超大国は世界のどこかに火薬庫を設けてきた。これまでの火薬庫と言えば、中東だった。しかし、中東を火薬庫にするリスクが高まり始めた。中東の多くの難民がヨーロッパに殺到したからである。両国とも否定しているが、イスラエルのネタニヤフ首相がサウジアラビアを極秘に訪問し、同国のムハンマド皇太子と極秘に会談した。それにはアメリカのポンペオ国務長官も同席したという情報が流れている。トランプ政権と時期バイデン政権では、政権移行作業も行われ始めた。次期バイデン政権ともなれば、イランの核合意の枠組みに復帰することは確実である。そうなると中東の緊張も次第に和らいでいくことだろう。最後に残るのがイランとイスラエルの対立だけになる。しかし、中東全体の緊張緩和の流れの中で、両国だけがいがみ合いを続けるわけにはいくまい。1世紀以上に渡る中東の火薬庫が無くなるかもしれないのである。それもこれも、アメリカの敵が中国と言う強大国に変わってきたからである。中国相手では、いかに超大国のアメリカでも2正面作戦を行える余力はないのである。中東に代わり、中印国境や台湾海峡、南シナ海、東シナ海が火薬庫になりつつある。(くちなし亭、2020.11.24)
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