南米アマゾンの森に住むハチ鳥は花の蜜を求め、猛然と森の中を飛び回っている。疲れるだろうと思うのだが、飛ぶことを止めない。なぜなら、飛ぶことを止めたとたん、その強烈な心臓を維持することができなくなるからだ。人間も実は同じなのだ。運動は身体を維持するために必要なのだ。だから、私たちは運動にお金を使う。自分の身体のためだから仕方がありません。高額の会員権を買って、室内プールに通ったり、ヨガマットを抱えた奥様やＯＬたちが街中を歩いています。テニスコートは一時ほどの盛況ではないにしても、まだまだ、多くのシニアーが暑い日ざしもなんのその、ラケットを持って、息を切らしています。みんな、太ることに神経質になっているのです。心臓の周りに張り付いた脂肪が着実に自分の死期を早めると確信しているわけです。だから、ひたすら運動に励むのですが、例えば、万歩計を抱えながらのウオーキングやゴルフ、けっして激しいスポーツではないので、それほどのエネルギー消費量にはなりません。ならないけれど、本人は運動したと錯覚します。運動しなければ死が待っているからです。でも、身体が食料を求めます。ビールもとてもおいしいのです。体内に脂肪がますます溜まっていきます。
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