tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

変化する国のかたち

2017年08月18日 10時45分00秒 | 社会
変化する国のかたち
 一昨日ですか、アメリカで、南北戦争の時の南軍の記念碑という事でしょうか、これまで立っていた南軍兵士の像を引き倒す光景がニュースに映し出されました。その上、何人かの人が、倒した像を蹴ったり踏みつけたりしているのです。

 これは私には大変な衝撃でした。なんでこの時代になって、アメリカでこんなことが起きるのか・・・。同時に眼に浮かんだのは、イラク戦争の折、フセイン像を引き倒し踏みつけるというあの光景でした。

 トランプ大統領の不用意な発言があったとしても、圧政や戦争でもない中でこんな光景を見るなどという事は想像もしませんでした。
 その後、アメリカでは南軍兵士の増の撤去が進んでいるようですが、世界の最先進国で100年も立っていたそれなりの記念碑として認められていた像なのでしょう。

 かつてから考えていましたが、今のアメリカは、先進国というよりも、一つの国の中に、先進国と途上国が併存する国という事のように感じられます。
 当然、成熟した先進国のメンタリティーや行動規範と、未成熟の途上国のそれとが併存しているのでしょう。

 思い出せば、日本でも、かつて、JRのストなどの際、駅のガラスが割られたり、キオスクの商品が略奪されたりしたことがありました。しかし、何故かあること(長期違法スト、1975年)を契機に、そうした破壊行為が一切なくなった記憶があります。
 その時、何らかの経験をきっかけに、社会の行動規範は進化改善するものだという事を感じました。

 今、世界中で移民の問題が起きています。人の移動は次第に激しくなり、一国の中に先進国と途上国が混在するような国も増えてきているのではないでしょうか。
 そしてこれは一部の国民感情を刺激し、融和でなく、対立を引き起こすきっかけになったりもするようです。

 しかし、いずれにしても、人類はこの狭くなった地球の表面で、共存し、地球市民としてより良い社会を作っていかなければなりません。
 より良い社会を作るための人々の意識が、そして行動規範が、より融和と共存を目指したものに進化していくために、それぞれの国、国際機関などは、協力して、より良いあり方を、多様な面から、さらに模索する必要があるように思われるところです。