私は安倍晋三内閣の進めるアベノミクスの最大の政策である構造改革の基本は農業改革にあると思っている。自民党の農林部会長である小泉進次郎氏は、新しく農相に就いた山本有三氏とタッグを組んで、進めていくことになる。この二人はいわゆる農林族ではない。だが、やはり、多くの抵抗を受けているのだろう。見えてくるものは、どちらかと言えば、枝葉の改革ばかりである。外堀を埋めるのに、どれほどの時間を必要とするのだろう。私は農業改革の本丸は法人の農業参入である。これが出来なければ、農業従事者の生活を安定させることは出来ないし、優秀な農業従事者を育てることもできない。もちろん、これまでの日本農業の中心であった小規模農家を駆逐していくので、抵抗も多いと思うのだが、彼らも高齢化が進んでいる。これまでの状況が良いとはだれも思っていないだろう。つまり、行きつくところは、彼らの生活の保障である。土地という資産の確保である。そうであるならば、解決策はあるはずである。(2016.8.19)