乗合タクシーやデマンド運行導入
地域公共交通の活性化及び再生に関する法律を活用して多様な地域公共交通の活性化・再生に取り組む「魚沼市地域公共交通協議会」(会長=大平悦子魚沼市長)の第5回会合が3月24日、小出ボランティアセンターで開かれ、これまで策定に取り組んできた「魚沼市公共交通総合連携計画」を決定した。
同協議会は市、道路管理者、公共交通事業者、学校、高齢者や障害者の団体、労働団体、住民代表らにより構成され今年度、公共交通の運行体制の現況、実地調査を行なって総合連携計画の策定に取り組んでおり、22年度より3年間、国の補助金を受けて社会実験などの施策を実施することにしている。
この日決定された計画では22年度から3年以内に実施するものとして、主にバス路線について今年の10月から大幅に見直す計画となっている。
現在運行されているバス路線は、ほとんどが大型のバスやマイクロバスとなっていることから、狭い道への乗り入れが限られるため医療機関など各施設への直接乗り入れが制限されてきた。今回の計画では運行する車両をタクシーなどの小型車両に切り替え「乗合タクシー路線」にすることで施設の玄関口まで乗り入れができるようにする。
また、運行を電話等での予約制(デマンド運行)にして、予約のあった時だけ運行することにより経費を削減し、予約した人の自宅付近まで迎えに行くことも計画している。なお、今までは福祉バスなどは無料で運行されてきたが、今回の計画では原則としてすべての路線が有料となる。
具体的な運行計画が各地域ごとにつくられており、小出地域については、現在運行されている「小出~六日町線」「小出~小千谷線」「小出~浦佐線」は現行どおりとなっているが、循環バス、小出地域福祉バスは現在の循環バスと小出地域福祉バスのルートを基準に停留所を置き、ワゴン車による有料の乗合タクシーに変更される計画。なお、乗合タクシーの運行は予約制によるデマンド運行とし、基本的には乗り換えなしで目的の停留所まで行けるようにする。
計画の実施は今年10月からとなっており、同協議会では今後さらに調整を行なっていき、停留所の位置や時刻表、運賃表など詳細が決まり次第、市民に知らせていくことにしている。