21世紀は東アジアの時代と言われる。だが、だからと言って、巷間言われるように、中国の時代になるわけではない。中国の地がどのような形態に変化するか不透明であるし、現在のままの中国であっても、中国だけの東アジアではないからである。だが、この地域の人々の暮らしが向上し、自信を持ち始めるに従い、誰もが自己主張し始めた。これまでの既得権に挑戦を始めたのである。その意味では、日本は既得権の恩恵にあずかっていた国の一つなので、挑戦を受ける立場にある。歴史を振り返れば、ヨーロッパもそうであったが、このような時期には、壮絶な戦いを繰り返す。1世紀前のヨーロッパは戦争を繰り返していた。ヨーロッパの世紀であったからである。しかし、ヨーロッパの世紀が去って、戦争が無くなった。ドイツとフランスが手を結び、EUも誕生した。翻って、今の東アジアの情勢はどうだろう。日本と中国、日本と韓国、韓国と北朝鮮、北朝鮮と中国、そのほか、台湾、香港、ベトナム、フリッピン、インドネシア、タイ、ミャンマー・・・と、どこの国との間でも紛争の種は尽きないのである。東西冷戦時のように明確な陣営に分かれて戦うのではなく、入り乱れて戦うような事態さえ、憂える状態である。だが、望むと、望まないとにかかわらず、このような時期を越えなければならない。知恵と勇気があれば、人類がキューバ危機を乗り切ったように、新しい秩序を作り上げることができる。
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