会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

オリンパス騒動 2

2011-10-25 07:12:07 | 銘柄研究

オリンパス騒動の続きなんですが、
世界中のメディアが取り上げて、大騒ぎって感じです。

これはブルンバーグですが、ご本人がカメラの前でインタビューに答えています。

Ex-Olympus CEO Woodford on Dismissal, Probe Request

英国の当局に告発したのは、問題の資金がオリンパス関連の英国法人から支払われたからだ、と説明しているようですな。
オリンパスが自分に訴訟するというのであれば、それはきちんと議論ができることになるので、むしろ望ましい。来るなら来いって感じですかね。

ただ、英国当局だけではなく、日本の当局にも資料は送ったようですな、他の報道によれば。

最初に報じたFTはバシバシ続報を出しているようで、

誰が巨額資金を手に入れたのか

一見して過大な買収価格と同じくらい懸念されるのは、オリンパスの気前のいい支払いで利益を得た所有者の身元だとウッドフォード氏は言う。社内資料では、3社の所有者はオフショアに登記された特別目的事業体(SPV)とだけ記されている。

 買収された3社は非常に異なる会社だが、あるSPVは3社すべての株式を所有しており、2社の株式を所有しているSPVもあった。このつながりを見れば懸念を覚えたはずだとウッドフォード氏は言い、「回答がない。回答を求めていくと、もっと不穏な問題があるのではという懸念が生じた」と話している。

 ウッドフォード氏に最初に疑念を抱かせたのは、日本の雑誌「FACTA(ファクタ)」の記事だった。同誌は一連の買収に批判的な7月の記事で、「反社会的勢力」の関与を示唆していた。遠回しに組織犯罪を意味する言葉だ。


巨額資金がどこへ行ったのか、という問題ですね。

他の報道では、ウッドフォードさんは解任された後、身の危険を避けるため、一番早い英国行きに飛び乗ったとも伝えられてます。


英国だけじゃなく、アメリカのFBIも調査するってハナシがNYTに出てまして。


2 Japanese Bankers at Heart of Olympus Fee Inquiry

The F.B.I. is now investigating the $687 million payment, according to two people briefed on the case. The focus of the investigation is not yet clear, and a spokesman for the F.B.I. in New York, James M. Margolin, declined to comment.

調査の焦点がどこにあるのかは不明とのことですな。
この記事ではさらにずっと踏み込んで、買収のアドバイザーとして関与した二人の日本人について実名で伝えてます。


さて、これを辛口、エコノミスト誌はどう報じているのか。

Corporate governance in Japan
Olympian depths
What the Olympus saga says about corporate governance in Japan


コーポレートガバナンス問題として捉えてます。当然のことながら。

KPMG was Olympus’s auditor in 2008; Ernst & Young in 2009. Both firms’ British offices placed a formal qualification on Gyrus’s accounts because the firm failed to show that it had no relationship to AXAM/AXES. However their Japan offices, though not required to follow the British decision, approved the Olympus group accounts without knowing the answer to this rather glaring conundrum.

監査法人の英国オフィスは交代前も後もGyrus社の決算について、正式に限定意見を表明。会社が AXAM/AXESと無関係であることを示すことができなかったからだ。英国の判断には従わず、日本のオフィスはオリンパスのグループ決算を承認してしまった。このかなり目立つ謎に対する答えが分からないままに、である。

Olympus’s odd transactions were first reported this summer by a small investigative magazine called Facta, but ignored by the mainstream Japanese press. Local media have made surprisingly little of the story, even as Olympus’s market value has roughly halved. Japanese regulators, too, have not made much fuss. Olympus suggests it may sue Mr Woodford for disclosing confidential information to the media. Mr Woodford says he would welcome that day in court.

このおかしな取引は、この夏、最初にFACTAと呼ばれる小さな調査雑誌が報じた。しかし、日本の主流メディアには無視された。地元のメディアは驚くほどこの問題を重視していない。オリンパスの株価がほとんど半分になってしまったにも関わらずだ。日本の当局もそうで、いまのところ静観の構えだ。オリンパスはウッドフォード氏を、社内秘情報の漏えいで訴えることを示唆しているが、ウッドフォード氏自身は訴訟を歓迎すると言っている。


というわけで、

いろいろな本来働くべき機制が日本じゃ働かない、

と、いつもながら厳しいご意見で。

ホント、海外のメディアが報道合戦になっていて、少しでも真実に近づこうとしている中で、国内の扱いが余りに小さいんでびっくりしますね。まあ、何が楽しくて記者をやってるんでしょうな。

これ、日本の事件なんですがね。


月曜日の下落で、既に、株価は半分以下にまで下がってしまって、今、時価総額が3千億円位なんで、この一週間で3千億円以上の市場価値が失われたことになりますが、経済インパクトだけでも、これは大きいですな。

【7733】オリンパス(株)


本当の問題は、見出しのようにOlympian depthsにあって、どこまで深いか、ってことかもしれませんが。


ブラックマネー―「20兆円闇経済」が日本を蝕む (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社

オリンパス騒動

2011-10-18 00:09:22 | 銘柄研究
金曜日にオリンパスの外人社長突然の解任が報道されているのをネットで読んでいて、どうもしっくりこなかったんですな。

外人なんで日本の企業風土になじまず独断専横云々、適切な経営判断ができなくなるので解任したって、

んなアホな。

51歳の若手外人を海外の子会社から大抜擢した段階で、かなり異例なことをやってて、軋轢が生じることは百も承知、でなければできない判断だったはずで。大体、外人じゃなくてもごぼう抜きで社長に据えたら摩擦がおきるじゃあないですか。

変だな、変だな、と思っていたら、その日の内に、yahooにこの記事の添付があって、

オリンパス 「無謀M&A」巨額損失の怪

まさか、解任と関係無いよね、と思っていたら、


関係大ありだったみたいで。

【インタビュー】オリンパス社長解任劇の背景=ウッドフォード前社長

同氏によると、菊川氏との決裂につながった疑念が生じたのは7月、月刊誌「FACTA」がオリンパスによる日本の小企業3社の買収について疑問を呈したときだった。この3社は2006年から08年にかけて約700億円で買収された。1社は「ヒューマラボ」というフェースクリームやサプリメントなどのメーカーで、それ以外の2社は、医療廃棄物のリサイクルを行う「アルティス」と、電子レンジ用容器のメーカー「NEWS CHEF」だ。同誌は、売り上げも少なく、特に際立って価値のある資産があるわけでもない非上場企業に対して、オリンパスがなぜ大金を支払うのか不可解だとしていた。

 また、この記事は、08年の英医療機器会社ジャイラス・グループの買収についても疑問を表明していた。買収価格は2117億円で、買収発表直前の株価と比較して、58%も高い価格がつけられていた。

 ウッドフォード氏は8月初旬に菊川会長と森副社長に会い、記事について尋ねた。ウッドフォード氏によると、菊川会長は心配する必要はないと言ったという。


まあ、告発内容の真偽はよくわかりませんが、そもそも、ウッドフォード氏はこの10月にCOOからCEOに昇格したばかりだったんですな。

Tale of Olympus's CEO, fired after just two weeks


Oct 14 (Reuters) - Promoted to CEO just two weeks ago, Michael Woodford was a star at Japanese camera and endoscope maker Olympus Corp , where he joined as a salesman in a British subsidiary more than three decades ago.

His bosses were so impressed by the Briton's cost-cutting efforts and deep understanding of the local culture that they made him CEO, adding to the role he took in April of President -- the first non-Japanese to run Olympus.

In a glowing tribute on his appointment, the Board's Chairman said Woodford's change initiatives had an "extremely positive effect" and Olympus praised him for showing "great sensitivity and understanding of the different cultures."

ほんの2週間前にCEOに昇格したばかりのウッドフォース氏、とありますね。彼のボス達はウッドフォース氏の努力と、地場の文化を深く理解していることに強い感銘を受けてCEOにした、


ってことなんで、大体、2週間で評価が大幅に変わるというのもおかしなハナシでして。しかも文化の違いを良く理解している、とほめあげてCEOにしたようで、解任理由と、全く矛盾してますな。


前社長の告発内容の真偽はわからないわけですが、
一方で、この事件、権力闘争という面もありますね。

CEOになるのを待って、じいさん達を撃退しようとしたら、返り討ちにあってしまった。
外部に調査を出して、動かぬ証拠を固めておいて、エイやっとぶつけたにもかかわらず、それが通らずに追い出された。

という見方ができるかも。前社長のハナシが正しかったとしてですがね。

フツーに考えたら、不正を見つけて証拠をぶつけられたら、ぶつけられた方が負けるはずで、そう思って勝負に出たら、負けてしまった。そんなバカな。ってとこでしょうか。

その辺が、閉鎖的な日本の企業文化を良くわかっていなかったトコで、まだまだ甘い、

なんてことだとしたら、解任された理由が、間接的に正しかったことになってしまいますが、

悪い冗談のようで悲しいですな。



それにしても、この前社長の告発は、英ファイナンシャルタイムズが最初に報じたようなんですが、

More than a clash of the cultures at Olympus

後追い記事はウォールストリートジャーナルや、ロイターなんかの、海外メディアばかりで、日本のメディアはさっぱり。FTがこんなことを報じただの、会社発表と矛盾があって株価が急落しているだの、程度で終わってます。上で引用したWSJが今のところ一番詳しい感じですが、日本のメディアだけ読んでたら、全く状況がわからないところでした。

あのー、これ日本のニュースなんですけど・・・。


なんで直接、前社長にハナシを聞きいて書かないんですかね。

海外メディアが無かったら、前社長は負け犬として完全黙殺されてしまってた、ってことなんでしょうか。






ウォーレンバフェット 鉄道会社を買う

2009-11-05 23:39:33 | 銘柄研究
バフェットさんが大勝負にでたようで。

バフェットはその投資戦略を丁寧に繰り返し説明してくれて、みんなで金持ちになろうぜ、みたいな度量のあるおじいちゃん、って感じですが、

問題は、なかなかわかっててもマネできない、ってことですかね。


Classic Buffett Bet Also Has Economic Kicker

Berkshire Hathaway Inc.'s (BRK.A, BRK.B) acquisition of Burlington Northern Santa Fe Corp. (BNI) is classic Warren Buffett: A bet on an easily understandable company with high barriers to entry and a dependable, if economically sensitive, business.

バーリントン・ノーザン・サンタフェを買うってことで。理解するのが簡単で、参入障壁がきちんとしてて、景気に左右されるとしても、信頼性の高い銘柄にかける。

What makes it different from some recent investments by Buffett is that he isn't acquiring the railroad at a steep discount.

最近のバフェットの投資と異なるところは、大きく割安になっているところでかっていないということ。

Buffett's bet on Burlington Northern values the entire company at $34 billion, plus $10 billion in debt, and offers shareholders the option of trading in their Burlington shares for shares of Berkshire Hathaway. The deal, structured with 60% in cash and 40% in Berkshire Hathaway stock, is his biggest deal ever, and the first in more than 10 years to include stock.

340億ドル。6割キャッシュ、4割はバークシャーハザウェイの株。これまでで最大の買い物。この10年で株まで使ったのは初めて。


Buffett said Tuesday the deal is an "all-in wager on the economic future of the United States," given how rail shipping is heavily influenced by the economy. In an interview with The Wall Street Journal, Buffett said the investment, though "a huge bet and one that I'm very happy to make," still isn't "a bet on next month or next year," but rather a long-term play.


米国経済の将来に掛けた。鉄道は景気に大きく左右される、とはバフェットの弁。でっかい一発勝負は大好きで、これは長期戦だ。

ウォールストリートジャーナルもみとくと、

Buffett's Burlington Bid A Bet On Coal's Continued Role


This is a $34 billion dollar bet that coal will remain the centerpiece of American energy policy in the future," Frank O'Donnell, the president of environmental group Clean Air Watch, wrote in a note to reporters. "Buffett clearly believes that coal use will remain strong."

この投資、実は石炭が背景にあるっていうんで。

石炭の使用は今後も強いとバフェットは信じている。

何を言っているかというと、

Burlington Northern Santa Fe Corporation (BNI) (NYSE Arca)

この会社の運賃収入の23%が、石炭輸送に関連するってことで。

Coal

In 2008, the transportation of coal contributed about 23% of freight revenues. BNSF is one of the transporters of low-sulfur coal in the United States. More than 90% of all BNSF’s coal tons originate from the Powder River Basin of Wyoming and Montana. These coal shipments were destined for coal-fired electric generating stations located primarily in the North Central, South Central, Southeast, Mountain and Pacific Northwest regions of the United States. BNSF also transports coal from the Powder River Basin to markets in Canada, the eastern United States and Asian markets. Other BNSF coal shipments originate principally in Colorado, New Mexico and North Dakota. These shipments move to electrical generating stations and industrial plants in the Mountain and North Central regions of the United States and to Mexico.

石炭たいて発電するとか、環境にやさしくないパターンは、しばらくは続くし、エネルギー価格がたかまれば、石炭の使用も高まると読んでいるようですな。

環境、環境、と言われてても、そんなのカンケーネー、ってとこですかね。



バフェットの語り口を知るには、この本が良かったですな。

バフェットの株主総会
ジェフ・マシューズ,Jeff Matthews
エクスナレッジ

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ウォーレンバフェット 後継者は

2009-08-10 00:24:07 | 銘柄研究
伝説の投資家、オマハの賢人も88歳だそうですな。すでに伝説なんですがまだご存命なわけで、しかも意気軒昂。ジョーク連発の、コーラのんでチョコレートだべて・・・。

年くって偏屈になって、ボケても実権を手放さない頑固経営者、っていうんならどこでもいそうですが、この高齢になっても実績を出し、称賛され続ける。まあ、こんな人もいるわけですね。

で、後継者も気になるところで、本人もいろいろと手を打っている。

こういうインタビューが日本でも見られるというのは、ネット時代の恩恵ですな。





英語なんでわかりにくいんですが、このおじいさんになって、当意即妙の受け答え、気合の乗ったしゃべくりはどうでしょう。ビルゲイツのインタビューもあったりと、まあ、眺めてるだけでも楽しいですな。

生きているバフェットが後継者について語っているインタビューをユーチューブで見た、というのは、あと何年か、場合によっては十何年かしたらハナシのネタにはなるんで、一回見ときましょう。

何年か前、マクナマラの回想ドキュメンタリーを映画館で観て、このおっちゃんもいい年して元気過ぎ、と思っていたら先日亡くなったんで。人間寿命には勝てないわけでしてね。

バークシャーハザウェイ 格下げ

2009-04-12 13:33:02 | 銘柄研究
あのオマハの賢人のバフェット率いるバークシャーハザウェイが格下げだそうで。この環境下、はやり影響をこうむるのを避けられなかったんですね。

Moody’s Downgrades Berkshire

Moody’s Investors Service on Wednesday stripped away the triple-A rating of Berkshire Hathaway, the conglomerate and investment vehicle run by Mr. Buffett, citing the economic pressures on the firm.

トリプルAから格下げされた。

Today’s rating actions reflect the impact on Berkshire’s key businesses of the severe decline in equity markets over the past year as well as the protracted economic recession,” Bruce Ballentine, Moody’s lead analyst for Berkshire, said in a statement.

資本市場がひどく痛んでいて、バークシャーのキービジネスにも影響が及んでいる。

The parent company of Moody’s is 20 percent owned by Berkshire, but Mr. Buffett has not exerted any control over the company. Standard & Poor’s, the other large agency, warned last month that it might also trim its Berkshire ratings.

ムーディーズの親会社をバークシャーは20%所有しているが、バフェットは一切関与していない。バフェットが買収した会社の経営に口を挟まないのは有名なハナシですね。買った会社に格下げされて・・・。

In his letter to investors this year, Mr. Buffett acknowledged that he had done “some dumb things” and lamented “a series of life-threatening problems within many of the world’s great financial institutions.”

バフェット自身は、ヘマをやったことを投資家への手紙の中で認めているそうです。

どれどれ、とサイトをのぞいているに、

BERKSHIRE HATHAWAY INC.

いやあ、シンプルでよろしいな。ケチで有名なバフェットらしいです。

2008年度版が2月末にアップされているようですね。
中身は読んでからまた別の機会に。


モトローラ 第3Q 黒字回復

2007-10-30 01:00:40 | 銘柄研究
 携帯電話の出荷台数がとんどん増えて、今年は世界で10億台に達するといわれています。10億台ですからなあ。まあ、どこも調子が良いわけです。モトローラ以外は。シェアと台数をどんどん落としているのは上位ではモトローラだけだったはずですな。

そんなモトローラなのですが、でました第3Q。

モトローラ第3Q 8k

Operating Results
Mobile Devices segment sales were $4.5 billion, down 36 percent compared with the year-ago quarter. Excluding highlighted items, the segment incurred an operating loss of $138 million, compared with operating earnings of $843 million in the year-ago quarter. Motorola’s share of the global handset market for the quarter is estimated to be 13 percent.
During the quarter, Mobile Devices:

売り上げが前年同期比36%も落ちて携帯シェアが13%になった。去年は22%でした。随分落ちてますよね。

•Shipped 37.2 million handsets — including more than 900,000 RAZR 2 devices.

確か第2Qは35百万台強だったはずで、台数は回復ぎみですね。季節性がどの程度あるのか知りませんけどね。RAZR2も出荷開始してるんですな。 まだ90万台なので少ないですが、これからですよね。Iフォンが100万台超えたとかニュースがあったはずですが、この数字良いのか悪いのか。

•Introduced the MOTO U9 music device, a special edition RAZR 2 for the holiday season, seven new W-Series handsets, and the iC602 dual-mode iDEN/CDMA device.

•Expanded the Z6 line with the introduction of ROKR Z6m and Z6tv.

•Introduced an ultra high speed WiMAX chipset solution, optimized for both size and low power consumption .
これ、クアルコムのチップですかね。米国内への輸入が禁止されて問題になりそうだって言われていたやつ。ベライゾンがお金を払ったんでしたっけ。

bloomberg 10月25日

Motorola Inc., the largest U.S. maker of mobile phones, posted its first profit in three quarters and gave a forecast that surpassed analysts' estimates after eliminating more than 5,000 jobs and unveiling a new version of the Razr phone.

ようやく黒字になったんですね。リストラもする、razr2も出す、と。

Zander is now going to be granted another chance,'' said Matthew Kelmon, a fund manager at Kelmoore Investment Co. in San Francisco, who doubled his Motorola stake to 200,000 shares in August. ``They're still under the gun, but they're responding to the pressure.''

CEOは業績不振で株主から追い出されそうになっていましたが、一息ついたってとこでしょうか。

The company brought Zander in at the start of 2004 to revive a once-dominant business, taken down by larger Nokia. The all- metal Razr came out months after he took over and has since sold more than 110 million units, more than any other Motorola product.

今のCEOは2004年にサンマイクロからやってきてRAZRをヒットさせたんですな。その功労者も業績が悪化すれば即代われと言われる。大変です。


RAZR2に加えてブラックベリーっぽい端末もベライゾンから出したらしく、単価があがって収支が改善しているようなのですが、慎重意見もあるようですな。まあ、ここからが勝負というわけで、第4Qを楽しみに待ちましょうか。




米Blackstone 初日、二日目の株価

2007-06-27 03:41:11 | 銘柄研究
Blackstoneですが、金曜日の初日は結構上がって、二日目月曜日はIPO価格を下回るまで落っこちたみたいです。

ロイター6月26日


初日13%上がって二日目に6.4%下がったとか。

The units traded as low as $30.36, down 6.4 percent, after losing nearly 8 percent on Monday. They jumped 13 percent in their market debut on Friday.

ファンドオーナーの持分は10億ドル下がって75億8千万ドルになった。

At $30.36 per unit, Tuesday's lowest trading price, Schwarzman's stake would be worth $7.58 billion, a decline of more than $1 billion.

これ120円換算で約9千億円です。初日の数字だと一兆円超えてたんですね。一個人の資産が一兆円か。どんなもんですかね。昔一兆円減税、とかありましたが、兆円単位の個人資産て・・・。

ロイターQUOTE

初日はピーク38ドルまで行った見たいですね。




Blackstone IPO 巨大プライベートエクイティの上場

2007-06-26 21:28:09 | 銘柄研究
しばらく忙しくて、更新がとまってました。

ずっと気になってたニュースが出ております。米Blackstoneがついに上場したんですね。”Blackctone” プライベートエクイティについては何度かご紹介していますが、その親玉みたいなものと言っても良いかも。

日経6月23日

『ブラックストーンが今回の上場で売り出すのは全株式の12%に当たる1億3300万株。状況次第で売り出し株数を増やし、最大で47億ドルを調達する。さらに中国政府が30億ドル分を購入するため、総額は最大で77億ドル(約9500億円)となる』

 中国政府まで資金を提供するというのがすごいですね。プライベートエクイティなんて究極の資本主義だと思いますが、そのへん内部矛盾を感じないんでしょうか。

 規模も一兆円近く行くわけで、半端じゃありません。

 PEが儲けすぎている、という批判はずっとあるわけで、課税強化の動きが出ています。

 日経6月23日

海外での報道の方が圧倒的に詳しいのですが、ワシントンポスト紙です。

 Washingtonpost 6月12日

まだ上場前の時点での記事ですが、

 Blackstone's IPO also is notable because it sold a 9.7 percent stake in the company, worth $3 billion, to China. In exchange, China agreed to give Blackstone greater access to its markets.

 金を出すと同時に、中国マーケットへのアクセスを与える。ふむふむ。

 まあ、このワシントンポスト紙の記事はファンドのトップの報酬が多すぎる点について書かれているわけですが、こういう意見ものせてます。

These are "big numbers," said Espen Eckbo, founding director of the Center for Corporate Governance. Eckbo said that unlike executive compensation at most public companies, Blackstone's executives make money only if their funds do well. "It is not a free ride," Eckbo said.

通常の事業会社と違って、実際に稼いだ結果に応じた報酬だ、ということですな。


Blackstoneの概要は3月のビジネスウィーク紙に詳しいです。記事ごとに微妙に数字が違ってるんですが・・・。

Businessweek3月22日

今後、ここの株価がどう動くか、他のファンドも上場に追随するのか、課税強化の動きはどうなるか、見所であります。また、上場した以上、情報開示も行われるわけで、どんな動きを彼らがしているのか、その辺も今後の楽しみですね。

米クアルコム炎上?

2007-06-10 10:50:17 | 銘柄研究
 以前、ソフトバンク出版から出ている携帯電話の入門書をご紹介しました。その中でクアルコムなる米国の半導体の会社がしきりに出てくるのですね。

 第三世代にはIMT2000という国際規格があって、その中にさらに5つの規格に枝分かれしていているが、中心はW-CDMA(ドコモ、エリクソン、ノキア等で開発)とCDMA2000(クアルコム中心で開発)の戦いになっている。日本ではW-CDMAをドコモ、KDDIはCDMA2000を採用している。KDDIはクアルコムなんですな。

 クアルコムはCDMA全体に拘わる多くの特許を使用していること、また、(CDMA2000だけでなく)W-CDMAの通信チップについてもかなりの勢いでシェアを伸ばしていること、携帯電話用アプリケーションのプラットフォームであるBREWや動画配信技術であるMediaFLOも開発したこと、などが書かれておりました。携帯電話マーケットでの影響力はかなりのものだ、ということですね。いい本で、ことあるごとに参照したくなる、と紹介しましたが役にたちますな。


 そのクアルコム、忘れかけてましたらニュースがでてます。


日経NET6月8日
 
『 米国際貿易委員会(ITC)は7日、無線通信技術大手の米クアルコム製の一部の高性能半導体を搭載した第3世代(3G)携帯電話機の新型製品の米国への輸入を禁止する最終決定を下した。これにより、一部の携帯電話サービス会社や携帯電話機メーカーは大きな悩みを抱えることになる。

 この決定は、クアルコムに特許権を侵害されたとしてITCに提訴していた通信機器用半導体メーカーの米ブロードコムの勝利。携帯電話業界で急速に技術革新が進むなか、携帯電話サービス各社がより高性能の機種を発売する計画に大きな混乱が生じるとみられる。・・・』

 クアルコム製のチップは米国外で製造されているので、実質的にクアルコムのチップは(つまることろそれを載せた端末も)米国市場にアクセスできないのではないか、ということですね。もともとクアルコム社は独占禁止法がらみで問題を抱えていることを日本版WIKIで指摘されてます

本件以外にも訴訟問題が山ほどあって非難轟々、という記事がBusinessweekに出てたんですね。5月30日businessweek

Qualcomm Under Fire 刺激的な見出しですな。 とにかく端末メーカーにとっては商売がとまることをなんとしても避けたいわけです。

With so many legal battles on so many fronts, pressure is mounting on Qualcomm to settle with Broadcom in the ITC case before June 7.

ITCの決定が下るまでに何とかしろ、とメーカーからプレッシャーがかかってたとか。結局、新型に限られてはいますが止められてしまったんですね。

 大きな問題かとおもいきや、株式マーケットは楽観しておりましてクアルコムも、そのチップを採用していて今後新端末の出荷に影響があるとされるモトローラ(携帯世界2位)も株価は上がってます。弱材料に反応しないというのは、株式市場が結構もういい調子になっていることでしょうかね。

8日の動きです。
AT&T Inc. rose 74 cents to $40.26
Sprint Nextel Corp. rose 19 cents to $22.04
Verizon Communications Inc. rose 48 cents to $43.07
Qualcomm rose 85 cents to $41.87
Broadcom rose 46 cents to $30.57
Motorola rose 20 cents to $17.89
Nokia rose 38 cents to $28.05

We find it likely that a stay of the ruling, presidential veto, workaround, or settlement will be in place soon enough that this has minimal if any impact on US wireless service providers," wrote Bear Stearns analyst Philip Cusick in a note to investors.

Businessweek 6月8日 Secter Glance TELECOM

大統領が決定を覆す可能性はかなり低いそうだし、Broadcom社との和解に期待することになりそうです。交渉中だとのことでが果たしてどなるか、というところですかね。

Businessweek 6月8日Banned: New Phones with Qualcomm Chips


TACってどうよ

2007-05-29 00:08:47 | 銘柄研究
 実はTACの社長をされている方の自伝を読んでいます。

 TACさんにはUSCPA受験の時に少しお世話になりました。模擬試験を受けたんですね。予備校は別に通っていたんですけどね。直前の論文口座を受けたこともあります。結構分かりやすくて良かった記憶があります。とにかく、いくら勉強しても一向に出口が見えず、受かる気が全然しなくてつらかった日々です。時々、あの頃のことが夢に出てきたりするんですよね。

 TACのHPを眺めているとこんなのありました

ANJOインターナショナルが閉校と聞いたときは随分驚きました。USCPA予備校ではトップだったと思うんですけどね。もう少し受講料が安けりゃ僕も通ってたはずです。分かりやすいテキストや問題集、うらやましかったな。ネットで売買されてたりして。TACは早速流れてくる受講生に手を打ったわけで、抜かりないですな。

 こんなのもありました

 パンフレットに間違った単位数が書いてあって当局に指導を受けたんですね。法令違反といっても、間違った数の単位を授与したわけでなくて、そういうパンフレットを作って配った段階ですね。極めて不適切な行為、として指導されたんだそうですな。

 こう言うの、木っ端役人と言うんでしたっけ。手塚治虫のマンガに出てきそう。TACに大げさに社内処分をさせて、諮問委員会を作らせて・・・。わが国の教育行政というのは税金を使ってこういうことをやっているんですね。

 さてTACの会社そのものはというと、

 沿革です。東証一部上場。米国公認会計士は89年からで,意外に早くからやってたんですね。ベッカーとの提携が95年から。

 07年の決算短信です。 売上が200億円、営業利益が10億円と覚えておきましょうか。それにしても、営業利益は前年比178%の伸びです。すごいですね。期中に業績の上方修正をされています。どうやら、期初予想より会計士関係の売上が伸びたみたいです。日本版SOX法対応やらで監査法人が採用を延ばしていることに受講生が敏感に反応したんですね。一時は監査法人が採用を絞ってたみたいで、ここ2年ほどTACさんの利益も極端に落ち込んでました。落ち込んだのは職業訓練給付金制度が厳しくなったことも一因ではあるみたいですがね。まあ、回復して一安心というところでしょう。

 DVDによる通信教育制を選ぶ受講者も増えているようで、TACさんは通学生の減少を受けて教室のフロアを減らしていってもいます。賃料は減りますな。それよりもなによりも、DVDで済んでしまえば、一人当たり受講生の限界コストはどんどん減っていくわけでして、この流れが進めば結構良いですな。DVD一枚ダビングするのにそんなにコストがかからない一方、受講生は何十万円も取られるわけで。通信だからってあんまりお安くないんですよね。売上が増えてもコストが上がらない、この傾向は当社の期中の上方修正の理由で書かれていることでもあります。

 借金もあんまりないし、財務はいい感じですね。前受け金が異様にでかいんですが、これは受講生から前もってどん、と受講料をもらうからなんですね。授業が進んで売上として認識されるまでは負債勘定に上げておくってことです。

 USCPAはTACの中ではマイナー分野ですね。USCPA単独で数字が出ているわけではありませんが売上構成から言って10%もありません。

 さて、そんなTACの経営者がどんな人か、本は中々面白かったんですが、次回ご紹介します。