つつじの書・・

霧島つつじが好きです。
のんびりと過ごしています。
日々の暮らしを、少しずつ書いています。

エッセイ:地震 日曜日のテレビ(地震その2)

2011-04-24 16:56:16 | エッセイ

エッセイ:日曜日のテレビ(地震その2)

大変な事が起きているというのに、何時もの日曜日の朝だ。

カーテンを開け、少しだけテレビを見てから、朝食の準備を始める。
何十年もやってきたので何という事もないが、一人で用意をするのは
少々くたびれてきた。夫は新聞を広げてはいるが、食事を待っている
のが気配で分かる。手伝ってくれればいいのにと心でく。

パンが焼けると、新聞を片手にいそいそと食卓につく。
「新聞は向こうに置いて」と言うと、朝から不機嫌そうだねと目が言
っている。

私は、食事よりさっき見た地震と津波のニュースを早く見たいと、気
持ちが騒いでいる。


東北関東大地震という、未曾有の災害が起こったのだ。
地震だけではなく、今までに経験したことのない大津波が襲った。
そして、若しかしたらこれから一番厄介な事になるかもしれない原発
の事故も起きた。


夫はのんびりとりんごを食べている。

「ご馳走さま」、わざと大きな声で、カップを流しに持っていき、テ
レビの正面に座った。テレビの前のこたつに、夫はいつも正面に、私
は横の席に座る。

「あっ、俺の席を取ったな」と夫が言う。

「主婦の座は空いているわよ」

席なんてどうでもいい。テレビのスイッチを入れた。

なんでもない日常、普通に暮していた町や家や車、畑が濁流に飲み
込まれ流されていく。
素人の撮った映像に緊迫した息遣いが入る。
津波の引いた後に
きな船が陸に乗り上げている。
としか言いようの無いあの中に、行方不明の人が沢山いる。
身震いしながらチャンネルを変える。
屋上や屋根にに取り残された人を、ヘリコプターで吊り上げる。
吊り上げられた人の体と隊員の姿に思わずほっとする。
自然の災い、だがむご過ぎる。テレビの画面の前で息をつめていた。

 

今回の災害を出来るだけ書いて見ましょう、との

先生の提案で、気持ちを寄せる意味でも、もう少
  し綴っていきたいと思っています。・・・つつじ

 

 

コメント (2)
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