会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

クローズアップ現在 2014 【 女性の貧困化 】 2/2

2014-02-05 00:22:05 | 貧困問題

NHKのクローズアップ現代で、面白い番組をやってたとかで、
貧困独身女性が、公的保護を受けられずに風俗業をシェルターにしている、というハナシ。


クローズアップ現在 2014 【 女性の貧困化 】 2/2 ・・・風俗産業が セーフティーネットになっている現状・・・霞ヶ関や永田町が隠したがる 美しい国 日本の現実



追い詰められて風俗で働く,というのは昔のハナシどころか、いまや寮、食事、託児所完備で、生活を支えますみたいな風俗経営者がいるんですな。

風俗は女性の働きがすべてだと考えると,女性を大切にするということもわかるんですが、公的保護より、よほど女性のことを考えているという、サブーいお話で。

公的サービスは縦割りで、包括的な必要を満たしてもらえないというようなはなしは何十年も前から言われているが改善されない。縦割りだとそもそもニーズも捉えられないので,どう改善すべきかもわからないんでしょうな。

生活保護の申請を断るのを仕事にしている担当者を一人削れば、その人件費で5人くらいの給付ができる。どっちが税金の有効活用か,ってことですな。


デフレ化するセックス (宝島社新書)
クリエーター情報なし
宝島社

シマノ フィリピンに生産拠点

2013-07-10 03:12:35 | 貧困問題

フィリピンに自転車のシマノが進出するそうです。

シマノ、フィリピンに新工場建設

新興国向けを中心にスポーツタイプの自転車需要が伸びているのに対応し、2014年中の稼働を目指すということです。
シマノはアジアでシンガポール、マレーシア、インドネシア、中国に自転車部品の海外生産拠点を持つが、いずれもフル生産状態で、新工場は海外製造拠点を統括するシンガポール子会社が設立する現地法人が運営する。
マニラ中心部から南に約50キロの工業団地「ファースト・フィリピン・インダストリアルパーク」に約10万6000平方メートルの用地を取得し、まず延べ床面積約2万5000平方メートルの工場を建設する。
当初500人程度の人員で操業し、年20億円、3年以内に50億~60億円規模の売り上げを見込むということです。


シンガボールに統括会社があるんですな。四カ国に進出してて,最新がフィリピン。

Shimano Opens Manufacturing Subsidiary in the Philippines

Growing importance of the Philippines

The Philippines is the latest country on the list of low cost locations which might rejoice the growing interest of production companies, also from the bicycle industry. According to Eurostat, the export of bicycles from the Philippines boomed last year. In 2012 a total of 649,006 units were exported from the Philippines to the European Union. This is an increase of 30.38% related to 2011.

フィリピンは,製造業企業にとって,ローコスト地域の最新リスト。自転車も同じ。2012年にはEU向け輸出が30%伸びて65万台。

Also the average price per unit of exported bicycles from the Philippines to the European Union grew substantially in 2012 by 8.7% to € 44.34.

単価も上がって,8.7%上昇の44.34ユーロ。でも安いですけどね。

フィリピンが製造拠点進出先として,見直されている,ということなんでしょうか。
中国から分散する,という動きはあるに違いないですが,行き先の一つ,ということでしょうかね。







記事のタイトルを入力してください(必須)

2013-07-03 01:15:49 | 貧困問題


Philippines Police Clash With Residents Of Manila Slum Set For Redevelopment


フィリピン,マニラ郊外のハナシです。

スラムから,住民を追い出そうとして,警官隊とスラム住民とがぶつかっているというニュース。



Clashes over Manila slum demolition - no comment



詳しくは,記事を読んでいただくとして(すみません,時間がなくて・・・。とほほ),

注意すべきは,次の文章でしょうな。


The government plans to redevelop it in partnership with a big real estate firm into a 65-billion-peso ($1.5-billion) central business district, with the first phase set to be completed in three years.


政府は,そのスラム地区を,大不動産会社に売却する計画で,第一フェーズはこの3年内に終わらせるってことになっている。

ってことで。

フィリピン経済の問題の一つは,貧困削減が進まないことにあるそうで。経済学者のコンセンサスなんですね。もう一つの問題は,少数のエリート=財閥グループが経済を支配していること。そのエリート達は政府とのコネを使って,競争を制限,自分達は自由に価格設定ができて・・・,って感じです。


このスラム住民追い出しのニュースは,政府が大手業者の意を受けた地上げ屋になっちゃっている,と見えなくもないですな。貧困,財閥,政府の機能不全。

フィリピン経済の構図が透けて見えている,

かも。

ま,財政も厳しくて,資産を売って行かざるを得ない,という側面も当然あるでしょうね。

スラム問題を読んでいると,必ず,政府の追い出しについて出てくるんで,これ,フィリピンだけのハナシではないですがね。非正規でないからスラムはインフォーマルセトルメントとか呼ばれたりするし,非正規だから,政府も追い出そうとするんですな。


成長著しいフィリピンの,もう一つの側面,

ってことですかね。













貧乏人の経済学

2012-04-30 12:51:16 | 貧困問題
うっかり,未完成のままアップしてしまいました。中途半端なものを一時さらしてしまいましたが,どうもすみませんでした。

 さてと,ユヌスのマイクロファイナンスや,ジェフリーサックス,ラオスのコメ銀行から,ストリートチルドレンまで,貧困問題についてはここでもあれこれネタとして紹介してきました。

貧乏人を救え,とかいう立派な動機は無いんですが,知的な関心があるんですな。
生活水準に差がある,というのはどういうことなのか。
豊かになる,というのはどういうことなのか。

これは,個人の稼ぎとは別に,国によって明らかな違いがあって,豊かな国では貧乏人もそれなりの暮らしをし,貧しい国ではめちゃめちゃつらい,という具合で。

で,真打登場。

貧乏人の経済学 - もういちど貧困問題を根っこから考える
クリエーター情報なし
みすず書房


少し最初のあたりを読んだだけで,本書がただものではない,ということがわかります。
とにかく,驚異的な内容であって,思わず息を飲む,というんでしょうか。

途上国援助は行うべきか,行うべきでないのか。

賛成の立場,反対の立場があることは,誰もが知っています。貧困トラップが存在するので,そこからの脱出を先進国は援助すべきだ,というのはジェフリーサックスの主張でした。ただ,それだけじゃない,という感じがどうしても残りますな。

あるいは、

援助なんか無駄だ,腐敗した現地政府にかすめ取られてしまうし,その残りが必要とする人々に辿りついたとしても単に費消されて終わり。貧困からの脱出には役立たない,

という主張も,もっともな感じがしますが,援助による成功例もあるわけだし,そうも言い切れないんじゃないか。


という具合で,すっきりしません。

一般読者としては,自分でそこから一歩も進めないし、仕方なく,自分の信条に従ってどっちかの陣営サイドに立たざるを得ず、かといって確信が持てるわけでもない,ってとこでしょうか。

それで何の疑問も生じないような人にとってはそれで問題ないわけですが,ちょっと仕事してみたりして,言うは易し行うは難し,特に今ある組織や流れに関与するということがどんだけ厳しかが骨身にしみていれば,簡単な割り切りは行えない,ということが分かるはずですな。

援助は必要,○○は必要とか,きれいごとじゃ済まない。

なんで理屈通り効果が出ないんだと実績を求められる。難しいんですよ、で済ませてしまえば仕事にならず,日々ヘッポコサラリーマンや,ヘッポココンサルはそこで苦労するわけですな。

本書は,そんな私を含めたヘッポコ達のためにある本,と言っても良いくらい,ある種感動的な,なんと言いますか,そうなんだよなあ,というか,よくぞ言ってくれたというか,あんただけが頼りだ感,というのか,お任せしたい感というか,まさに,真打登場,待ってました,という感じなんですね。

もっと良く現実を見ろ,というのが本書のメッセージなんでしょうな。著者は,細部を見なければならない,と書いています。

もっと現実をよーく見て分析すれば,援助必要,不要論はどちらも正しいが一面的であることがわかり,

援助が機能せず,行政が不効率なのはもっと別の側面があることが見えてくる。

ホンの少しの改善,たとえば方針を決める会議に呼ぶメンバーを工夫することや,伝えるべき情報を伝えるだけで,たとえ独裁腐敗政権下であっても問題はかなり改善する、だから希望を捨ててはいけない,とか。

涙なくしては読めない。



マイクロファイナンス。

ユヌスの自伝には,魔法の杖,みたいなことが書いてあります。
ほんのわずかな資金があれば,貧困者も仕入が自分でできるようになったり,自前のミシンが持てるようになって,高利貸しへの資金負担がなくなったり事業規模を拡大して経済的に自立でき,ずっと豊かになれる。読めば必ず感動します。


しかし,先進国でもマイクロファイナンスをやろう,というニュースを読んで,はたと気づくわけですな。少額の資金支援で,ビジネスを興せて拡大させてゆけるだろうか。そんな人もいるにはいるでしょうが,そういう才覚と覚悟を持っている人はそんなに多くない。

貧困国でもそうなんじゃないのか。

本書では,この問題にも,調査結果と合わせて詳細に論じて,かなりクリアな結論を出しています。つまり,マイクロファイナンスは奇跡を生むわけではないが,かなり役には立っている,という,妥当な感じのする結論です。本書では貧困国における小ビジネスがどういう構造になっているのかまで視野に入れて論じていて,かなり包括的で,読むと結構満足感があります。

著者達の特長は,その調査手法にあって,関与グループと非関与グループをランダムに選定してデータを対照して比較するという,新薬の試験などで使われている方法のようなものを使っていることなんだそうですが,門外漢にとってはアンマシ気にする必要はなさそうです。逆に,これまでの経済学は,こういう手法でなかった,ということは,結構眉唾かも,と心配になるくらいで。

著者の一人は女性です。

Esther Duflo's Radical Anti-Poverty Fight



女性の感性,こまやかで不条理もまとめて肯定的に受け入れ可能な母性,みたいなものが,研究に役立っているかもですな。

レオポルドカフェ シャンタラムゆかりの地訪問

2011-12-01 00:15:06 | 貧困問題

ムンバイ訪問で、どうしも行っておきたかったのは、やはり、

レオポルドカフェですね。

シャンタラムの登場人物達が、酒を飲みながら物語を展開させてゆく舞台なんですな。

カーラという、謎の女性に命を助けられた時に、『レオポルドカフェに来ればまた会えるかもよ』みたいなことを云われて、主人公がでかけてゆくんですが、そこには、いろんな事情で、自国からインドに逃れてきた癖のある人物達が集まってて・・・、というヤツで。

この世界的に有名になったムンバイ名物のレオポルドカフェですが、

どうってことのない、メインストリート沿いの、店の前の歩道にあれこれ出店が並んでるようなゴミゴミした一角にありました。そんなに広いわけじゃなく、フロアに沢山のテーブルを並べただけのお店です。

シャンタラム〈上〉 (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社




そう、こんな感じです。
Inside Leopold Cafe, Mumbai (Bombay)



ただ、入口にはセキュリティが居て、手荷物検査があります。まあ、こんな路面の店で、検査もなにもあったもんじゃなくて、テロリストが機関銃をもってやってきたらアンマシ意味がないような気もするんですが、気休めのためにかチェックはされるんですね。

08年にテロの攻撃の標的になったんだそうで、入口の所に弾痕が残っていました。人々にとっては、シャンタラムのレオポルドカフェというよりは、テロに攻撃されたレオポルド、と言う方がピンとくるのかも知れません。

セキュリティのお兄さんに、ここはシャンタラムの場所か、私は読んだけど、と聞くと、ヤー、ヤー、と嬉しそうに微笑んでました。とっても嬉しそうで、こういう無邪気さというか無垢な反応は、インドの魅力でして、前にも書きましたが、悪い奴は別として、一般人は、本当に良いヤツ、というか、これはインドに特有なんじゃないでしょうか。痛い目にあっていないだけかも知れないんですけど。

ムンバイ滞在中に、日本人にはほとんど出会わずでしたが、一か所、日本語を耳にしたのは、ここでして、日本人母娘が私の後ろで食事をされてました。娘さんは背が高くて、結構な美人さんでしたがね。

ここは観光スポットなんですな。同じようなカフェでも、明らかに観光客の白人がお茶したりビールを飲んだりしています。値段も他より少し高い。食事もまずいわけじゃありませんが、チキンマサラを食べたところでは、日本で食べるインド料理店のカレーとほとんど同じ味です。

じゃあ良いじゃん、って感じですが、少し離れたもう少しジミな店では、もっと安くて、同じチキンマサラでも、味に奥行きがあり、よそゆきじゃない自然な味がしてました。安くておいしいスープが飲めて。

結局、レオポルドカフェでは食事は一度しただけで、それっきりになりました。
高いと言っても、インド価格なんで、日本で食べるよりずっと安いんですがね。何なんでしょうな。観光客相手の場所というのは昔からどこに行っても落ち着かないんですね。同じ白人でも、地元に住んでるようなおじさんおばさんは安い方に来ているようでした。着ている服が観光客と違うんで分かるんですな。

レオポルドのボーイさんの方がずっと愛想も良いんですが、安い方も愛想が無いだけで、悪意の無い、真剣な仕事ぶりで、相手をしてもらって気持ちが良い。

レオポルドで、コーヒーを頼もうとすると、メニューにネスカフェと書いてある。なんじゃいと思いながら注文すると、カップに入ったホットミルクに、砂糖と、インスタントのネスカフェの粉末が出てきました。つまり、自分でとかして飲めってことでして、ちゃんとドリップしたコーヒーというのは、無いようでした。


ムンバイではカースト制度を意識することはほとんどなかったんですが、一度だけ、ハッとしたことがあって、それもここ、レオポルドカフェでのことで、

しきりにフロアの掃除だけしている、若い男がいて、ひたすら床を佩いている。邪魔になるのでボーイさん達にじゃけんにされながらも、気にせずに佩きまくっていて、ボーイさんも仕方ないなあ、という顔をして、それ以上は構わない。このボーイさんと掃除の若者との間の関係は、フツーの日本で言う一般社員と清掃のオパチャンの関係とは明らかに違っているんですな。そんなに床が汚れているわけじゃ無くて、別に佩く必要もない、だけど佩きます、佩きます、って感じで、懸命に佩いている。

どうも違和感があって、

これが、ひょっとしてカーストか、

と感じたんですが、違うかもしれません。

シャンタラムにも、昼間は観光客に占拠されているが、夜になると本来の姿を取り戻して地元の人間達が、・・・ってな説明もあるんで、夜中に行くとまた別のレオポルドの顔が見られるのかも知れませんが、ワタシャ夜は、疲れ果てて寝てたんで・・・。

シャンタラムに興味の無い人には、ここへのこだわりは理解できないかも知れせんが、メシは一度だけでしたが、結局お茶やビールを飲みに三回行っちゃいました。

観光客相手に慣れた店なんで、ムンバイご訪問の折は是非一度。

Mumbai Terror Attack Leopold's Cafe reopens after four days - Skynews Report

お笑いエア・インディア4 タジマハルホテルにて

2011-11-22 00:16:21 | 貧困問題

ムンバイ三泊目と四泊目は,タジマハルに泊まりました。

一泊いくら位するのか,世界的に有名な五つ星。オーシャンビュー。
確認してみると,なんと二万円台。

じゃあ,というんで,とまってみました。イメージとしては,どんなに安くても五万円くらいはするだろうと思っていたんで。この円高で,思わぬラッキーというトコですかね。

さすが,超一流ホテル。レセプションで,パソコンの電源のアダプターはあるか,ときいてみると,部屋に備え付けてあるか,なければ持って行かせる,と即答。あまりに瞬間的だったので,意味が通じていないんじゃないか,と質問を繰り返してしまいましたが,

五分もしないうちに部屋に持ってきてもらえました。ここはインドとは別世界,って感じです。
この写真は,私の部屋から見たインド門。



朝は,朝陽がさして,感動します。

そのレセプションのお兄さんが,(レセプションってか,フロントというんでしょうか),五時からホテルのツアーがありますよ,とおっしゃるのて,参加してみたんですが,これが,その写真です。



ホテルの宿泊客が二十人程度集まってて,ホテルの歴史,これまでの出来事を説明してくれます。レセプションのお兄さんがガイド役を務めてましたが,英語はインド英語ではなく,米国式。ハンサムで,冗談を交えながら,一時間半ほどかけてホテル内を案内してくれました。これはお勧めです。

その中での説明で,創業家のハナシが出できて,つまり,タタグループの創業者(か、何代目か)が,タジマハルホテルを創ったわけですが,タタグループというのは,なんでもやってて,航空会社まで持っていた。ただ,その会社は、国有化のあおりで,接収されてしまい,今ではエアインディアと呼ばれていて・・・,とかいうハナシでして。

ふんふん,出たな,エア・インディア,と思って聞いていたんですな。

ツアーの終わりに,ラウンジで,マサラティーをごちそうしてくれまして,ツアーのメンバーで和気藹々お茶でもしながら,ということなんですが,さすがに,タジマハルの宿泊客,アメリカの女会社社長だったり,ドイツからきた中年女性,これがモデルか女優か,という美貌の持ち主で・・・,とさすがに普段とは勝手が違ってて,

インド×高級ホテル,という超居次元空間で,まあ,あたしゃちょいとテンションがあがってしまってしまいました。

私は,引退したスイス人三人組のテーブルに遠慮がちに座ってましたが,あれこれ話している中で,東京からどこの航空会社で来たのか,というハナシになって,

タイエアーです,エアインディアも検討しましたが、ちょっと・・・,と言ってると,

リーダー格の女性が,

エア・インディアも、タタグループに任した方がよさそうね,と一刀両断。


エア・インディアのレピュテーションは,ナント,遠くスイスまでとどろいていたのでありました。まあ,インドからだと,スイスは日本より近いかな。


さて,

タジのサービスはインド離れしていて(当然ですかね),唯一,インドだなあ,と感じたのは,部屋についている筆記具が鉛筆だったことくらいですかね。シャープペンシルでもなく,ボールペンでもなく,よくとがれた鉛筆でした。

それと,プールサイドのバーで飲んだビール。



二杯頼むとピーナツとスナックがついて千円弱。

長年のお友達と思えて来るような,親しみの持てるボーイさんが,イエッサーと言って注文を聞いてくれます。

これは安いんじゃないでしょうか。







お笑いエアインディア3 米国業界団体からも・・・。incredible India

2011-11-21 00:12:26 | 貧困問題




これは,日本に帰ってきてから見つけた記事なんですが,エア・インディアが米国業界内でどんな風に見られているか,ということをよくあらわしているんですな。

まず,この記事を読む前に,予備知識として,押さえておきたいのは,

アイゼンハワーも言ってるジャン オバマ

オバマ政権が,景気回復の政策手段の一つとして輸出振興をあげているってことですな。そういう文脈でこんなハナシもあって,ってことなんですが,エアインディア,ひどいこと言われてます。



US carriers unhappy with American aid to Air India

米国の輸出振興の一環として,エア・インディアにボーイング787の購入資金を,政策融資をすることを決めたら,米国の業界団体が反対している,ということなんですな。


Calling Air India "one of the most poorly-run airlines in the world", American carriers have opposed the US Exim Bank's $3.4 billion support to it to buy Boeing 787 Dreamliners.

エア・インディアのことを,最もしょぼく運営されているエアラインの一つ,と呼んで米国の航空業界は米国Exim Bankがエア・インディアにドリームライナーの購入資金を支援することに反対している。

most poorly run air line とは,とほほ。

エアインディアの評判は,世界的にもなり響いているようで。

The official said support to foreign buyers of Boeing planes was important since if the US plane maker could not sell airplanes to foreign buyers like Air India, its chief rival Europe's Airbus probably would.

米国の政策当局が言うには,エアインディアのような外国の買い手に対する支援は重要で,もし、ボーイングの航空機を買ってもらうことができなければ,ヨーロッパのエアバスを買うことになる。


と,まあ,輸出振興策の一環であることを主張しているわけですが,

The letter, quoted by the WSJ, states that Air India's "long-running financial losses and widely reported management problems should disqualify it for US support."

エアインディアの長期の赤字と,広く報告されている経営管理上の問題は,米国の支援を受けるにふさわしくない,

と米国の業界団体から言われちゃってるわけですね。

米国航空業界としては,資金不足でピーピーしてて、古い機材で我慢している中,悪名高きエアインディアが米国政府の支援で,最新鋭の燃費の良い航空機を購入してもらっては困るわけですな。

米国航空業界 古い機体で燃費悪い

で,エアインディアにまで,支援するのか,

と言われちゃってるわけですな。

はは。業界団体が政府の海外の同業者支援に反対するのは当然ですが,この言われよう、ちょっと笑えます。

産業政策の有効性についてはいつでもどこでも,論争は尽きないわけで,結局このハナシも,ボーイングの支援が大切か,米国の航空会社はどうなのか,というになり,

そんなこと政府が決めていいのか,

ということになってくるわけですね。

オバマ政権の産業政策については,サリンドラの件でミソをつけていて,これは,子々孫々まで語られる失策となるんでしょうが,保守派からの,こうした政策に対する批判は根強いものがある,と言ってよいんでしょう。

オバマ政権の産業政策

まあ,ロビイストを沢山雇っている大企業への支援となれば,保守派も黙ってる,ということかも知れませんがね。













お笑い エアインディア Incredible India ムンバイ訪問4 

2011-11-20 10:09:52 | 貧困問題


インドネタが続いて恐縮です。
でも,ネタが尽きなくて,このままずっと続けていたい感じもするんですがね。
とにかく,面白すぎる。

向こうではホテルで新聞がついていたので,朝起きてテキトーに読んでいたんですが,いや,面白すぎる。インドの新聞は,どの記事も基本的にオチがついてるみたいなんですな。

たとえば,

ムンバイでは自動車の所有者が急増していて,駐車場が不足している。
ふむふむ,そこまでは良いですね。

ムンバイの住宅を買うと同時に,駐車場の権利を買ったのは良いが,実は法律が矛盾していて,そううした契約が成立すると同時に,禁止する相互に矛盾した法律も存在するらしく,後で駐車場の権利を取り上げられる事例が続出しているんだとか。

○○に住む,なんとかさんは,どこそこの住宅を買って,駐車場の権利も○ルピーで購入したが,後でなんとか委員会からクレームかついて,取り上げられた。結果として,自家用車は路上に置いているが,傷をつけられないかと心配している,

で、オチなんですが,

彼の駐車場は,そのなんとか委員会の委員の車が占拠している。ちゃんちゃん。

てな具合で。

雑誌や,複数の新聞にも目を通してみましたが,全体的に,当局の機能不全について,問題視している記事が多かったですな。この記事は法律上の矛盾や,なんとか委員会の腐敗を問題視しているんですな。

こんなのもありました。

どこそこのインフラを整備するのに,州の議会の意見がまとまらず,合意するのに6年かかった。

随分かかってますな。これにもオチがついてまして,どんなオチかというと,

○○は,6年経った今でも,そのインフラが有効であるかどうか,再チェックを求めている。

ハハ。

まあ,日本でも,政治がどうこう,当局がどうこう,といろいろと言われたりはしますが,インドはちょっとレベルが違うようでして,ムンバイ三日目は新聞を読んでるうちに,午前中が終わってしまったくらいで。あまりに面白くて,十分エンタメとして楽しめるんですな。上の記事の説明は,私の記憶ベースなので,正確じゃないかも知れません。

で,こんな記事もありまして

Flyers from city can check airlines’ punctuality online

the Mumbai airport operator has started publishing a monthly punctuality report card of domestic carriers on its website

ムンバイ空港がインドの航空会社の定時運行状況に関するレボートを月次でウェブサイトにのせることになった,ということなんですね。

The first such comprehensive list for flights operated in October compares airline performance in different time slots and the reasons behind the delays. The data shows that 23.48% flights arriving and taking-off from the city were delayed in October.

10月は23.5パーセントの遅れ。到着と離陸双方でのデータです。

まあ,かなりの率で,定時運行ができていないんですね。


Flight crew reporting late to duty or reporting sick at last moment caused nearly one fourth (25%) of the flight delays during the same period.

クルーが遅刻してきたり,直前に病気になったりするケースが遅れの原因の四分の一。フライトとの接続が悪いケースは別立てで説明があるので,これはクルーの個人的な原因に特定して,ということだと思われますが,やっぱり,というか,ひどいですな。

Air India topped the delay list in October as more than 30% of their flights failed to stick by the schedule.

出ました,エアインディア。期待を裏切りません。遅延率トップの30パーセント。

Kingfisher Airlines was the second highest on with 28.17% of its flights delayed.

キングフィッシャーが2位ですが,ここは資金繰りのために間引き運転をする,とかいうニュースが報じられていました。

Since April, the ministry has been pushing the idea of publishing such data in the public domain. However, it took about four months to implement it because it could not reach a consensus on who should be the nodal agency. Considering the Directorate General of Civil Aviation (DGCA), the aviation regulator, is short staffed and burdened with other responsibilities, the ministry asked the Mumbai International Airport Limited to publish the list.

こうしたデータを公表することは四月に決まっていたが,実行するまでに四ヶ月かかった。なぜならばどこがそれを実施するかについて合意が取れなかったから。DGCAは人員不足で他の責務があるため,当局はムンバイ国際空港にデータ公表を依頼した。


ははは。

こういう具合に,最後にオチが。当局にやる気がなくて,合意に時間がかかり、責任転嫁,このパターンで書かれている記事がやたら多かったです。

かなり不満がたまっている,という感じがしました。

まあ,インドは民主主義の国で,合意に時間がかかり,中国のように鶴の一声でモノが決まるということは無い,ということなんでしょうが,モノを決めるのに時間がかかり,大胆なことはできず,役所の不効率も改善することができない。

日本の戯画を見ているようだ,と感じないでもありませんが,こっちは大リーグ級です。

それでも,エア・インディアが毎年死亡事故を起こしているわけではないし,ムンバイの市民生活は普通に回っているわけで,人間社会の許容度というのはかなり高いんだ,ということがインドに行くとよくわかるんですな。ガチガチの管理社会に居ると限界点を経験することも無いんで,本当のリスクがどの程度なのか実感としてわからないわけですが,結構ひどくても,当局が腐敗して,モノが決まらず,時間が守られず,交通ルールが無視されていても,社会崩壊,みたいなことにはならないんだ、ということが,よーく分かります。


Incredible India ムンバイ訪問3 インドの洗礼その2

2011-11-16 01:08:43 | 貧困問題



で、無事タクシーに乗って、ホット一息ついたのもつかの間、

猛スピート。

ヒエーッ。

確かに、夜中に到着したので、道はすいてたんですが。

舗装されているにはいるんですが、きちんとならされていないので結構ギャップがあって、早い速度で走ると衝撃が・・・。まあ、ドライバーも私が天井に頭をぶつけない程度にはスピードを押さえてくれてたようですが。

冗談抜きで、天井に頭をぶつけそうになるくらい、クルマが上下に揺れまくりで、つらい。



あれ、インドじゃ信号赤が走れなのか、と思ったら、んなあほな。単なる信号無視。

信号赤は止まっても良いけど、走れれば走るし、
信号青でも、走れるとは限らない、

って感じで、まあ、せいぜいインドじゃ参考程度にしかならないんですな。事故った方が負け。昼間、警官が交差点で交通整理をしてて、歩行者が信号無視しても何も言われません。

しばらくしていると、ドライバーが、シーリン、シーリンと叫び出す。
なんのこっちゃ、よく分からない。

はいはい、天井、ルーフトップね、頭打ちそうですわ、とテキトーに受け流していたら、

ノー、ノーッ、と何やら、必死。

オーケー、アイ、ゴー、とドライバー。

勝手にどこ行くねん、と思ったら、窓の外を指して、シー、シー。

指さす方を見ると窓の外は海。なるほど、どうも、シーリングというのは、天井のことじゃなくて、海のリング、シー・リングのことで、最近できた、湾をまたいで走る高速道路のことのようでした。

で、追加75ルピーを料金所で私が払うことに。どうも、ドライバーは、私に追加料金が発生するけど高速を使って良いか、とずっと聞いてたようでした。まあ、私が理解して返事する前に、勝手に行っちゃってるわけですけど。

ムンバイに初めていく方は、覚えておくと良いですな。

ムンバイ南部に、あるいは南部から空港にタクシーで向かう時には必ず聞かれるみたいです。帰国する時も、タクの運ちゃんに、『セイリング、セイリング』と叫ばれて、ちゃうがな飛行機やがな、誰と話とんねんこいつ、と無視してたら、ハタと気付き、シーリングこのことか、オーケー、オーケー、ユーキャンゴー、とスムーズに、てか、なんとか無事に済みました。

一般インド人英語は、私以上にテキトーで、その辺のガードマンのおっさんに道を聞いた時も、

ゼン、ターン、レフト、と言って、手は右に。

おお、インドではレフトは右なのか、と思ったら、オー、ライト、ライトとあわてて訂正。

かなりテキトーです。でも、右と左、間違えるかな。


で、無事、シーリングの気持ち良い高速を降りて、マリンドライブと呼ばれる海岸線を超高速で駆け抜け、いよいよホテルのあるコラバ地区までようやく辿り着いたのは良かったものの、

これが、また、すんなり行かない。

ホテルの場所がどうもわからないらしい。
クルマをとめて、警官にホテルの名前を告げて、ドライバーが場所を聞いてみる。

良かった、どうやら分かったみたい、と思って安心してたら、またグルグルしだして、どうもホテルにたどりつかない。

こんな具合で、多分、10回位はあちこちに居る警官に、何人かは、2回も3回も同じ警官に、聞きまくって、あっちウロウロ、こっちウロウロ。もう野宿かも、と覚悟を決めて、難しいんなら自分で探すからインド門のとこで降ろしてくれ、と3回位ドライバーに言ってみたものの、彼はあきらめず。

路地のちょっと明るいところに出たところで、道端に居たおっさんに聞いてみると、あそこだよ。

ドライバーの深いため息。やっと着いた、私もちょっと感動。無理だとあきらめかけてたんですな。

ドライバーのお兄ちゃんは、何度も、自分の失敗、アイムソーリーを繰り返してました。シーリングは早い、と追加を払わせた手前もあったんでしょうな。まあ、こんなもんだと最初から思っていたので、腹もたちませんでしたが、ドライバーが真剣に謝ってきたのにはちょっと驚きました。

まあ、とに角、やっぱインドじゃ、スムーズにはコトが運ばないんだ、と初日に思い知らされたのでした。

ただ、二日目からは、意外に問題は起きなかったんですけどね。

シャンタラムでは、冒頭、主人公がムンバイの空港からバスに乗って、すぐさま道が悪くなって、においがして、スラムがバスの窓から見える、という描写があるんですが、今はそんなことはありませんでした。一応舗装されてて、スラムがむき出しになっているということもなかったですな。




















Incredible India ムンバイ訪問2 インドの洗礼

2011-11-15 01:00:31 | 貧困問題
先週の月曜日に日本を出発したわけですが、航空会社はタイ国際航空。
これが、フライトアテンダントが加護ちゃん似でどんぐり目。超かわいい・・・失礼。

まあ調子良く、まずバンコクまで飛んだのでした。
バンコクの空港は、洪水の影響は全く無いようでした。

空港で一旦食事して、これが結構高くて、ビール込みで1500円。日本価格なんですな。
まあ、でかいエビが3匹のっかったオムソバで、それなりではありましたが。
インドで使おうと思って成田で買ったペットボトルの水1リットルを空港セキュリティに没収されてしまい、ややへこんだものの、そこまでは良かったんですな。

で、インド便に乗り換えるために、次のゲートに向かったあたりから、除々にインドの洗礼を浴びてゆくことになるんですね。


ゲートに向かう通路の壁に、Incredible Indiaの広告がかかってて、ちょっと笑ってしまいました。

図柄はちょっと違いますが、



確かに、これまで集めた情報ではインドはincredibleな国のようで、そんなの宣伝するなよ、って感じで。
間違いなく下痢する国、incredible India。ハハハ。

出発ロビーにはインド人が一杯(あたり前ですが)。
こんなに沢山のインド人を見るのは初めてで、話す言葉も全く違うし、目つきも、しぐさも、なじみが無い。

搭乗が始まると、搭乗ゲートにうわっと集まってばたばた乗り始めるんですが、搭乗通路に人が多く乗り過ぎて、通路がゆさゆさ揺れ始めて、めちゃ怖かったです。これがインドか、と不安になったりして←インドは関係なかったかもですが。

飛行機も古くて、クーラーの吹き出し口から冷気が白くなって噴き出してて、ギャレーは黒ずんでて・・・。これもインドには関係なかったかもですが、とにかく、なんでもインドのせいだと思えてしまい・・・。

しかし、なぜか、ビジネスクラスにアブグレードされてて、ラッキー。
飛行中は極めて快適。シャンパンを飲んだり、ワインを飲んだりと絶好調。

それが、また、問題はムンバイについてからで・・・。

ムンバイ到着して、中々飛行機を降りられない。
飛行機のドアを何度も開いたり閉じたり。タイ・エアーのパーサーのおっさんがチッと舌打ち。オイオイ。
どうも、搭乗通路がうまくつながらないらしく、外のインドの担当者と、どなり合っている。

待つこと10分。ようやくドアが開いて、パーサーのおっさんが、通路側をどんどん、と強くふんづけて、大丈夫かどうか確認してから、さあどうぞ。

そんなんで、降りれるかーッちゅうねん。

恐る恐る、降りてみましたが、転落することなく、無事でした。
あのー、これ一応、国際定期航路なんですけど・・・。


それで終わらず、ムンバイの空港でも結構な骨折りでして

入国と両替を済ませるところまでは実にスムーズ。
空港の建物を出て、プリペイドタクシーの申し込みカウンターへ。

これが、意外にスムーズに行かず、

まず、おっさんが何を言っているのか良くわからない。
これがインド英語か。

エッシー、エッシーとおっさんが叫んでいるが何が言いたいんだ?
おお、エアコン付きってことか、

てな具合。

ただ、周りのインド人が一緒に説明してくれて、人々は親切だということが分かってちょっとインドを好きに。

無事第一関門を突破したと思ったら、次は、指定されたタクシーを見つけに行かねばならなくて、
うろうろしてたら、不審なおっさんがやってきて、何番だ、こっちだ、とあつかましく案内してくれて、近くにいた係の若い兄ちゃんが呆れたような顔をおっさんに向けていて、ちょっといやーな感じがしてたら、

指定されたタクシーを見つけてくれて、wellcome to India と握手をしたと思ったら、チップを請求されてしまう。

10ルピー渡すと、100ルピーだと言い張る。

私は反射的に、ノー、と言いながら、おっさんの胸をポンと叩くと、おっさんはうつろな目で引き下がってくれました。

100ルピーというのは、約2米ドルで、タクシーで言えば20分位走行してやっともらえる額なのであって、かなりふっかけているわけですな。私は誰かのブログで空港のタクシー乗り場で100ルピー取られたのを読んでいたので、10ルピーで実験してみたわけで。

こっちがノーときっぱり言ったら素直に引きさがり、悪態をついたりもしませんでした。

若い係のお兄ちゃんも、この半分詐欺師みたいなおっさんを、そうだと分かっていて呆れていながら排除せず、というか排除まではできない、という、それなりにおっさんを認める目でおっさんに接しているんですね。


プリペイドタクシーカウンターで私を助けてくれた人達、排除されず黙認されているイカサマおやじ、こっちが本気で拒否していると分かると黙って引き下がるイカサマおやじ。

私は長いフライトと、こうしたやり取りでヘトヘトになりながらも、結構インドを見直していたのでした。

で、タクシーに乗れて、無事ホテルへ、てな具合には行かず、
タクシーはタクシーで、これがまた・・・、ヤッパ、インドなんで。

続きは、次に

ああ、Incredble India.