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古い曲が気になる

コタニ・アグリの亜麻。戸張良彦さんの写真。

2015-07-13 | 日記・エッセイ・コラム

先週、7月10日、上更別のコタニ・アグリで亜麻の花を見た。去年同様、写真家の戸張良彦さんの車に同乗させていただいた。

亜麻の花はもちろんだが、農場オーナーご夫婦、ミッちゃんと文ちゃんにお会いするのが、いつもたのしみだ。この農場の経営者・小谷さんは、わたしが尊敬する、じつに聡明で研究熱心、そしてタフな、まさにこの広大な十勝平野にふさわしい、偉大なお百姓さんだ。大学卒業後、カナダの農場で学び、十勝に戻って1000頭近い数の肉牛を飼育する牧場を経営していたが、きっぱりと牛飼いを止め、広大な牧草地すべて畑作にした。その決断力、行動力には敬服する。

 

亜麻の花、わたしの素人写真をアップしようかと思っていると、「ブログに使ってください」と、戸張さんがメールにご自身の作品を添付してくれた。 

戸張さんの亜麻畑の写真、これが凄い。これこそ、真の写真家の写真だ。

こういう視点は、アマチュア写真家にはない。こう撮れるテクニックもない。

亜麻の花は、朝咲いて、午後には落ちる。戸張さんの写真で、畦の下にずっと落ちている薄紫色のたくさんの小片が、朝開花して陽が高くなって散り落ちた花弁だ。花は数時間で散り、翌朝つぼみが開いて、またその日に落花する。なんとも儚い花の命だ。その、はかない花だが、ひと花がゴマより極小の種子を何個もつける。その小さい種を搾った油が、亜麻仁油。アマニ油だ。古代から人は、食用にしてきた。絵画の、油絵具を溶く油も、この亜麻の種子の油。

日本では、昭和30年代で亜麻の栽培は絶滅した。十勝・上更別のコタニ・アグリさんは、その栽培を復活させようとしている、日本でも数少ない農場なのだ。亜麻仁油は、健康食品として評価が高い。日本全国のパン屋さんが、この国産の、亜麻の油と種子を欲しがっているそうだ。

 

遠くに連なるのは、日高山脈。このあたりの南日高の山脈は、鋭く、そして、ほんとうに美しい。視界の右から左までずっと、氷河期のカールが残る高山が連なる光景は、日本ではここだけじゃないかな?

 

 

 

戸張良彦さんのホームページ http://www.y-tobari.jp/

もし、この写真を使うときは、ぜひ、戸張さんの許可をもらってほしいな。上のホームページにコンタクトのメール・アドレスがある。

 

いまや、人類みな、デジタルカメラマン。北海道の風景を綺麗に撮るプロもアマチュアも、それはそれはたくさんいる。だが、戸張さんの写真は、あまたのキレイ・キレイの写真と少し違う。かなり違う。アートだ。真の芸術だ。

 


老老介護は、けっこう、つらいのよ。

2015-07-13 | 日記・エッセイ・コラム

 

 きょうもわし、目覚めたのね、と、毎朝気分が悪い(だいたい、だれもやがて死ぬ。俺は今日も目覚めたのね、と、気分が悪いのは、父親のツラをみる一日がはじまるからだ。365日、父親の酒の肴をつくって、糞ついたパンツを洗濯して………そんなわたしに……気分が良い日があると思うかい?)、この地獄よりツライことはあるのかな? と、気持ちをつなぐ。 いつまで耐えられるだろ、か? と、思う。(父親のツラをみる一日がはじまるか、と思うだけで、目覚めると気が重いわな)。

 父親は、子が親につくすのは、当然とおもっているらしく、あらゆることが、平然だ。「俺の、アイスキャンデーがもう無くなる!」と、平然という。

 アイス? キャンディー!! ガキじゃないんだから、冷蔵庫にお気に入りのアイスがなくても、怒鳴るな、よな。と、悲しく思う。

 地獄だわな。