会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

遺伝子組み換え作物 EUが一部新規輸入を認可

2010-07-29 00:20:13 | 農業

本書によると、遺伝子組み換え作物というのは、結構米国にとって、あるいはいわゆるコーポレートクラシーにとって、キモ
になっていて、

マネーハンドラー ロックフェラーの完全支配

世界支配の手段だ、みたいなですね。

EUは結構いろいろと大変な時期にあって、だからいろんなかけひきもあるんじゃないかと思うんですが、

EU approves six GM maize varieties for import

Approvals cover imports for use in food, animal feed

遺伝子組み換え作物に厳しい態度をとっているEUが、一部輸入を認める決断をしたと言うんですね。


BRUSSELS, July 28 (Reuters) - The European Commission on Wednesday approved six genetically modified (GM) maize varieties for import to the bloc in a sign of its desire to speed up European Union decisions on the controversial technology.

トウモロコシ6品種。


One of the decisions renewed a previous EU approval for the insect-resistant Bt11 maize -- developed by Swiss-based biotech company Syngenta (SYNN.VX) -- which expired in 2007.

一つはスイスのバイオテクノロジー会社の害虫に強いヤツ。一度承認されて期限ギレになっていた。

One of the five was also developed by Syngenta; two were developed jointly by subsidiaries of U.S. chemical companies DuPont (DD.N) and Dow Chemical (DOW.N); and a further two were developed by Monsanto (MON.N). (Reporting by Charlie Dunmore, editing by Jane Baird)

残り5つは、一つはおなじスイスの会社製で、あと2つはアメリカのデュポンとダウケミカルの子会社、最後の2つはモンサント。


出ました、つまり新規で認定された5つのうち4つまで米国製で、2つがモンサントでござんした。

あの本じゃありませんが、こうした動きの裏では、いろんな動きがあるはずですな。


日本は世界第5位の農業大国

2010-02-27 22:33:53 | 農業
日本の農業は弱体で、手厚く保護しないと壊滅してしまう。
日本の食糧自給率が国際的にも極めて低く、国際紛争にでも巻き込まれたらすぐに国民は飢えて死んでしまう。

などと言うのは嘘っぱちで、農水省と、ぶら下がっている零細農家のためのバラマキ行政を維持するためのプロパガンダに過ぎず、生産額ベースで見れば、日本は世界第5位の世界に誇れる農業大国なのだ、

というのが本書の主張です。

実際に日本の農業を支えているのは零細農家ではなくて、規模も大きく、経営手腕、技術を持った先進農家であって、日本の零細保護中心の政策はむしろ競争を制限し、補助金に頼らない、日本の農業生産を中心になって支えているそうした先進農家の成長を阻害している、とも説明されています。

日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 (講談社+α新書)
浅川 芳裕
講談社

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農協が諸悪の根源だ、みたいな言い方は良くされるんですが、本書は、農水省の政策を徹底的に批判してまして、そもそも、食糧自給率な世界中で日本だけが問題にしている数字で、全く意味がないってな具合で。自給率がカロリーベースになっていて、カロリーベースではなくて生産額で考えると、日本の農業は世界水準で発達しているということなんですな。

そもそも、米や小麦やイモなんかの、カロリーが高い作物を作るより、いちごのような果物や野菜、高付加価値の作物を作る方がもうかるんで、日本の農家はそっちを作っているだけ。農業が弱体なわけじゃない。生産性も高い。

国際価格が安くて、国内での生産が維持できない作物は、輸入すりゃ良いじゃん、とまでは書いてませんが、零細を補助金で保護してマーケットをゆがめるよりは、先進農家の成長を支えるような政策をとった方が、はるかに安上がりで、効果が高いとかで、それは米だってそうなんですな。それに食糧安全保障の問題も、米を自作することじゃなくて、諸外国との関係をしっかり維持していくことだろう、と、いうことなんですな。

これは著者の意見というよりは、英国の政策を引用しています。英国は、先進国において食糧安全保障を推し進めることと国内産を重視することは関係ない、とわざわざ説明する文章を作ってるんだそうで。

農水省不要論(ないしは有害論)に近く、

90年代に米が不足して、米の緊急輸入した時は、あえて細長のタイ米を輸入して輸入米のイメージを悪化させたこと(海外でも安くてうまい日本米はいくらでも輸入できるのにわざとしなかった)、

バターの輸入も独立行政法人に独占させて、輸入価格を引き上げ、その差額を農業発展に使うならまだいいが、4割ほどがその法人の人件費、つまり天下りの人件費に消えているみたいな例がバシバシでていて、単なる有害な利権集団として描かれています。

バターの追加輸入の実施について

多分、今の零細保護政策を止めて農水省の利権取り上げてを国民に還元すれば、我々が口にする食べ物はかなり安くなるでしょうな。

ブランド米の値段は高いままでしょうが、輸入した安い米も出回るでしょう。バターは安くなり、加工食品も輸入原料が安くなる分、今よりかなり安くなる。つまり、高いものは高いが、安いものがずっと安くなって、貧乏暮らしでもそれなりに、という感じ。

本書の言うように日本の加工食品が安くなれば輸出の道も開け、加工食品の生産が拡大し、日本に雇用も生まれる。

農水省は貧乏人の敵、とも言えますかね。

官から民へ、とか言う割に、民主党がここに切り込むとは思えまないんですが、


構造改革、一体どこに行ったんでしょうか。



【FAN】特別対談 赤松広隆農林水産大臣×フリーアナウンサー永井美奈子



【FAN】特別授業 舟山康江農林水産大臣政務官1


お前ら、税金使ってナニやってるの、って感じですかね。

モンサント vs デュポン

2010-01-17 15:19:33 | 農業
市民運動家出身のオバマが大統領になって、大企業規制か、なんていうのは甘ちゃんなようで、背景にはこの分野での競争相手デュポンとの争いがあったようで

DuPont to Proceed with License, Antitrust, Patent Fraud Claims Against Monsanto

法務省のモンサント調査とは別のハナシなんですが、モンサントはデュポンを特許侵害で訴えていたようで、モンサントに有利な裁定が同時に下っているんですね。

In response to a motion filed by Monsanto in 2009, the U.S. District Court here ruled that the Roundup Ready® license agreements between DuPont and Monsanto contain an unwritten ("implied") term that prohibits DuPont (NYSE: DD) from stacking its Optimum® GAT® trait with Monsanto's Roundup Ready® trait in soybeans or corn. Describing its ruling as "narrow," the court also emphasized that DuPont's separate antitrust and patent fraud claims were not impacted by its ruling and would, therefore, proceed.

モンサントとデュポンとの間のライセンス合意には、デュポンがモンサントレディ用遺伝子をデュポンの製品オプティマムGATに使わないことも暗黙に含まれている、と裁判所が裁定した。この裁定は限定的であって、別途デュポンが訴えている独占禁止法違反と、不正特許使用についてはこの裁定は影響を及ぼさず、さらに審理が続けられる。

"This litigation is just beginning; we will now vigorously pursue our antitrust, license and patent fraud claims," said DuPont Senior Vice President and General Counsel Thomas L. Sager.

まだ始まったばかりで、独占禁止法違反とライセンスと特許の不正使用に関する訴えはこれからも精力的に続けてゆく、とデュポン。

まあ、モンサントばかり有利にするといけないんで、デュポンの訴えもちゃんと聞いてますよってことですか。で、モンサントの調査にも入っている。

Monsanto says DOJ wants seed access details

News that the Justice Department was seeking information on market access to the Roundup Ready trait comes a week after rival DuPont specifically asked U.S. regulators to gain assurances from Monsanto regarding the Roundup Ready trait access. The trait is a genetic alteration that Monsanto developed to make soybeans withstand treatment of Monsanto's Roundup herbicide.

法務省がモンサントに調査に入ったのは、デュポンが規制当局にラウンドアップレディ遺伝子へのアクセスをモンサントに保証させよう要請した一週間後である。

Seed dealers, rivals and others have complained that Monsanto was creating conditions, through contracts with seed dealers and other means, that would unfairly push farmers to buy its new Roundup Ready 2 Yield soybeans and away from the first-generation, lower-priced Roundup Ready beans.

種子ディーラーとモンサントの競合企業は、モンサントが種子ディーラーとの契約やその他の手段を使って不公正にも農家が第一世代のラウンドアップレディを使えなくして、ラウンドアッレディ2に切り替えざるを得なくさせている、と主張している。

なるほど、モンサントの業績回復の切り札が次世代種子なわけで、次世代への切り替えにモンサントの社運がかかっているわけですな。で、えげつないやり方がされてるんじゃないか、ってとこでしょうか。



Carl Casale, Monsanto EVP of strategy and operations, explains the background behind Monsanto's May 4, 2009 lawsuit against DuPont for patent infringement.

モンサントの幹部が、デュポンを訴えた背景について説明している動画です。

Casale on the Monsanto-DuPont Lawsuit


競合は歓迎するが、マネはいかんやろって感じですか。

いずれにせよ、モンサントへの調査もデュポンという大企業からの意義申し立てがあってのものなんですな。農家が云々ということではありません。


ロバートライシュが、著書で今の政治体制と言いますか、米国の民主主義を批判してまして、つまり、一般市民の声はワシントンに届かず、政府が動くとしても大企業同士の争いによって行われるだけじゃないかと指摘してます。本件もモンサントとデュポンの争いなんですね。大企業に雇われたロビイストがワシントンを動かし、ワシントンは大企業出身者や息のかかった人間で占められる。

暴走する資本主義
ロバート ライシュ
東洋経済新報社

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で、市民の手に政治を取り戻そうというわけで、オハマが選ばれたわけですか、

Obama appoints Monsanto shill Tom Vilsack to USDA chief


モンサントの犬が、農務省のトップになった。

Tom Vilsack wiki

Among those reasons the report cites: Vilsack has repeatedly demonstrated a preference for large industrial farms and genetically modified crops;[21] as Iowa state governor, he originated the seed pre-emption bill in 2005, effectively blocking local communities from regulating where genetically engineered crops would be grown; additionally, Vilsack was the founder and former chair of the Governor's Biotechnology Partnership, and was named Governor of the Year by the Biotechnology Industry Organization, an industry lobbying group.

農務省長官任命に反対する人たちは、その理由として、アイオア州知事時代に、地域のコミュニティが遺伝子組み換え作物の栽培を規制することを禁止する法案を通したこと、バイオテクノロジーパートナーシップ知事会の設立者で会長だったこと、バイオテクノロジー業界のロビイスト組織からガバナーオブザイヤーに選ばれたことをあげている。

ハハハ。なんかモロ出しくさいですな。

クリントンがリベラルなのは口だけで、やってることは共和党の大統領と見まがうばかり、と批判したのはマイケルムーアですが、オバマもそんな感じなんですかね。

いやあ、モンサントをキーにすると、政治や、貧困国問題や(モンサントの高い種子を買うのに借金して返せずインドの農家の自殺がふえている)、環境問題やと、かなり今日的問題が出てくるんで、飽きませんな。

まあ、一本のドキュメンタリー映画ができてしまうくらいなんで。



モンサントに異変2 ラウンドアップレディ

2010-01-16 10:08:06 | 農業
モンサントの業績が悪化しているというニュースに関連してですが、

Antitrust Questions for Monsanto

The Monsanto Company, the world’s largest seed producer, said on Thursday that the Justice Department had formally requested information on its herbicide-tolerant soybean seed business as part of an investigation into anticompetitive practices.

法務省が除草剤耐性の大豆の種子ビジネスの情報をモンサントに対し正式に求めた。調査は競争制限行為にかんするもの。

The company said in a statementthat the Justice Department was seeking confirmation that competitors and farmers would have access to the seed, first-generation Roundup Ready, after the patent expired in 2014.

法務省は、その調査で2014年に特許の切れるラウンドアップレディの第一世代の種子に、農家や他の業者がアクセス可能であることを確認しようとしている。

Monsanto will not block seed makers from creating generic versions of any of its gene-modified seeds as they lose patent protection, the chief executive, Hugh Grant, said. Starting in 2015, farmers can replant Roundup Ready soybeans saved from the last year’s harvest, and rival seed makers can create their own Roundup-tolerant seeds.

モンサントは特許切れとなる遺伝子組み換え種子について、他の業者がジェネリックバージョンを製造することをブロックしない。2015年からは農家もラウンドアッフレディで前年に収穫されたその種子を再度播いて良いし、ライバルの種子メーカーも自身のラウンドアップレディ種子を製造してかまわない。

Including seeds made by licensees, about 93 percent of soybean plantings last year contained Monsanto’s Roundup Ready trait.

ライセンシーによって造られたものを含めて、去年育てられた大豆の93%はモンサントのラウンドアップ耐性の遺伝子を含んでいる。


農家が、ラウンドアップレディという遺伝子操作した除草剤に強いモンサントの大豆の種子を育てて収穫して、収穫した種子の一部を残しといて次の年に播く、というのは農家とモンサントの間の契約で禁止されているようでして、

ジーンポリスというモンサントに雇われた調査員が農家にやってきて、種を隠していないか調べる。毎年たくさんの農家が、違反を理由に訴訟されているようですな。ちょうどそのことを取り上げているドキュメンタリーがありました。

The World According to Monsanto p7


日本じゃ農協、米国じゃモンサント。逆らっては生きていけない。

市民運動家出身のオバマ大統領のもとで、法務省が大企業を牽制する動きに出ているって感じでしょうか。

いや、こういうきちんとしたドキュメンタリーが、ただで、簡単に、何時でも観ることのできる時代なんですな。ちょっとびっくり。



お時間があれば最初からどうぞ。

The World According to Monsanto - Part 1 of 8


政府の経済政策関係の幹部がゴールドマンサックス関係者で占められて、政府が乗っ取られた、癒着だ、税金ドロボーだ、みたいなハナシがあっちこっちで書かれてますし、マイケルムーアの映画にもあったんですが、それって金融関係だけじゃないんですな。

このドキュメンタリーでは、幹部が食品医薬品局(FDA)とモンサントの間を行ったり来たりするリボルビングドア方式になってて、癒着の結果、規制がしり抜けで、モンサントの本当は危険な製品が許容されている、と告発しています。

初代ブッシュ大統領の規制緩和、クリントン時代の米国次世代ビジネス育成政策の後押しで、うるさいこと言うな、という政治的圧力もあって、こいつはあぶないぞ、と声をあげるまともな人達はつぶされていった、という政治的背景もあるとかで。

自然交雑によって、ラウンドアッフレディの遺伝子が、自然種に交じってしまって、メキシコで変種が育ってる、みたいなハナシも出てて、

ゾゾッとするんですがね。


モンサントに異変

2010-01-16 09:39:10 | 農業
2年前にはモンサントが、除草剤と、それに強い作物が育つ種子をセット販売してうまいことやっているとご紹介したのが2年前。モンサントは絶好調って感じだったんですが、

モンサント スーパー雑草

ここしばらくは調子が悪いみたいですな。

Net sales fell 36% to $1.7 billion from $2.6 billion, primarily as a result of fewer glyphosate-based herbicide sales in Brazil and Europe. The company sells most of its herbicide under the Roundup brand name.

11月の第一四半期の売上が36%も落っこちた。これはかなり厳しいですな。
ブラジルとヨーロッパの除草剤売上が悪い。

ラウンドアップが売れてないんですね。


The company has taken a huge hit from an oversupply of glyphosate-based herbicides in the global market, forcing Monsanto to slash prices to compete with rivals.

除草剤の供給過剰にやられている。価格競争に巻き込まれて値下げさせられている。

But what surprised analysts most were weaker-than-expected revenue in its seeds business -- primarily due to a timing shift in its Mexico corn business and fewer sales in Latin America, where Argentina has been dealing with drought.

しかし、もっとアナリストを驚かせたのは、種子ビジネスが予想より悪かったこと。メキシコのコーンビジネスのタイミングのずれや、アルゼンチンが干ばつに苦労したりしているラテンアメリカの不調が響いている。

For the most recent quarter, Monsanto's seeds and genomics segment saw its profit fall 12% from a year ago to $597 million on sales of $1 billion, off 6%.

モンサントの種子、ゲノム分野は利益が12%下落。売上は6%落ちた。

In its agricultural-productivity segment, which includes Roundup and other glyphosate-based herbicides, profit plunged 84% to $172 million on sales of $666 million, down 57%.

ラウンドアップ等除草剤を扱う農業生産性部門は、なんと、利益が84%、売上は57%も落っこちた。


Monsanto has made no secret that Roundup, once the company's primary profit driver, will no longer play a pivotal role in its future growth. Instead, the company is investing in its seeds-trait business to develop next-generation corn, soy and wheat crops that can withstand droughts, pests and herbicides, as well as provide greater yields.

モンサントはラウンドアップの情報を公開しており~つまり特許切れしてるってことでしょうが、それはもはや将来の成長への主要プレイヤーにはなりえない。代わりに、次世代コーンの種子開発に投資しており、次世代コーンは干ばつや、ペストや、除草剤にも耐え、そして収穫量もより大きい。

特許切れのラウンドアップが落ちるのは仕方ないにしても、今後の成長分野の種子でやられては・・・、って感じですかね。次世代がでてくるまで待って、と経営陣は主張している感じですかな。

ちょいとびっくりですが、モンサントはこの半年赤字になってしまっているんですね。

モンサント PL 四半期ベース


地方の疲弊、農政のまずさ ニューヨークタイムズ

2009-03-31 00:53:28 | 農業
航星日誌 宇宙暦4075.91
 
我々はワープエンジンの修理のため惑星ヤーパンの周回軌道上で待機中。スコットによれば修理に1週間かかるため、その間補給と惑星探査のために上陸班を送ることにした。

☆☆☆

カーク: スコット、修理にあとどの位かかるんだ。

スコット: はい、艦長。この調子だと10日位はかかりそうです。
      この間の戦闘でかなりやられてしまっているんです。

カーク: 5日間でやりたまえ。君ならできるよ、スコッティ。

スコット: んな無茶な。できまっかいな。

カーク:  関西弁はやめ給え。何度言ったらわかるんだ、このボケ。

スポック: 艦長、お言葉ですが、ボケというのも関西弁です。
      その語源は20世紀前半の・・・。

マッコイ: よさんかスポック。君の講釈は聞き飽きたよ。ボケが関西弁でも
      バルカン語でも誰も気にはしないさ。

スポック: 非論理的ですな。気にされているのは艦長です、ドクター。

マッコイ: 口の減らんやつだ。

カーク:  マッコイ、よせ。

☆☆☆

航星日誌 補足

惑星ヤーパンは長年頑迷な指導者に率いられ、短絡的で硬直的な支配のもと次第に衰退しつつある。社会経済学者のスターン博士を含む我々上陸班は・・・。

ウーン、このままドンドン続けてしまいそうですが、

ニューヨークタイムズに日本の地方の疲弊なり、農業政策のまずさが紹介されているんですが、

Japan’s Rice Farmers Fear Their Future Is Shrinking

こういうの、キャプテンカークが、野蛮で遅れた惑星を探査するときの目線だよな、と思った次第で。大統領がブッシュでもオバマでも、信条がリベラルでも新自由主義でも、こういうのは誰が見ても変、というわけで。

カークなら1時間で解決してくれそうですがね。




ファーストコンタクトのエンドタイトルです。なかなかよろしいなあ。

農業ってどうよ

2009-02-14 11:25:42 | 農業
派遣切りされたら、農業に行け、なんて言う人もいたりするんですが、なんか農業は農協がんじがらめの、ドロドロの、政治がらみで、補助金づけで、田舎の高齢者のイメージがありますな。

一方で、テレビで和民の社長さんが農業はもうかる、とおっしゃっていたり、中国で日本の野菜が売れてたり、鹿児島銀のアグリクラスター構想なんかがあったりして、未来を感じさせられたりもするんですね。

それで、農林水産省のサイトをのぞいてみると、こんなのが出てました。


組織経営体の経営動向に関する分析

何十かの農業組織体、まあ、法人組織になっているものや、集落農家で組織として農業経営に取り組んでいるものをピックアップして、この10年で所得がどうなったか、減ったグループ、増えたグループで分析しているんですが、

所得を増やしたグループは、水稲比率を下げている(ないしはもともと比率が低かった)こと、耕地面積を増やして規模の経済を活用できていること、をあげています。

水稲、つまり、米は価格が下がっているので面積を増やしつつ、麦や豆類の二毛作なりシフトをしてゆかなければジリ貧で所得が下がってしまう、という分析なんですね。

全く不案内なんで、どう読み取って良いのかわかりませんが、農業は米離れが必要だ、との分析のように見えますな。農水省もそれを推奨している、ということなんですかな。

最後のページに数字が出てるんですが、収益項目の中の『制度受取金等』って、補助金のことですかね。この10年で激増してますな。倍どころじゃない。特に集落農家で所得増加グループの粗収益に占める比率、半端じゃありません。半分位を占めているように見えるのは、私の気のせいですかね・・・。

マジ、補助金ですか???



日本の米消費が伸びた

2008-05-23 00:18:00 | 農業
世界では米の値段が急騰して大騒ぎになっているというのにですよ、アメリカでは買いに行っても制限を受けるっていうのにですよ、日本では、こんなことになってますけど・・・。

Japanese eat more rice as other food prices climb

TOKYO (Reuters) - The average Japanese ate 0.6 percent more rice in March than a year earlier, a survey showed on Thursday, marking the biggest rise in three years in the wake of a series of price hikes for bread, noodles and other food.

フツーならですね、米の値段が上がっているわけだから、米の消費が減るというのが自然ですな。ですが,パンや麺の価格が上がってて、消費者がコメを食べ始めたって。ここ3年で一番の伸びなんだそうですな。

An Agriculture Ministry survey of 8,340 households showed rice consumption per person was an estimated 4.91 kg in March, compared with 4.88 kg a year earlier and 4.58 kg in February

農水省の調査なんだそうです。去年より少し増えてますね。これですな

World rice prices have almost trebled this year, but the price that Japanese consumers pay for a 5 kg bag of rice has held around 2,000 yen to 2,500 yen ($19-$24), due to heavy restrictions on imports and government intervention to maintain supplies.

なぜかというと、コメの値段はもともと日本では強力に規制されていて価格が安定、だから他の価格が上がると、相対的なコメの割安感がでるってことなんですね。

ってか、日本のコメは高すぎるんですけどね。

Asian states feel rice pinch

Instead of importing rice, Japan heavily subsidises its rice farmers, paying them as much as four times the market price and restricting imports.

日本では国際市価の4倍も米作農家に補助金を出している。そして輸入を制限。

Food security is seen as politically important and the country keeps a large stockpile of rice - even though it is probably wealthy enough to buy on the international market even if prices continue to rise.

食糧安保が重要な政策課題だとされているが、このまま値段が上がり続けても十分買うだけの力を日本は持っているのに・・・。

これBBCから持ってきた記事ですが、鳥インフルに引き続き、こいつらアホか目線なんですな。

食糧安保で何を心配しているかと言えば、食糧不足で値段が上がって買えなくなるってことだとすれば、そうだとしても4倍も払えば、どんな国でも輸出してくれるんじゃないですかね。戦争してたって、商売人なら第三国経由で送ろうとするでしょうな。最近の食品価格の値上がりをネタにテレビがあおりまくってますが、ちょっと・・・。いやーな感じです。

そもそも世界では、コメはどっちかと言えばビンボー食なわけでして、小麦が上がった結果、代替品としてコメに流れて、それでコメの値段が上がっているという側面があるんですな。

コメの値段が上がって貧困層に打撃、というニュースもそう読めませんかね。つまり一日1ドルや2ドルで生活している人はコメで暮らしている。国際市価で言えばコメはそんくらい安い。日本人から見れば今のコメの値上がりはチョーチョー安い、からチョー安いくらいに上がったくらいで・・・。

日本の米価がどんな感じかといいますと、これ05年でちょっと古いんですけど・・・。


いま世界では上がり続ける米価

『』で引用します。

『世界の米相場を規定するタイ米。最も標準的な商品である砕米一〇%入りうるち精米の価格は二〇〇一年以降、判で押したように毎年上がり続け、この五年間の最安値と最高値を比べると、一トン百七十ドルから三百二ドルへと一・七八倍(図1)』

一トン300ドルなんですね。はいはい。一方日本では、

『一方、日本の米価は凶作になった二〇〇三年を除いて下がりっぱなしで、九〇~九二年と今年を比べると三二%ダウンの〇・六八倍(図2)』

日本では逆に下げてるじゃないか、という主張で、もっと価格を上げろとおっしゃっておられるのですな。

ホホーっと思って図2を見ると、下がっても60キロ1万4千円。

エーッ!!!

32%のダウンとだけ書いて値段が書いてない理由はそういうことですな。トンと60キロでいい勝負しているわけで、とてもじゃないが価格を文章で書くのは気が引けたんでしょう。

まあ、フツーじゃない感じです。

力が抜けてきた。