2010年1月大田区の交差点で、自転車が横断中の女性をはねるという事故が起こった。女性は当時75歳。自転車に乗っていた男性は46歳だった。競技用の自転車に乗っていた男性は赤信号を無視して、時速15~20kで交差点に進入し、横断中の女性に衝突したものである。女性は転倒し、頭を強く打ち、5日後に死亡した。この事故の民事の判決があり、裁判官は男性に対し、遺族への慰謝料などのために、4746万円を支払うように命じたのである。普段、自転車は乗っている人はそれほどに感じないかもしれないが、公園などで、隣を猛スピードで走り抜ける自転車に怖い思いをした人も多いだろう。私などは、2度、3度と軽い接触をされているし、その時の自転車は「ごめん。」の一言もなく、走り去るのが常である。自転車に乗っている人は自動車の運転手ほどの注意義務はないと思っている人が多い。例えば、自動車と事故を起こしても、自転車のほうが罪は軽いと勝手に思いこんでいる。だから、横道から、突然に現れるし、道路を3台くらいで横並びに話しながら進んでくるし、スマホや携帯を操作しながらの運転も平気でする。この事故は被害者が高齢であったので、4000万円ほどの賠償金で済んだのだが、私が知る自転車事故の賠償金で1億円を超えたものもある。それは坂道を飛ばしておりてきた自転車が本道を走行中のオートバイにぶつかり、オートバイを運転していた男性を死亡させてしまった事故である。これは事故だが、殺人でもあるのだ。
Y-FP Office Japan
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