっと感動。無理だとあきらめかけてたんですな。

ドライバーのお兄ちゃんは、何度も、自分の失敗、アイムソーリーを繰り返してました。シーリングは早い、と追加を払わせた手前もあったんでしょうな。まあ、こんなもんだと最初から思っていたので、腹もたちませんでしたが、ドライバーが真剣に謝ってきたのにはちょっと驚きました。

まあ、とに角、やっぱインドじゃ、スムーズにはコトが運ばないんだ、と初日に思い知らされたのでした。

ただ、二日目からは、意外に問題は起きなかったんですけどね。

シャンタラムでは、冒頭、主人公がムンバイの空港からバスに乗って、すぐさま道が悪くなって、においがして、スラムがバスの窓から見える、という描写があるんですが、今はそんなことはありませんでした。一応舗装されてて、スラムがむき出しになっているということもなかったですな。




















Incredible India ムンバイ訪問2 インドの洗礼

2011-11-15 01:00:31 | 貧困問題
先週の月曜日に日本を出発したわけですが、航空会社はタイ国際航空。
これが、フライトアテンダントが加護ちゃん似でどんぐり目。超かわいい・・・失礼。

まあ調子良く、まずバンコクまで飛んだのでした。
バンコクの空港は、洪水の影響は全く無いようでした。

空港で一旦食事して、これが結構高くて、ビール込みで1500円。日本価格なんですな。
まあ、でかいエビが3匹のっかったオムソバで、それなりではありましたが。
インドで使おうと思って成田で買ったペットボトルの水1リットルを空港セキュリティに没収されてしまい、ややへこんだものの、そこまでは良かったんですな。

で、インド便に乗り換えるために、次のゲートに向かったあたりから、除々にインドの洗礼を浴びてゆくことになるんですね。


ゲートに向かう通路の壁に、Incredible Indiaの広告がかかってて、ちょっと笑ってしまいました。

図柄はちょっと違いますが、



確かに、これまで集めた情報ではインドはincredibleな国のようで、そんなの宣伝するなよ、って感じで。
間違いなく下痢する国、incredible India。ハハハ。

出発ロビーにはインド人が一杯(あたり前ですが)。
こんなに沢山のインド人を見るのは初めてで、話す言葉も全く違うし、目つきも、しぐさも、なじみが無い。

搭乗が始まると、搭乗ゲートにうわっと集まってばたばた乗り始めるんですが、搭乗通路に人が多く乗り過ぎて、通路がゆさゆさ揺れ始めて、めちゃ怖かったです。これがインドか、と不安になったりして←インドは関係なかったかもですが。

飛行機も古くて、クーラーの吹き出し口から冷気が白くなって噴き出してて、ギャレーは黒ずんでて・・・。これもインドには関係なかったかもですが、とにかく、なんでもインドのせいだと思えてしまい・・・。

しかし、なぜか、ビジネスクラスにアブグレードされてて、ラッキー。
飛行中は極めて快適。シャンパンを飲んだり、ワインを飲んだりと絶好調。

それが、また、問題はムンバイについてからで・・・。

ムンバイ到着して、中々飛行機を降りられない。
飛行機のドアを何度も開いたり閉じたり。タイ・エアーのパーサーのおっさんがチッと舌打ち。オイオイ。
どうも、搭乗通路がうまくつながらないらしく、外のインドの担当者と、どなり合っている。

待つこと10分。ようやくドアが開いて、パーサーのおっさんが、通路側をどんどん、と強くふんづけて、大丈夫かどうか確認してから、さあどうぞ。

そんなんで、降りれるかーッちゅうねん。

恐る恐る、降りてみましたが、転落することなく、無事でした。
あのー、これ一応、国際定期航路なんですけど・・・。


それで終わらず、ムンバイの空港でも結構な骨折りでして

入国と両替を済ませるところまでは実にスムーズ。
空港の建物を出て、プリペイドタクシーの申し込みカウンターへ。

これが、意外にスムーズに行かず、

まず、おっさんが何を言っているのか良くわからない。
これがインド英語か。

エッシー、エッシーとおっさんが叫んでいるが何が言いたいんだ?
おお、エアコン付きってことか、

てな具合。

ただ、周りのインド人が一緒に説明してくれて、人々は親切だということが分かってちょっとインドを好きに。

無事第一関門を突破したと思ったら、次は、指定されたタクシーを見つけに行かねばならなくて、
うろうろしてたら、不審なおっさんがやってきて、何番だ、こっちだ、とあつかましく案内してくれて、近くにいた係の若い兄ちゃんが呆れたような顔をおっさんに向けていて、ちょっといやーな感じがしてたら、

指定されたタクシーを見つけてくれて、wellcome to India と握手をしたと思ったら、チップを請求されてしまう。

10ルピー渡すと、100ルピーだと言い張る。

私は反射的に、ノー、と言いながら、おっさんの胸をポンと叩くと、おっさんはうつろな目で引き下がってくれました。

100ルピーというのは、約2米ドルで、タクシーで言えば20分位走行してやっともらえる額なのであって、かなりふっかけているわけですな。私は誰かのブログで空港のタクシー乗り場で100ルピー取られたのを読んでいたので、10ルピーで実験してみたわけで。

こっちがノーときっぱり言ったら素直に引きさがり、悪態をついたりもしませんでした。

若い係のお兄ちゃんも、この半分詐欺師みたいなおっさんを、そうだと分かっていて呆れていながら排除せず、というか排除まではできない、という、それなりにおっさんを認める目でおっさんに接しているんですね。


プリペイドタクシーカウンターで私を助けてくれた人達、排除されず黙認されているイカサマおやじ、こっちが本気で拒否していると分かると黙って引き下がるイカサマおやじ。

私は長いフライトと、こうしたやり取りでヘトヘトになりながらも、結構インドを見直していたのでした。

で、タクシーに乗れて、無事ホテルへ、てな具合には行かず、
タクシーはタクシーで、これがまた・・・、ヤッパ、インドなんで。

続きは、次に

ああ、Incredble India.















Incredible India ムンバイ訪問1 プラバカル発見

2011-11-14 01:47:51 | 貧困問題


しばらく休暇でムンバイに行ってて,ブログもお休みしてました。

腹を壊したり,変な病気にかかるんじゃないかと行く前に随分心配しましたが,まったく問題ありませんでした。心配しすぎて,行く前に下痢になってしまっただけで,行ってからは絶好調。

ただ,かなり用心したのも確かです。

歯磨きまでペットボトルの水を使い,歯ブラシを洗うのも水道の水は使いませんでした。ストリートフードは一切口にせず,店で飲むコーラも缶のみ。ノーアイスと念を押して注文したくらいで。

まあ普通にレストランで食事をして,飲み水に気をつけさえすれば,短期の滞在なら心配ないってことなんでしょう。

ムンバイには四泊しました。

で,どうだったか。インドを訪問して,インドが嫌いになる人と,スキになる人が居るらしいんですが,私の場合は,

かなりスキになりました。


一つは,人々の勝手気ままさ,と言うんでしょうか。
本当に,自由を感じました。

これは,これまで訪問したドコの国でも感じなかったことのような気がしてて,まだその意味をつかみきれていないんですが,金持ちもビンボー人も,警官も,タクシーの運転手も,ホテルのボーイさんも受付も,悪いヤツも良いやつも,それなりに敬意が払われている,というのか,お互いを大事にしている,というのか,卑屈になることなど思いもよらないというか,どう言えば良いんでしょうかね。

それが,どういうことを意味するのか,といえば,とんでもなく純真な大人がそこらじゅうに居る,ということでもありまして,つまり,変に大人になる必要が無いんじゃないか,と思うんですな。

たとえば,このタクシーの運転手さんなんですが,



もう,結構なお年ですが,痛いほどの人柄の良い感じが出てまして,
マニ・バワン(ガンジー博物館)はわかるか,と乗車前に尋ねると,わかる,というので,『オーケー』と言って乗ると,

『よし来た』

と,本当に日本語て言ったんじゃないか,と思えるようなノリで,多分ヒンデゥー語で何か声を上げた後,飛び上がるようなものすごい勢いでフロントドアの外に飛び出しているタクシーメーターを,長い手でクイっと右に倒して,走り出してくれたんですな。そんなに張り切って大丈夫か,と思うくらいで,前のめりでハンドルにしがみつくようにして運転してました。 宮崎駿のアニメに出てくるおじいさん,といった感じです。

これが,チョウパティビーチか,と聴くと,そうだと答え,ムンバイがはじめてだと悟ると,あれこれ,説明をしてくれました。到着したらしたで,十五分位だろう,待ってるよ,といわれましたが,私は,多分一時間くらいは居るつもりだ,だから待たないで良い,と答えると,

『そうか,わかった。気にしないでくれ』と何度も、気にしないでくれ,をしゃがれた声で繰り返しまして,このじいさんのためなら,十五分で出てこようか,と思ったくらいで。



それともう一人,四泊したうちの最初の二泊したホテルのボーイさんなんですが,これが,また印象深い若者で,部屋に入り込んで長話。チップが欲しいとはっきり言ってきました。オーケー,と言うと,日本の金でくれというので,わかった,金を出すので後ろを向いててくれと言うと,

本当にうれしそうに,くるっと回ってくれまして,あれは,子供がプレゼントをもらうとき,ちょっと後ろ向いててと言われて,うれしさ一杯でくるっと回るのと全く同じに見えて、本当に大きな子供、という感じでして,その純真な反応にびっくりしてしまいました。彼は聞けば二十六歳で田舎からでてきて結婚もしているそうなんですがね。


五十円玉を見ながら,悲しそうな顔になってしまい,

どうした,これは,こんなんでも二十ルビー以上の価値があるのだ,と説明したんですが,

換金できそうもない,とのことで,結局ルビーで渡すことになりましたが。

彼は,チップをもらうために,部屋に入り込んで,長話をして,考えようによってはあつかましく,失礼な野郎なわけですが,そういう印象を受けずに逆に好印象が残っているのは,彼が大きな子供だからなんでしょうな。

二十ルピーをもらって心から幸せそうでして,あんなに幸せそうな顔を見られて良かった,という思いにさせられる,というんでしょうか。大人に対して、こういう思いをしたのは初めての経験でして,ウーン,なんと言いますか,本当にうまい言葉を思いつかないんですがね。

シャンタラムに、ガイドのプラバカルという登場人物が出てくるんですが,主人公は,彼の純真さや無垢さを感じて,出会った瞬間に信頼して友情関係を築いていきます。大人の純真さというのがどういう感じか読んでてよくわからなかったんですが,今回,何となく理解できたような気がするんですが,どうでしょうかね。


ウーン,Incredible India.




シャンタラム その2

2011-11-05 12:21:30 | 貧困問題

ムンバイ舞台の逃亡小説、シャンタラムの続きです。
今、丁度中巻の半ばあたりを読んでます。

面白いエピソードを次々に繰り出しながら、大きなストーリーを紡いでいくんですが、いや、面白すぎて、疲れて嫌になるまで読み続けてしまいますねえ。

アノー、他のことが全然できなくて困るんですけど・・・。

ちょとしたロマンチックなシーンがあって、主人公が、ムンバイでできた友達にひと肌ぬぐってわけで、友達がプロポーズするのを仲間で助けるんですね。

駅に停車している列車の屋根に、目隠しした彼女を引き上げて、列車が動いてからプロポーズのしかけをする。

彼女が泣いて喜んで・・・、みたいなハナシです。

中々、感動的なシーンで、素晴らしいわけですが、まあ、あり得ない。いくらインドでも列車の屋根に登ったら、駅員さんに見つかって阻止されるだろう、と思ったら、



あり得そうです。

Travel Like a Boss - India





シャンタラム〈中〉 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社