ああ、アフガニスタン
アメリカがアフガニスタンに兵力の増派を決めるようです。オバマ前大統領は、アフガニスタンへのコミットメントは縮小の方針でした。トランプ大統領は、選挙期間中には「アメリカは、世界の警察官は止める」と言っていましたが、それは反故になったようです。
アフガニスタンは、タリバンに破壊されたバーミヤンの遺跡をはじめ、人類の文化遺産の宝庫で、ソ連が侵攻するまでは、穏健で平和の国だったと思っています。
私が初めてアフガニスタンの人と会ったのは50年ほど前、ある国際セミナーで、アフガニスタンからの参加者に会った時です。
彫の深い威厳のある顔をしたその男は、話してみると気の優しい真面目な人でした。
一生懸命プレゼンテーションをしていましたが、国の制度その物が遅れているので、他の国からの参加者から遅れを指摘されて、威厳のある顔を少し歪めたりしていました。
あとから、いろいろ国情について話しましたが、寒い冬、暖を取るのに、日本の炬燵とよく似たものがあるなどと聞き、こういう国も、今後、どんどん発展していくんだろうな、など思ったことを覚えています。
しかしその後のアフガニスタンは主要国の抗争に巻き込まれ、その中でタリバンのような組織も生まれ、最悪の状態になってしまいました。
テロ組織がなかなか制圧できないから、アメリカは派兵を増やすというのでしょうが、兵力で制圧すれば、本当に平和と安定が来るのでしょうか。
アメリカが日本を占領し、好戦国日本を、平和な民主主義国家生まれ変わらせたときは、教育や社会制度も含め文化の面が重視されたように思います。
勿論「 リーダーとフォロワー」で書きましたように、日本は統治しやすい国だったこともあるでしょう。
しかし、アフガニスタンでも、リーダーの在り方によっては立派なフォロワーを育てることも可能なのではないでしょうか。
思い出すのは、かつて「 日本は普通の国に堕すのか」でふれたアフガ二スタンで医療や灌漑・農業の進歩のために、正に献身している中村哲さんの言葉です。
「緑色に復活した農地に、誰が爆弾を撃ち込みたいと思いますか」、「政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。」
中村さんに対しては政府側は勿論、タリバンさえもが立派なフォロワーになってくれているのでしょう。
あの威厳のある顔をしたアフガニスタン代表は、私より年上でしたから、もう亡くなったかもしれません。
ただアフガニスタンの平和と安定を祈るばかりです。
アメリカがアフガニスタンに兵力の増派を決めるようです。オバマ前大統領は、アフガニスタンへのコミットメントは縮小の方針でした。トランプ大統領は、選挙期間中には「アメリカは、世界の警察官は止める」と言っていましたが、それは反故になったようです。
アフガニスタンは、タリバンに破壊されたバーミヤンの遺跡をはじめ、人類の文化遺産の宝庫で、ソ連が侵攻するまでは、穏健で平和の国だったと思っています。
私が初めてアフガニスタンの人と会ったのは50年ほど前、ある国際セミナーで、アフガニスタンからの参加者に会った時です。
彫の深い威厳のある顔をしたその男は、話してみると気の優しい真面目な人でした。
一生懸命プレゼンテーションをしていましたが、国の制度その物が遅れているので、他の国からの参加者から遅れを指摘されて、威厳のある顔を少し歪めたりしていました。
あとから、いろいろ国情について話しましたが、寒い冬、暖を取るのに、日本の炬燵とよく似たものがあるなどと聞き、こういう国も、今後、どんどん発展していくんだろうな、など思ったことを覚えています。
しかしその後のアフガニスタンは主要国の抗争に巻き込まれ、その中でタリバンのような組織も生まれ、最悪の状態になってしまいました。
テロ組織がなかなか制圧できないから、アメリカは派兵を増やすというのでしょうが、兵力で制圧すれば、本当に平和と安定が来るのでしょうか。
アメリカが日本を占領し、好戦国日本を、平和な民主主義国家生まれ変わらせたときは、教育や社会制度も含め文化の面が重視されたように思います。
勿論「 リーダーとフォロワー」で書きましたように、日本は統治しやすい国だったこともあるでしょう。
しかし、アフガニスタンでも、リーダーの在り方によっては立派なフォロワーを育てることも可能なのではないでしょうか。
思い出すのは、かつて「 日本は普通の国に堕すのか」でふれたアフガ二スタンで医療や灌漑・農業の進歩のために、正に献身している中村哲さんの言葉です。
「緑色に復活した農地に、誰が爆弾を撃ち込みたいと思いますか」、「政府側も反政府側も、タリバンだって我々には手を出さない。むしろ、守ってくれているんです。」
中村さんに対しては政府側は勿論、タリバンさえもが立派なフォロワーになってくれているのでしょう。
あの威厳のある顔をしたアフガニスタン代表は、私より年上でしたから、もう亡くなったかもしれません。
ただアフガニスタンの平和と安定を祈るばかりです。