高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、45年の歴史をもつ共同購入の会です。

畑作入門一歩前 その6

2015-03-17 09:00:00 | 連載
小幡 尚

大根の芽が生えそろった頃、玉葱の苗を植えました。
ただの草っ原だった地が、ちゃんとした畑になったように思えました。

 玉葱を植えてしばらく経ったある日、
畝の一部が大きく崩され、その周りに足跡が残されていました。
見た瞬間は、小さな子供が遊んだ跡のように思えました。
もちろんそうではなく、動物の所業なのでした。
そこまでは分かりましたが、
その正体はとっさに思い浮かべられませんでした。

 隣りの畑を使っているIさんに尋ねると、
イノシシだとのこと。
イノシシは、ブラキストン線以北に生息していません。
自分の畑の周辺に、
図鑑か動物園でしか見ることのできなかった動物が
生息していることに驚きました。

 その後しばらく、イノシシの痕跡は見られませんでした。
大根の芽は順調に大きくなり、玉葱も根付いたように見えました。
そんなある日、畑に行くと、
目を疑うような光景が広がっていました。
大根の葉と玉葱の芽が、ほとんど無くなっていたのです。

 よく観察すると、地上部分だけを噛みちぎったようでした。
また、畑には、見覚えのある直径1㎝くらいの
丸いフンがぱらぱらと落ちていました。
ウサギの仕業なのでしょう。

 わが畑に出没したウサギがどんな種類のものなのかは分かりません。
在来種なのか、外来種なのかも、確認する手段はありません。
幸いなことに、その後、
ウサギによるものと考えられる被害は発生しておらず、
「丸いフン」も見ていません。                                     

(つづく)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする