TPP大筋合意の今後:その2 国際政治の側面
TPPの経済面を取り上げてきましたが、TPPには、アメリカの国際戦略・国際政治の側面があることは、皆様先刻ご承知のことと思います。
この側面は中国の台頭、ロシアの国際戦略の先鋭化(これは東欧、中東が中心ですが)などで、アメリカの危機意識が強まる中、ますます強まるような気配です。
こうした国際環境の中で、もしTPPが環太平洋の「経済発展と政治的安定」を希求するものならば、成熟国と新興国が互いに自国の経済的利得を追求してぎりぎりの交渉をするのではなく、その名の通り、「パートナーシップ」を標榜し、多様な協力体制で「共存・共生・共栄」といったアプローチを明示的に選ぶべきでしょう。
かつて世界を制覇したアメリカの自動車産業も、今は多分に競争力を失っている状態です。国土の狭い日本農・畜産業は集約農業と言われながら、米、豪、ニュージランドの広大な粗放型にかないません(今、日本はは精密農業に進んでいます)。
新興国には、低賃金という利点はありますが、技術、インフラなど、それぞれに多様な問題点があります。
こうした国々が共生するのですから、単純な当面の損得ではなく、長期の発展の中でいかなる共栄の在り方を模索するかという構想が必要でしょう。そのためには、参加各国の協力による共同の専門研究機関も必要かもしれません。
その背後には、お互いに収奪するのではなく、助け合って共栄するという基本哲学、本物のパートナーシップの精神とそのための具体的行動が必要でしょう。
アメリカの議会を見ても、今のアメリカにはそうした人々が少なくなってしまったように感じます。
セカンド・ラージェストの日本は、遅れた面もありますが、多くの面で先進性を持ち、幸い国民の勤勉性で、世界一の高齢社会になっても大幅黒字国となっています。
ここまで積極的にコミットしたことを考えれば、今後進むべき方向は、環太平洋の平和と経済発展のために、自らを磨きつつ積極的に貢献することでしょう。
かつて、トヨタはアメリカの自動車産業再興のために、NUMMIという形で協力したこともありました。
特に新興国に対しては、協力することはたくさんあるでしょう。そうして各国が健全に発展していけば、将来、共栄する巨大で魅力的な経済圏の実現も可能でしょう。
そうした現実の成功が可視化できるまでに実現していけば、TPP参加を希望する国は増えるでしょう。
ここまで来たら、日本は、受け身ではなく、あるべきTPPづくりに日本らしくコミットするという選択肢も考てみたらどうでしょうか。
TPPの経済面を取り上げてきましたが、TPPには、アメリカの国際戦略・国際政治の側面があることは、皆様先刻ご承知のことと思います。
この側面は中国の台頭、ロシアの国際戦略の先鋭化(これは東欧、中東が中心ですが)などで、アメリカの危機意識が強まる中、ますます強まるような気配です。
こうした国際環境の中で、もしTPPが環太平洋の「経済発展と政治的安定」を希求するものならば、成熟国と新興国が互いに自国の経済的利得を追求してぎりぎりの交渉をするのではなく、その名の通り、「パートナーシップ」を標榜し、多様な協力体制で「共存・共生・共栄」といったアプローチを明示的に選ぶべきでしょう。
かつて世界を制覇したアメリカの自動車産業も、今は多分に競争力を失っている状態です。国土の狭い日本農・畜産業は集約農業と言われながら、米、豪、ニュージランドの広大な粗放型にかないません(今、日本はは精密農業に進んでいます)。
新興国には、低賃金という利点はありますが、技術、インフラなど、それぞれに多様な問題点があります。
こうした国々が共生するのですから、単純な当面の損得ではなく、長期の発展の中でいかなる共栄の在り方を模索するかという構想が必要でしょう。そのためには、参加各国の協力による共同の専門研究機関も必要かもしれません。
その背後には、お互いに収奪するのではなく、助け合って共栄するという基本哲学、本物のパートナーシップの精神とそのための具体的行動が必要でしょう。
アメリカの議会を見ても、今のアメリカにはそうした人々が少なくなってしまったように感じます。
セカンド・ラージェストの日本は、遅れた面もありますが、多くの面で先進性を持ち、幸い国民の勤勉性で、世界一の高齢社会になっても大幅黒字国となっています。
ここまで積極的にコミットしたことを考えれば、今後進むべき方向は、環太平洋の平和と経済発展のために、自らを磨きつつ積極的に貢献することでしょう。
かつて、トヨタはアメリカの自動車産業再興のために、NUMMIという形で協力したこともありました。
特に新興国に対しては、協力することはたくさんあるでしょう。そうして各国が健全に発展していけば、将来、共栄する巨大で魅力的な経済圏の実現も可能でしょう。
そうした現実の成功が可視化できるまでに実現していけば、TPP参加を希望する国は増えるでしょう。
ここまで来たら、日本は、受け身ではなく、あるべきTPPづくりに日本らしくコミットするという選択肢も考てみたらどうでしょうか。