本ブログ初登場のナツメです。
新入りの植物ではありませんよ。 もういつのことか分からないくらい昔から、畑の隅に植わっています。 どうしてナツメなんか植えたんでしょう。
母はナツメが好きで、あんまりおいしいおいしいというものだから、つられて植えたのだったかな、それすらも定かでないほど我が家では関心を持たれてないナツメです。
もう茶色くなって、柔らかくなってしまったものもあります。 昔のナツメは茶色く熟れた方がおいしかったのだそうです。
でも我が家のナツメはこんな感じになったらころがいちばんいおしいです。
もうどんなにおいしいのかと思ったら、たしかに甘酸っぱくてりんごのような味がしますが、水分が少なくてぱさぱさとしています。 実は小さくて三口も食べればもう種しか残りません。 育ち盛りを戦時中に過ごした母にとっては、こんな小さなナツメでも大変なごちそうだったのかもしれません。 でも食べ物も豊富な現代では、子どもたちもろくに食べようともしませんね。
だから植えたもののろくに見向きもされず、畑でひっそりと実をつけているのです。
人間には小さくても鳥のくちばしには大きすぎる実は、丸呑みされて遠くへ運ばれることもなく、しかたがないので足元に実を落としては跡継ぎを育てています。
それもまた、少し伸びたと思ったら草刈り機で刈り取られ、大きくなることはありません。どこまでも不遇の実なのです。 なんとか日の当たる場所に出してやれないでしょうか。人によるとナツメ酒にしたらおいしいというのですが、多分作っても飲まないので作りません。
畑へ行くたび1,2個もいでかじってはいましたが、そうこうしているうちに、ナツメのシーズンも、もう終わり。 わずかに残ったのをもぎとって実家に持って行きました。
両親は喜んで食べていましたが、弟は1個食べて「うま(く)ないのう。」と言いました。 やっぱりね。