tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

総選挙を選んだのは誰?

2017年09月23日 23時14分28秒 | 政治
総選挙を選んだのは誰?
 まだはっきり決まっていない解散総選挙のことを書くのもどうかと思いますが、各党の動きなどを見ていますと、もう決まったという事のようです。

 「分裂指向と統合指向」でも書きましたが、菅幹事長の言う「解散は総理の専権事項の一語に尽きるでしょう」という言葉が示していますように、解散の意思決定をしたのは、もちろん安倍首相でしょう。

 という事になりますと、安倍総理がなぜ、この時期に・・・、という事になりますが、マスコミが報じていますように、森友・加計問題をいい加減でピリオドにしたという願いと、今なら、野党が纏まらないだろうからチャンスという読みといったところでしょう。

 しかし、安倍さんに、本当に勝算があるのでしょうか。
 「強行採決などは考えたこともない」と言いながら、数で押し切ってきたこれまでの経緯を見ればわかりますが、「決める政治」というのは与党が3分の2を取らないとできなかったはずです。

 今度の選挙で、そんなにうまく行くでしょうか。この間の調査では、何とか40%を回復した安倍政権の支持率ですが、多くの人の頭の中では与党は一蓮托生とは言わないまでも、安倍自民党の体質には「忖度」という言葉がここまで流行るように、問題を感じている人は多いでしょう。

 安倍さん自身、そうした状況は解っているのでしょうが、それでも解散、総選挙に持ち込む理由は何でしょうか。
 権謀術策渦まく政治の世界ですから、表も裏もいろいろあるのでしょうが、安倍さんの気持ちをつらつら憶測すれば、この間の国会論議のようなことを、また繰り返され続けたら、とても堪らない、という気持ちが強いのではないかという気がします。

 うまくはぐらかしたり、あるものを無いと言いくるめたり、身内の徹底した忖度にも支えられて、何とか凌いで来ましたが、これ以上糾弾が続いていけば、どこかで「もう守り切れない」という限界点が来ることは当然予想されます。

 そうなってしまえば、安倍さんはいわば「全否定」のようなことになってしまうわけで、プライドの高い方だけに、「それは耐えられない」という事でしょう。
 あの泥沼をもう一度というのなら、勝算が有っても無くても、何しろ解散して、新規蒔き直しの方がまだいい、という選択のような気がしてしまいます。

 安倍さんも、元気なお顔はしていらっしゃいますが、内心は随分苦しいのではないかと思ったりしています。本当の所はどうなのでしょうか。