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EVが使いもんにならない当然の理由

2024-01-16 14:14:41 | 社会・政治
アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの11月29日版にEVに関するネガティブな記事が出た。それは「全米3900のディーラーがまとまってバイデン大統領に直訴した」というものである。

何の直訴か?

EV販売義務の猶予、である。EVがあまりにも売れなくて駐車場にいっぱい残っている事に悲鳴を上げているのだ。だから大統領が導入したEVの販売義務に猶予をくれ!と必死に直訴しているのだ。

数多の識者が「EVに未来はない」と根拠をあげて指摘してきたのだが、いよいよそれが明らかになってきた、というところだろうか。


中国は中国で、従来型のカソリンエンジンの自動車を売ろうとしていたのだが、どうしても日米欧の先進的な自動車メーカーのレベルで先進的な車を製造することができない(技術力不足)ものだがら、「ならばEVで中国が先鞭をつけよう」とばかりに中国国内でEVを売りまくってきたのである。だが、結果はどうだったか?

厳寒の冬の洗礼を受けて中国の幹線道路はバッテリーへの充電を求めるEV車の大渋滞が起きて阿鼻叫喚の大混乱になっているのが実情だ。

EVがいかにナンセンスな車であるかは誰でも理解できる。

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1.バッテリーは寒さに弱く、しかも寿命が短い

いくら航続距離が長い事を喧伝したところで、それはいわばチャンピオンクォリティの数字であって、最も条件が良い時の最高の数字を書いているにすぎない。現に厳寒の中国では道路に充電を求めるEVの車列がとめどなく伸びているのが実態だ。そもそもの話、

「バッテリーは寒さに弱い」

のである。

バッテリーというのはそれはもう、寒さに弱いのである。寒ければ寒いほど使える時間が短くなるのだ。それは昔から技術畑では常識である。それを無視して車を作り、売りさばくのはもはや阿漕と言えよう。まして、バッテリーを温める為にヒーターを使えば、その分だけ無駄に電気を使うことになり航続距離は短くなる…というナンセンスな展開になる。航続距離が長かったとしても、冬にはその半分近くまで短くなってしまうのは化学的に是な話なのだ。近所に買い物に行く程度の使い方ならともかく、長距離の移動にはとてもじゃないが「使えない」というのが実情である。
さらに、バッテリーの「持ち」を短くするのは寒さだけではない。そもそも寿命がそれほど長くはない。自動車という道具として考えると「寿命は短い」と明言した方がいいほどだ。1年も使えばEVの広告で示した航続距離よりもはるかに短い距離しか走れないケースがほとんどである。3年も使えばもう実用にはならないレベルまで落ちるだろう。そして、「寿命だから」といってバッテリーを交換するとなるととんでもない費用がかかる。メーカーやバッテリーの容量等々によって異なるが、場合によっては数百万の出費になることがある。一般の市民には容易に払えない上に「新車が買えますやん」な金額である。

2.充電に時間がかかり過ぎ

カソリン車・ディーゼル車なら、スタンドで給油するのにそれほど時間はかからない。それは皆さん御存知の通りである。しかし、EVのバッテリーは大容量になればなるほど時間はかかる。正式に充電するなら数時間(例:8時間程度)はかかる。「急速充電」があるじゃないか、という人も居るだろうが、あれはバッテリーに大きな負担をかけるやり方であり、とても推奨できない。バッテリーの充電というのは電気をパルス波で打ち込んでいくのだが、これを急速モードでやってしまうとバッテリーに負担がかかって寿命も短くなる。ゆっくり数時間かけて充電するのはバッテリーに負担をかけない為なのである。無理に急速充電をした場合でも40分はかかるし、100%の充電はできない。いわば「バッテリーいじめ」のような方法なのである。
どうしても「スタンドでカジュアルに充電を」、と言うなら、いっそのことバッテリーをカセット式にして、スタンドに満充電のバッテリーを大量にスタンバイ(*1) しておき、EVが来たら、カセット(バッテリー)ごとカチャっと交換できるようにする。こうすればスタンドで長時間かけて充電する必要もなくなり、次から次へとEVのバッテリー充電(交換)をさばける、というものである。また、カセット式のバッテリーにするならメーカー間で規格の統一をしておく必要はあるだろう。それで初めてどのメーカーのEVが来ても対応できるようになる。

3.環境にやさしくない
「EVは環境にやさしい」というふれこみで売られているケースが多いが、実は全然そうではない。環境にやさしくないのである。今までの自動車ユーザーがみんなEVにリプレースしたとしたら、そこで使用される電力は大変大きなものになる。環境保護派(概ね左派系の人たち)は「電気だから環境にやさしい」と言う。しかし実情はぜんぜん違う。EVに充電する為の電気はどこで作っているか?…もちろん発電所である。その発電所では概ね石炭や石油を燃やしてお湯を沸き立たせてタービンを回すことで電力を作っている。従って、みんながEVにしてしまったら、作る電力も半端なく大きくせざるを得ないし、燃やす石炭・石油も半端なく増える・・・つまりそれだけCO2が空気中に排出される、という訳である。
どうせ油を燃やしてエネルギーを作るのなら、今まで通り、直接ガソリンエンジンを駆動させた方が効率も良いのだし、トヨタなどはガソリン車なのにほとんど有害ガスを出さない先進的なエンジンを開発・搭載しているのである。中国などはこれが作れなかったものだから、腹いせにEVで逆転を狙ったのだろうが、結果はこの通り大混乱の大惨敗である。(笑)

4.電気代が高くなる
電気代が高くなっている現代、EVを使うということは高い電気代に更に追い打ちをかけるようなものである。EV先進国と呼ばれるノルウェーでは水力発電が多いとは言え、各種ファクターから電気代が高騰しており、国民を経済的に苦しめているのが実情である。現在の電気代はガソリン価格以上になっている、ということである。これが多くのノルウェー国民の生活費を圧迫しており悲鳴が上がる原因になっているのだ。これは電気代高騰に悩む日本でも同様と言えよう。
更に言うなら、ノルウェーでEVが普及したのは政府の優遇政策があったからであり、その財源は北海油田で取れる石油・天然ガスを売った潤沢なお金である。始めから矛盾を孕んだ存在、それがEVなのである。

5.個人情報が抜かれる

今やEVに於いてはアメリカのテスラすら上回るほどのシェアを持つ中国のEVの大手メーカーでありBYD社だが、およそ中国製の工業製品ならそれを使うユーザーの個人情報を抜き取って陰でコソコソ中国に送信する、という悪さをしているのは今や常識である。何しろ中国に真の民間企業など存在せず、社内には必ず共産党委員会が設置されていて、そこから言われる事には逆らえないからである。元より中国(共産党)は世界中から各種の情報をビッグデータとして収集しているのは既に広く知られている。中国製EVとて同様である。誰が運転しているか、同乗者は誰か、何月何日の何時にどこへ向かったか、等々、ありとあらゆる個人情報が抜かれるのだ。これは筆者が勝手に言っているのではない。アメリカのマスメディアが公式に報じているし、アメリカ政府も対中国の情報漏洩防止対策に乗り出している。品質が日本製より劣る上に個人情報まで抜かれまくる、というのは滅茶苦茶な話である。


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とにかく、EVで良いことなど一つもないのが実態である。環境保護派は「環境ガー」と叫ぶことで何がしかの利権で美味しい汁を吸っている。だから「環境ガー」と叫び続けているのであって、本当に地球環境や人類のことなど考えている訳ではない。その証拠に世界一CO2を多く排出している中国に対しては彼らは何も言わないのである。左翼な環境活動家はイギリスのテレビ番組でキャスターからそこを突っ込まれても話を逸して逃げるだけだったのを覚えている。(*2)

EVの正体なんてこんなもん。なのである。




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(*1)
ちなみに、そのバッテリーはきちんと8時間かけて正しく充電されたものでなければならないだろう。

(*2)
ちなみに、現在「環境保護」を訴える人々のほとんどは元左翼である。彼らは1991年に共産主義の総本山であったソ連(ソビエト連邦)が崩壊してから行き場所を失って、結局「環境」に行き着いた…というのが真実だ。(笑)




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<2024年4月13日:追記>
2024年3月24日に中国のモーターショーで展示されていたEV(電気自動車)が突然暴走して子供を含む5人が負傷する事故があった。下記記事を参照されたい。↓

『モーターショー展示中の電気自動車が突然暴走 子ども含む5人負傷 製造メーカーは過去にも同様の事故 中国 』

EV自体も使えない上に中国製のそれはもはや論外である。それがよく分かる事例であり、中国国内でこの種の事故は日常茶飯事のように発生しているのである。







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