エッセイ 枝豆
骨密度が低いと骨粗鬆症という病気になる。
年齢の高い女性に多く、骨の中がもろくなって骨折しやすくなるという。
骨密度に関するテレビ番組を、一時期関心を持って見ていた。
その時の話だったが、高校生の娘さんが、インターハイを目指し、部活を頑張っていた。
看護師をしているお母さんは、何か体に良いものをと考え、枝豆を毎日食卓に載せ二人で食べた。
毎月骨密度を測っていたお母さんは、目に見えて数値が良くなっていくのに驚いたと言う。
その話を聞いてから、私も枝豆を食べている。
冷凍の物を買い置きし、朝食の時一つまみほどを食べる。
時々友人たちとも、「骨粗鬆症は」と言いにくい言葉で話題になる。
誰々さんは手首を骨折したとか、転んで杖を突いているとか等。
「骨密度を上げるのに、乳製品や大豆がいいそうよ」、「豆腐、納豆、お味噌汁ね」そして「骨折をしたら、寝たきりになることもあるそうよ」と、話はそこに落ち着く。
先日階段を踏み外し、最後の4段目ぐらいから逆さまに落ちた。
顔と、手首、膝を打った。落ちた時、頭の中が揺れたような感覚だったので、もしかしたら頭の中がどうにかなったのかと一番の不安だった。
救急病院で診察を受けたが、目立った兆候は見られないと言われとひとまずホッとした。
打撲の跡の青痣はひどかったが、湿布薬を貼っているうちに治まった。
以前、夫も階段から落ち、足の指を骨折した。息子の結婚式に大きなサンダルを履いて挨拶をしている情けない写真がある。
階段から落ちた者同士、その時の話をよくする。
「枝豆は良いって信じているの、あれだけの痣ができても骨折しなかったから」
「だけど顔の痣はひどかったよ」
「そうね、枝豆食べてても青痣の直りは遅かったわ」
「ま、とに角枝豆ちゃんを食べよう」
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