会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

シャンタラム ムンバイ舞台の逃亡小説

2011-10-31 00:41:31 | 貧困問題
インド訪問の準備の一環で、

スラムに関する本を読んでいたら、参考図書の一覧があって、ムンバイについて書いているらしい本も出ていて、

その本のアマゾンの口コミを読んでみると、その本よりも、こっちの方がムンバイ本としては上だ、No1だ、と書いてあって、

丁度、翻訳が出たトコでした。ラッキー。

シャンタラム〈上〉 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社


これが、長い。

上、中、下と3巻セットで、上だけで700ページもある。

買った時は、ゲッ、て感じでしたが、これが、読みだすとかなり面白いです。
電車の中で読んでて二回とも乗り過ごしかけたぐらいで。

著者の経歴がすごくて、

グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ/著
Roberts,Gregory David


1952年、豪メルボルン生れ。十代から無政府主義運動に身を投じるも、家庭の破綻を機にヘロイン中毒に。1977年、カネ欲しさに武装強盗を働き、服役中の1980年に重警備刑務所から脱走。1982年、ボンベイに渡り、スラム住民のために無資格・無料診療所を開設。その後、ボンベイ・マフィアと行動を共にし、アフガン・ゲリラにも従軍。タレント事務所設立、ロックバンド結成、旅行代理店経営、薬物密輸の後に再逮捕され、残された刑期を務め上げる。2003年に『シャンタラム』を発表し、現在もインドの貧困層を支援するチャリティ活動に奮闘中。

今、ちょうど上巻の中盤あたりを読んでるんですが、設定は著者の経歴とほぼ同じです。自分の経験を元に小説を書いたってことなんでしょうな、ってかすごい経歴ですな。

著者自身がCNNのインタビューを受けてまして、

Gregory David Roberts on CNN Talk Asia Part 2


実際にスラムの診療所まで行ってますね。もうじき、このスラムも開発されて、とか言ってるんで、もう今は他に移ってるかもですな。

本当にあった出来事を元に書いたんならば、なぜメモワールにせず小説の形式で書いたのか、と聞かれて、

私は小説家だからだ、と答えてます。小説は、人間の状態を表現する最も美しく、深遠な方法だ、長いメモワールは誰もが書くが、小説は簡単に書けるもんじゃない、って感じで答えてるようですな。


インタビューでは、幾多の苦境を潜り抜けた後に、あっち側に行っちゃった人、みたいな感じになってますが、

小説は超エンターテイメントで、このナガーイ小説を、飽きないようにあれやこれや、仕掛けを駆使して読ませるんですな、これが。そして、物語を展開させながら、徐々にムンバイのコワーイところを見せてゆく。まあ、前半を読んだだけなんで、まだ、全体がみえてないんですけど。気の効いた会話を交わす登場人物達の描写もカラッとしていて、めんどくさくありません。

とにかくうまい作家の超長編、超エンタメ。

これ、ジョニー・デップ主演で映画化が決まってたんですが、前に進んでいないようですね。ウーン残念。


ムンバイに行くまでに読み終えたいんですが、この分量じゃちょっと無理かな。


オキュパイ ウォールストリート マイケル・ムーア

2011-10-29 12:21:18 | 政治

オリンパス騒動や,インド訪問準備にうつつを抜かしているうちに,ウォールストリートの方は、しぼんでゆくどころか大きくなっていってるんじゃないか,って感じでして,

マイケル・ムーアもあっちこっちで呼ばれてインタビューされてます。

Michael Moore explains Occupy Wall Street to the BBC


なんかうれしそうですな。

ウォールストリートの貪欲を告発する,ってマイケルムーアそのものです。

アンチ大企業主義,ですが,特に反ウォールストリート。

インタビューで,この運動についていろいろ聞かれてるようですが,


今のキャピタリズムは,セットアップされたもの,つまり少数の人間に富が集まるように仕組まれたもので,もっと民主的な経済に変えなければならない,ってとこでしょうかね。

オキュパイ・ウォールストリートの主張なのか,マイケルムーアの主張なのか,区別が難しいトコですね。もともとも運動には明確な主張や政治要求がない,ってことで,なんとでも言えるんですな。

これから,どうなっていくのか、と聞かれて,まだ,生まれたばかりの運動なので,これから見てゆく必要がある,程度にしか答えてませんな。


既存の政治の枠内で,大統領を出したり,議員を送ったりするなんてことを超えた運動なのであって,General assemblyのサイトがあってそこで,議論してまっせ,とも言ってるみたいですが,

いろいろイベントもあって,楽しそうですな。

Occupy Wall Street Events


livestreamでリアルタイム動画も流れてて,

OccupyNYC

ウーッ,とみんなでうめき声みたいなのを上げ続けてます。

これはウォールストリートの主人達にとっては不気味に響くでしょうな。

インドより,ニューヨークに行くべきだったかな。


インド訪問プロジェクト1

2011-10-27 07:34:34 | 貧困問題

また11月がやってまいります。

毎年、11月に休みを取ってるんですな。休みには、上海、ロンドン、ワシントンと続けて旅行してまして、ここでもご紹介してますが、今回はどこに。

タイを考えていたんですが、洪水で、避けた方がよさそうです。

で、

インド。

ムンバイあたりを考えているんですが、ビザがいるらしい。

インドビザ申請センターのサイトだと、申請してから2営業日後にはもらえることになっているんですが、いろんなサイトをみてみると、すんなりいかないような気もするんで、まあ、直ぐにもらえたら行こうって感じですかな。

で、いろいろと調べてるんですが、この旅行記は格段にグー。

裏インド旅行記

まず、読み物として面白い。

実話をそのまま書きました、ということですが、とても素人が書いたとは思えませんな。

ネットによくあるひっかけ広告の文体、手法を使っているし、
キャラの立て方も、あだ名をつけたり、よくあるやり方ですが、良いですな。
構成は時系列に並べているだけ、のようにも見えますが、結構考えられてます。

いや、全くプロ仕様で、実話かどうか別にしても面白い。
私は、インド旅行者が下痢をしやすいというんで調べてたらこれに出会ったんですが、結局、全部読んでしまいました。

本当に作者が学生さんで、これが実話だったとしたら、

この、文章スキルの発達具合と

インドでのだまされ具合、無防備さ、ある意味無垢さ、スキルの無さとの、

ギャップというか、対比が、ちょいと驚きです。

これほどの文章が書ける人が、こんなに簡単にひっかかって、見知らぬインド人客引きに引っ掛かるか、という問題です。まあ、書いた人間と、体験した人間は別かもですがね。

あるいは、日本社会の完全管理された学校システムの中では、だまされる経験がほとんどできずに、免疫が無いんで、ちょっとした手口でも攻められるとあっという間に引っ掛かってしまう、ということかもしれませんがね。

そういえば、私も学生の頃だったら、そうだったかも。

社会にでてからですな。いろいろとだまされたりする内に、私にも、うまい話は、ほとんど存在しないということが分かってきたわけですが。


情報では、実際にだまされて、悪徳旅行者に高額ツアーを組まされる被害がでているそうで、しかも、ほとんどニューデリーに集中しているんだとか。インド初心者はデリーから入国するのは避けろというハナシまであるそうで、

一体、インドはどうなっとるの、という感じもしますが、

とにかく、フツーじゃ無さそうです。

ビザがすんなり取れる感じがしないんで、行けないかも知れませんが、とにかく、出発までインドについて研究する予定です。










オリンパス騒動 2

2011-10-25 07:12:07 | 銘柄研究

オリンパス騒動の続きなんですが、
世界中のメディアが取り上げて、大騒ぎって感じです。

これはブルンバーグですが、ご本人がカメラの前でインタビューに答えています。

Ex-Olympus CEO Woodford on Dismissal, Probe Request

英国の当局に告発したのは、問題の資金がオリンパス関連の英国法人から支払われたからだ、と説明しているようですな。
オリンパスが自分に訴訟するというのであれば、それはきちんと議論ができることになるので、むしろ望ましい。来るなら来いって感じですかね。

ただ、英国当局だけではなく、日本の当局にも資料は送ったようですな、他の報道によれば。

最初に報じたFTはバシバシ続報を出しているようで、

誰が巨額資金を手に入れたのか

一見して過大な買収価格と同じくらい懸念されるのは、オリンパスの気前のいい支払いで利益を得た所有者の身元だとウッドフォード氏は言う。社内資料では、3社の所有者はオフショアに登記された特別目的事業体(SPV)とだけ記されている。

 買収された3社は非常に異なる会社だが、あるSPVは3社すべての株式を所有しており、2社の株式を所有しているSPVもあった。このつながりを見れば懸念を覚えたはずだとウッドフォード氏は言い、「回答がない。回答を求めていくと、もっと不穏な問題があるのではという懸念が生じた」と話している。

 ウッドフォード氏に最初に疑念を抱かせたのは、日本の雑誌「FACTA(ファクタ)」の記事だった。同誌は一連の買収に批判的な7月の記事で、「反社会的勢力」の関与を示唆していた。遠回しに組織犯罪を意味する言葉だ。


巨額資金がどこへ行ったのか、という問題ですね。

他の報道では、ウッドフォードさんは解任された後、身の危険を避けるため、一番早い英国行きに飛び乗ったとも伝えられてます。


英国だけじゃなく、アメリカのFBIも調査するってハナシがNYTに出てまして。


2 Japanese Bankers at Heart of Olympus Fee Inquiry

The F.B.I. is now investigating the $687 million payment, according to two people briefed on the case. The focus of the investigation is not yet clear, and a spokesman for the F.B.I. in New York, James M. Margolin, declined to comment.

調査の焦点がどこにあるのかは不明とのことですな。
この記事ではさらにずっと踏み込んで、買収のアドバイザーとして関与した二人の日本人について実名で伝えてます。


さて、これを辛口、エコノミスト誌はどう報じているのか。

Corporate governance in Japan
Olympian depths
What the Olympus saga says about corporate governance in Japan


コーポレートガバナンス問題として捉えてます。当然のことながら。

KPMG was Olympus’s auditor in 2008; Ernst & Young in 2009. Both firms’ British offices placed a formal qualification on Gyrus’s accounts because the firm failed to show that it had no relationship to AXAM/AXES. However their Japan offices, though not required to follow the British decision, approved the Olympus group accounts without knowing the answer to this rather glaring conundrum.

監査法人の英国オフィスは交代前も後もGyrus社の決算について、正式に限定意見を表明。会社が AXAM/AXESと無関係であることを示すことができなかったからだ。英国の判断には従わず、日本のオフィスはオリンパスのグループ決算を承認してしまった。このかなり目立つ謎に対する答えが分からないままに、である。

Olympus’s odd transactions were first reported this summer by a small investigative magazine called Facta, but ignored by the mainstream Japanese press. Local media have made surprisingly little of the story, even as Olympus’s market value has roughly halved. Japanese regulators, too, have not made much fuss. Olympus suggests it may sue Mr Woodford for disclosing confidential information to the media. Mr Woodford says he would welcome that day in court.

このおかしな取引は、この夏、最初にFACTAと呼ばれる小さな調査雑誌が報じた。しかし、日本の主流メディアには無視された。地元のメディアは驚くほどこの問題を重視していない。オリンパスの株価がほとんど半分になってしまったにも関わらずだ。日本の当局もそうで、いまのところ静観の構えだ。オリンパスはウッドフォード氏を、社内秘情報の漏えいで訴えることを示唆しているが、ウッドフォード氏自身は訴訟を歓迎すると言っている。


というわけで、

いろいろな本来働くべき機制が日本じゃ働かない、

と、いつもながら厳しいご意見で。

ホント、海外のメディアが報道合戦になっていて、少しでも真実に近づこうとしている中で、国内の扱いが余りに小さいんでびっくりしますね。まあ、何が楽しくて記者をやってるんでしょうな。

これ、日本の事件なんですがね。


月曜日の下落で、既に、株価は半分以下にまで下がってしまって、今、時価総額が3千億円位なんで、この一週間で3千億円以上の市場価値が失われたことになりますが、経済インパクトだけでも、これは大きいですな。

【7733】オリンパス(株)


本当の問題は、見出しのようにOlympian depthsにあって、どこまで深いか、ってことかもしれませんが。


ブラックマネー―「20兆円闇経済」が日本を蝕む (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

マラリア退治

2011-10-20 07:51:24 | ロンドンエコノミスト
マラリアやエイズが途上国の発展を大きく阻害している、と強調しているのは、経済学者のジェフリーサックスが有名ですな。

Jeffrey Sachs - Malaria and AIDS - ND Forum (very poignant)


そう大きくないコストによって、予防できるんだから・・・。

ジェフリーサックスは、いろいろなトラップが貧困をもたらしている、と指摘しているんでしたが、マラリアもその一つなんですな。

ジェフリーサックス インタビュー



で、ジェフリーサックスの活動もあってか、
マラリアで死亡する人の数が、減りつつある、というハナシです。

Squashing mosquitoes with dollar bills






このエコノミスト誌はチャートにしてますが、ブログ記事冒頭に貼っておきました。グラフは、マラリア死亡数が減りつつあることと、マラリア対策に投入された資金とが関係していることを示しているんですね。

The death toll from malaria seems to have responded to a big injection of money

OF 108 COUNTRIES where malaria is endemic, ten are on track to eliminate the disease in the near future, according to a report by Roll Back Malaria published on October 18th. For many others getting to zero deaths from the parasite is a distant dream. But that should not stop a celebration of the progress that has been made over the past decade, during which time deaths from malaria have fallen by 20% (see chart).

ここ10年でマラリア死亡者は20%低下した。

The correlation between reduced deaths and money spent is fairly strong, much more so than the correlation between conventional aid and economic development. Given that improved health often comes before advances in GDP per capita, spending on malaria may eventually show an even greater return than it already has to date.

死亡者の低下と投入された資金との関係は極めて強い。その関係は伝統的な援助や経済開発との関係よりもずっと強い。保健改善がしばしばGDPの拡大に先駆けることを考えると、マラリアへ対策への支出はすでに今日までにあらわれているリターンよりも最終的には大きいかも知れない。

ということなんですな。

援助の効果が果してあるのか、というハナシは良く聞きますが、
マラリアについては効果があるんじゃないか、ということでして。

グラフを見る限り、世界の取り組み、という割には金額は大したことないんですがね。
もっと投入してもバチはあたりませんな。



Malaria Kills. Bed nets save lives.

オリンパス騒動

2011-10-18 00:09:22 | 銘柄研究
金曜日にオリンパスの外人社長突然の解任が報道されているのをネットで読んでいて、どうもしっくりこなかったんですな。

外人なんで日本の企業風土になじまず独断専横云々、適切な経営判断ができなくなるので解任したって、

んなアホな。

51歳の若手外人を海外の子会社から大抜擢した段階で、かなり異例なことをやってて、軋轢が生じることは百も承知、でなければできない判断だったはずで。大体、外人じゃなくてもごぼう抜きで社長に据えたら摩擦がおきるじゃあないですか。

変だな、変だな、と思っていたら、その日の内に、yahooにこの記事の添付があって、

オリンパス 「無謀M&A」巨額損失の怪

まさか、解任と関係無いよね、と思っていたら、


関係大ありだったみたいで。

【インタビュー】オリンパス社長解任劇の背景=ウッドフォード前社長

同氏によると、菊川氏との決裂につながった疑念が生じたのは7月、月刊誌「FACTA」がオリンパスによる日本の小企業3社の買収について疑問を呈したときだった。この3社は2006年から08年にかけて約700億円で買収された。1社は「ヒューマラボ」というフェースクリームやサプリメントなどのメーカーで、それ以外の2社は、医療廃棄物のリサイクルを行う「アルティス」と、電子レンジ用容器のメーカー「NEWS CHEF」だ。同誌は、売り上げも少なく、特に際立って価値のある資産があるわけでもない非上場企業に対して、オリンパスがなぜ大金を支払うのか不可解だとしていた。

 また、この記事は、08年の英医療機器会社ジャイラス・グループの買収についても疑問を表明していた。買収価格は2117億円で、買収発表直前の株価と比較して、58%も高い価格がつけられていた。

 ウッドフォード氏は8月初旬に菊川会長と森副社長に会い、記事について尋ねた。ウッドフォード氏によると、菊川会長は心配する必要はないと言ったという。


まあ、告発内容の真偽はよくわかりませんが、そもそも、ウッドフォード氏はこの10月にCOOからCEOに昇格したばかりだったんですな。

Tale of Olympus's CEO, fired after just two weeks


Oct 14 (Reuters) - Promoted to CEO just two weeks ago, Michael Woodford was a star at Japanese camera and endoscope maker Olympus Corp , where he joined as a salesman in a British subsidiary more than three decades ago.

His bosses were so impressed by the Briton's cost-cutting efforts and deep understanding of the local culture that they made him CEO, adding to the role he took in April of President -- the first non-Japanese to run Olympus.

In a glowing tribute on his appointment, the Board's Chairman said Woodford's change initiatives had an "extremely positive effect" and Olympus praised him for showing "great sensitivity and understanding of the different cultures."

ほんの2週間前にCEOに昇格したばかりのウッドフォース氏、とありますね。彼のボス達はウッドフォース氏の努力と、地場の文化を深く理解していることに強い感銘を受けてCEOにした、


ってことなんで、大体、2週間で評価が大幅に変わるというのもおかしなハナシでして。しかも文化の違いを良く理解している、とほめあげてCEOにしたようで、解任理由と、全く矛盾してますな。


前社長の告発内容の真偽はわからないわけですが、
一方で、この事件、権力闘争という面もありますね。

CEOになるのを待って、じいさん達を撃退しようとしたら、返り討ちにあってしまった。
外部に調査を出して、動かぬ証拠を固めておいて、エイやっとぶつけたにもかかわらず、それが通らずに追い出された。

という見方ができるかも。前社長のハナシが正しかったとしてですがね。

フツーに考えたら、不正を見つけて証拠をぶつけられたら、ぶつけられた方が負けるはずで、そう思って勝負に出たら、負けてしまった。そんなバカな。ってとこでしょうか。

その辺が、閉鎖的な日本の企業文化を良くわかっていなかったトコで、まだまだ甘い、

なんてことだとしたら、解任された理由が、間接的に正しかったことになってしまいますが、

悪い冗談のようで悲しいですな。



それにしても、この前社長の告発は、英ファイナンシャルタイムズが最初に報じたようなんですが、

More than a clash of the cultures at Olympus

後追い記事はウォールストリートジャーナルや、ロイターなんかの、海外メディアばかりで、日本のメディアはさっぱり。FTがこんなことを報じただの、会社発表と矛盾があって株価が急落しているだの、程度で終わってます。上で引用したWSJが今のところ一番詳しい感じですが、日本のメディアだけ読んでたら、全く状況がわからないところでした。

あのー、これ日本のニュースなんですけど・・・。


なんで直接、前社長にハナシを聞きいて書かないんですかね。

海外メディアが無かったら、前社長は負け犬として完全黙殺されてしまってた、ってことなんでしょうか。






辛亥革命 100周年 孫文は統合のシンボル足りえるか

2011-10-16 07:21:17 | ロンドンエコノミスト

3年前に,上海に行ったときのメインイベントは,孫文の記念館を訪問することだったんですな。共産党が,孫文をどう位置づけているのか,結構気になったりして。

清の圧制から民を解放する,とか,三民主義ってか,民主主義的な思想が,中国共産党のイデオロギーとどんだけ整合するのか,という問題ですな。そういう疑問は,記念館に行ったってどこにも書いてないし,意外によくわからなかったりするんですがね。

で,この10月10日は辛亥革命の百周年ということで,あちこちでイベントがあったようなんでして。

孫文の三民主義の最初のあたりを読んでいると,ナショナリズムをもっと高めなければいけない,みたいなことが書いてあります。中国人は一族のためには命を犠牲にするくらいの忠誠心を発揮するが,国の意識が低すぎる,中国は漢民族の国だ,清という満州の異民族国家に支配されているのは情けない,的な言い方です。

胡 錦濤さんが百周年にあわせて,演説しているようで,

Hu Jintao Calls for Taiwan Unification on Xinhai Anniversary


台湾に大中国への統合を呼びかけたってとこですかね。冗談じゃない,と孫文の子孫が反発するのは,その思想と共産党体制とが相容れない,ということでしょうが,やっぱこういう問題は当然ながらあるわけですね。

まあ,大陸から逃げてきた国民党が,台湾を共産主義から守ってくれた,と台湾の皆さんが思っているのか,と言えば,かなり微妙な歴史もあるようですがね。

台湾 台湾 その2


さて,エコノミスト誌も百周年について記事にしてまして,孫文を統合のシンボルにしたいが政府への反発をあおることにもつながりかねないということで,かなり当局が四苦八苦している様子を伝えています。

From Sun to Mao to now





ONE hundred years ago on October 10th, a mutiny in the central Chinese city of Wuhan triggered the collapse of China’s last imperial dynasty. In Taiwan, which separated from the mainland in 1949 after a civil war and still claims to be the rightful heir of the republic founded in 1911, the anniversary will be celebrated with a parade, including a display of air power. But in China there are mixed feelings. The country is spending lavishly on festivities, too. But its ruling Communist Party is busily stifling debate about the revolutionaries’ dream of democracy, which has been realised on Taiwan but not on the mainland.

台湾でも中国でもお祭り騒ぎになるだろうが,中国の方は複雑。民主主義の夢に関する議論を抑えるのに共産党当局は忙しい。

China and Taiwan have long disputed each others’ claims to be the heir of the 1911 revolution. Sun Yat-sen, regarded as the revolution’s leader, is officially revered on both sides of the Taiwan Strait. As usual around the time of the anniversary, a giant portrait of him was erected on October 1st in Tiananmen Square, opposite that of Mao Zedong (both wearing Sun suits, as they were known before their rebranding in Mao’s day). But the Communist Party’s efforts to play up the occasion have revealed its nervousness.

台湾も中国も辛亥革命を継ぐものであると主張しており孫文を革命のリーダーとみなしている。しかし,共産党がこの機会を使おうと努力している中で,神経を尖らせていることも露呈している。


In late September, a film about the revolution, “1911”, starring Jackie Chan, a kung-fu actor from Hong Kong, was released. Officials trumpeted the movie but ticket sales have been lacklustre. The film carefully avoids dwelling on the sweeping political reforms initiated by the final imperial dynasty, the Qing, which precipitated its own overthrow. A popular television series, “Advance toward the Republic”, that focused on those reforms and was aired in 2003, was cut by censors before the series finished, and banned from rebroadcast. One scene showed Sun addressing politicians six years after the 1911 revolution with a lament that “only powerful people have liberty”. Echoes of China today were clearly too unsettling for the censors.

去年九月,91年の革命を描いたジャッキーチェンの映画は当局鳴り物入りで公開されたが,チケットの売り上げはパッとしない。映画は清政権末期の政治改革を慎重に避けている。その政治改革に焦点を当てたテレビ番組も2003年にオンエアされたがシリーズが終わる前にカットされ,再放送は禁止された。革命後六年後に孫文が、強い民衆のみが自由を得る,と演説するシーンは検閲官を不安にさせたのは明らかだ。

この記事では,他にも例をあげてて,

In the past year, officials have tried to stop discussion of the 1911 revolution straying into such realms. In November 2010 the Xiaoxiang Morning Herald, a newspaper in south China’s Hunan Province, got into trouble with the censors after publishing a supplement on the revolution. It quoted from a letter written by Vaclav Havel in 1975, when he was still a Czech dissident, to the country’s communist president, Gustav Husak: “history again demands to be heard”. The newspaper did not explain the context, which was Mr Havel’s lament about the Communist Party’s sanitisation of history. It did not need to. Its clear message was that the democratic demands of 1911 could not be repressed forever.

中国南部の新聞と検閲当局がトラブルになったり,


Two weeks ago the authorities suddenly cancelled the world premier of an opera, “Dr Sun Yat-sen”, which was due to be performed by a Hong Kong troupe at the National Centre for the Performing Arts close to Tiananmen Square in Beijing. “Logistical reasons” were cited, but Hong Kong media speculated that some of its content―including its portrayal of Sun’s love life―was deemed to be out of line.

孫文先生というオペラがキャンセルさせられたり。

But the authorities are not letting their political worries spoil a spending opportunity. In Wuhan, where the revolution began, they announced plans to splurge 20 billion yuan ($3.1 billion) on 1911-related exhibitions and on a makeover for the city. The Manchu emperor abdicated in February 1912, ending over 2,000 years of dynastic rule. Officials in Wuhan, and elsewhere, have been keeping quiet about the orgy of violence against Manchus that accompanied the upheaval (see article).

そうは言っても,革命の発祥地に革命を記念する展示のために二千億元を投資すると当局は発表。

Some Chinese scholars say the revolution did little for China except to usher in chaotic warlordism, followed by authoritarian government. Such accusations have some merit. China did indeed slide into disarray, warlordism and insurrection after 1911. Any hopes of a democratic republic were overwhelmed by efforts to bring the country under control, which the Communist Party achieved in 1949. Li Zehou, a Chinese intellectual, has stirred debate in recent years by arguing that China should have given the Qing reforms more of a chance.

中国の学者の中には,革命は中国に内戦の混乱をもたらしただけだ,とする人もいる。むしろ清の改革を成功させた方が良かったとも。

The Communist Party maintains that the 1911 revolution was justified, but finds itself in a quandary. Another star-studded film released earlier this year to mark its own 90th birthday stirred audiences in an unintended way. The film, covering the period from the revolution of 1911 to the Communist Party’s founding in 1921, prompted numerous comments on Chinese internet forums about the lessons it offered for rebelling against bad government. Interesting idea.

共産党は辛亥革命を正統なものだという姿勢を維持しているが,板ばさみにもなっている。共産党の九十周年を記念する映画が今年リリースされたが,意図しない効果を観客に与えた。辛亥革命から共産党生誕までを扱っているが、中国のネットには沢山のコメントが書き込まれた。悪政と戦う方法について教えてくれるというのだ。

面白い考え方だ。

とまあ,孫文にスポットライトをあてて中国統合のシンボルにするには,ちょいと苦しい感じがあるようですね。どうしても,その民主主義思想をどうするか,という問題にぶちあたってしまう。


ちなみに,孫文は日本とも関係が深く,孫文が苦しい時に,随分と支援をしているんですな。

Dr. Sun Yat-sen´s revolutionary activities in Japan CCTV News



船で行くたび ~上海 蘇州號

スティーブ・ジョブズ  逝く

2011-10-10 09:43:15 | ハイテク

ジョブズがアップル経営の日々の業務から退任した,ってことで、ジョブズのこれまでの業績についてあちこちで紹介されているなあ、って感じでしたが、

突然,一斉に出だしたんで,ナンデ,と思ったら亡くなってるじゃあありませんか。

いや,びっくり。

で、動画を三つ。

これは,かつて,ジョブズがマッキントッシュを自ら説明したときの映像です。

Young Vibrant Steve Jobs | 1983 Apple Keynote


IBMと戦っていた,ということがよくわかるんですな。アップルⅡでパソコンの世界を切開いたと思ったら,巨人がやってきてIBM PCを出してきて,つぶしにかかってきた。彼らは世界を制覇しようとしている。自由を守るのはアップル,マッキントッシュしかない。

ジョージオーウェルの1984を持ち出してきて,IBMをファシストにたとえてるCMも流されてますが,反大企業だとか、自由,だとか,モロ出しです。レーガンが大統領,ロシアもまだゴルバチョフが出てくる前の時代で冷戦の枠組みが外れようとは想像も付かなかった時代でもあるんですな。まだまだIBMもゆるぎなく,ミニコンピュータの将来性を見誤った位しか失敗例としてジョブズに指摘されていません。


次の動画は,当時のビルゲイツ。

1983 Apple Event Bill Gates and Steve Jobs


わ、若い。その辺のお兄ちゃんです。多分,まだとなりに座っているロータスのオッサンの方が格上だったんでしょう。来年は,マッキントッシュへの売り上げを半分に持っていきたいとかなんとか,おべんちゃらまで言ったりして。

ハードのパソコンが売れれば,自分トコの売り上げも拡大する,というのは,当時からよーくわかってて,マッキントッシュの売り上げが伸びて自分もハッピーというわけですな。パソコンの売り上げは,アップルによってではなく,MS-DOSベースで圧倒的に拡大させて,マイクロソフトが帝国化したのは,もうちょっと後のハナシで。

後にアップルが凋落して,マイクロソフトが圧勝していたころ,マイクロソフトがオフィスのマック用のアップグレイドをわざと遅らせてるんじゃないか,みたいなハナシがあったと思うんですが,ビルゲイツは,インタビューで,

そんなことはありません,アップルもマイクロソフトの重要な顧客のひとつです,と答えているのを見た事があります。当時,売り上げのシェアは1割とかその位の数字を言ってましたかねえ。


最後は,以前の繰り返しになりますが,ジョブズのスタンフォード・スピーチの後半部分です。

スティーブ・ジョブス 伝説のスピーチ 2/2


3つのストーリーとして語られてるんですが,後半は死についてがテーマになっています。今回,なくなったんで,この部分があちこちのメディアに取り上げられて流されてますな。膵臓癌で,余命数ヶ月と宣告されたと思ったら,助かる癌だった。

毎日,朝起きて鏡を見ながら今日,死ぬとしたら何をしたいか,を考える。お前は,本当にしたいことをやっているかと問いかけて,そうじゃない日が続いていたら,そろそろしていることを変えていかねばならない。

他人の考えにあわせたり,他人の人生を歩む必要はないのだ。
恐怖心が問題なのだ。

感動的なスピーチです。

まあ,若い人が真に受けて,やりたいことをやる,と就職しなかったりすると,日本じゃかなり苦労することになりそうですが。


とにかく,アップルが凋落して,小さなサプパイヤーに過ぎなかったマイクロソフトにしてやられて、その後復活して,なんと時価総額でマイクロソフトをまた抜いた,ってのがすごいですな。

いまやジョブズは神様扱いですが,追い出されたころは,ボロカスだったようですがね。

アップル vs マイクロソフト 時価総額トップ

60ミニッツ 津波被害その後 大槌町

2011-10-04 00:29:05 | 生活

CBSの60ミニッツが、岩手県大槌町の津波被害その後について、レポートしています。

Sister cities after the tsunami


被災した市役所の職員の方にスポットをあててます。それと、海を渡った大槌町の姉妹都市フォートブラッグ市との交流についても触れています。

60ミニッツは地震の直後にも被害についてレポートしていますが、よくまとまっていました。
米国の原発事故サポート

今回のレポートでは、今も大変な状況にある被災地の状況を海を越えた過去の交流のエピソードを交えながら紹介しています。

炊き出しに並ぶ被災者の方達が、映っていますが、とてもリアルで、雰囲気がよくわかります。

国内メディアでこんな風な撮り方をしているものを見たことないですな。もっとライトがバシっとあたってて明るくて、映ってる人は不自然に無表情で整然と知らんふりで、目がうつろ、という感じになってるのが普通です。

多分、はい、これから撮ります、と声をかけて、もうちょっとこっち、とか言われながら撮られてるんでしょう。60ミニッツの映像は、おばさんがちょっと照れながらカメラの前を横切りますが、本当にリアルで、歴史映像を見ているようです。

報道現場をどう撮るか、について、考え方が全く違っているんでしょうな。私は、最近は、国内メディアのモノは半分作為だ、と思って見るようにしていますがね。

さて、いろいろと、大槌の現状を紹介していますが、今回のレポートで、CBSが姉妹都市から連れてきた女性にもインタビューしています。

Sister cities after the tsunami

Officially, the death toll in Otsuchi is put at 1,500.

公式には大槌での死者は1500人だ。

Simon: Think that's accurate?

この数字が正確だと思いますか。

Davis: I really don't. I don't. And I think that it has a lot to do with, the way the Japanese specify whether or not a person is missing. And until somebody reports them missing, they're not statistically missing. So in this case, if an entire family was lost, there's no one left to report someone missing.

いいえ。日本で行方不明であるかどうかを決める上で、もっとすべきことが沢山あると思います。誰かが行方不明だと報告しない限り行方不明者として扱われません。もし、家族全員が居なくなってしまえば、誰も報告できないのです。

とまあ、日本の行方不明者のカウント方法の不備にまで触れてます。さすが。

The tsunami was so furious, it picked up boats from the sea and dropped them on roofs. And this one picture of this one boat has come to stand for the entire Japanese tragedy.

津波の勢いは激しく、ポートが海から陸の建物の屋根に持ちあげられた。そして、このポートの写真は日本全体の悲劇を象徴することになった。

Simon: That has become "the boat" hasn't it?

そのボートは、特別なボートになったわけですね。

Davis: It's the iconic image from this event.

この出来事を象徴するアイコンです。

Simon: And the last time you were here, you were laughing and dancing on that boat.

前回ここへやってきた時は、この船で笑ったり歌ったりしたんです よね。

Davis: We were.

そのとおりです。

It was the boat that had hosted Fort Bragg's farewell party five months earlier. It won't be seeing the sea again. It's being turned into trash.

このポートで、フォートブラッグのメンバーのお別れパーティーを5か月前に開いていたのだ。このボートは二度と海を観ることはない。解体されているのだ。



と、このボート、解体されるんですな。

残そうという声もあったようですが、復旧の邪魔になるとかで。

大槌町 wiki

しかし、この、建物の屋根にひっかかったボートのイメージは、テレビを観ている世界中の恐らく何十億人もの人達が脳裏に焼き付けているはずでして。本当は少々お金がかかっても津波被害の象徴として残しておくべきなんでしょうね。そういうのは地元マターじゃないんでしょうがね。


全体的に、大槌町の心温まるエピソード、という感じのレポートになってますが、

震災時の映像です。

The moment of the tsunami at Otsuchi-cho in Iwate. 3,11 岩手県大槌町 津波の瞬間



エジプト vs イスラエル

2011-10-03 00:05:51 | 政治
エジプトのムバラク大統領が追放された、のは良いんですが、その後どうなるか、の方が注目点と言えば注目点ですな。

先月、の大事件と言えば、

エジプトのイスラエル大使館が襲われたことでしょうかね。
結構トンデモな事件だったと思うんですが、

Raw Video: Egyptians Break Into Israeli Embassy


映像のはじめの方に出てくるのは、軍か警察だと思うんですが、暴徒を止めようとしてないように見えますな。

Feeling the heat of isolation






イスラエルが地域で外交的な関係を維持しているのは、エジプトとトルコだけど、どっちも最近ちょいとよろしく無くて、次第にイスラエルは孤立感を深めていて・・・、てな感じで記事は始まってますが、


Mr Netanyahu says his ambassador will soon be back. Egyptian officials have voiced embarrassed regret. But even if Israel can find and fortify an alternative less vulnerable location, it sees the episode, with its display of deep antipathy towards Israel on the Egyptian street and the perhaps deliberately slow reaction of the Egyptian authorities, as ominous. And it looked on grimly as Recep Tayyip Erdogan, Turkey’s prime minister, flying into Cairo on September 12th, was feted as a champion of the Palestinian and Muslim cause.

ネタニヤフ首相は外交官達をすぐに戻すと言っている。エジプトの当局者も暴力に対しては遺憾の意。しかし、たとえ大使館を要塞化しようと、イスラエルにとって、この事件はエジフト人一般に深く拡がる反イスラエル感情を表しているように見えるし、多分、わざと反応を遅らせたエジプト当局の動きも不吉なものだ。トルコの首相が9月12日にカイロでパレスチナ人とイスラム教義の擁護者として迎えられたこともぞっとするような思いで見ている。

At street level, many Egyptians were delighted by the assault on the embassy. Last month a young man called Ahmed al-Shahat, dubbed “the flagman”, was hailed as a national hero for scaling the Israeli building and replacing the Star of David with a Palestinian banner. But reaction to the burning of the building on September 9th was more nuanced. Most prominent political groups, from the left-liberal April 6th Movement to the Islamist Muslim Brotherhood and even the more extreme Salafists, condemned the violence, though the Islamists were evasive about the entry into the building. And the interim military government took advantage of the assault to threaten a crackdown against street protesters continuing to call for faster reform.

ちまたでは、エジプト人達は大使館襲撃を喜んでいる。大使館の建物によじ登ってイスラエル国旗を、パレスチナのバナーに付け替えた男のことを、ある若者は国家の英雄だと呼んだ。建物を燃やしたことに対する反応はもっと微妙だ。左派から右派まで、さらに過激派グループも含めてほとんどの政治グループは暴力を非難しているが、イスラム主義者達は、建物に入ったことに対しては言及を避けている。そして暫定軍政権は、この襲撃を、早期の改革を求め続けている反政府運動への取り締まりへの脅しに使っている。

But most groups dread the prospect of actual war. One of the few good things that many Egyptians have to say of Hosni Mubarak, their deposed and generally reviled president, is that he kept Egypt out of war with Israel. The military government says that policy towards Israel should be left to an elected government. Still, the embassy incident serves as a warning to Israel that a democratically elected Egyptian government may be a lot less friendly.

しかし、ほとんどのグループはイスラエルとの戦争をおそれている。ムバラクの数少ない善政はイスラエルとの戦争をせずに済ませてきたことだ、と自分達が追放した大統領ではあるが、多くのエジプト人達はそう言わざるを得ない。軍政権は、対イスラエル政策は選挙で選ばれた政権の判断にゆだねられると言っている。

とは言っても、今回の大使館襲撃事件は、イスラエルに対し、次期政権はイスラエルにとってずっとずっと友好度が下がるかもしれない、との警告を与えるものだ。


とまあ、中東で民主化が進むと、民主主義国家であるイスラエルにとって有利になるのかと思えば、返って国民感情が反映されて、旧友好国も前ほどイスラエルに友好的ではなくなるかも、というちょいと皮肉な話で。

国連に国家承認を求める動きに出て、西側は反対してるれると思いきや、米国の拒否権行使を読んで欧州がオブザーバー資格で国家承認に動いたりと、外交面でも包囲されてきていることを記事は指摘しているんですが、

とにかく、物凄く情勢が変わってきているんで、びっくりなんですな。