tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

付加価値と生産性の重要性

2014年07月18日 12時06分15秒 | 経済
付加価値と生産性の重要性
 付加価値の重要性をメインテーマにしてきたtnlabo's blogですが、その本来の趣旨は、経済活動とか、それを学問の面から助ける経済学というのは、人間生活を「より豊か」で「より快適」なものにするのが目的ですから、人類のための豊かさである「付加価値」の創出問題を中心にしなければならないと考えたからです。

 その付加価値をより効率的に作り出す方法が「生産性向上」だという事になります。これに成功すれば、地球人類の活用できる豊かさは増え、その中ではwin=winの関係が成立します

 それに対して、1970年代以降、為替レート問題やマネー資本主義、金融工学が経済・経済学の表舞台に出てきました。これらは「人類の豊かさ」ではなく、専ら「自分の豊かさ」に関わるもので、その目的は「世界・社会に現存する豊かさを、より多く自分の所に移転させる」ことを目的とするものです。
 言い換えれば「ゼロサムゲーム」の中で、より多くの豊かさ(富み)を自分のものにしようという事で、結果はwin=lose の世界です。
 
 繰り返しますが、tnlabo's blogが大事と考える実体経済(創出した付加価値の総計)の成長・進化(豊かさの創出)に関わる重要概念は「付加価値」や「生産性」です。
 一方、マネーの操作で豊かさを自分の所に移転させるための手法が「マネーゲーム」であり最近の金融政策、金融工学という事になります。

 そんなわけで、このブログでは、経済・経済学の本来の使命である「実体経済」の成長や進化の基礎概念である「付加価値や生産性」に関わる問題について、かつてのブログのリメイク版も含め、改めて取り上げてみたいと思います。

一寸余計なことを書きます。
 戦後、日本は、資源のない狭い国土の中で、人間の知恵と努力によって、豊かさと快適な環境を創り上げてきました。
 「モノづくり」で より良いものをより安く、「おもてなし」の精神で、より良いサービスを、世界に提供してきたと言えるでしょう。

 「モノづくり」も、「おもてなし」も、いまアジアをはじめ多くの新興国、途上国に文化として輸出されているように思います。 
 あえて言えば、日本は戦後「普通の国」ではなく、真似るべき、あるいは学ぶべき国としてのイメージを築き上げて来たのではないしょうか。

 かつて聞かれた「ルック・イースト」、「ルック・ジャパン」はそれでしょう。
 日本人の創り上げたその文化は、今も、大震災後の整然とした行動や、サッカーワールドカップの観客の行動に表れて世界を驚かせています。
 これらのベースには、日本人の生真面目さ、経済活動における付加価値や生産性に対する生真面目な態度と同じものがあると考えています。