局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

クッキー缶から

2023-05-05 17:46:50 | 記憶の箱
昨日の午前中、宅配が来たので開けてみたらお届けものであった。

いつも美味しい物をお届けくださる、オットが仕事関係でつきあいのあるマダムから

開けた途端、へっ?と思った。

こちらのクッキーであった。




こちらのブログの読者さまならこのこの缶に懐かしさを覚えますよね。

しかし、今時はあまりお使い物にはしない。デパ地下の中でも地味目のところにひっそりと存在しているがあえて買わない・・・
みたいなもんじゃありませんか?(泉屋さんには失礼ですが)





しかしよくよく外箱を見たら、これってあのサダハル・アオキパティシエとのコラボ缶であった。
このオサレイラストは、ノートルダム寺院 ルーブル パリの街灯 シトロエン エッフェル塔 凱旋門など、自転車はツールドフランスのオマージュか?
なんか捨てるにしのびない箱だな・・・

開けてみたら



昔ながらの懐かしいクッキーと目新しいカラフルなクッキーが顔を出した。



この辺がオールドファッションのもの?
ワタシは直方体の表面がザラっとしているのが好きだったな。
食べてみたら、やっぱり油脂感もスパイシー感もなく、口の中のうるおいを持っていかれそうな粉感であった。
しかし、これが昨今のバターたっぷりクッキーズに慣れたワタシにはかえって目新しさにうつって美味しくいただきました。
昔もこのクッキーって紅茶や牛乳にちょっと浸して食べるのが好きだったな~



そういえば、去年のお歳暮だったか? この詰め合わせをいただいて、これまた「懐かしい~」と思ったが、これも泉屋とならんで昭和の贈答品にはよくあった品じゃなかっただろうか?
これも 懐かしいけど今更買わないよな~ と思って食べたが、繊細な薄い作りの生地が重ねられての食感は、美味しく感じられて、「やるな、エコルセ」と思ったものであった。

一方、また話は泉屋に戻りますが


この辺がサダハルなのか?



小さい瓶もそえられてあって、解説を呼んだら サダハルの軽井沢の工房?で作ったフランボワーズのコンフィチュールだそうだ。
オットは「何か汁っぽいものがついてるな」とのたまったが 汁って・・・

思いがけない泉屋クッキーで記憶の箱が開いたが

この缶って丈夫で蓋がしっかりしていたので、クッキーを食べ終わった後にたいてい何かを入れて活用していませんでしたか?
母は、この缶を刺繍糸の入れ物にしていた。
縄状にひねってあって真ん中に色番が書いてある紙ラベルがベルトの様になっていた刺繍糸を、母は丁寧に自分で画用紙で作った糸巻きに巻いて、色番をそれに貼り付けていた。
小さい時のワンピースとかエプロンとかは母が得意のスモック刺繍で胸元が飾られて、ピアノのレッスンバッグにもさまざまな花をちりばめてくれた。
(こんな母に育てられたのに、ワタシは針仕事にはアレルギーがあって、ムスメの小学校支度などはすべて友人作であった)


(メルカリでお借りした画像、こういうモノにも愛好者がいるんですね)

あと一つ、実家のリヴィングのすぐそばにはちょうど子供の頭くらいの位置に戸棚があり、そこにいただきもののお菓子やおせんべいが入っていた。日の当たらない中廊下のちょっとひんやりした所で、背伸びして扉の引手を開けると、この泉屋の缶には蕎麦ボーロ(その頃の実家では京都と取引していたので蕎麦ぼうろは定番お菓子だったのである)が入れられ、この粉ミルクの空き缶には祖母が愛好するくろ飴とか栄太郎の飴が入っていた。

この缶のイラストの女の子は同じように缶を持っていて、その缶の女の子もこの缶を持っているはず・・・
奥にいくほどどこまで小さく女の子の持っている缶は連なって行くんだろう? と戸棚を開けてぼ~っと想像していた幼い自分の姿も記憶に蘇ってきた。
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14 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (keba)
2023-05-05 18:04:25
和泉屋のクッキー懐かしい〜
あ、でも、そういえば、主人の実家の法要の引き出物として使わせていただきました。
浮世絵柄の箱もあり、それこそ箱が大好きな世代のおばさまたちに評判が良く、
あたしにそのあたりの手配を任せた主人は鼻高々でした。
が、我が家用には用意しませんでした(きっぱり)。

高砂屋も和泉屋も、時代遅れと思いながら意外にしぶとい(苦笑)
岩盤のファン層がいるんでしょうね。
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Unknown (フーミン)
2023-05-05 18:05:11
tsuboneさま、こんばんわ。
わあ、ほんと懐かしいわ。
でも私もこのクッキーあんまりでした😅たしかに口の中が乾燥する感じで牛乳必須でした。
そして刺繍糸、母も入れていました。同じく私もお針は苦手。
あの頃を思い出して懐かしくも切ない気分になりました💖
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Unknown (まるこ)
2023-05-05 19:58:37
こんばんは♪
懐かしいですよね、和泉屋のクッキー🍪
昔ながらの正統派クッキーって感じですよね。めちゃくちゃ奇遇なんですが、我が家お隣りの奥様から母が亡くなった時にお供えにと頂きました。お隣りの奥様は紅茶のお教室に通っていらして、和泉屋のクッキーはティータイム🫖に欠かせないとおっしゃってました。もちろん缶は取ってあります。
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Unknown (ゆっきんママ)
2023-05-05 21:40:06
どれも懐かしい~
ちなみに和泉屋さんのクッキーで言うと、私は菱形のが好きでした(*^^)v
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熟読.。.:*・゜ (Passy)
2023-05-06 16:06:38
tsuboneさん、こんにちは♪

冒頭部分から、引き込まれました。
それでは...と、お気に入りのネスプレッソを淹れて...じっくりと熟読...
そうそう...そうね...と。
昭和時代は60年を超えましたから、ぴったりと重ならなくても共有できる話題がいろいろ...ですよね。
どこのお家にもあったような泉屋さんの大きな缶、懐かしいですね。
私の思い出は、ある年のお歳暮が泉屋さんからヨックモックに切り替わった日のことかもしれません。
なんておしゃれでおいしいお菓子.。.:*・゜と驚きました。
発売当時のヨックモックの丸缶が重厚で美しい唐草模様だったこともよく覚えています。
復刻版の昔の缶を販売して頂きたいと思うくらいに好きでした。
それくらいに「缶」は、重要アイテムなのかもしれませんね。
懐かしい気持ちを共有させて頂いたような...
上質なエッセイを読むような気持ちで愉しませていただきましたよ。
tsuboneさん、どうもありがとうございました。
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懐かしい (pukariko)
2023-05-06 21:58:48
こんばんは。
どれも懐かしい。
蕎麦ぼうろは「かわみちや」ですね。
関西だと風月堂のゴーフルとかパルナスのお菓子とか。
泉屋のクッキーはシナモンの香りだったかな、物珍しかったです。
クッキーというものに、行ったことのない西洋への憧れを感じてたのもありましたね。
普段のおやつはビスケットだもの。
父の東京出張のおみやげはいつも榮太樓の飴でした。
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kebaさん (toki-tsubone)
2023-05-06 22:55:27
さすがkebaさん、あたしたちのおばさま年代の方にならこういうクッキーも喜ばれるでしょうね。
浮世絵の缶なんてあるんだ~ 知らなかった。

そうそう、泉屋も高砂屋もちゃんと生き残ってるのスゴイですよね。飴の榮太郎もです。
秘かに味のアップデートして世の中に合わせているのですかね? 
ワタシは去年エコルセが美味しかったのが不思議でしたもん(高砂屋さんには失礼だけどw)
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フーミンさん (toki-tsubone)
2023-05-06 23:01:06
こんばんは
ね、みなさん共通に記憶の中にこの缶があるんですよね。
あの頃ってこういうしっかりした缶はいただいたら捨てないで何かに活用してた気もします。

フーミンさんもお針苦手ですか? 家は母が上手過ぎてその上教えるより自分がやっちゃうタイプだったので家庭科の宿題は母作でした。
その反動で、ムスメは針仕事は作品が売れるくらい得意に育ちました。(ワタシが手を出さなかったからです)
一代置きなんですね~ww
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まるこさん (toki-tsubone)
2023-05-06 23:06:01
こんばんは
みなさん、懐かしいと言って下さりなんだか嬉しいです。
お母様のお供え物がこのクッキーで、なんだかセレブマダムの愛用のお品なんですね~
このバター感があまりないのってあの村上開進堂に似てないこともないな~と今思いました。
紅茶の味を邪魔しないところがいいのでしょうか?
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ゆっきんママさん (toki-tsubone)
2023-05-06 23:09:11
ね~ この缶を見て、蓋を開けたとたんに
「まあ お久しぶり~」っていう気分でした。
ひし形のはちょっとシナモン風味かな?
ワタシは直方体派でした。
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