このところ、RCAが50年代後半~60年代前半くらいにLIVING STEREOと銘打って発表してきたアルバムから、往年の優秀録音ものがハイブリッドSACDとして次々に発売されていますが、これもその一枚。ライナー&シカゴ響のオケ・コン&弦チェレといえば、もう半世紀近く不動の評価を受け続けている名演奏ですが、これがSACD化されたとなれば、さすがに聴かずにはいられません。本日、近くのショップに奇跡的に並んでいるを発見したので、すかさず購入してまいりまして、さっそく楽しんでいるところです。
私はバルトークといったら、弦チェレとピアコンとか聴かない芸のない人なので、とりあえずオケコンの方はスキップして、弦チェレの方を聴いてます。これまで愛聴してきたCD(15年前くらいのもの)に比べると、まずその鮮明な音質に驚きます。イメージとしてはヴェール一枚くらい違うという感じでしょうか。弦チェレという曲は、2群に分かれた弦楽器が複雑に絡み合う部分が随所にあって、ひとつ聴きどころになっていると思いますが、とにかくその様がこれまで以上によく分かりますし、打楽器群の粒立ちもクリアで、近年のクリアなデジタル録音にそれほど遜色ないとすら思えます。
ただ、これはSACDというメディアだからこうなったというより、むしろ積極的なリマスタリングの成果という感じがしないでもないです。何故かといえば、このディスクのCD層を聴いてみても、SACD同様、15年前のCDより明らかに鮮明な音がするからで、ひよっとすると音声編集ソフトである部分を持ち上げたり、ひっこめたりしているのかもしれません。なんとなく、デジカメの写真に強めのシャープネスかけたみたいな不自然さを感じたりしにいでもないですから....まぁ、当方がボヤけた旧盤を音を聴き過ぎて、そっちがリファレンスになってしまっているということも否定できませんが-(笑)。
一方、鮮明さと引き替えに後退したのが、低音域かもしれません。15年前の旧盤は鮮明さではSACDにかないませんが、ふっくらとしてちょっと粘着質なのは、いかにもアナログ・ライクな音で、それはそれで気持ち良いと思います。一方、SACDは前述のとおりシャープなキレは良いとしても、やや細身で潤いのない音なのが気にならないでもないです。ティンパニを例にとってみると、打楽器っぽいアタック感ではSACDに分がありますが、アタックの後にくるドスンという量感のようなものは旧盤CDの方が雰囲気出ているような感じですか。
つまり一長一短ということで、どちらをとるかは好みの問題でしょう。なんかこういうことをちまちま考えていくと、他の年代のCDはどうか、XRCD盤だとどうなるのか....とかドツボにハマりそうで怖いのです(笑)。
PS:フィルアップされた「ハンガリー・スケッチ」という曲は初めて聴きました。バルトークにしては、とても親しみやすい作品でけっこう拾い物な曲でした。
私はバルトークといったら、弦チェレとピアコンとか聴かない芸のない人なので、とりあえずオケコンの方はスキップして、弦チェレの方を聴いてます。これまで愛聴してきたCD(15年前くらいのもの)に比べると、まずその鮮明な音質に驚きます。イメージとしてはヴェール一枚くらい違うという感じでしょうか。弦チェレという曲は、2群に分かれた弦楽器が複雑に絡み合う部分が随所にあって、ひとつ聴きどころになっていると思いますが、とにかくその様がこれまで以上によく分かりますし、打楽器群の粒立ちもクリアで、近年のクリアなデジタル録音にそれほど遜色ないとすら思えます。
ただ、これはSACDというメディアだからこうなったというより、むしろ積極的なリマスタリングの成果という感じがしないでもないです。何故かといえば、このディスクのCD層を聴いてみても、SACD同様、15年前のCDより明らかに鮮明な音がするからで、ひよっとすると音声編集ソフトである部分を持ち上げたり、ひっこめたりしているのかもしれません。なんとなく、デジカメの写真に強めのシャープネスかけたみたいな不自然さを感じたりしにいでもないですから....まぁ、当方がボヤけた旧盤を音を聴き過ぎて、そっちがリファレンスになってしまっているということも否定できませんが-(笑)。
一方、鮮明さと引き替えに後退したのが、低音域かもしれません。15年前の旧盤は鮮明さではSACDにかないませんが、ふっくらとしてちょっと粘着質なのは、いかにもアナログ・ライクな音で、それはそれで気持ち良いと思います。一方、SACDは前述のとおりシャープなキレは良いとしても、やや細身で潤いのない音なのが気にならないでもないです。ティンパニを例にとってみると、打楽器っぽいアタック感ではSACDに分がありますが、アタックの後にくるドスンという量感のようなものは旧盤CDの方が雰囲気出ているような感じですか。
つまり一長一短ということで、どちらをとるかは好みの問題でしょう。なんかこういうことをちまちま考えていくと、他の年代のCDはどうか、XRCD盤だとどうなるのか....とかドツボにハマりそうで怖いのです(笑)。
PS:フィルアップされた「ハンガリー・スケッチ」という曲は初めて聴きました。バルトークにしては、とても親しみやすい作品でけっこう拾い物な曲でした。
