で、無事タクシーに乗って、ホット一息ついたのもつかの間、
猛スピート。
ヒエーッ。
確かに、夜中に到着したので、道はすいてたんですが。
舗装されているにはいるんですが、きちんとならされていないので結構ギャップがあって、早い速度で走ると衝撃が・・・。まあ、ドライバーも私が天井に頭をぶつけない程度にはスピードを押さえてくれてたようですが。
冗談抜きで、天井に頭をぶつけそうになるくらい、クルマが上下に揺れまくりで、つらい。
あれ、インドじゃ信号赤が走れなのか、と思ったら、んなあほな。単なる信号無視。
信号赤は止まっても良いけど、走れれば走るし、
信号青でも、走れるとは限らない、
って感じで、まあ、せいぜいインドじゃ参考程度にしかならないんですな。事故った方が負け。昼間、警官が交差点で交通整理をしてて、歩行者が信号無視しても何も言われません。
しばらくしていると、ドライバーが、シーリン、シーリンと叫び出す。
なんのこっちゃ、よく分からない。
はいはい、天井、ルーフトップね、頭打ちそうですわ、とテキトーに受け流していたら、
ノー、ノーッ、と何やら、必死。
オーケー、アイ、ゴー、とドライバー。
勝手にどこ行くねん、と思ったら、窓の外を指して、シー、シー。
指さす方を見ると窓の外は海。なるほど、どうも、シーリングというのは、天井のことじゃなくて、海のリング、シー・リングのことで、最近できた、湾をまたいで走る高速道路のことのようでした。
で、追加75ルピーを料金所で私が払うことに。どうも、ドライバーは、私に追加料金が発生するけど高速を使って良いか、とずっと聞いてたようでした。まあ、私が理解して返事する前に、勝手に行っちゃってるわけですけど。
ムンバイに初めていく方は、覚えておくと良いですな。
ムンバイ南部に、あるいは南部から空港にタクシーで向かう時には必ず聞かれるみたいです。帰国する時も、タクの運ちゃんに、『セイリング、セイリング』と叫ばれて、ちゃうがな飛行機やがな、誰と話とんねんこいつ、と無視してたら、ハタと気付き、シーリングこのことか、オーケー、オーケー、ユーキャンゴー、とスムーズに、てか、なんとか無事に済みました。
一般インド人英語は、私以上にテキトーで、その辺のガードマンのおっさんに道を聞いた時も、
ゼン、ターン、レフト、と言って、手は右に。
おお、インドではレフトは右なのか、と思ったら、オー、ライト、ライトとあわてて訂正。
かなりテキトーです。でも、右と左、間違えるかな。
で、無事、シーリングの気持ち良い高速を降りて、マリンドライブと呼ばれる海岸線を超高速で駆け抜け、いよいよホテルのあるコラバ地区までようやく辿り着いたのは良かったものの、
これが、また、すんなり行かない。
ホテルの場所がどうもわからないらしい。
クルマをとめて、警官にホテルの名前を告げて、ドライバーが場所を聞いてみる。
良かった、どうやら分かったみたい、と思って安心してたら、またグルグルしだして、どうもホテルにたどりつかない。
こんな具合で、多分、10回位はあちこちに居る警官に、何人かは、2回も3回も同じ警官に、聞きまくって、あっちウロウロ、こっちウロウロ。もう野宿かも、と覚悟を決めて、難しいんなら自分で探すからインド門のとこで降ろしてくれ、と3回位ドライバーに言ってみたものの、彼はあきらめず。
路地のちょっと明るいところに出たところで、道端に居たおっさんに聞いてみると、あそこだよ。
ドライバーの深いため息。やっと着いた、私もちょっと感動。無理だとあきらめかけてたんですな。
ドライバーのお兄ちゃんは、何度も、自分の失敗、アイムソーリーを繰り返してました。シーリングは早い、と追加を払わせた手前もあったんでしょうな。まあ、こんなもんだと最初から思っていたので、腹もたちませんでしたが、ドライバーが真剣に謝ってきたのにはちょっと驚きました。
まあ、とに角、やっぱインドじゃ、スムーズにはコトが運ばないんだ、と初日に思い知らされたのでした。
ただ、二日目からは、意外に問題は起きなかったんですけどね。
シャンタラムでは、冒頭、主人公がムンバイの空港からバスに乗って、すぐさま道が悪くなって、においがして、スラムがバスの窓から見える、という描写があるんですが、今はそんなことはありませんでした。一応舗装されてて、スラムがむき出しになっているということもなかったですな。
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