いかにも対照的な名前の草が同じ所に生えています。びんぼー草とヒメコバンソウ
びんぼう草とはニワゼキショウのこと。ただびんぼう草と呼ばれる草は地方によって違うみたいですね。
ニワゼキショウは子どもの頃、校庭の隅の草地にいっぱい生えていました。また、河原やちょっとした空き地にいっぱい生えていて、よく摘んだものです。「またびんぼー草をとってきてー」と母か祖母に言われてその辺に放置したまま枯らしてしまうのですけど、毎年のように摘んでいました。だってかわいいんですもの。
ヒメコバンソウも同じようなところに生えていました。多分草をたびたび刈って日当たりのよい乾燥した土地に生えるのではないかと思います。
このふわっと広がって風にそよぐ姿が好きでした。コバンソウなんてお金持ちになれそうな名前がついているとは知らず。これもたくさん持って帰っていました。けど、うちはびんぼー草の方が強かったみたい。
4月頃、とあるおうちで
これも雑草と言えば雑草なのですが、わざと植えているとしか思えません。なんだかこのお家の人の願望がわかるよう(^^)
家でも10年くらい前に河原から採ってきたのを庭に植えたことがあります。コバンソウとヒメコバンソウと両方摘んで帰って、枯れたとき庭の隅に捨てておいたのです。
翌年、わたしの思惑通りに生えて来ました。ただし生えたのはヒメコバンソウだけ。当時、こちらの方ではあまり見かけない草だったので、庭で見られるのがうれしかったです。でも、
毎年毎年、すごい勢いで広がり出しました。たくさん出てきた穂をドライフラワーにしたらすてきだろうなと、乾かすために逆さにして吊してみたら、広がらずにみすぼらしくしぼんでしまいました。すてきなのは活きているときだけなのです。
それで一気にわたしの興味は失せて、今は他の草と一緒に引き抜いています。ただ一箇所だけは残していますけど。
そして、いぜんはなかった場所に大繁殖しているのを見ると、もしかしわたしがあのとき持ち帰ったものの子孫ではないかと、ちょっと後ろめたい気持ちになりました。家からは大夫離れてはいるのですけど。