原油が値上がりしている。WTI原油は1バーレル79.03ドルと数週間目まで、同60ドル近辺であったものが10ドル近く一気に値を上げているのである。この理由はサウジアラビアの減産延長がある。8月もこれまでの100万バーレル自主現差を続けると発表したのである。これを受けてロシアも油種削減を表明した。この減産を正当化する目的かどうかは分からないが、OPECも石油需要の伸びを当初よりも2.4%低くなると予想している。もちろん、国際エネルギー機関(IAEA)も来年にかけて、大幅な需要減を見込んでいる。それにもかかわらず、原油の値上がりである。これまでは原油の値上がりは中国の旺盛な石油需要によるものであった。だが、これからの中国経済は弱含みである。巷間言われているのはインドの石油需要の高まりである。新聞論調はポジテイブな表現に終始している。ただ、現実のインド経済も世界経済の流れの中にあるので、新聞論調のまま行くかどうかは分からない。(くちなし亭、2023.07.25)
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