tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

自然災害の巨大化に思う

2017年09月10日 12時59分33秒 | 環境
自然災害の巨大化に思う
 アメリカのハリケーンの被害も大変のようですが、世界中自然災害が巨大化しているように感じられます。

 日本でも、これまで経験のないような集中豪雨が発生し、海面温度の上昇によるといった研究が進められているようですが、今後こうした現象がさらに酷くなることが予想され、人類社会自体の在り方が問われている深刻な事態ではないでしょうか。

 今、対応する人類全体としてのアプローチは、気候変動枠組条約・COP21に集約されていますが、アメリカの脱退通告など、人類の「わがまま」の克服は簡単ではありません。

 科学の発達する以前ならば、こんなに巨大ハリケーンが来るのは、COP21脱退の「祟り」だなどと考える謙虚さを持っていた人間も、そんな非合理性は今は簡単に切り捨てます。

 以前「 生命のバランスシートからの発想」や「 里山の知恵」でも書きましたが、人間は、自然からの無償の贈与によって生きているのです。その最大のものは「太陽エネルギー」でしょう。

 ですから、人間は、先ず自然に感謝しなければなりません。そして感謝するだけでなく、出来れば自然に協力などという形で「返礼」をすることが望ましいのです。
 人間のささやかな力で、自然に返礼をすれば、自然はより大きな贈与を人間に与えてくれるのです。

 灌漑や、里山づくり、植林や種々の栽培をやれば、地球環境は益々豊かになり、人類はその恩恵に浴すことが出来るのです。
 日本では古来、森を育てれば海も育つと知り、国土の7割の森林を維持し、自然を大事にし、自然との共生を実践してきました。

 残念ながら欧米の思想は「人類は自然を征服する」という所に原点があるようで、森林は至る所で切り開かれ、ようやく今になって、森の大事さ、自然環境保持の大事さに気が付いたようです。しかしアメリカのような動きもまだあります。

 何百万年もかかって太陽エネルギーによって蓄積された化石燃料を100年やそこいらで使い尽くすような事をしたり、地球上には存在しない 核分裂によるエネルギーを使おうとしたり、本来人間を生かしてくれている自然を破壊するような行動をとり続けることが可能と思う人間の思い上がり、わがままが問われているのでしょう。

 どう考えても人間は自然一部でしかありません。その原点に立ち返って、自然と協力し、自然の無償贈与に心ばかりの返礼をしながら自然と共生する謙虚さが、ますます必要になるのではないでしょうか。