江戸元禄期の荻原重秀の行った貨幣改鋳についての続きのお話をします。荻原重秀は貨幣改鋳によって、通貨供給量は増加していきました。通貨は経済の血液のようなものですから、その安定供給は経済にとって重要な役割を果たします。ですから、この改革は江戸の庶民の暮らしに好影響をもたらしました。一方、それまでは貨幣は持っていれば、持っているほど、その価値をあげていくので、多くの商人達は蔵に、千両箱を積んでいました。ところが重秀の貨幣改鋳以後、貨幣はどんどん目減りしていきます。蔵に置いておくのが損になる時代に入ったのです。そこで、商人たちは積極的に投資を始めました。それはますます、社会の活性化につながったのです。しかし、これに味をしめた幕府が貨幣改鋳を繰り返すと、今度は通貨供給量が過剰になります。そうすると、当然、通貨に見合う物流がありませんから、物の値段は釣りあがり、インフレとなり、庶民を困らせることになりました。
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