会計スキル・USCPA

会計はビジネスの共通語。一緒に勉強しましょ。

復興を考える 国土計画

2011-04-26 00:21:50 | 政治

もう、テレビは首相辞めろみたいなニュースばっかですな。
被災地に視察に行ったら被災者にどなられてるシーンが映ってて、

あの~、一応首相なんですけど・・・。

なんでこうなるかなあ、って感じですね。
首相としての威厳を守らねばならない、と考える人はいないんですかね。

前任の時もそうですが、またよってたかって首相を引きずり降ろそうかって感じなんですが、まったく信じられません。国難と誰でも認めるこの最中に、一致結束するんじゃなくて、首相を罵倒したり、引きずり降ろしてどうするんですかね。

批判したり、意見して、改善するのは良いんですが、辞めさせてどうするんですかな。全員の期待通りに動けるリーダーなんて居るわけないですな。いや全く、危機の最中に首相が変わるなんてことになったら、ちょっと恥ずかしい感じです。気に食わないひとがどれだけいるのか知りませんが、首相個人に起因する辞めなきゃいけないくらいの深刻な失策がどんだけあったんですかね。消費税事件以来、あたしも気に食わないわけですが、こんな時にガラガラポンなんてやってどうするってことですな。そんな権力争いにエネルギーを割いてるヒマがあったら、被災地のために働けって感じですかね。

で、ですな、

今後、復興のための大きな資金が投入されることが予想されるんですが、その資金の、表や裏の争奪戦になるんじゃないか、と指摘されていたんでした。

政治家、建設会社、ヤクザ連合

こういう構図って、どういう意味なのか、ちょいと分かりにくいですね。ヤクザが絡んでる、そうかも知れません。無駄な公共事業が多い、そうなんでしょう。それってどういうことなのか。不正を指摘するだけではどうしようもない感じです。不正を取り締まっても元を絶たないと無くなりそうにないですからね。

本書を読んで、なんか、とってもすっきりしました。


国土計画を考える―開発路線のゆくえ (中公新書)
クリエーター情報なし
中央公論新社


1960年代あたりからの国土計画をフォローしているんですが、
基本的な考え方に、地方の発展、というのがあって、

地方の発展、まあ、国土の均衡的発展とか言われてますが、そのためには、製造業を誘致する必要がある。なぜならば、製造業は農業より労働生産性が高いんで、工場誘致で所得が増える。

工場を誘致するには、道路や工場用地、用水の整備が必要。

ソリャ、土木工事、ドーロ工事、新幹線万歳。


そのまんま東さんが知事だった時に、宮崎には高速道路が無いんで工場も来ない、みたいなことをおっしゃってたんですが、これもそういう路線にのった発言なんですね。

こないだ、東北の工場立地の地図をみてたんですが、確かに、製造業の事業所は高速道路沿いに立地しているようで、セントラル自動車を誘致するために、宮城県では、高速の出口まで新設したなんてニュースもあったりして。

そういう成功例は良いとして、ってか、誘致の条件としてあれこれ条件を整えるのは良いんですが、

本書は、ただやみくもに、巨額の投資をして、全く無駄になってしまっている現実を批判しているんですな。リゾート法で、全国にゴルフ場やら変なテーマパークが山ほどできて、そろって討ち死にしたような。

もはや中央主導で、国土計画を立案して、ごりごり開発するような時代じゃないし、そんなことしても、思惑通りにはいかない。海外の方が人件費が安いとなれば、即座に海外に出で行ってしまう時代だ、ということ。

本書では、基本理念は結構マトモだったりするのに、結局、どうするかという段階になって、工場誘致、ドーロ、新幹線・・・って感じに終わってしまうことを嘆いているんですね。

今回の復興計画も、そんな感じにならなければ、いいんですがね。


蛇足ながら、

農業の生産性向上には限界があって、製造業にはかなわない、というハナシをかなり説得力のある形で、アダムスミスが本書で説明しています。

国富論 国の豊かさの本質と原因についての研究(上)
クリエーター情報なし
日本経済新聞社出版局




ペイリンのお次はトランプかいな

2011-04-25 01:49:39 | ロンドンエコノミスト



ペイリンが大統領候補なんてフツーはアリエネーって感じでしょうが、案の定、こないだの下院議員銃撃事件でもう、立候補は無さそうですな。ほっとしているのは共和党の方なんでしょうがね。


で、その穴を埋めるためじゃないか、と思えるように出てきたこれまたフツーじゃないお方が、ドナルド・トランプなんですな。

Trump this
Just when you thought American politics could not become more bizarre



In recent weeks he has left interviewers slack-jawed with amazement as he throws out his thoughts on how he would behave as president. In Libya, for example, he would have intervened only if America could keep its oil afterwards. “In the old days,” he reminisced, “when you have a war and you win, that nation is yours.”

もし自分が大統領なら、石油を確保できるんならリビアに介入した。昔は戦争に勝ったら、その国を自分のものにできたのに。

You think such a man could not be president? Stifle that disbelief! An NBC News/Wall Street Journal poll at the beginning of this month suggested otherwise. When Republican and Republican-leaning primary voters were asked whom they would favour as a presidential nominee, Mr Trump scored 17%, sharing second place with Mike Huckabee, ahead of Sarah Palin and not impossibly far behind Mitt Romney, the front-runner, who was favoured by 21%. Since then his numbers have risen. A poll published on April 14th by Public Policy Polling put Mr Trump in the lead, with 26% to Mr Huckabee’s 17%.

こんな男が大統領?

4月14日の調査では、26%の支持があってハッカビー17%を大きくリード。

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トランプは、オバマ大統領の米国出身についても当初の立場を変えて、疑わしいと公言しているんですが、
***

Would it be unfair to attribute Mr Trump’s sudden popularity among Republicans to his sudden conversion to “birtherism”? There are certainly votes to be scooped up that way. More than a third of Republican voters do not believe that Mr Obama was born in America, and most conservative politicians are a little more restrained on the subject. A few, such as Michele Bachmann, try to have it both ways, saying on the one hand that they will accept the president’s word that he was born in Hawaii, while still implying on the other that there is room for doubt. But most steer clear of this canard for fear of looking foolish. (For the record, nobody needs to rely on Mr Obama’s word: the birth certificate has been posted online for all to see, and his birth was announced, at the time, in a local newspaper.)

トランプ氏の共和党支持者の間の人気が、出生問題で態度を変えたことによるものだと言ったらアンフェアだろうか。共和党支持者の3分の1がオバマが米国出身であると信じていない。ほとんどの保守派の政治家はもう少し慎重で、幾人かはどっちつかずな態度だが、ほとんどは、バカにみられるのを恐れて、その問題に近寄らないようにしている。

オバマ大統領の出生記録はオンライン上でみることができるのだが。

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オバマ大統領の出生に疑惑なんて実際には全くないにも関わらず、多くの人が米国生まれでないと信じている、という問題は結構メインストリームメディアでもとりあげられてますな。なんでやねんって感じです。ムスリム疑惑なんてのもあったりして。
***

Here, perhaps, is one secret of Mr Trump’s success so far. Though it is obvious that he is no fool, he has no fear of saying foolish things. People are used to it. Indeed, he seems impervious to criticism of almost any kind except of his remarkable hairstyle (or, the unkind aver, his hairpiece). At public meetings or in television interviews he brushes off boos, taunts and evidence with a supreme insouciance. He has little to lose by flirting with politics, and, when you think about it, rather a lot to gain.

トランプ氏は明らかにバカではないが、バカなことを言うコトを恐れない。彼はどんな批判をされても意に介さない。あのヘアスタイルについてを除いては。政治に色気を出しても得るものはあっても、失うものはほとんどない。

No matter how he made his claimed billions, a part of his fortune depends now on his celebrity. Hence the appeal of another shot at politics. Outrageousness begets attention, being well-known helps you to run for president, and threatening to run for president makes you more famous still. As in the case of Mrs Palin, a whole sub-branch of psephology is now dedicated to figuring out whether Mr Trump is “serious” about running or merely burnishing his brand.

普通で無い振る舞いは注目を集め、よく知られるようになれば大統領選に出馬する助けになる。出馬すると脅すだけでもより有名になれる。ペイリンのケースと同じように、選挙の専門家はトランプ氏が真剣なのか、単に彼のブランドを磨きこもうとしているのか見極めようとしている。

Now re-engage your disbelief. Polls taken this far before a primary campaign are notoriously useless. Mr Trump’s sudden good showing may say more about the weakness of the rest of the present Republican field than his own strengths. Though he has deep pockets, spending a fortune is not decisive in small states that take their caucuses and primaries seriously, such as all-important Iowa and New Hampshire. And trying to outflank them, like Rudy Giuliani in 2008, has proved a weak strategy.

予備選から遠く離れたこの時期の世論調査は役に立たないことで有名。トランプ氏の突如の活躍は共和党のほがの候補が弱いためだとも言えるかも。彼が金持ちだとしても、富はアイオワやニューハンプシャーのような党候補の選出や予備選を真剣に受け止めている小さな州では決定打にならない。2008年のジュリアーニの例をみてもこれらの州を迂回する戦略は弱いことが分かっている。

Once serious Republicans take a closer look at Mr Trump, they are liable to be unimpressed. Like his party affiliations (he has in his time been a Democrat and a member of the tiny Reform Party as well as a Republican), his policy positions have meandered all over the place. In a book he wrote in 2000 while angling for the Reform Party nomination, he praised Canada’s single-payer health-care system. This is anathema to most Republican voters, who think Obamacare radical enough. In short, for all his undoubted entertainment value, there is virtually no chance of Mr Trump becoming president. Thank goodness.

真剣な共和党員がトランプ氏をじっくり観察したならば、失望するだろう。たとえば彼の政党へのかかわりがそうだ。彼は共和党員だが、民主党員だったし、小さな改革党のメンバーでもあった。政治的立場もあちこち変化している。改革党からの立候補を模策していた2000年ころの彼の本で、カナダのシングルペイヤー健康保険シテテムを持ちあげている。オバマケアさえ十分に革新的だと考えているほとんどの共和党員にはこれはきらわれるだろう。

エンターテイメントとして面白いことは間違いないが、大統領になれる見込みは全くない。


とまあ、かなり、イロイロと揶揄されてますが、結論は明確です。恐らくご本人もそんな気はさらさらないって感じなのかもしれませんね。あるいは、セールスは天才的なはずなんで、自分なら現職の政治家達よりうまく市民に訴えられる、と考えてもおかしくないですが。

この記事で引用されてるトランプ氏の言葉は、この動画でも聞くことができますな。

Donald Trump "Arab Countries Wouldn't Even Exist If It Weren't For Us!"




米国の原発政策

2011-04-22 07:48:21 | 政治
今回の福島の原発事故を受けて、原発建設を推進しているオバマ大統領が迷惑している、とか言うハナシを聞くと、ちょっと考えてしまうんですな。

President Bush Urges Industry to Build New Plants for America at Nuclear Energy


国内で作られて、大気を汚染せず、温室ガスも出さない原発を推進する

とか。


グルもおっしゃっていたように、もともと、米国ではスリーマイル事故以来、原子力発電所は一切新規で建設されていなかったわけですが、ブッシュ政権の時に、キャンペーンをしまくって推進政策を推し進めたんでした。


米国で原発がいよいよ復活する


温室ガスのくだりは、ホントにそんなこと考えてるんかいな、ってとこでしょうか。

ブッシュ政権のごり押し政策をオバマさんがそのままパクったって感じでしょうか。



US nuclear industry watching, waiting

In Washington, nuclear energy was a rare issue on which the Obama administration and congressional Republicans agreed. President George W. Bush established an $18.5 billion loan guarantee program to help build new plants. President Barack Obama wants to raise that to $54.5 billion. Obama has also included nuclear power in his plan for a clean-energy standard.

原子力エネルギーは、ワシントンではオバマ政権と議会の意見が一致する数少ない問題。

Nuclear power generation emits no carbon dioxide, a damaging greenhouse gas. And unlike wind or solar, nuclear reactors produce huge amounts of power, uninterrupted, for months. The 104 commercial reactors in the U.S. supply about 20 percent of the nation's electricity.

二酸化炭素を出さない。

But only two of nearly three dozen nuclear plants that were proposed in the middle of the last decade remain on track to be built. Low electricity prices and the huge expense of building new plants have contributed to the delay.

ただし、提案されている3ダースの原発プラントのうち、二つのみが予定通り。電気料金が安くなっていることとプラントの巨額のコストが遅れの原因。


という状況のようですな。

プロビジネスの立場と、温暖化対策という左派の思いが一致している数少ない分野になっていたわけですが、ここで、見直しが入って・・・、という感じですね。

ブッシュ政権からの流れを引き継いでいるだけの、オバマさんの原発推進には、ちょっと違和感があるんですがね。

ロン・ボール ロン・ポール

2011-04-20 02:31:20 | 政治

ここのブログで一番登場回数の多い米国政治家と言えば、ロン・ポールでしょうな。

最近、著書が翻訳されて書店に並んでいるのは知っているんですが、先に買った本が読めずにたまってるんで、買おうかどうしようか迷っていたところなんですが、

翻訳をなさった佐藤さんから、コメントをいただきました。
どうもありがとうございます

(ごちゃごちゃ言わず、さっさと買って拝読させていただきます)。笑

自分が翻訳したロン・ポール本が、やっと日本で出版されました。題は「他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ」です。よろしければ、ご一読ください。
http://amzn.to/hibfW0
ロン・ポールはそろそろ、2012年の大統領選挙に立候補ようです。今のように乱世ですから何があっても不思議ではないでしょう。非常に楽しみです。
日本でもロン・ポールの思想が少しでも広がればいいのですが。



他人のカネで生きているアメリカ人に告ぐ ―リバータリアン政治宣言―
クリエーター情報なし
成甲書房


今度の大統領選は、まだ共和党の候補が出揃っておらず、誰が本命になるのかまだよくわからない状況みたいですね。ドナルドトランプが、世論調査で結構人気が出てたりする位なんで。まだまだ、これからって感じなんでしょうかね。

ロン・ポール。今回は泡沫で終わらずに、もうちょっと良いところまで行ってほしいもんですねえ。何があるか分からない、おっしゃる通りですよね。




これまでに、ロン・ポール関係に触れた回を集めてみたんですが、結構多いですな。彼の発言は啓発的で面白いんで。頭にすぐ血が上ってしまうキャラも良い感じです。

ブルーノにロン・ポールが出ている

次はイスラエル問題  ロンドンエコノミスト

ロン・ポールの息子

リバタリアン親子 ロン アンド ラン

BPに対して謝罪ってなんでやねん

ロン・ポール ニューヨークモスク計画に対するコメント

サラ・ペイリン vs バーバラ・ブッシュ

ロンポール 一番人気 

津波の恐怖

2011-04-19 01:28:17 | 生活
最近もまた動画がアップされ続けているようでして、悲惨な状況を映した動画も上がっています。

これは、自動車が人ごと飲み込まれています。
感じやすい人は、観ないでください。


Japan Tsunami Swallows Car With Passengers Trapped Inside


こういうのを観てると、全くすぐそばまで来るまで、あるいは、被害にあうまで予想外だったということが良くわかりますね。気が付いたら、突然波にのまれてしまったという感じ。

動画を撮っているの場所は、大概高台で、見通しが良いんで波が迫ってくるのが良く見えているわけですが、下の方に居ると全く分からない。

人が飲み込まれているのに、アーアッ、というリアクションが、とってもリアルです。


この動画も恐怖です。

たった5分半の動画ですが、はるかかなたで、津波がみえてて、クルマやトラックがそのはたで普通に走っている、『なんであっち側にいっちゃうんだよ』という声が聞こえてますが、運転手さんは、向こう側がどうなっているのか全く分かっていない。とそうこうしているうちに、たった5分の間に、津波がこっちまでやってきて、もう足元に迫ってきて、近所のおじさんおばさんが飛び出してきて・・・。何人かは間に合って無さそうですな。

Tsunami rushed toward cameraman March 11, 2011 Japan, Miyagi, Minamisanrikucho


こうして見ていると、最初から逃げていないと助からないことが良くわかります。しばらく様子を見ていようという判断は成立しない。様子をみてて、やっぱり逃げなきゃ、と思った時には手おくれなんですな。最初から高いところに逃げておかねばならない。

今後、東京や東海地域に地震が来る時には、当然津波もやってくるでしょう。
大丈夫だろう、なんてタカをくくっていると・・・。


白川総裁 CFR講演

2011-04-17 23:40:44 | マクロ経済
日銀の白川総裁がCFRで講演しています。

陰謀論者なんかからは、ロックフェラーのナントカだ~、みたいに言われるCFRですがね。

Japan’s Great Earthquake: Societal Resilience and Determination to Reconstruct

ここのブログはyoutubeとかニコニコじゃないと貼れないんで、リンクだけなんですが、リンク先にフルビデオがくっついてます。今度の地震が日本経済に与える影響ってことで、こういう詳しい講演は他では出ていないんじゃないですかね。

総裁ってガバナーと呼ばれるってのは初めて知りましたな。どこの知事が紹介されてんのか、と思ったら白川さんでござんした。総裁の英語は、ぼそぼそっと抑揚がなくて、日本語で喋るときと同じで語尾がはっきりせず、ってか省略しちゃってて、クフっクフっと咳払いも途中で入るんですが、これどっかで聴いたことあるな、と思ったらアニメのサウスパークで、日本人が登場した時の英語とそっくりです。まさか白川さんがモデルだったりして。

サウスパークサイト
どのエピソードか忘れましたが、日本人が出てくるんですな。
サウスパークはご存知の方もいらっしゃると思いますが、メチャ面白くてはまります。 

さて、白川総裁。元ニューヨーク連銀総裁から紹介されてますが、白川さんはニューヨークに駐在していたことがあって、その後、物凄く出世し始めて総裁まで上り詰めた、ってことですね。米国金融界の覚えめでたかったんで、ってことなんですかね。なんとなく、ニューヨーク連銀のおっさんは恩着せがましく言ってるようにも聞こえるんで。

それは良いとして、講演は、普通の内容で、あんまし印象的ではありません。後半のQAの方が面白いですな。

復興債を日銀は引き受けるか、と聞かれて

反対だ。マーケットは日本国債を十分に相応の値段で引き受ける余裕があるんで、そんなこと必要ないし、日銀が介入すると通貨に対する信頼が揺らぐ。政府も一般の日本人も反対する。

日銀は金を買い入れる予定があるか、と聞かれて、無い。


原発政策は見直されることになるか。
日銀総裁に分かるかいな。

で、ここなんですが、

日本の長期のデフレについてどう考えるかと聞かれて、
日本のデフレは、30年代の30%ものデフレとはハナシが全くちがってて、98年から始まっているがほんの4%落ち込んだに過ぎない。しかも経済が縮小しているわけじゃない。デフレ傾向は改善していっている。

当時から日銀は頑張っててその頃の、バランスシート拡大はFRBより拡大幅が大きい

日本のデフレは、労働人口の減少と、労働生産性の改善が進まないことによる。

という従来の主張を繰り返しておられます。日銀はやることやってます、責任ございませんって感じですが、確か、この主張は日経で読んだ記憶があるんですね。

ただ、わたしゃ白川さんの講演をフルで映像で見たのは実は初めてなんですが、これを聞いて、ハナシ方は変だとしても、おっしゃってることは、とってもまともな感じがしましたね。原発事故の政府や東電の記者会見での受け答えなんかを見てると、官僚答弁で、見なれた風景ではあるんですが、いい加減うんざりなのと比べて、白川さんはきちんと答えてますよね。よく詳細まで把握されてて、分かりやすいし、説得的でありますね。

見た目、悪いことできない良い人そうで、日本のリーダーっぽくないんですが(=タヌキとか妖怪っぽくない)、実務はとっくに卒業して、人を化かすことだけが得意技になってしまったタヌキとか妖怪より、こういう実務をよくわかった人がトップに居た方がいいような気がしますな。

聴衆にも受け入れられている雰囲気がよく伝わってきますね。


というわけで、総裁の他の講演が無いンか、とテキトーに探していると、この動画を見つけたんですが、


白川方明 日本銀行総裁 2010.5.31


まあ、もう一年前なんですがね。来年はデフレは脱却して物価はプラスに転じるとされてますな。需給バランスが改善して、それが価格に反映するのに、経験上1年程度かかる、だから11年度は・・・、と分かりやすいです。今年に入って確かに物価が上がり始めているのかも知れませんが、これは、食料や原油だとか、円安とダブルで輸入物価が上がってるってのもあるんでしょうけどね。

生産性向上を語るに、イノベーションを持ってきて、イノベーションを語るに、シュンペーターを持ってきて、
シュンペーターを語るに、イノベーションは単なる技術革新だけじゃなくて、4つあるんだ、それは・・・、と結構なところまで踏み込んだ論理構成になってます。

労働人口の減少に対しては、女性や老人の活用が大事だ、とか、この変になってくると、デフレの正体の藻谷さんの議論と同じですな。生産性を上げるのに、人件費なんかのコストカットだけ考えてちゃだめだ、という論点も全く同じです。

いや、白川さんの講演は、ああ、講演聞いた、満足した、っていう充足感があるんですね。中身があるといいますか、きちんと検証・反論も可能な構成になっていてフェアな感じもしますな。少なくとも、何を言っているのかわからないとか、いろいろ解釈しないとわからない、ということは全くありません。

意外だったんでちょいとびっくりしました。

ゴーストタウン 福島第一周辺

2011-04-13 07:53:19 | 生活

ロシアトゥデイに日本人ジャーナリストが登場しています。

Radiation caught on tape: RT talks to Fukushima zone stalker


福島第一の近くまで入り込んでレポートしたものを観て、なんであんなところまで行ったんだい、世界中の人があなたのレポートを観てますよってかんじでしょうか。



そのレポートというのがこれですな。

原発避難区域は犬や牛の群れが闊歩する無法地帯に


人が全く居なくて、ゴーストタウン。世も末って感じになってます。



米国の原発事故サポート

2011-04-10 08:30:08 | 政治

少し前、3月19日ですが、CBSの60ミニッツに、今回の原発事故に米国が関わることになった経緯についてレポートされてます。

Disaster in Japan


Japan's catastrophe and the disaster that awaits

One of the Americans responding to the emergency is Julia Nesheiwat. She's a State Department official who was already in Japan working on nuclear issues. She served in Washington as deputy chief of staff to the director of national intelligence. In Tokyo, she's been on the Fukushima disaster from the start.

国務省の女性担当官。国務省の情報担当の副補佐官とでも訳すんですかね。福島事故の発生した時から東京に駐在。

"We're providing the full resources of the United States government, everything we've got?" Pelley asked.

"Yes. Absolutely," Nesheiwat said.

"Our best people are on this?" Pelley asked.

"Yes they are," she said. "Working non-stop around the clock in each of the operations centers."

米国政府は、持ちうる全てのリソースを提供しているし、ベストの人材を派遣しているのですね。

イエス。そして24時間働いています。


Nesheiwat told Pelley the U.S. is working side by side with the Japanese, but that this was not the case in the beginning.

今は日本人達と一緒に作業しているが、始めはそうじゃ無かった。

An American team of top experts arrived shortly after the disaster but they were largely stuck at the U.S. Embassy. The Japanese didn't think they needed the help. But by last Tuesday the emergency was out of control and the U.S. gave the Japanese an ominous private warning.


事故の後、すぐに米国のトップの専門家が到着したが、米国大使館で待機させられた。日本は助けが必要だとは思っていなかった。しかし、先週の木曜日になって危機が管理できなくなる事態となり、米国は日本に対しそれとなく警告を出した。


"That if we don't expand the efforts, we'll require heroic work that could be quite devastating for the workers," Nesheiwat explained.

もし、努力を拡大しないと、原発作業員がとてもひどいことになるかも知れないようなヒロイックな作業をさせねばならないことになりますよ、と。

Asked what the U.S. meant by that, she told Pelley, "That means they could very well lose their lives."

命を落とすかも知れないということです。

"An official with the U.S. government told the Japanese that your people are going to have to die to save that plant, unless you let us help you?" Pelley asked.

米国政府の担当官が、日本に対し、米国の助力がない限り、福島事故への対処で人が死ぬことになると言ったわけですね。

"Yes," Nesheiwat replied.

そうです。

At one point during the week, the hazard was so great the Japanese took all but about 70 workers out of the plant.

70人を残して原発から作業員を退避させるほどひどい状況で、

Their problem is water: the systems that keep the radioactive fuel rods cool failed. The rods are partially melting, releasing radiation. And it's not just the reactors - there are also used fuel rods, essentially nuclear waste, stored in pools nearby. They're also losing water.

問題は水だ。燃料を冷やすことができなくなって、燃料は一部融解して放射線を出している。原子炉だけじゃなくて、使用済み核燃料がその近くのプールに置いてあって、これまた水を失いつつある。

***
アニメーション映像で、かなり分かりやすいですね。使用済み核燃料のプールも明確にイメージできます。
***


American experts fear one of these pools is already dry. Nesheiwat told "60 Minutes" the danger is multiplied because the reactors are so close to each other.

米国の専門家はそのプールは既に干上がっているのではないかと恐れている。原子炉が近くに寄せ集まっていることが危険を何倍にもしている、と副補佐官。

"That is a grave concern at this time. If there is an explosion, if there is a meltdown, a fire, it can absolutely affect the neighboring plants," she told Pelley.

これは現時点での大きな問題です。もし爆発が起きたら、メルトダウンが起きたら、火災が起きたら、他のプラントにも影響を与えます。

Asked what that would mean, she said, "Goodness, I don't even want to think what that could mean. That's just something that we would have to really plan for it at the greatest scale. And we're hoping and praying that that's not the case."

それが何を意味するかを聞かれて、

考えたくもありません。最大限でそれに対する計画を本当に立てなければならないということです。我々はそれが起こらないよう祈っています。

All last week, the U.S. said the crisis was more grave than the Japanese apparently believed. And so far, the U.S. experts have been right. Last Wednesday, the American Embassy began a voluntary evacuation of U.S. citizens.

先週一杯、米国は日本が信じているより危機は厳しい状態にあると言ってきた。現在のところ米国の専門家の方が正しい。先週、米国大使館は米国市民の自発的避難を始めた。

***
ボランタリーエバキュエイションというのは、スリーマイルの時に米国がやった対応だ、とグルがおっしゃってましたね。
***

It wasn't until two days later that the Japanese acknowledged the threat was greater than they'd thought. The Japanese declared a voluntary evacuation zone of 12 miles around the plant; the U.S. says it should be 50 miles. There is great uncertainty.

考えていたよりも脅威が大きいことを日本が認めたのは、その2日後のことだった。日本は12マイル以内を自発的避難地域として宣言。米国は50マイルが必要だと言っている。かなり大きな不確実性があるのだ。

Top experts disagree on fundamental questions such as whether melting fuel rods would cause an explosion or just a fire. Answers are critical to planning for a bigger emergency.

トップの専門家は、燃料の融解が爆発を引き起こすのか、単なる火災を引き起こすのか、との質問についてはいずれも不同意で、答えは、もっと大きな緊急事態に対して備えるべき重大事だというもの。

More than 50 American experts are in Japan, including engineers from the Nuclear Regulatory Commission and public health advisors. Many are working in three joint emergency operations centers around Tokyo. One of their biggest problems is getting a good look at the damaged reactors. Surveillance pictures have been poor.

米国は50人のエキスパート。東京近辺にある3つの緊急オペレーションセンターに分散。問題は損傷した原子炉をきちんとみることができないこと。調査写真はうまく写っていない。

"You're dealing with the smoke, you're dealing with the debris. It is just very difficult to make such an assessment of the situation. I mean you're really trying to scrutinize the pixels of the picture," Nesheiwat explained.

煙や瓦礫があるんです。そんな中で状況を見積もるのはとても難しい。写真の画素の分析を本当にやろうとているんです。

The U.S. team is using cameras and sensors carried by drones in the air and robots on the ground to get a clearer idea of what's going on. No one knows what will happen at Fukushima,

米国チームは、何が起きているのか調べるために、ドローンにカメラとセンサーを乗っけて飛ばし、ロボットを地上に這わせている。福島で何が起きようとしているのか、誰にもわからない。

ということなんですな。

これは3月19日なんで、状況は変わっているんでしょうがね。

米国が、事故のニュースで即座に緊急事態と判断して、専門家チームを派遣するところまでやっているのに、日本では事態が認識できていなくて、米国に言われて初めて助力を要請したってことなんですな。

米国は専門家を派遣するのに、根回しだとか、手続きだとかがいらないんでしょうな。なんせ、緊急事態なんで当たり前っちゃ当たり前ですが。

19日の段階でこのレポートが出ていることが驚きですな。米国はかなり初期の段階で状況を把握して、日本に先駆けて最悪の事態への備えを始めています。

米国抜きで、この問題に対処できなかったんだとしたら、ちょっと待て、と普通の人は感じるんじゃないでしょうかね。

それにしてもこのレポートは優れていますね。日本のニュースを何時間みても心配ない心配ないの繰り返しでしたが、このレポート冒頭の数分で、あっという間に状況がわかりますな。要するに何が起きるかわからない、最悪の事態もありえた、ということですね。今もそうかどうか、分かりませんがね。

さて、レポートの後半で、松島の映像が流れてきます。訳しませんが、英語教師のインタビューはショッキングです。

地震で体育館に皆が避難していて、大丈夫か、なんて言ってるうちに、おおきな壁のような津波が襲ってきて、もう逃げられない。

だんだん水位が上がってきたんでステージに上ったが、そのステージを超えて水かさが増して来る。

水は渦をまいてて、身体を持って行かれそうになるので壁につかまっていたが、年寄り子供は流されて、自分につかまってきた。その後どうなったかわからない。

気が付いたらバスケットボールのゴールに脚がついて助かった。二階のパルコニーに退避。机につかまって漂っている子供達を引っ張り上げて助けた。

この世の地獄と言うんでしょうか。

映像は、体育館に毛布にくるまれて横たわっている85名のご遺体をうつし出しています。日本じゃこういう映像は流されませんが、実際に映像でみるとリアルで、悲惨さが認識できます。こうやって、亡くなって行った人達が、数万人規模でいらっしゃった、ということですね。

ここでは、生き残った人が少なすぎて状況が分からない、とレポートされてますが、その通りですな。

一日中テレビにかじりついていた日本人より、このレポートを観た米国人の方が、状況をよくつかめて、実感できたんじゃないですかね。











ヒューストンの危機対応 アボロ13

2011-04-09 11:09:23 | 政治
このにっちもさっちも行かなくなった原発事故の対応を考えた時に、じゃあ、どうすりゃよかったのよ、というモデルが必要だと思うんですが、一番最初に思いつくのは、

これですな。


Apollo 13 - Houston, We've Got A Problem


アポロ13.

月面着陸任務で、打ち上げられたのは良かったんですが、途中で爆発事故が起きて、任務を中断して帰ってくることになったわけですな。

想定外の事故が起きたわけで。

即座に月面着陸任務を放棄する決断をして、

飛行士達をどうやって無事に地球に戻すかに集中することになったんですね。

原発事故で言えば、原子炉を廃炉にするか、そのまま生かすか、事故の状況をみて瞬時に判断できたかどうかですな。グルによれば、東電幹部には原子力の専門家は居なかったそうなので、その判断は難しかったんじゃないですかね。それに廃炉することのロス-単に発電量が減るだけでは済まない-を考えれば、影響が大きすぎて、そんな選択が簡単にできるわけもないですな。政府と相談しよう、いやまて、どう説明するんだ、とかやってると何日もかかりそうですな。

民間企業にまかせっきりにしていることが批判の対象になっているのもそういうことなんでしょう。グルが、原発は民間で運営するのは無理だとおっしゃるのも、それですな。なんかあったら、即、会社の命運と、公共責任につながってしまって、民間では責任のとりようがない。

それと、もうひとつのポイント。

衆知を集める。

ヒューストンではメーカーの技術者もかき集めて、事故の対応をやってます。船内の二酸化炭素濃度が上がってしまったんで、下げる対応をしているのが、動画の最後の方に出てますが、船内にある物資をやりくりして、フィルターを作る方法をヒューストンで考え出して、クルーに伝えてます。一刻を争う中で、こういう柔軟な対応をして、アイディアを出し合って最善を尽くす体制ができているんですね。

メーカー技術者を出入りの業者扱いして、お前らなんとかしろ、では、まあ、無理ですな。


日本は先の戦争で、戦術も戦略も一本調子で変更がきかずに負けてしまった、みたいなハナシを思い出すんですな。米国はマッカーサーの三段跳び先方のように、やり方を進化させ、VT信管みたいな技術も開発してやってきているのに、対応できずにむざむざとやられて、みたいなやつですね。

そもそも、現場情報を活用できないので、相手の戦法が変わったり技術レベルが上がっていることさえ気が付いていなかった、と小室直樹先生が書いていらっしゃったような記憶もあるんですな。

いろんなアイディアを取り込んで、瞬時に解決、なんて、とっても難しそうですな。文句の出そうなところに根回ししたり、リスク回避で無駄なチェックを何重にもかけてしまいそうで。場合によっては、アイディアを出した人間に責任が降りかかってくるので、うかつにアイディアを出すことも憚られるんで。

お笑いっぽくなってきましたが、お笑いにするには影響が悲惨すぎますな。

もう一点。

情報開示とチームワーク。

この動画をみてお分かりの通り、ヒューストンの管制塔と、アポロ13、NASAのプレス発表の様子が交互に流れてますが、綺麗につながってますな。その時点での映像をつなげていけば、そのままストーリーになってゆく感じです。もちろん後付けでつなげている部分も大いにあるでしょうが、基本的にはうまく流れてますな。

今回の原発事故をドキュメンタリーにしたら、結構お笑いでしょう。

官邸には官邸の現状認識があって、
経産省には経産省の現状認識があって、
東電は東電の現状認識があって、
メディアはメディアの現状認識がある。

それぞれ説明しないと、そのままの様子を映像で流しただけでは、つながってきませんな。

ちょっと想像してみるに、


原発現場では、決死の状況で既に大事故を覚悟していて、本社にもそう報告しているところで、

東電の東京本部では、原発の一所長の報告だけで、会社を危機に追い込んでいいかどうか逡巡、一体何が起こっているんだ、もっと情報を集めろということになって右往左往。

福島第一と東京の距離は、月よりも遠い。
責任・責任・責任、で、事故対応より保身の優先順位が高くなってます。

官邸では全てコントロール下にあります、と記者会見したりして、

そのまま映像でつなげると、同時期のものでも、説明無しで見ている人には時間軸が全く分からなくなってしまう。

時間が前後飛びすぎじゃないのか、いや同時期なんですよ、みたいな。

NASAだって国家の官僚組織ですが、あれだけ柔軟に対応しているんですな。やっぱ、仕組みが悪いんでしょう。日本は平和を愛するから戦争しちゃいけない、というより、弱い相手にも大負けしそうだからやめとけって感じですかね。原発とか、危ないものも持っちゃいけないんでしょうな。

連絡や情報共有が甘いのは、対策本部が東京にあるから、に尽きるんでしょうがね。おそらく、オーナー社長なら、被ばく覚悟で現場に行って、そこであれこれ指示を出すんでしょう。全員が行かなくても幹部がいけば、わけがわからないみたいなことは無い。たとえシロート社長だったとしても方向が出ないとか、情報がないからよくわからない、てんでばらばら、みたいなピンボケは無くなりますな。

そもそも社長は入院してて、いないって問題もあるんですがね。






東電は芯から腐ってる 世界のグル 大前研一

2011-04-08 00:56:40 | 政治
昨日の動画で、

日本は所有のペナルティがきつくて、クルマでも家でも買った瞬間に大幅に減価してしまう。買うんなら中古がオルタナティブ、とグルはおっしゃってましたが、

金持ち父さん貧乏父さん、でキヨサキが主張していたことを思い出すんですな。家だとかクルマだとか、の財産を資産と見てはいけない、資金が寝てしまうので、借金みたいなもんだ、って感じです。

table border=0 colspacing=0 cellpadding=0>金持ち父さん貧乏父さんクリエーター情報なし筑摩書房

日本の場合、減価も激しいので、単に資金が寝てしまうだけじゃなくて、文字通り借金だけが残ってしまう状態になるわけですな。住宅をバブル期に購入している場合は、もっと悲惨で・・・。

いずれにせよ、借金を払い終えたころには、住宅も耐用年数を過ぎていて、結局なにも残らなかったりするわけで、一生かけて、ローンを払って終わり。こうしてグルに指摘されると、ちょいと悲しくなってきますね。

先日、東電は根っこまで腐っているという、グルの言葉を引用したエコノミストの記事をご紹介しましたが、グルがそうおっしゃっている動画がないのか、と探してみたところ、

ありました。


地震発生から1週間 福島原発事故の現状と今後(大前研一ライブ579)


34分あたりからですかね。根っこまで、じゃなくて、芯まで、でした。エコノミストもCOREまで腐ってると訳してましたが、まあ正確ですな。

東電が腐っている、とグルがとっしゃっている理由ですが、エコノミストの記事とはちょいと違っていて、

原発メーカーのことを出入りの業者扱い
お前ら何とかしろって感じです
メーカーに頼りっぱなしの癖に、この期に及んでまだそんなことをやっている

東電には司令塔が居ない
取締役以上で原発のことが分かっている専門家がいない
原発を担当してた人間達はうそつきだ、というんで原発に頼っているにも関わらず全員パージされてしまった。

それでこのざまだ。


というわけですが、これを書いているうちに、地震が来ました。かなり揺れてます。

テレビを付けると、原発がどうのこうの言っている。どこの原発は、電源が2系統は落ちたが1系統が残ってて冷却がつづいているとか、非常用ディーゼル発電機が立ち上がって冷却に問題ないとか。

グルのハナシで、いかに原発の冷却用電源が大切かを理解した後でこれを聞くと、原発がかなり危うい状況であることが良くわかります。3系統あるうち2系統も落ちたのか。最後の命綱でもっただけじゃないか、これくらいの地震で、もうギリギリの状況なのか、という恐怖がありますね。仮に最後の1系統もだめになった場合、福島第一の運命が待っているわけで。

それに、各原発で、使用済み燃料も問題なく冷却がつづいている、というニュースも流れていますが、グルのおっしゃる通り、使用ずみ燃料をもっていくところがないので、各原発が使用済み燃料をそのまま抱えているってことなんですな。これも冷やし続けないと、グルの言葉をお借りすれば、ポカポカしてきてしまう。

グルがおっしゃる通り、まともなポリシーをもっているんなら、使用済み燃料の処理施設ができるまでは、原発を稼働させるべきじゃないわけですが、とりあえず現場で抱えたまま走らせている。

テンボラリーってわけで、被災することも想定されていない、とかで・・・。

そもそも、地震直後の頃に、使用済み燃料から湯気が出ているみたいなニュースを聞いて、
なんでそんなところに使用済み燃料が置いてあるんだろ、
なんで原子炉の中に無いんだろ、
なんで湯気が直接外気に出てくるんだろ、

と変に思っていたんですな。

グルのハナシを聞いて、とてもよくわかりましたが、


原発ってかなり怖い状況で運用されているんですな。