会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

GEショック2

2008-05-16 07:15:09 | 英語情報
4月にGE株が急落してダウ全体が影響を受けたんですが、

GE 3M

3ヶ月でみても大きく落ちたことがわかります。その後も回復の兆しがありません。GEはでかくなりすぎだ、という批判もでていたんですな。



NewYorkTimes 5/15


家電部門を売るか、という情報ですが、金融部門の売却じゃないんですねえ。

ウェルチの『わが経営』によるとトースターだったかエアコンだったかの部門を売ることを決める際にはかなりの批判が社内からあったそうですが・・・。

The appliance business generated $7 billion in revenue last year, only a small fraction of G.E.’s $173 billion in total annual revenue,

70億ドル規模だそうですが、GEの売上からすると誤差の範囲ってとこですかね。

but divorcing it from the company would carry great historical import. Begun in 1907 as a maker of cooking and heating appliances, the appliance division has since grown to manufacture a broad range of products. Among its firsts are the room air-conditioner (1930), the combined washer-dryer unit (1954) and the toaster oven (1956).

そうですねえ、創業部門なんですなあ。歴史と伝統。

As of last year, the appliances unit had about 13,000 of G.E.’s 327,000 employees.

人的なウエートも小さいですね。

USA Todayはどうよ

2008-04-23 01:18:04 | 英語情報
昨日はニューヨークタイムズ紙だったんですが、

Gannett profit drops; stock purchase urged

ガーネット、USATodayなんかを傘下におさめている会社ですが、も苦しんでますな。

株価も厳しいですね。GCI 5Y


ニューヨークタイムズ紙と株価を比較してみると、トレンドは似たようなもんですね。まあ、最近NYTが戻してはいるようなんですが。

株価比較


Gannett Co., the largest U.S. newspaper publisher, said Monday that first-quarter profit fell 8.9 percent as the drop in classified advertising sales deepened and television revenue declined.

やはり業績が大きく落ちているんですな。

Classified ad sales tumbled 18 percent in March, a steeper decline than in January and February

でた、Classified ad salesってなんだっけ。昨日も出てきましたな。これがひどく落ちている。

Gannett's results mirror the steeper drop in advertising across the industry. New York Times Co. reported a loss last week as classified ad sales fell 23 percent. Lee Enterprises Inc., the publisher of 50 daily newspapers, on Monday reported a 14 percent decline in classified ads among its print publications. Combined print and online classifieds fell 12 percent.

New York Times23% 、Lee Enterprises Inc14%。

他もものすごく落ちている。経済が悪いんで、ということなんですが、株価は経済がよかったここ数年、ずっと落ち続けてるんですけど・・・。

Total Revenue   7,439.46    7,847.61    7,434.64   7,283.66
Operating Income 1,650.90    1,904.60   1,977.35   2,112.48

数字で業績を追ってみると、売上は06年がピークで、07年は落ちてますね。一番左が07年です。利益に至っては、ここ3年落ち続けていますよね。これ由々しき問題です。

Total Assets    15,887.73
Goodwill, Net    10,034.94

資産をみると、総資産の3分の2がGoodwillですわ。買収、買収を繰り返したあげく、こんなになっちゃった、って感じですね。


Gannett Co., Inc. is an international news and information company. In the United States, the Company publishes 85 daily newspapers, including USA TODAY, and nearly 900 non-daily publications

持ちすぎやろ、と突っ込みたくなりますな。

バフェットが言うように収支が固いんで、この業界、買収しやすいんでしょうね。計算ができる。食品や消費財メーカーなんかもGoodwillのでかい会社が多かったような気がしますな。

まあ、資産と借入れがでかくなっても、儲かってれば文句もないわけですがね。

さて、新聞業界、景気が回復すれば業績も回復するんでしょうか。株価の行方は・・・。

ニューヨークタイムズ 大丈夫?

2008-04-22 01:15:29 | 英語情報
ウォーレンバフェットによれば、ブランドがしっかりしていて、この世の中に存在しないことが想像しにくい会社は買いだったですよね。

コカコーラ,しかり,ジレットしかり。

新聞なんかもそうじゃなかったでしたっけ。

自動車業界のように償却負担も大きくない。つまり、設備投資負担が大きくない。ブランドが確立できれば確実にもうかり続ける。

ニューヨークタイムズは間違いなく、それですよね。

ニューヨークタイムズ 5Y

それがこれですよ。この落ち方。5年間で半分以下です。かつてに日経平均を思わせるような落ち方ですね。もう二度と戻らない、そんな思いを抱かせるような恐ろしい下げですね。

New York Times swings to loss in 1Q on ad slump

Revenues fell 4.9 percent to $747.9 million from $786 million a year ago on a 9.2 percent slump in advertising revenues. Classified ad revenues were the worst hit, declining 22.6 percent.

第1四半期の売上が落ちて、4.9%も落ちたとか。広告収入が減っているんですね。9.2%はでかいです。Classified ad revenues 、項目別広告収入、なんのこっちゃわかりませんが、これは22.6%も落ちたんだそうで。

WEB広告に押されている、とみるのが妥当なんでしょうけど,

最近、内外でパブリックリレーションに関する本が沢山出てまして、単なる広告の効果についてかなり批判的なんですな。つまり広告だけでブランドを確立するのは無理でその前にパブリックリレーションがあるべきとかいうハナシなんですが、そういう本に啓発されて広告主の姿勢が全般的に厳しくなっているんじゃないか,と個人的には推測しているんですがね。

あるいはダイレクトに効果がはっきりするWEB広告の経験から、紙媒体の広告効果に疑問が生じてたりして。どうやれば効果がでるのか、という経験から,新聞露出にはあまり意味がない、という結論がでていたりして・・・。

WEB、まあつまり、ITによって新聞の収益が侵されているとしたならば、それはそれで面白いですな。バフェットはITぎらいで、,というか良くわからないものには近づかない,といってITバブルを無傷で生き残ったのでした。

ITが伝統事業を侵食する。バフェットならどうみるんでしょうな。






グーグル 急騰

2008-04-20 09:26:10 | 英語情報
金曜日は結構米国マーケットはスゴイことになっていたようで。

グーグルのクリックシェアがヤフーに追い上げられている、なんて記事をご紹介したばかりなんですが・・・。

Google チャート5days

一日で20%ですよ。450ドルあたりでうろついていたのが、90ドル上昇。アラー。

2年前の2月の株価はこんな感じだったんですがね

それで、シェアが落ちてるんじゃないのか、ってことなんですが

Google Beats the Bears

Google has attributed virtually all the decline in paid clicks to changes it purposely made. Late last year, it decreased the clickable area around ads to reduce accidental clicks.

クリックできるエリアを縮小して、意図しないクリックを減らした。どういうことか分かりませんがね。クリックするスペースを減らしたんでしょうか。

It also has been gradually reducing the number of search results that return paid ads by tweaking its search formulas to discourage ads that link to sites chiefly intended to capture clicks rather than sell products or provide useful content.

また、カウントそのもののフォーミュラを変えて、クリックを呼び込むだけに作られたサイトをディスカレッジ,まあカウントしなくしたってことでしょうかね。

これによってクリックの質が高まっただけで、クリックして人の購入率は逆に高まったじゃないか、ってわけですな。

いろいろありますな。それにしても2割アップはびっくりしました。



ピンボケ政策に世界注目 鳥インフルワクチン

2008-04-17 21:53:34 | 英語情報
日本のピンボケ政策に世界の注目が集まっておりますな。

こないだはロンドンエコノミスト誌に政治家と官僚の無能さをコテンパンに書かれて、世界中にダメぶりを知られてしまったところでした。

それで、またまたですよ、恥っさらしなニュースが世界に発信されているようでして、

Japan vaccinates bird flu workers

私はたまたまポッドキャストでBBCを聞いていてこれを見つけたんですが、ええっと耳を疑いましたね。そこまで言うかってか、それに見合うことを厚労省がやろうとしているってことなんでしょうが、

Japan is to become the first country in the world to vaccinate thousands of officials against bird flu.

まあ、つまりですね、鳥インフル対策としてワクチンを何千も医者や防疫や入国管理の担当者に打ってみて、問題がなければさらに拡大させる、という計画なんですな。

By taking this action, Japan is taking bird flu precautions to levels not seen anywhere else in the world, according to the BBC correspondent in Tokyo, Chris Hogg.

日本は、世界でどこもやっていない鳥インフルに対する事前対策をやることになる。これ、賞賛ではありません。強烈な皮肉でっせ。世界で最初の・・・と書かずに、どっこもやってないのに、アホちゃうか、ってことですな。

Japan is probably the only Asian country which has the resources to do this. But is this sensible or an over-reaction to the threat posed by bird flu?

やり過ぎやろ、とちゃんと突っ込んでます。

The World Health Organization does not sound convinced that it would improve the chances of Japan weathering a major bird flu outbreak, our correspondent says.

WHOも、それで鳥インフルの感染拡大を弱めることにはつながらないとみているようで、

WHO spokesman Gregory Hartl told the Associated Press that the planned vaccinations were "a big roll of the dice".

サイコロをふるようなもんだ、とか。

Obviously, the Japanese think there's some benefit to be had from this, and we are not going to prevent an individual country from using their resources," he added.

それでも、日本人達はいくらかメリットはあると考えているんだろうし、日本人が自分のコストでやるんであれば、WHOがそれをとめることはない。

バカは死ななきゃ治らない的なもの言いです。勝手にしろって感じですね。

いやーな感じがするんですよ。よってたかって税金が食い物にされていく感じ、あるいは、支配層からまともな情勢判断が失われて私的利害に権力が占有されてゆくと言いかえましょうか。

Japan has already stockpiled 20 million doses of so-called "pre-pandemic" bird flu vaccine for use after a major outbreak.

これは私の推測ですが、2千万もワクチンを作ってしまったら、使わざるを得ないでしょう、という理屈で押されているんでしょうな。誰かが,WHOから有効性に疑問をさしはさまれるような無用なワクチンを大量に作らせて、一向に流行りそうもないんであせって試し打ちを始めた、そう見えませんかね。


そもそも、鳥インフルに限らず、インフルエンザワクチン一般の有効性にかなり議論があるんですけどね。

インフルエンザワクチン 打つべきか打たざるべきか

日本がトンデモ系の国だと注目されて良いことなんか一つもありません。

それにしても、これBBC World Newsという、ほんの20分かそこらのトップニュースに取り上げられているわけなんですが、これ、日本で取り上げられましたかなあ。世界中から笑われていて、知らぬは日本人ばかりなりってことですかい。

グーグル vs ヤフー 

2008-04-17 07:21:41 | 英語情報
グーグルの成長が鈍って株価が落ちていたり、ヤフーは買収騒動でざわついて、と最近両社とも大変そうなんですが、

Yahoo search ads grew in quarter vs Google -report


SAN FRANCISCO, April 15 (Reuters) - New industry data out on Tuesday showed Yahoo Inc (YHOO.O: Quote, Profile, Research) may have started gaining share in the Web search ad market against Google Inc (GOOG.O: Quote, Profile, Research) even as Google's share of search audience inched up.

ヤフーがグーグルより伸びてシェアを奪い返しているんじゃないか、というハナシなんですが・・・。


フィリップス 北米テレビ事業撤退

2008-04-15 00:24:33 | 英語情報
ヨーロッパのフィリップスの第一Qの利益が前年比大幅に落ちた、とか。

2nd UPDATE: Philips Shares Slide On Mixed 1Q; TV Weak


米国でのテレビ事業が赤字なんですね。他の事業は好調だが追いつかなかった。

で、米国テレビ事業は船井電機にアウトソース。

Funai Electric Now Peddling TVs In America

船井電機は以前、ウォルマートのかかわりでちょこっと触れたことかありますが、北米売上が結構あって、業績が落ちていたんでした。

お互いにいい方向に進むと良いんですがね。

米国、ヨーロッパ、日本の絡むグローバルなお話ですなあ。


ジョン・リード 久々に登場

2008-04-05 02:21:42 | 英語情報
ジョン・リード。若くしてシティコープを率い、ワイルと組んでシティグループという巨大企業を誕生させたわけですが、後にワイルと仲違いしてシティを去ります。

サンディワイル回顧録その1

普通の経営者とちょっと違う,独創的な発想をする人でして、かなりの名声を博しておられましたが、

Citi merger architect calls deal ‘mistake’

The stockholders have not benefited, the employees certainly have not benefited and I don’t think the customers have benefited because our franchises are weaker than they have been.”

久々のマスコミ登場のようですが、結構ボロクソです。会社の関係者も顧客も、合併で得るものがなかった。

いまだにトラベラーと合併を進めたことが痛恨事として心に突き刺さっているんでしょうな。しかし、ここまで言うか。

シティの新CEOに対しいろいろとアドバイスもしているようですがね。

リードとワイルの大ゲンカとしてみることもできるし、凋落気味の商業銀行vs勃興してきてた証券業と見ることもできるし、金融業の巨大化へのバックラッシュと見ることもできるかも知れません。

リードもまだやる気があるんならどっかで復活しませんかね。日本の銀行を経営するとか。しないよな。


JCペニー 急落

2008-03-30 13:01:37 | 英語情報
 米国小売と言えばまず思い出すのはウォルマートですが、JCペニーはデパートです。小売はこのところの原油高や,失業不安、で伸びが止まってきていてどこも厳しそうです。住宅部門が落ちると、家具やその他リビングなんかも売れなくなってデパートは特に厳しいみたいで。

日本がアメリカの後追いをするという法則があるんなら、ちょっと怖いですな。株価は日本が先行してますがね。業績はどうですかな。日本の場合は景気が悪いのに輪をかけて官の規制で住宅は弱っている状況ですよね。ロンドンエコノミスト誌にバカにされても仕方ありません。

で、先週金曜日にJCペニーの株価が急落しています。

こういう橋げたが落ちたようなチャートって怖いですね。しかし、上がったり下がったり、あるいはその前に変な動きがないというのは市場が健全な証拠でしょうか。

去年の5月くらいからの下落トレンドなんですが。


911のあった01年をボトムに、この5年、あるいはそれ以前も含めて長期間ずっと上げトレンド何ですな。

ウォルマートは強い会社だけれども,もうでかくなりすぎて株価はそんなに伸びていないことを考えると、投資家にとってはJCは優等生だったということがいえるんじゃないでしょうか。

ウォルマート VS JC 5y

赤がウォルマートですが、笑っちゃうくらいまっ平です。

ウォルマート VS JC 1y

1年で見ても、ウォルマートは笑っちゃうくらいまっ平なんですな。

小売全体が落ち込んでいるときに、ウォルマートだけちょっとあげてるんですな。これスゴイです。ひたすら安売りしてどこよりも安いんだから、景気不景気カンケーネーッ。頑固一徹さが株価に現れているようで愉快です。

4半期ベースの業績ですが、左から08年2月,07年11月・・・単位億ドルです。
Total Revenue      64    47   44    44    67
Operating Income -- 6.9-3.7-- 2.8- 3.9-- 7,3
Total Inventory ----- 3.7-- 4.7-- 3.6 -- 3.5 -- 3.4
Total Debt --- 3.7 --- 3.8 --- 3.8 --- 4.1 --- 3.4

冬のクリスマスシーズンで売り上げが倍近く行ってますな。それにここ注意ですが、利益も増えるにせよ、利益率も高くなってます。営業利益率が2月期だけは1割を超えるんですね。小売でっせ。多分高額の利益率の高い商品が、家具やら宝石やらブランド品が売れるんでしょう。

で、どこが調子悪いのか、ですが売り上げが前年比で落ちてますな。一番右の数字が前年同期の数字です。67が64におちてますよね。これ単に落ちたんじゃなくて、この間、新店も出しているはずなので、絶対額が落ちていると結構深刻なんじゃないか、と想像してしまいますな。既存店売り上げはもっと落ちてるんじゃないかってことです。で、売上が落ちたにもかかわらず在庫は増えてますよね。11月期が増えているのはクリスマス商戦に備えてのことで問題ないんでしょうが2月末で増えてるとちょっと・・・。たまたま、かどうか借り入れも同額増えてます。

というわけで、この冬は大事な数字が曲がっているわけでして、結構アカン状況じゃないかと、簡単な数字でもわかります。

J.C. Penney's First-Quarter Plight

For a second time this year, J.C. Penney (JCP) will miss its sales numbers. The department store chain warned on Mar. 28 that its sales at stores open a year or more will drop more than 10% in the month of March, which will also pull down sales and earnings in the quarter. That comes after a 6.7% sales drop in February.

どうもダウントレンドは続いているらしく、それに深刻ですな、3月の既存売上は10%も落ちそうなんだそうです。この発表で株価が落ちた橋げたになった。

記事では、新しい高級ブランド立ち上げに動いていること、アメリカンリビングというやつのようですが、やり方が最悪だと批判されていること・・・いちどきにこのブランドで一斉売り出しをすることがブランド価値を高めない・・・、その動きのせいか在庫管理がうまくいってなくてブランド立ち上げの日に、他の定番商品が欠品になったりしていること、を取り上げてます。

業績は悪化しているは、やり方はちぐはぐだわ、とやられているわけですが、さて、どこで悪化がとまるのやら。新ブランドは懸念払拭してうまく行くのか、今後に注目。



FRB 未踏の旅

2008-03-29 03:12:02 | 英語情報
Where No Fed Has Gone Before

これ見ると,ふふっとトレッキーの血が騒ぎます。

『宇宙、それは人類に残された最後のフロンティア』。このナレーションで始まるテレビ番組が昔ありました。スタートレック。邦題は宇宙大作戦。スパイ大作戦からとってきたんでしょうな。

そのナレーションの最後『驚異にみちたストーリーである』の英語版の部分が
To boldly go Where No Man Has Gone Before なんですね。この記事の見出しはそれにひっかけているんでしょうな。

前人未踏の地をFRBが突き進んでいる。航宙艦エンタープライズ号のように、大胆なチャレンジを実行中で、キャプテンカークのように、規則をものともせず・・・、って感じでしょうか。

大胆に利下げに動いたFRB。スティグリッツは著書でインフレのリスクを恐れるあまりに利上げで景気を冷やしすぎて・・・みたいな中央銀行批判を書いていますが、バーナンキさんはスティグリッツさん的なお考えなんですかな。

この記事は金利政策について踏み込んだといっているのではなく、例のベアスタンズ救済についてです。

ベアスタンズをJPモルガンに買わせるにあたり、FRBが290億ドルだした。ローンだといっているが、これFRBが投資したことになってるんじゃないか、これデットじゃなくてエクイティだろう、と指摘されてるんですね。このことは上院でヒアリングが行われるみたいだし、ポールソンさんもチクッと発言したり。

ヤリ過ぎかも、というリアクション。

いやあ物議をかもすくらい大胆な中央銀行。良いですね。混乱を避けるためなら何でもやる。スゴイっす。

Here's how it works: A Delaware-based limited liability company will be set up to receive, upon completion of the merger, $30 billion in various Bear holdings, such as mortgage-backed securities. The Fed will lend $29 billion to that company, which will pass all the money along to JPMorgan, Bear's new owner.

①limited liability company を設立してベアスタンズの300億ドル相当の資産を受け取らせる。②FRBはそのlimited liability company に290億ドルを貸付る。③290億ドルはJPモルガンにPassされる。

Passされるってどういうことですかな。まあ気にせず進みますかね。

JPMorgan itself will lend $1 billion to the Delaware company. The company, managed by BlackRock ­Financial Management, will pay back the loans by gradually liquidating the assets. As a protection for the Fed, it gets paid back fully before JPMorgan gets back anything on its loan.

④JP自身は10億ドルをlimited liability company に貸し付ける。⑤limited liability company はベアスタンズからもらった資産を少しずつ売って行く。⑥FRBは売った代金で返済を受ける。⑦FRBの返済はJPの返済に優先。

JPのローンよりはリスクが小さいわけですな。ただしベアスタンズの資産を売って290億ドルに満たない場合はFRBはロスをこきます。

The other sweetener for the Fed is that if there's money left over even after ­JPMorgan gets repaid, the Fed gets it all.

⑧もしも、limited liability company の資産が高く売れて、290億ドルを超えて全額FRBからの借り入れを返済し、さらにJPの10億ドルも返済できて、なお余剰が出た場合、その残り部分、つまりベアスタンズからもらった資産が300億ドルより高く売れたらその分、FRBが総取りとなる。

ウーン。考えましたな。下がったらロス、上がったら益の出るやり方なわけで、これってホンマに貸付か。資本的投資にあたらないのか、と指摘されてるんですね。290億ドルでベアの資産を買ったのとどこが違うのかってことで。

JPはベアの時価がいくらかわからん資産部分は切り離すことができるんでしょう。limited liability companyの組成がどうなっているのかわかりませんけどね。JPがそこから借りた290億ドルを返済しなければならない、となってはいないんでしょう。Passという動詞の意味がやはり気になるところです。

Fed法に抵触するんじゃないか、ってことなんですが、もちろんFedは貸付だという立場です。

キャプテンバーナンキはTo boldly go と果敢にリスクに挑んでいるわけですが、後年、金融界のヒーローとして評価されることになるんでしょうか、あるいは・・・。