3月11日に孫正義氏が突然Twitterで「PCR検査キット100万人分提供します」という投稿をした。これに対しては様々な方面から反響を呼んだ。結果として検査キットの提供は見送られたが、これらの経緯ついてジャーナリストの有本香氏が解説しているので、その内容の抄録+αの形で紹介する。
まず、PCR検査自体の精度が高くない、という実態がある。正確に判定できる確率は5~7割程度、と言われている。なので感染している人が検査を3回受けて3回とも「陰性判定」になってしまう確率も少なくないのだ。検査を受けて一度「陰性」と判定されたら「やった」とばかりに喜んで旅行に行ったりコンサートやジムに行くかもしれない。そうなれば間違いなく感染は拡大してしまうだろう。また、検査をやりすぎた結果として医療崩壊という悪い状況を招いてしまったのが韓国であり、イタリアもまた似たような状況にある。
そんな中、孫正義氏は突然救世主のように現れて、検査を希望する人に福音を与えるが如くボソッとTweetしたところ、それをむしろ怪しんだネット民達がいろいろ調べたようである。
ソフトバンクはそのグループ内にSBIファーマという製薬会社を持っている。その会社の役員は多くがソフトバンクの人たちだが、取締役としてあの上昌広医師の名前が入っているのだ。こうした事実から推測すると、孫正義氏の申し出は一種のプロモーション的な意味合いもあるのではないか、という勘ぐりも可能にはなる。上昌広医師は「検査!検査!」と主張している人である。だから孫正義氏のTweetはそれと連動しているのではないか、という疑いが持たれているのである。
9年前の3.11の時に福島で原発事故が発生した。日本国中がパニックに陥っている時に孫正義氏が救世主のように出てきて「被災地に百億寄付する」と発言して、さらに「原発は危険だ」と説いて「とにかく原発はなくさないといけない」「日本に原発なんかあってはいけない」と言って、例の再生可能エネルギーを国に非常に高く買い取らせるという事を当時の菅政権に飲ませた。
これで何が起きたのか?
日本国中に訳のわからないソーラーパネルが設置されて、さらにそこに外国資本の参入を無秩序に許してしまったのである。例えば大阪は中国の国営企業である上海電力が大阪市の土地を借りる形でソーラーパネル発電をやっているのだ。そこから出る利益など上海電力ほどの大企業から見れば大したものではないのだが、当時、色々制度をいじって発電事業として日本に参入すればいずれ電力自由化の流れの中で送電事業にも入り込める、と踏んでいるのである。
これまでは日本は地域毎に各々電力会社が発電も送電も独占してやっていた。さらに外資規制もかかっているので外資に買収されないようになっているのだ。しかし電力自由化の流れの中でスルッとソーラーパネル発電で入ってきてしまえば、やがて送電事業の方にも行ける、と見越しているのである。このような意図で上海電力などは参入しているのだ。
そういう意味では酷いのは北海道である。北海道は既に中国資本のソーラーパネルだらけの状態であることをご存知だろうか。このような無秩序を許してしまった一方で孫正義氏が「原発はノーで再生可能エネルギーはイエス」という哲学を持っているのかと言えばそうではない。その証拠に孫正義氏が韓国に行った時には「韓国の原発は良い。素晴らしい」という態度を示していたのである。大いなる矛盾だ。
上述のような経緯があるので、だから誰もが今回も「またかい?」とうんざりしているのだ。しかも今回は自前の製薬会社があってあの上昌広医師がそこの取締役になっている、という事実があるのだ。・・・こうした背景がが見えてきてしまった以上、孫正義氏の検査キット提供の申し出が純粋な厚意によるものだとは誰も信じられないだろう。
東日本大震災の時の孫氏による百億寄付も本当にされたのかどうか不明で誰も確認していない。一説にはソーラーパネルの費用になったという話もあり、それだと結局百億は自分の懐に戻っている事になる。これでは寄付ではなく一種の投資である。
今回の孫正義氏提唱のPCR検査については、「自宅で検体を採取して、それを送ってもらうことで検査して結果を送り返す」というような流れを想定していたようである。こうした遠隔処理で検査したり診療できたりする流れ自体は悪くない。しかし、現在のこのような状況に乗じてそれをやるのはよろしくないだろう。こういう事は平時に環境整備しながら進めるべきことである。
怪しいアクションを起こしているのは孫正義氏だけではない。
孫正義氏の申し出Tweetに呼応する形で自民党衆議院議員の甘利明氏がTwitterを投稿している。その内容は孫正義氏とニトリの似鳥昭雄氏の寄付(孫正義:検査キット100万、似鳥昭雄:マスク100万枚)に対して賛同する立場からの感謝が記されていた。
これに対してネット民がどう反応したかと言えば・・・賛同する声はほぼ無い。逆に「何言ってるんですか?」という疑問を呈する声が圧倒的多数である。孫正義氏が純粋な厚意で言ってるのではないことは既に皆が知っているのである。ネット上では「東日本大震災の時に原発を非難し市民を混乱させメガソーラー推進で暴利を貪った事を我々は忘れていない」などといった反応が多かったのだ。
ニトリホールディングスの似鳥昭雄氏も問題である。この人は以前から中国とベッタリくっついた人である。例えば千歳空港の近くに不自然な中国人向け別荘地を分譲したのはニトリの子会社である。さらにそこから遠くない場所に「1万人の中国人街を作る」という構想も発表している。実に胡散臭いのである。
普通の人が寄付する分には「日本の為に立ち上がった」という厚意に思えるのだが、似鳥氏のような中国ベッタリな人がやると、コロナ蔓延に発する日本国内の中国への悪感情を和らげて対中関係を少しでも良くした上で、しかもそれは結局自分のビジネスにプラスになる話である。自分の会社に利益を誘導するための個人的なプロモーション活動の一貫と捉えられる。こうなるともはや政治云々ですらない話だ。
100万セットのPCR検査キットと言っても、よくある新製品発売時のお試しでサンプル配るような、その感覚ではないのだろうか。そうだとすれば宣伝費だと考えれば安いもんだ、という感覚で発案された可能性は高いだろう。孫正義氏自身から見ればそう考えても不思議ではない。
甘利明氏も厚労省もそういう申し出があって「良かったですね」というフワッとした感じになっているのだが、こういう状況だからこそ厚労省はいかに考えているのか、これが誰もが不安に思っている医療崩壊につながらない為に例えば検査キットをもしも寄贈されたら「国として具体的にこのように活用します」という具体的なビジョンなりプランを提示すべきであろうし、そうでなければならない筈である、本来は。
ネット民の多く、つまり一般の人々もそこは充分に理解している。だからTwitter上で孫正義氏を諌めるような流れになったのである。
甘利明氏に見られるような、このような政治家のボヤーッとした感じはいかがなものだろうか。つい先日もアリババ創業者で共産党員であるジャック・マー氏に「マスク送ってくれてありがとね」と無邪気に感謝していた森法務大臣のような人もいる。大臣や国会議員の立場なのに危機意識や警戒感がゼロである。「ボンクラか!」とツッコみたいほどだ。
以前の別稿にも書いたが、孫正義氏の動きには日本人としては注意し警戒しておいた方が良い。今回の件でも改めてそのように感じた次第である。
まず、PCR検査自体の精度が高くない、という実態がある。正確に判定できる確率は5~7割程度、と言われている。なので感染している人が検査を3回受けて3回とも「陰性判定」になってしまう確率も少なくないのだ。検査を受けて一度「陰性」と判定されたら「やった」とばかりに喜んで旅行に行ったりコンサートやジムに行くかもしれない。そうなれば間違いなく感染は拡大してしまうだろう。また、検査をやりすぎた結果として医療崩壊という悪い状況を招いてしまったのが韓国であり、イタリアもまた似たような状況にある。
そんな中、孫正義氏は突然救世主のように現れて、検査を希望する人に福音を与えるが如くボソッとTweetしたところ、それをむしろ怪しんだネット民達がいろいろ調べたようである。
ソフトバンクはそのグループ内にSBIファーマという製薬会社を持っている。その会社の役員は多くがソフトバンクの人たちだが、取締役としてあの上昌広医師の名前が入っているのだ。こうした事実から推測すると、孫正義氏の申し出は一種のプロモーション的な意味合いもあるのではないか、という勘ぐりも可能にはなる。上昌広医師は「検査!検査!」と主張している人である。だから孫正義氏のTweetはそれと連動しているのではないか、という疑いが持たれているのである。
9年前の3.11の時に福島で原発事故が発生した。日本国中がパニックに陥っている時に孫正義氏が救世主のように出てきて「被災地に百億寄付する」と発言して、さらに「原発は危険だ」と説いて「とにかく原発はなくさないといけない」「日本に原発なんかあってはいけない」と言って、例の再生可能エネルギーを国に非常に高く買い取らせるという事を当時の菅政権に飲ませた。
これで何が起きたのか?
日本国中に訳のわからないソーラーパネルが設置されて、さらにそこに外国資本の参入を無秩序に許してしまったのである。例えば大阪は中国の国営企業である上海電力が大阪市の土地を借りる形でソーラーパネル発電をやっているのだ。そこから出る利益など上海電力ほどの大企業から見れば大したものではないのだが、当時、色々制度をいじって発電事業として日本に参入すればいずれ電力自由化の流れの中で送電事業にも入り込める、と踏んでいるのである。
これまでは日本は地域毎に各々電力会社が発電も送電も独占してやっていた。さらに外資規制もかかっているので外資に買収されないようになっているのだ。しかし電力自由化の流れの中でスルッとソーラーパネル発電で入ってきてしまえば、やがて送電事業の方にも行ける、と見越しているのである。このような意図で上海電力などは参入しているのだ。
そういう意味では酷いのは北海道である。北海道は既に中国資本のソーラーパネルだらけの状態であることをご存知だろうか。このような無秩序を許してしまった一方で孫正義氏が「原発はノーで再生可能エネルギーはイエス」という哲学を持っているのかと言えばそうではない。その証拠に孫正義氏が韓国に行った時には「韓国の原発は良い。素晴らしい」という態度を示していたのである。大いなる矛盾だ。
上述のような経緯があるので、だから誰もが今回も「またかい?」とうんざりしているのだ。しかも今回は自前の製薬会社があってあの上昌広医師がそこの取締役になっている、という事実があるのだ。・・・こうした背景がが見えてきてしまった以上、孫正義氏の検査キット提供の申し出が純粋な厚意によるものだとは誰も信じられないだろう。
東日本大震災の時の孫氏による百億寄付も本当にされたのかどうか不明で誰も確認していない。一説にはソーラーパネルの費用になったという話もあり、それだと結局百億は自分の懐に戻っている事になる。これでは寄付ではなく一種の投資である。
今回の孫正義氏提唱のPCR検査については、「自宅で検体を採取して、それを送ってもらうことで検査して結果を送り返す」というような流れを想定していたようである。こうした遠隔処理で検査したり診療できたりする流れ自体は悪くない。しかし、現在のこのような状況に乗じてそれをやるのはよろしくないだろう。こういう事は平時に環境整備しながら進めるべきことである。
怪しいアクションを起こしているのは孫正義氏だけではない。
孫正義氏の申し出Tweetに呼応する形で自民党衆議院議員の甘利明氏がTwitterを投稿している。その内容は孫正義氏とニトリの似鳥昭雄氏の寄付(孫正義:検査キット100万、似鳥昭雄:マスク100万枚)に対して賛同する立場からの感謝が記されていた。
これに対してネット民がどう反応したかと言えば・・・賛同する声はほぼ無い。逆に「何言ってるんですか?」という疑問を呈する声が圧倒的多数である。孫正義氏が純粋な厚意で言ってるのではないことは既に皆が知っているのである。ネット上では「東日本大震災の時に原発を非難し市民を混乱させメガソーラー推進で暴利を貪った事を我々は忘れていない」などといった反応が多かったのだ。
ニトリホールディングスの似鳥昭雄氏も問題である。この人は以前から中国とベッタリくっついた人である。例えば千歳空港の近くに不自然な中国人向け別荘地を分譲したのはニトリの子会社である。さらにそこから遠くない場所に「1万人の中国人街を作る」という構想も発表している。実に胡散臭いのである。
普通の人が寄付する分には「日本の為に立ち上がった」という厚意に思えるのだが、似鳥氏のような中国ベッタリな人がやると、コロナ蔓延に発する日本国内の中国への悪感情を和らげて対中関係を少しでも良くした上で、しかもそれは結局自分のビジネスにプラスになる話である。自分の会社に利益を誘導するための個人的なプロモーション活動の一貫と捉えられる。こうなるともはや政治云々ですらない話だ。
100万セットのPCR検査キットと言っても、よくある新製品発売時のお試しでサンプル配るような、その感覚ではないのだろうか。そうだとすれば宣伝費だと考えれば安いもんだ、という感覚で発案された可能性は高いだろう。孫正義氏自身から見ればそう考えても不思議ではない。
甘利明氏も厚労省もそういう申し出があって「良かったですね」というフワッとした感じになっているのだが、こういう状況だからこそ厚労省はいかに考えているのか、これが誰もが不安に思っている医療崩壊につながらない為に例えば検査キットをもしも寄贈されたら「国として具体的にこのように活用します」という具体的なビジョンなりプランを提示すべきであろうし、そうでなければならない筈である、本来は。
ネット民の多く、つまり一般の人々もそこは充分に理解している。だからTwitter上で孫正義氏を諌めるような流れになったのである。
甘利明氏に見られるような、このような政治家のボヤーッとした感じはいかがなものだろうか。つい先日もアリババ創業者で共産党員であるジャック・マー氏に「マスク送ってくれてありがとね」と無邪気に感謝していた森法務大臣のような人もいる。大臣や国会議員の立場なのに危機意識や警戒感がゼロである。「ボンクラか!」とツッコみたいほどだ。
以前の別稿にも書いたが、孫正義氏の動きには日本人としては注意し警戒しておいた方が良い。今回の件でも改めてそのように感じた次第である。