tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

ソフトパワーでの解決に期待

2017年11月10日 11時10分20秒 | 国際経済
ソフトパワーでの解決に期待
 米中トップ会談も終わりました。中国外交のしたたかさも世界に知れ渡ったようです。
 政経一体で、2500億ドル、28兆円の取引をまとめ、トランプ大統領も、対中貿易赤字を中国のせいにせず、これまでの大統領の責任にしたようです。

 「俺のようにやっていれば、こんな赤字にはならなかった」という説明が可能になるという事でしょうが、米中貿易収支が結果的のどれだけ改善するかは「?」のような気がします。もともとアメリカが稼ぎより余計に食べている国ゆえの赤字なのです。

 北朝鮮については、中国自身の事情(長い国境線を持っている)もあり、中国東北部に難民などの混乱を発生させないためにも、平穏な解決を望んでいるのでしょう。
 朝鮮戦争の時とは大違いですが、国民が豊かになり、その維持向上のために政府も保守的になるという事でしょうか。

 アメリカは、直接国境を接していないものの、北朝鮮のミサイルの開発次第で、ハプニングがないとは限らないので、トランプさんも内心は慎重なのでしょう。
 トランプさんは、これから、ベトナム、フィリピン訪問、アセアン、東南アジア諸国連合の会合にも出席という予定ですが、そうした席上でも、矢張り、軍事力による解決を回避したいという意見は強いでしょう。

 もともとが北朝鮮の核兵器開発という、軍事力の強化の欲求から発生した問題ですが、最終的には、核の抑止力(核兵器の使用は双方の破滅)の必然性という事は誰でも解っているのでしょうから。口先は別として、行動には慎重なはずです。

 アジアの多くの国は、今、経済発展に一生懸命で、豊かな国づくりに邁進しています。昔言われたような、戦争は好況を招くなどという事は、経済の国際化の中で、次第になくなってきているのです。

 トランプさんのアジア歴訪が、脅しや反発の連鎖の裏で、本当は、ソフトパワーによる解決がベストという意識の周知、一般化に役立ち、現実が(これはまさに北朝鮮次第ですが)ソフトパワーが、こうした紛争を解決するという、人類にとって最も好ましい方向に進むことを期待したいと思います。