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トシの旅

小さな旅で学んだことや感じたことを、
まとめるつもりで綴っています。

”リゾートビューふるさと”に乗ってJR姨捨駅に行きました

2013年08月17日 | 日記

青春18キップを使って、16時34分に松本駅に着きました。その日は、17:34発の篠ノ井線の普通列車でJR姨捨駅に行くことにしていました。時間があったので、駅前のホテルにチェックイン。荷物を軽くしてから、再度、松本駅に戻りました。

改札口で、17時23分発長野行きの快速列車”リゾートビューふるさと”があることに気がつきました。駅員の方にお聞きすると「指定席券があると、青春18きっぷでも乗れますよ」とのことでした。

指定席券(510円)が取れましたので、”リゾートビューふるさと”に乗ってJR姨捨駅に向かうことにしました。篠ノ井線のホームに入ってきました。”リゾートビューふるさと”は、JR東日本が、平成22(2010)年10月2日から運行している臨時快速列車です。「沿線の山々、川や湖、空や里山など日本のふるさとを思い起こさせる美しい風景と、多くの人々との出会いにつながる旅を創出する列車」をイメージして名づけられた、「ゆとりとおもてなしのリゾートトレイン」です。長野駅から篠ノ井線を通ってJR松本駅へ、そこから大糸線に入りJR南小谷(みなみおたり)駅まで走っています。1日1往復で、長野発9時4分、12時44分南小谷着。この写真は、姨捨駅で撮影した”リゾートビューふるさと”の顔です。

広々とした車内です。シートピッチも広く、座席も大きくてゆったりしています。まさに「ゆとりとおもてなしのリゾートトレイン」にふさわしい座席でした。気動車2両編成で全車指定席になっています。

運転席の近くにスタンプ台がありました。記念スタンプをつくりました。思わず「姥捨」と書いてしまいました。ずっと、この字だと思い込んでいたのです。その近くには進行方向を眺められる展望シートもつくられていました。この列車は、南小谷を15時16分に出て、松本が17時23分発。長野着は18時28分という運行になっています。

定時に出発しました。2両編成の後ろの車両の真ん中あたりの座席でした。車内には、”リゾートアテンダント”の車内放送が流れています。進行方向前方にあるモニターには、運転席から見える風景が映っていました。列車は動き出しましたが、検札がありません。指定席のチェックをどうやってするのかなと疑問でした。聞けば、指定席券に指定された席に座っていると検札はないとのことでした。ちゃんとチェックできているんですね。

リゾートアテンダントの車内販売が来て、商品の案内をして過ぎていきました。車内は3分の1ぐらいが埋まっていました。ただ、お隣の席は空いていました。

18時06分にJR姨捨駅に着きました。現在の駅舎は、”リゾートビューふるさと”が運行され始めた平成22(2010)年にリニューアルされました。木造駅舎で、折り鶴を思わせる駅舎全体の形と亀の甲の形をした窓が印象的です。国鉄時代の昭和47(1972)年から、ずっと無人駅です。

姨捨駅からの眺望です。海抜547m(ホームの案内による)から見下ろす善光寺平の光景です。JR北海道の根室本線の旧線にある狩勝(かりかち)峠とJR九州の肥薩線矢岳越え(やたけごえ)と並び、日本三大車窓の一つに数えられています。

車窓の右下には、”田毎の月”で知られる棚田が並んでいます。2000枚に及ぶといわれる棚田には稲がしっかり育っていました。

上り線のホームには、田毎の月の案内がありました。このホームのベンチは、ホームの外に向かって設置されています。列車を待っている人のためではなく、眺望を楽しむ人のために設置されていることがよくわかります。

平成22(2010)年に上りホームにつくられた、半径2,5mの円形の展望台です。

正面から見た駅舎です。黄昏どきの木造駅舎の美しい姿が見えました。私は、どちらかというとホームから見た駅舎の方が好きですが・・。


姨捨駅の駅標です。これも木製でした。書家の川村龍洲氏が揮毫したものです。このとき初めて、「姨捨」と書くことに気がつきました。お恥ずかしい限りです。


待合室です。この時間は列車を待つ人はいませんでした。ちなみに、この駅の1日平均の乗車人員は72人(2010年)だそうです。

私には、この駅で絶対に見ておきたいことがありました。スイッチバックのようすです。ここ姨捨駅は、数少ないスイッチバック式の駅なのです。この駅がスイッチバック駅になったのは、SLが運行されていたときの給水のためだったそうです。昭和45(1970)年2月にSLの運行が廃止され、不要になった給水設備は現在では撤去されています。 ちなみに、篠ノ井線は、SLの廃止から3年後の昭和48(1973)年に電化されました。

18時12分過ぎ、私が当初、乗ることにしていた、松本発17時34分の長野行き下り列車が入ってきました。スイッチバックの始まりです。列車はここから向かって右の線路に入り、姨捨駅の下りホームに向かいます。

ピンぼけ写真になってしまいましたが、列車は下り線のホームに向かって進んでいます。

下りのホームに到着しました。姨捨駅は2面2線のホームです。向かって右側は上り松本方面行きのホームです。

やがて、長野行き列車は出発していきます。運転士さんは、運転席を替わらないまま、バック運転が始まりました。列車の先頭では車掌さんがしっかり前を向いて見張りをしておられました。万が一の時は車掌さんがブレーキ操作をしてコントロールするのでしょう。写真は、真ん中の線路を向こう側に向かって走る列車を後ろから撮ったものです。

そして、列車は本線のさらに左の待避線に入ります。ここまで運転士さんはバック運転しています。停車後、列車は再び前に向かって動き出します。

長野行き列車は、向かって左の本線に入り写真の左下方向に向かって進んでいきました。

長野行き列車の後ろ姿です。写真の左上に、姨捨駅のホームがあります。篠ノ井線の特急列車は姨捨駅には停車しません。したがって、”ワイドビューしなの”などの特急列車は、本線をまっすぐ通過していきます。停車しないのでホームもいらないということなのでしょう。本線には、ホームは設置されていませんでした。
松本方面行きの普通列車は停車するために、ホームに入ります。どんなルートでスイッチバックを行うのでしょうか? 写真の左側、一番左の本線を右上に向かって来た列車は、左の待避線にまず入ります。そしてバック運転で左から2本目の線路を手前に進んで来ます。

そして、写真の右側の線路を進み、上りホームに入ります。乗降が終わると、再度前方に向かって進みます。

写真の左下にある真ん中の線路から左の本線に入り、松本方面に向かって出て行きました。

この駅を出た快速”リゾートビューふるさと”(JR東日本長野総合車両センター所属 HBーE300系車両)は、約20分後の18時28分に終点長野駅に到着します。その後、全車指定席の快速列車、”ナイトビュー姨捨”として、18時48分、長野駅を出発し再度姨捨駅に向かって走ります。折り返して、長野駅に帰ってくるのは21時00分になります。なお、”ナイトビュー姨捨”は、平成22(2010)年4月20日、長野ー姨捨間で初めて運行されました。

JR姨捨駅でのスイッチバックの様子が見たくてやって来た姨捨駅でしたが、スイッチバック自体は、かつて訪ねたJR四国土讃線の坪尻駅(「秘境の駅 JR坪尻駅に行ってきました!」2011年3月19日の日記)や新改駅(「JR土讃線、もう一つのスイッチバック、新改駅」2012年8月7日の日記)と同じやり方でした。しかし、”リゾートビューふるさと”に乗ったことや、棚田を見ることができたこと、リニューアルした姨捨駅に出会えたことなど、収穫の多い旅になりました。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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見ました (山田の)
2013-08-19 21:27:40
 またまた、珍しいところへ案内していただきありがとうございます。スイッチバック考えていますね。先人の知恵を見させてもらいました。
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