会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

人食い族は進化論を説明するか

2009-11-29 11:26:11 | 生活
経済やビジネスの話題からちょっと離れ過ぎてますな。上海や、プサンに行ったあとは旅行の余韻なんて3日で吹っ飛ぶ感じだったんですが、ロンドンは結構引きずる感じなんですね。老後はアジアのどっかの物価の安い国に移住でもするか、と思っていたんですが、ちょっと違うかも、とも感じてしまいましたね。

ロンドンで、ロンドンアイとかいうどでかい観覧車に乗ったんですが、そのてっぺんあたりでこの都市を眺めると、この観覧車より高い建物がほとんどない。高層ビルが建っていないんですね。見渡す限り。せいぜい30階建てがいいところ。これは他の都市と大いにちがうところですな。こういうところにも、英国のあちこちにあるこだわりを感じさせて、抗しがたい魅力というんですかね。



ヒースロー空港へ帰りの地下鉄が込んでて、途中で乗ってくるアジア系女性3人組がいまして、能天気に笑いながらお互いの写真を撮っている。こういうノリは日本人しかいないと思っていると、結局同じアシアナ便で帰国する日本人。ハハ。一人背が高くて、髪を後ろで束ねた、とってもタイプのコがいて、うちの会社の保健センターにいる私が密にあこがれている女性にそっくり。

ついつい見とれていると、向こうも気がついて、何やらお互いに視線を意識しあう微妙な状況に。インチョンのトランジットで並ばされるんで、ちょうど前後になって声をかけるチャンスがやってきて、あと一秒、と言うときに、空港のオフィサーが間に入って、『はいここからこっちの列ね』と私を連れ去ってしまったのでした。

彼女は東京方面じゃなかったらしく、たぶんインチョンから関空に飛んだんでしょうが、それっきり。

なんでやねん。

プサンでも、上海でもいらんやつから声掛けられるのに。

とまあ、なんか、すっきりしない感じが最後に残ってることも引きずる原因になってるんですが(あほか)、



ロンドンで見つけた気になる記事を最後に紹介して通常モードに戻りますかね。

Brain-eating tribe enriches understanding of mad cow disease

A cannibalistic ritual in which the brains of dead tribespeople were eaten by their relatives has triggered one of the most striking examples of rapid human evolution on record, scientists have discovered.

死んだ人間の脳を親戚が食べる習慣のある部族がいて、その習慣が、ヒトの進化させた例とみることができるんじゃないか、ってことなんですな。なんじゃそれ。

In the middle of the 20th century the Fore tribe of the Eastern Highlands province of Papua New Guinea was devastated by a CJD-like disease called kuru, which was passed on by mortuary feasts in which the brains of the dead were consumed.

20世紀の半ばに、クルと呼ばれる狂牛病に似た病気に大やられしたパプアニューギニアの部族があって、その病気は遺体の脳を食べることでうつって行った。

Although the practice was banned in the 1950s and kuru has disappeared, it has left an imprint on the tribe’s DNA. Research has now identified a genetic mutation unique to the Fore that protects against the brain disease and which has spread swiftly through the population by natural selection.

もやはその習慣は禁止され、クルも消えてしまったが、その脳の病気を防ぐ遺伝子がその部族の中に残っていることが発見されたっていうんですな。その部族にしか見られないものなんだそうで、遺伝子は自然淘汰を通じて、急速に広がった。


Oral histories provided by elderly members of the Fore tribe suggest that kuru emerged in the early 20th century and developed into a serious epidemic with an annual mortality rate of more than 2 per cent in some villages.

口頭による伝承では、クルは20世紀の前半からみられ、だんだん拡がって年間の死亡率が2%を超える村まで出てきた。全人口の2%がこれで死んでいったってことですかね。

In the new study scientists analysed the DNA of more than 3,000 people from affected and unaffected parts of the Eastern Highlands, including 709 who had taken part in cannibalistic rituals and 152 who had died of kuru.

研究ではその地方の3000人のDNAを分析したってことで、

The variant in the prion protein gene, called G127V, appears to have emerged about 1800 and then became advantageous with the arrival of kuru.


うち1800人に対クル遺伝子が見つかったそうなんですね。


結構な比率です。


Professor John Collinge, the director of the prion unit, said: “It’s absolutely fascinating to see Darwinian principles at work here. This community of people have developed their own biologically unique response to a truly terrible epidemic. The fact that this genetic evolution has happened in a matter of decades is remarkable.”

ダーウィン原理(自然淘汰説ってことですね)が、ここでも働いている。ほんの数十年でそれがおこったことはすごい。

なるほど。確かにすごいですなあ。怖い病気が発生してもそれを防止するシステムが人間の遺伝子に発現して、それがまたたく間に広がる。

ただ、ちょいとひっかかりがありまして、

自然淘汰説でいいのか、ってことなんですが、

自然淘汰では、その、突然変異によって生まれた有利な遺伝子を持っているヒトが生き残り、持たないヒトが死ぬことによって、生き残るものが生き残る、という理論なんですな。この事例だと年間2%程度死ななかったのに、遺伝子を持っていない数十年の間に、その遺伝子を持っていないヒトが淘汰されていったとはいえないんじゃないですかね。

いや、50年間2%の人間が死に続ければ、こんな感じになるのかな。だんだん遺伝子を持っている人間の比率が多くなる。全体の2%の人間がクルで死に続ければあり得ますか。

そもそもダーウィン説には疑問を呈されていて、単なる突然変異、自然淘汰でだけでは進化は説明できないんじゃないか、ってわけで。つまり、でたらめに変化していったら人間みたいなのができた、なんてアリエネーっていうことで、

実際に生きて生活している中で身につけた特性が、遺伝子として子孫に引き継がれるんじゃないかという獲得形質の遺伝、なる説もあって・・・、

と私は一般書でずいぶん前に読んだ本での知識なんですが、

この記事では、自然淘汰説については、その事例として説明されるのかも知れませんな。ただ、突然変異についてはどうですかね。たまたま、クルに強い遺伝子が突然変異で発生して広がった、というのは出来過ぎで、クルの蔓延んによって、遺伝子にそれに対抗する変異への圧力が生まれたと考える方が、シロート的には納得できるんですが。

今年はダーウィンの種の起源が出版されてから150周年だそうで。あ、それと生誕200年なんでした。

アメリカ人の半分は・・・ ダーウィン生誕200年

まあ、たまには、生命の来し方をじっくり考えてみるのも良いですな。

さて、この辺でロンドンシリーズは終わりにして、切り替えてゆきますか。

ドイツの間抜けなスパイ

2009-11-26 21:48:21 | 政治
スタンドでTIMESを買って、カフェで読む。TIMESはチャーチルが若いころ従軍記者やってたころ投稿したりしている伝統のある新聞だし、まあ、良い感じ、1.5ポンドでこんなに分厚い、イギリスはジャーナリズムが超一流で、と思っていたら、

そもそも、ロンドにくんだりまできて、新聞を読む意味があるのか、とハタと気がつきまして、昔と違って、なんでもインターネットで読めるんですな。しかもタダで。東京の安アパートで十分なんで。

だんだん、海外旅行の意味って何? って感じがしたりして。

さて、TIMESを読んでて、これはと思ったのがこの記事です。ここ数年の傑作記事という感じですがね。

German spy service BND puts agent Anton K in the dock over gay affair with Murat A

When the wife of a German secret agent found out that he had a male lover she stormed into the headquarters of the country’s foreign intelligence service and demanded an explanation. The result is a court case that has shut down an entire spy network,

ドイツのスパイがゲイで、男の恋人がいることをスパイの奥さんが発見して、情報当局にどなりこんだ、っていうんですね。結果、裁判沙汰になって(ネットワークも明るみに出てしまい)、せっかくのスパイ網も一網打尽になってしまった。

It was only when Anton K’s wife discovered that her name had been removed from a life insurance policy and replaced with that of Murat A that news of the affair was revealed to his controllers.

奥さんは、生命保険の受取人が奥さんから旦那のゲイの恋人の名前に変わっていることに気がついて、怒りまくったってことなんでしょう。

Anton K is now in the dock of a Munich court, accused of betraying state secrets — including passing on a classified document from British Intelligence — via his lover. “Murat A intended to pass this information either to people involved in organised crime in Macedonia or to foreign intelligence agencies,” the charge reads.

その間抜けなスパイは、恋人を通じて、英国から得た秘密書類を漏出してしまった。その恋人は、犯罪組織の構成員や、外国の情報部員にその情報を渡していた。


いや、これはひどい。


ドイツの情報機関は評判いまいちのようでして、コソボの資金トレースをしていたときに顰蹙を買うようなことがあったのに加え、

In 2007 a small bomb exploded on the doorstep of the European mission in Pristina. Three German agents were ordered to inspect the damage and hurried to the spot to take photographs — but were promptly arrested on suspicion of having placed the bomb themselves. They were freed later, but not before their names and pictures had been publicised widely, destroying a network of local informers.

07年にコソボのプリスチーナのヨーロピアンミッションの玄関の階段で小さな爆弾が爆発した際に、3人のドイツのエージェントが被害を調査するために緊急で派遣されて写真をとろうとしたが、爆弾を仕掛けた犯人と間違えられて逮捕されてしまった。

3人は釈放されたものの、彼らの名前と写真が広く公表された後であって、地場の情報網は破壊されてしまった。

ははは。

クルーゾー警部が潜入捜査してて、警察に捕まってしまうのと同じレベルですね。まあ、コメディそのもの。

と、まあ、ホンマかって感じもする記事ですが、あまりにおもしろかったんで、東京に帰ってから検索してしまいました。

見つかって良かったとの思い半分、何でやねんとの思い半分、微妙です。

ネットで読むと大英帝国の香りも何もしまへんな。




ロンドンその3 面白ネタ バービカンセンターがグー

2009-11-25 22:36:03 | 生活
ロンドンってどんな街ってことですが、

もう、生粋のロンドンっ子がどの位いるの? って感じですな。一目でわかるムスリム、黒人、東欧系?のアクセント。昔学生時代に一度だけロンドンに行った時も、黒人は見ましたが、今みたいなことはなかった。今は、余裕で半分以上外国人って感じでした。

ただ、その結果、美人が増えていることも事実で、ロンドンはなんて・・・なんだ、と前回は思ったものですが、今は、逆に、なんて美人が多いんだ、と感動。

さて、小ネタを少々。

1.ミュージカル

レスタースクエアにある、チケッツとかいう場所に行くと、ミュージカルのチケットが半額で買えるとガイドブックに書いてあったので、行ってみました。10時だというのに行列。前に電光掲示板があって、ミュージカルと値段が書いてある。じゃあ、マンマミーアにでもするかと見ていると、全然半額じゃないじゃん。で、CHICAGOにしました。

60ポンド弱のチケットが30ポンド強。特した気分と言えなくもないんですが、30ポンドだとしても結構高い。とにかく高い。

まあ、ミュージカル自身は楽しかったんですが、それでもCHICAGOはコスチュームは確かにセクシーだし、出てくる女優男優も格好良くて良いんですが、まあ、傑作ミュージカルという感じじゃなかったですね。まあ、歩きに歩いて疲れ果てたあげく、時差ボケでヘトヘトな状態では、堪能するのも無理でしたかね。

もっと安いチケットもあるんですが、そういうのは劇場やらチケット屋で買わねばならず、別の日に別のやつを買おうとしたら売り切れでした。

2.観光に疲れたら

バービカンセンターが実にお勧めですな。図書館があって、しかもイスが結構上等でゆっくり本が読めます。で、劇場やら、映画館、コンサートホールも併設されている施設で、私は博物館に疲れたんで、4日目は図書館でゆっくり本でも読むことにしたんですが、

ちょうど、コンサートホールで、ロンドン交響楽団のコンサートがあって、チケットを買うことに。安いのはないか、と聞いたら、バルコニーで7ポンド。これは安いです。1000円ちょっとですね。

メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲とマーラーの10番シンフォニーだったんですが、これは超一流って感じです。昔コーラスをやってたときに、うまいコーラスは何人でやってても一人の声に聞こえる、というハナシがあって、まさしくこれ。バルコニーの遠くからでも、音がまとまって浮き出してくるというでしょうか。少しもぐっシャリしないんですな。いやこれはグー。バシンとどつかれるような強いシンのある音というか、プロの芸といいますかね。

どこの隠れとったんだ、というくらい、ホールは老人でいっぱいでした。

図書館のある施設というと辛気臭い感じがするかもしれませんが、フロアにはバーがあって、インターミッションにはワインなりをその辺で飲む。まあコンサートホール部分なんで当たり前ですかね。

あまりに気に入ったんで、最終日にもバービカンホールに行って、図書館で本を読んでいると、

ノリの良いジャズが聞こえてくる。グラウンドフロアで、ジャズのフリーステージをやってるんですね。図書館といっても、吹き抜けんになってるんでジャズがバカデカの音量で飛び込んでくる。図書館のおっさんも一緒にダンスしたりしてて、もうこれは読書している感じじゃない。

でフロアまで下りてって聞いてみるに、これがまたかなりグー。

FEMI TOMOWO

JAY PHELPS

体が熱くなる感じというんですかね。これがタダで、フロアには聴衆が思い思いに地べたに座ったり、ビール飲んだり、近くを子供が走り回ってたり、しながらも良いノリなんですな。これ日本だったら、いくらよ、とか、いらんことを考えてしまいました。

バービカン、いいですね。映画、劇場、ホール、図書館、レストラン。これにあと何か不足があるだろうか、と思うくらいですな。私がロンドンに住んだら、毎週来てしまうかもしれませんな。日本にもあるといいなあ、と思える施設です。

welcome to the barbican



ロンドンその2 シビリアンコントロール

2009-11-24 21:00:44 | 生活
で、ロンドンでのことですが、まず、一番行きたかったのがチャーチルミュージアムなんですね。これガイドブックに出てないんですが、何でですかね。イギリスの政治家で最も有名で、人気があって・・・。

で、パディントンからピカデリーサーカス、トラファルガースクエアと、歩いていったんですが(遠い)、途中、ロンドンホースガーズのところに人垣ができていて通れない。よくみると、衛兵が整列している。

なんじゃい、ああ、衛兵の交代か、ラッキーと一瞬納得しましたが、おいおい、ここはバッキンガム宮殿じゃないよな、としばらく野次馬していると、騎兵に先導されてすごい馬車がたったかたったか、出ていく。

エリザベス女王様ではありませんか。そういえば、BBCで、今日はパーラメントで女王がスピーチするって言ってたっけ、と、いやあ、良いもの見せてもらいました。

女王が議会ビックベンにお出ましになるときには、ものすごいことになるわけですな。警官が大量に配置されて、観光客が歩道にあふれてて、ずっと女王が出てくるのを待っている。衛兵が捧げ筒をして女王をガードして、そこを馬車で走り抜けて・・・。

で、チャーチルミュージアムを探すと、よくわからない。ダウニング街10番地の前を抜け、ビッグベンの前まで来てもよくわからない。

警官に聞くと、実に愛想よく、

『今日は臨時に集められてて、普段この辺の担当じゃないのでわからない』

とのことでして、まあ、どっかで聞いたことあるセリフだわ、と思いつつ、今度はもう少し歩いて、先にいる女性のオフィサーに聞くと、やっぱり同じ答えが返ってきて、もうあかん、あきらめて帰るかと思っていると、

近くの古手っぽいおっさんオフィサーにも聞いてくれて、教えてもらいました。いずれにせよ、オフィサーはとても市民にやさしい感じがしました。なんかオフィサーはどの人も笑顔でとっても幸せそうに見えるんですね。何でかな。

で、場所は政府庁舎の真ん中を抜けて反対側の地下なんですな。

このミュージアム、チャーチルの若いころからの足跡の説明してたり、第二次戦争中に使われたという戦時内閣の地下ウォールーム(ホワイトハウスのシチュエーションルームみたいなもんですね)を保存、展示しているんですね。

で、これ見て何を感じるかと言いますと、

1.シビリアンコントロールの具体的イメージ

これがシビリアンコントロールなんですな(多分)。ウォールームの真ん中にチャーチルの席があって、その前に軍のトップが座らされて、戦況の把握やら戦略についてディスカッション。チャーチルはいろんなアイディアを将軍たちに投げかけながら、あれこれ戦略を練ったんですね。この狭い、部屋の席の順番だけ見ても、いかなる感じかが良くわかりますなあ。

それに引き合え、当時の日本はどうだったかというと・・・、トホホな感じですかね。チャーチルみたいな人がリードする仕組みになっていれば、あんなに兵隊や市民が死ぬことはなかったんじゃないか、そればっかりが気になりました。いまだに、かの戦争で負けたのは陸軍のせいだ、海軍のせいだ、なんて論争が続いているんですけど・・・。いかに統合されておらず、いかにきちんとリードされておらず、各軍が勝手に動いていたかってことの証左ですな。

今だってどうなんですかね。制服組だの、背広組だの。

直観的に感じることですが、現場の皆さんが命をかけて国民を守るだろうと、勇敢でかなり強いんじゃないかと思いますが、最終的に国民の利益となるような戦いかたができる、戦略をしっかりと持っている、戦略的に戦うことができると自信をもっていえるんですかね。シロートの私が心配することじゃないんですが、なんかムリっぽい感じがしてしょうがないですね。

そこにはマップルームがあって、壁一面に世界の戦地の地図が貼ってあって、戦況がピンでさしてわかるようになっていて、チャーチルはこれをよく見てたんですね。商船の船団がどこを走っていて、戦艦がどこで何隻やられて、どこにUボートが現れて、どの戦場でにらみ合いがつづいていて・・・。直接チャーチルが見にきて把握しているということがポイントですね。

そのマップをもとに、官僚たちがレポートして、ハンコをもらって首相に回覧、では遅すぎで、更新されるマップをその場で見ながら判断してゆく体制が当時できていたってことなんですな。

2.トップが関与するということ(最新技術の導入)

チャーチルは技術の導入に積極的だったんだそうで。ってことはですな、現状の兵器にも通じていたということですね。技術導入に最高トップの関与があったこと、これも大事だったんでしょうな。

昔、日本の伊号潜水艦の生き残り艦長が書いた本を読んだことがありまして、帝国海軍は当時から潜水艦用のレーダー(だったか高性能ソナーだったか)の開発も進めていたんですが、実戦になかなか配備されない。我慢できなくなって開発現場に艦長が足を運んで、状況を聞いてみるともう出来てはいるが、テストして、効果を測定して、承認が下りてからの配備だ、と説明されて、それじゃ間に合わないじゃないか、と押し問答の末、こっそり一台もらってきて大いに役立てるとかいうエピソードがあるんですね。

トップが関与していれば、優先度をあげて1日でも早く実戦配備するところでしょう。潜水艦はもともと脆弱で、英国海軍も第二次大戦中に3分の1が破壊されています(インペリアルウォーミュージアムにも行ってきましたが、そう書いてありました)。

で、日本はどうだったかというと、運用のまずさもあって、潜水艦はほぼ全滅なんですな。とほほ。日本にもチャーチルがいてくれてたらなあ、と戦死した人たちは思ってるんじゃないですかね。


チャーチルミュージアム

思いつきでロンドン訪問

2009-11-23 14:09:45 | 生活
先週お休みをいただいて、昨日帰国しました。
火曜日成田発アシアナで韓国インチョン経由だったんですな。5日間のロンドン。いや結構楽しかったです。今後のご参考に、今回の収穫といいますか、発見したことを書いときます。

1.ぶらっとロンドンに行けるのか

行けます。オフシーズンだからというのもあるんですが、休暇に入って土曜日にHISに相談に行ったら、火曜日出発で土曜日夜ロンドン帰国便で取れました。宿は別に取ってもらい、おひとり様しめて14万円。まあ、これなら、パッケージで頼んでも、一人追加料金やらオイルチャージやらかかることを考えると、悪くないですな。

ただ、一泊8千円程度の宿で、パディントンに泊まったんですが、まあ、日本のビジネスホテルとは比べモノにならぬ代物で、バスタブありません(シャワーのみ)。これで8千円かよ。朝食はトーストがついてはいますが・・・。

とにかく高いです。出発前に外人向けまで含めてガイドブックを3冊眺めてましたが、そこにも書いてあります。特にアコモデーションが高いとかで、そのとおりですな。向こうじゃ1ポンドが100円の感覚だと思っていると良いんじゃないですかね。ただ、為替レートが150円位なんで、物価は1.5倍ってことですな。メシを食うのもメチャ高で、少しちゃんとしたレストランに行くと、5千円じゃきかなさそうです。まあ、私はあほらしくなって、テキトーにカフェみたいなとこで、ランチパック程度で済ませましたがね(でもビールも飲むと10ポンド程度はか軽くかかる)。

2.ロンドンについたらまず何をすべきか

まず、地下鉄のオイスターカードを買うべし。プリペードカードで、ヒースローの地下鉄のチケット売り場で売ってます。地下鉄も高くて、何度も乗ってると何ポンドもとられます。で、オイスターカードだと1日の上限が4ポンド弱程度なんで、5日間いてヒースロー往復含め乗りまくって20ポンドくらいでした。私は30ポンド分を買ったんですが、帰国時にリファンドしたら10ポンドくらい返ってきました。

(買うときには3ポンドデポジットで余計に取られます、念のため)。

これは安くつきましたな。地球の歩き方にはオイスターカードの紹介はあっても、ぜひ買えとまで書いてないんですが、外人向けのやつには、この物価の高いロンドンでまず、すべきはオイスターカードを買うことだと書いてあって、誠にその通りって感じでした。

3.アシアナ航空は結構グー。

アシアナなら取れます、とHISのオネーさんに言われてアシアナになったんですが、この航空会社、韓国の航空会社で、大韓の次、いわば韓国の全日空ともいうべきトコでして、サイトで検索してみると結構評判が良いようで。

実際に乗ってみても、食事、設備、サービスともにグーでした。きちっとした感じが昔のジャルっぽいんですな(最近のジャルがどうなのか乗ったことないので知りませんが)。

10年ほど前に、大韓に乗ったときは、アテンダントは後ろでぼんやりしゃべってるし、言葉も通じないし、なんかサービスする気あんのかね、という印象でしたが(今は知りませんが)、アシアナはピシっとしてますな。インチョンをハブに世界中に出てるようなんで、今度もアシアナにしたいですね。




今週お休みします

2009-11-16 19:36:41 | 生活
遅い夏休みっていいますか、今週一週間休暇です。去年も確か休暇をいただいたのは11月で、中国に船で行ったのでした。あれから1年経ったというのも早いもんですなあ。

で、今回は、イギリスはロンドンに行ってくることにしました。

韓国プサンでは日本人にまで韓国人に間違われ、現地のおばさん、おねーさん達から(現地の青年をさしおいて)道を聞かれまくり、

中国では、美術館の前でギャルから逆ナンされるほど、アジアで何故かモテモテの私ですが(日本ではなぜかモテない)、ロンドンではどうですかね。

卒業旅行で行ったときは、雑誌の表紙の怪物みたいなのを指さして、お前だ、みたいなジェスチャーで指さされたことがあったんですが、なんでこうも反応が違うのかね。

ただ、日本でもどこでも、基本的にイジられキャラなんですな、とほほ。

あちらでは、軍の博物館や、チャーチルの記念館を中心に見たいと思ってるんですが、まあ、行き当たりばったりですがね。この旅行決めたのも2日前だし・・・。

で、週末まで、ここもお休みさせていただきます。


アイゼンハワーも言ってるジャン オバマ

2009-11-15 21:22:24 | 政治
オバマさんが、サントリーホールで大演説をしたんですね。日米関係、世界が注目って感じですな。

ホワイトハウスのホームページに出てるんで、見ていただくといいんですが、最初の枕のあたりでは、会場大いに沸いてます。この辺、日本での人気もかなり気にしてる感じですね。会場に、鳩山政権の閣僚やら、森元首相なんかが映像に出てますな。こんなこと言っちゃなんですが、会場に完全に溶け込んじゃって、あんたらジャーナリストじゃなくて閣僚なんだから、と突っ込み入れたくなりますね。なんか見た目がいまいち。スピーチって結構大事なもんで、もっと必死で聞いてもらいたいんですがね。

で、テキスト版も出てるんで、ちょいとオモシロ目のところを見ときますかね。

Address to Japan

In two months, our alliance will mark its 50th anniversary - a day when President Dwight Eisenhower stood next to Japan's Prime Minister and said that our two nations were creating "an indestructible partnership" based on "equality and mutual understanding."

2か月ほどで、我々の同盟が50周年を迎える。その日、アイゼンハワー大統領は日本の首相の隣に立ち、2カ国は対等で相互理解にもとづく普及のパートナーシップを作り上げると述べました。

鳩山さんに気を使って、対等だって言わざるを得なくなって、大統領のスタッフがいろいろと知恵を絞った結果、

おお、アイゼンハワーが既にこんなこと言ってまっせ、しかも当時日本はまだ敗戦復興中で米国に完全依存していた時代のハナシです。アイゼンハワーの『対等』を言葉通りに受け止めた人は誰もいません。

ってな具合で、オバマの『対等』もこの線に沿ったものだ、ということなんでしょうな。まあ、米国内保守派や、政権の日本担当者に配慮した発言じゃないんですかね。大統領がなんら新しいことを言っていない、と明確にしたってことですな。



経済について。

オバマは、この経済危機についても述べてまして、要するに、米国の消費に頼ってアジア世界を含めて世界経済は成長してきたが、その実借金まみれで継続可能ではなかったとして、

I'll be saying more about this in Singapore, but in the United States, this new strategy will mean saving more and spending less, reforming our financial system and reducing our long-term deficit.

新しい戦略では、米国は、より多く貯蓄し、より少なく支出を行う。金融システムを改革し、長期負債の削減を行う。

It will also mean a greater emphasis on exports that we can build, produce, and sell all over the world. For America, this is a jobs strategy. Right now, our exports support millions upon millions of well-paying American jobs. Increasing those exports by just a small amount has the potential to create millions more. These are jobs making everything from wind turbines and solar panels to the technology you use every day.

そのことは、つまり、輸出を強化するということを意味する。米国にとって、これは雇用政策である。現時点でも、米国で輸出は何百万もの身入りの良い職を支えている。ほんの少し輸出を増やすだけでもさらに何百万もの雇用を生むかもしれない。

とのことでして、これ、今後の米国の通商政策を示唆してるかも知れませんな。昔、日本が、米国から輸入を増やせとあれこれいじめられたようなことが、また日本で、かどうかはわかりませんがね。

中国かな。

BBCの貧困ビジネス

2009-11-15 01:16:58 | 貧困問題
これもまあ、貧困ビジネスと言えるんですかね。
といってもBBCが金儲けでやってるわけじゃなさそうでもありますが

Bangladeshis rush to learn English by mobile

More than 300,000 people in Bangladesh, one of Asia’s poorest but fastest-growing economies, have rushed to sign up to learn English over their mobile phones, threatening to swamp the service even before its official launch on Friday.

これまで何度も紹介してきました、あの、マイクロクレジットのグラミン銀行があるのもバングラデシュですね。世界の最貧国。もっとも早く成長中の経済ともかかれていますが、そのバングラデシュで携帯電話で英語学習ができるサービスに30万人も申込があったらしくて、チョイやばいみたいなことになってるようで。

“We were not expecting that kind of response; 25,000 people would have been a good response on the first day,” said Sara Chamberlain, the manager of the discount service. “Instead, we got hundreds of thousands of people.”


せいぜい2万5千人くらいだろうと読んでたんですね。それが、何十万人も来ちゃって、とほほ・・・。とBBC。

バングラデシュでは、職を確保するために英語学習熱があがってるようですな。

The project, which costs users less than the price of a cup of tea for each three-minute lesson, is being run by the BBC World Service Trust, the international charity arm of the broadcaster. Part of a UK government initiative to help develop English skills in Bangladesh, it marks the first time that mobile phones have been used as an educational tool on this scale.

お茶一杯程度の値段で、3分間のレッスン。

たった3分。

これ、『ネクストマーケット』に出てた、貧困層を顧客に変える、というコンセプトなんですな。貧しい階層は、お金を持ってないんで相手にしても商売にならない、というのは間違いで、小分けにして売ったり、工夫すれば十分ビジネスの対象になる、というハナシですがね。考えてみれば、グラミン銀行も、信用を小分けにして与えているとみることもできますな。

小分けにするという点では、これもその口ですが。まあ、これはチャリティでやってるようですがね。

ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)
C.K.プラハラード
英治出版

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貧乏人相手にして儲けようなんて、ひどいやつら、と批判するのは考えもので、ジャフリーサックスも言ってますが、市場へのアクセスが無いこと、が貧困トラップにはまってしまう原因の一つであって、

こうやって、市場に貧困層を巻き込むことは貧困対策上も大切なのかも知れないんですな。市場のプレイヤーとして一人前に扱われることで、自分も市場に商品を提供してゆくことのルールというか、ノリみたいなものをつかんでゆくというか・・・。

ジェフリーサックスは顧客としての貧困層について触れているわけじゃないんですが、消費者として正当に扱われる、ということも貧困対策として重要な気がするんですな。放置され、経済から阻害されることが貧困トラップなんですね。

ジェフリーサックスインタビュー

貧困の終焉―2025年までに世界を変える
ジェフリー サックス
早川書房

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厳しいホリデイシーズン

2009-11-11 07:16:13 | マクロ経済
経済回復の期待はあるんでしょうが、まだまだ実態は厳しいようで。

消費支出は、米国経済の一番の先行指標になるわけですが、

Airlines, hotels face bleak holidays

This Thanksgiving, the number of passengers traveling by air nationwide will be down 4% from last year, according to a report released Monday by the Air Transport Assn., a trade group that represents the nation's leading airlines.

このサンクスギビングデイの飛行機旅行は昨年比4%減少するとの予想。

According to the Auto Club, 46% of those surveyed said they planned to spend the same amount on holiday travel as they did last year, while 36% planned to spend less. Only 18% planned to spend more.

36%の人が、休暇中の旅行に支出を減らすとしている。増やすのは18%。

Times are also tough for the hotel industry. Occupancy rates have dropped for the last two years, resting at an average of 52% nationwide by the end of October, according to Smith Travel Research Inc.

ホテルも厳しい。2年間稼働率が減ってきてて、10月末の平均値は52%。

低いですな。


Hotel revenue per available room also has declined for the last five consecutive quarters, the research firm reported.

rev/per も過去5四半期続けて落ち続けていている。

まだまだ、調整が続いている感じですなあ。底打ちしたとも言えないかもですね。


インフルエンザワクチン 打つべきか打たざるべきか3

2009-11-10 00:01:03 | 生活
さて、そろそろ、インフルエンザの季節がやって参りました。恒例のというのか、毎年やってる『インフルエンザワクチン』ネタと行きますかね。

今年1月に町田の病院でインフルエンザの大量感染んが出て、えらい大騒ぎになりまして。それが、確認してみると、きちんとインフルエンザワクチンの摂取も行われていて、それでも大量発生してしまっていた。

メディア報道では、インフルエンザワクチンは効きにくいんだ、みたいな感じでしたが、本当のところは、効きにくいどころか、

全く効いていない、

というのが正解なのでした。報道の数字では、町田の病院でワクチンを打った人たちのグループと、打っていない人たちのグループの各発症率は、全く同じだったんですな。

インフルエンザワクチン 打つべきか打たざるべきか2



前橋市の勇敢な試みについても再掲しておきます。

■ 前橋レポートとは?

本当に素晴らしいですね。我々が事にあたって何をなすべきか、ひとつの指針になるような事例だと思います。



で、今回は新型インフルエンザネタについてなんですが、

新型インフルエンザA(H1N1)に対するワクチン(WHO 翻訳:感染症研究所)

『インフルエンザA(H1N1)ワクチンは、全ての人々において有効ですか?』

『これに関してはデータがありませんが、現在の情報によると、有効ではないとする理由もまたありません』

まだ、ワクチンが効くかどうか、よくわかってないようですね。有効でないとする理由もまだありません、ってなんじゃい。



この新型インフルですが、人工的に作られてんじゃないかってハナシもあるようで。



おお、ロシアトゥデイ。こんなネタも提供してくれていたんですな。恐るべし。簡単に要約すると、この新型ブタインフルは、1918年のスペイン風邪のDNAをもとに米国の3つの研究所で開発されたもので・・・、とかいうハナシ。

なんだ、ロシアトゥデイか、米国分裂と同じような・・・、と思っていたら、こんなのもありまして、




これはABCニュースでちゃんとしたメディアも(ロシアトゥデイさん失礼)、同じネタを報じています。しかも出てくるのは、ロシアトゥデイの微妙な感じのジャーナリストではなくて、タミフルの開発者なんですな。どうも彼が調べたところでは、なんかの間違いで人工的に作られてしまったんじゃないか、って主張しているってことなんですね。


このタミフルの開発者に対してはもう少し詳しいインタビューもありまして、



ブルンバーグですね。彼がスワインフルの遺伝子を調べてみると、北米とユーラシア大陸の豚の遺伝子が入ってて、何でメキシコやねん、と言ってるようですね。



ロシアトゥデイに出てた、Wayne Madsenというジャーナリストですが、whikiが彼の主張を要約しています。


2009 swine flu man-made

In April 25, 2009, Madsen reported claims that some UN World Health Organization officials and scientists believed the 2009 new H1N1 strain of swine flu virus appeared to be the product of gene splicing, as opposed natural processes,

WHOの職員や科学者で、H1N1が、自然に生まれたものではなく、遺伝子接合によって作られたんじゃないかと信じている人たちがいる、

citing as evidence the presence of genetic material from strains not occurring in pigs (such as bird flu and different forms of human flu), the lack of transmission from pigs to humans and the flu disproportionately affecting young adults when compared to other strains of flu.[31][32]

そのこころは、そのインフルの遺伝子が豚から発生してきたものではなくて、豚から人間にうつったものではない。他のインフルと違い、異常に若い世代にかかりやすい。

そういや鳥インフルみたいに、豚がえらいことになってるって、聞いたことないですな。学級閉鎖はあっても、職場でインフルエンザにかかっている人は見かけないんですね。


The virus was later declared by the CDC to be a combination of four different viruses: North American swine flu, North American avian flu, human H1N1 flu and a swine flu strain found in Asia and Europe. New Scientist magazine cited the example of a H1N2 influenza pandemic in the 1990s that only affected pigs in the United Kingdom. This subtype of the H1N2 was also a reassortment (mix) of swine, human and avian strains.[33]

後になって、CDCが報じたところでは、いろんなインフルエンザのコンビネーションになっているってことで。これ、人工説をサポートするのかどうかよくわかりませんがね。


まあ、アタシにはよくわからないんで、こんなハナシもあるってことで。


ここのリンク先で見つけたハナシです。まったく背景は知りませんが、面白いんで。

インフルエンザワクチンは打たなくても良いという説がある