つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ 土曜のウナギ

2017-09-22 07:04:25 | エッセイ

エッセイ 土用のウナギ 【自由課題】   2017年8月25日

「ハイお土産だよ」と、夫が小さな包みを渡してくれた。
「えー買ったの」
「これを買うために昼飯を節約したよ、蕎麦屋に行って蕎麦にして、卵をつけた」
「卵をつけるとは豪勢じゃない」

七月の二十五日が土用だとテレビやラジオで話題にしている。
鰻を食べようと言うことだろう。
夫は今朝、出かけに、今日は鰻を食べたいねと言った。
最近はスーパーでも手ごろな値段で売っているが、やっぱり鰻は、お店の焼きたてが食べたい。
でも鰻は高いと思うから、「別に、食べたくない」と言った。

「土用の丑の日には『う』の付くものなら何でも言いそうよ、たとえばうどんでも」
「じゃあ久しぶりにうどんを食べよう」と蕎麦屋に行ったが、やっぱり好きなお蕎麦にしたらしい。

ウナギと言えば、評論家、大宅映子さんのトークショーを聞きに行った時、ゲストに東京大学の塚本勝巳先生が出演された。
ニホンウナギがどこで産卵するか長年追いかけて、二〇〇九年、西マリアナ海近くで、直径一、六ミリの受精卵を見つけたと言う。
あの広い海でと、その話に驚いたことがある。

又何年か前の報道で、輸入されたウナギが港から何度もトラックに積み替えられて、最後に国産ウナギとなって市場に出回っているとか。
ウナギには変わりはないが、育った所が、外国の汚染された川の水だったら困る。

絶対量が足りないのだから仕方がないが、せめて偽装だけはして欲しくない。

夫の買ってきた鰻を温め、炊き立てのご飯に載せ、たれをかける。
山椒の香りもいい。
肝吸いとはいかないが、三つ葉を散らしてお吸い物が出来た。

「やっぱり鰻だな」
「たまにはいいわね」

   先生の講評・・・・・さりげない食事風景。ウナギをゲットする夫の言動がいい。
               庶民の暮らしがある。

   つつじのつぶやき・・・ささやかな暮らしを見てくださった先生、ありがとうございます。        

 

 

 

 

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