昨日、千葉市の山田京子市議のお誘いを受け、
東京都荒川区役所の障害者福祉課を訪れました。
荒川区では、目が見えず耳も聞こえない「盲ろう者」を支援する事業に
他自治体に先駆けて昨年度から取り組んでいて、TVや新聞等マスコミでも数多く取り上げられています。
この事業のきっかけは、昨年赴任してきたばかりの課長の、こんな素朴な疑問から始まったのだそうです。
「盲ろう者は、毎日どんな生活を送っているのだろう?」
「いったいどんな支援を必要としているのだろう?」
さっそく、区内の聴覚障害・視覚障害それぞれの手帳所有者のデータを突き合わせたところ、
どちらも所有している盲ろう者は、区内に18人住んでいることがわかりました。
そこで、担当職員が手話通訳者と点字通訳者を伴い、
18人を一軒一軒飛び込みで訪問することにしました。
最初は、訪問に気づいているのかいないのか、何度行ってもドアを開けてくれなかった方が、
徐々に心を開き、「手芸をしてみたい」「料理をしたい」と前向きになり、
今では「東京マラソンに出たい」とジョギングをするまでになったという例もあるのだそうです。
現段階ではまだ全員の訪問が終わっていないのですが、
ニーズ調査の結果から、今後新たな支援策を検討していくそうです。
他に、介護事業者への研修会、当事者の交流会なども計画されています。
盲ろう者は、身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者という区分の中では、
身体障がい者に当てはまります。
私はこれまで、
「身体障がいは、知的障がいや精神障がいに比べれば周りから理解されやすいから、
福祉施策も他に比べたらずっと進んでいるよね」
と思い込んでいたのですが、盲ろう者に関しては、とんでもない間違いであったということがわかりました。
盲ろう障がいは、ヘレン・ケラーのように生まれつきあるいは幼い頃から負うケースはほとんどなく、
例えば、
最初は目だけの障がいだったのに、高齢になるにつれて徐々に耳も聞こえなくなってしまった
などの中途障がいがとても多いのだそうです。
そのために仕事を辞めざるをえなくなり、家に閉じこもり、
広報誌や新聞・郵便物・TVなど通常の通信手段からの情報も届かず、
『支援を受ける』という発想すら持てない状態になるのだそうです。
従って、盲ろう者の実態が表に出ることはなく、
支援の網から取り残されてしまっているのが現状です。
障害者福祉課の課長の、
「盲ろう者は、単に視覚障がいと聴覚障がいを合わせた障がいではありません。
どちらかの支援を広げてカバーすればいいというものではなく、
全く別の障がいと捉えるべきなのです。」
という言葉が、私にはとても印象的でした。
荒川区は、人口約20万。
障がい者福祉だけで、年間約50億円とかなり手厚い予算が組まれています。
今回の盲ろう者支援事業の予算も、区長が二つ返事でOKを出し、101万円が組まれました。
このほかにも、例えば
障がい児の登校時の付添事業、
重症心身障がい児者の留守番看護師派遣事業
など、障がい当事者や家族にとっては涙ものの事業を次々と手掛けています。
ではでは、わが市原市の現状はどうなのでしょう??
さっそく担当部署に訪ねてみたいと思っています(^^)
今回の荒川区役所訪問には、私と山田市議の他に、
NPO法人「千葉盲ろう者友の会」理事長の石川さんと、通訳介助員の百合田さんも一緒でした。
市原市在住の石川さんからは、当事者ならではの貴重なご意見をたくさん伺うことができました。
「盲ろう者はみな、『こんな障がいになっているのは自分だけだ』と思いこんでいます。
生活に必要な権利を要求していいのだ、という風土がないのです」
という言葉はショックでした。
写真は、山田市議と石川さんと一緒に。
生まれて初めて都電に乗りました!
東京都荒川区役所の障害者福祉課を訪れました。
荒川区では、目が見えず耳も聞こえない「盲ろう者」を支援する事業に
他自治体に先駆けて昨年度から取り組んでいて、TVや新聞等マスコミでも数多く取り上げられています。
この事業のきっかけは、昨年赴任してきたばかりの課長の、こんな素朴な疑問から始まったのだそうです。
「盲ろう者は、毎日どんな生活を送っているのだろう?」
「いったいどんな支援を必要としているのだろう?」
さっそく、区内の聴覚障害・視覚障害それぞれの手帳所有者のデータを突き合わせたところ、
どちらも所有している盲ろう者は、区内に18人住んでいることがわかりました。
そこで、担当職員が手話通訳者と点字通訳者を伴い、
18人を一軒一軒飛び込みで訪問することにしました。
最初は、訪問に気づいているのかいないのか、何度行ってもドアを開けてくれなかった方が、
徐々に心を開き、「手芸をしてみたい」「料理をしたい」と前向きになり、
今では「東京マラソンに出たい」とジョギングをするまでになったという例もあるのだそうです。
現段階ではまだ全員の訪問が終わっていないのですが、
ニーズ調査の結果から、今後新たな支援策を検討していくそうです。
他に、介護事業者への研修会、当事者の交流会なども計画されています。
盲ろう者は、身体障がい者・知的障がい者・精神障がい者という区分の中では、
身体障がい者に当てはまります。
私はこれまで、
「身体障がいは、知的障がいや精神障がいに比べれば周りから理解されやすいから、
福祉施策も他に比べたらずっと進んでいるよね」
と思い込んでいたのですが、盲ろう者に関しては、とんでもない間違いであったということがわかりました。
盲ろう障がいは、ヘレン・ケラーのように生まれつきあるいは幼い頃から負うケースはほとんどなく、
例えば、
最初は目だけの障がいだったのに、高齢になるにつれて徐々に耳も聞こえなくなってしまった
などの中途障がいがとても多いのだそうです。
そのために仕事を辞めざるをえなくなり、家に閉じこもり、
広報誌や新聞・郵便物・TVなど通常の通信手段からの情報も届かず、
『支援を受ける』という発想すら持てない状態になるのだそうです。
従って、盲ろう者の実態が表に出ることはなく、
支援の網から取り残されてしまっているのが現状です。
障害者福祉課の課長の、
「盲ろう者は、単に視覚障がいと聴覚障がいを合わせた障がいではありません。
どちらかの支援を広げてカバーすればいいというものではなく、
全く別の障がいと捉えるべきなのです。」
という言葉が、私にはとても印象的でした。
荒川区は、人口約20万。
障がい者福祉だけで、年間約50億円とかなり手厚い予算が組まれています。
今回の盲ろう者支援事業の予算も、区長が二つ返事でOKを出し、101万円が組まれました。
このほかにも、例えば
障がい児の登校時の付添事業、
重症心身障がい児者の留守番看護師派遣事業
など、障がい当事者や家族にとっては涙ものの事業を次々と手掛けています。
ではでは、わが市原市の現状はどうなのでしょう??
さっそく担当部署に訪ねてみたいと思っています(^^)
今回の荒川区役所訪問には、私と山田市議の他に、
NPO法人「千葉盲ろう者友の会」理事長の石川さんと、通訳介助員の百合田さんも一緒でした。
市原市在住の石川さんからは、当事者ならではの貴重なご意見をたくさん伺うことができました。
「盲ろう者はみな、『こんな障がいになっているのは自分だけだ』と思いこんでいます。
生活に必要な権利を要求していいのだ、という風土がないのです」
という言葉はショックでした。
写真は、山田市議と石川さんと一緒に。
生まれて初めて都電に乗りました!