地球の気候変動をもたらすとされる温室効果ガスだが、その1/3は食料生産システムの中で生成されるものだそうだ。その半分はCo2で、主に土地利用や、梱包、輸送、加工段階で排出される。土地利用で排出されるとは主に森林伐採による炭素放出や有機質土壌の分解だそうだ。アマゾンの森林伐採が代表とされるが、広大な森林がなくなることで、Co2が植物に吸収されなくなるだけでなく、伐採自体がCo2を排出するようだ。さらに、そこに土地改良の薬剤などをまけば、排出効果を拡大するのである。Co2の次はメタンだという。排出量の3分の1を占める。有名なのは牛、羊、ヤギなどの家畜が放出するものだ。つまりおならである。コメの生産や生物系廃棄物の処理からの発生もある。100年単位でみると、メタンの温室効果はCO2の28倍だとされているという。でも、これは古くから、我々の生活を豊かにしてきたものだ。わらだけでない。わらから発生する熱もまた、我々に大きな恩恵をあたえてきたのである。つまり、目の敵にされている温室効果ガスだが、その多くは実は私たちの生活に欠かせないものかもしれない。(くちなし亭、2021.03.25)
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