浅草はもうすぐ、三社祭です。それを知らせる祭囃子が町のどこそこで聞こえてきます。もちろん、三社祭の呼び物は豪壮な神輿の行幸です。普段は大通りを轟音と共に行きかう車も、この神輿の勢いには道も明けます。さて、よく社長や部長など役職にある人が「神輿は全員で担ぐものだ、ぶら下がっている者は去れ。」などと言います。でも、実は神輿というのはぶら下がっている人にも重要な役割があるのです。つまり、必死に重い神輿のバランスをとっていて、彼らがいなければ、神輿は倒れてしまうのです。また、会社の業績は優秀な2割の人が8割の成果を上げているとよく言われます。だから、優秀な2割の人だけで、会社を運営したほうが効率は良いはずだとも言う人もいます。でも、これも、経験則ですが、間違っているようです。優秀な2割の人だけで設立した会社は、当初は思い描いた数字を挙げるのですが、やがて、いつかは元の会社の2割程度の規模に縮小していくそうです。その原因は全員が優秀な人だと思っていた社員がいつのまにか、優秀な2割とそうでない人たちに分かれてしまうためだと言われています。つまり、優秀とそうでない人の区別はもともとなかったのです。優秀な人がたまたま、声が大きかったり、思いついたらすぐに提案する人だったりするだけで、深く考える人や影で支えてくれる人たちを優秀でないと決め付けていただけなのです。神輿が乱暴な担ぎ手だけでは倒れてしまうようなものです。ですから、どんなに仕事が遅いと思われている人でも、その人がいなければ、会社はなりたたないものなのです。
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