Altered Notes

Something New.

他人は不審者? 現代日本社会の闇

2019-06-03 05:55:10 | 社会・政治
登戸(川崎市)での無差別殺傷事件などもあって社会ではますます「人を見たら不審者と思え」な風潮が当然のようになってきている。

以前、このようなツイート↓がUPされた。記事は現在は削除されているので、記事内容の趣旨だけ記す。

---
<不審者事案>
雨に濡れていた児童に声を掛け、家まで送り届ける事案発生(実行者の特徴:女性)
~ネットの反応
「これが不審者情報で回ってくる悲しみ…」
「善意以外の何があるというのか…」
---


成人男性というだけで街で見かけたら不審者扱いされるのが当たり前な世の中だが、女性で、しかも家に送り届けてくれた人までもが不審者扱いされるのが現代日本社会である。

逆に言えば、女性ですら当然のように不審者扱いされる現代では成人男性は全て不審者、それどころか既に容疑者・犯罪者と断定されて当たり前な空気になっている。

その影響で無実であるにも関わらず不審者扱いされてしまった成人男性は地域社会においては自由に行動できず、自ら行動を著しく制限しなくてはならなくなっているのが実情だ。

地域社会で普通に道路を歩行していた時に若い女性や小さな子どもを見かけたら、成人男性は相手側に近づかないように注意して通行する必要がある。必要なら別の道へ進み相手から遠ざかる事を第一義に考える。たとえ遠回りになったとしても、だ。来た道を戻らなければならないケースもあり得る。たまたま同じ道で女性や子供に遭遇してしまったら自分が道路の反対側等に移動して相手から極力距離を取るように努力する。なにしろ女性や子供から離れて視界に入らないよう鋭意努力する。女性や子供を絶対に見てはいけない。偶然でも見てしまったら即不審者扱いである。

これは嘘でも冗談でもない。厳然たる事実であり実態だ。本当にここまでやらないと成人男性は不審者扱いされてしまうし、場合によっては通報されて官憲が介入する騒ぎになってしまう。彼らは「なぜ自分がこんな目に遭わなければいけないのか」という不条理に苦しんでいるのである。

ここまでくると充分に人権侵害と言っていいレベルだと思われるが、しかし女性や子供の安全の為なら成人男性がどんな酷い目にあっても辛い目にあっても「仕方ない」で済まされてしまうのが実情である。(*1) これがもしも男女逆の事例であったらとっくに社会問題化していて大騒ぎになっていた筈だが苦しんでいるのが男性なので社会は放置しているのであり関心も持たれないのだ。
行政もこうした事例や実態については全く把握しておらず関心ももたない。救いは”無い”のだ。

若い女性や子供達を犯罪者から守り、無事・安全が確保されなければならないのは当然の事だ。しかし「安全の確保」の美名のもとに無実の成人男性が虐げられて人権侵害され追い詰められても無関心でいられるのはあまりにも想像力と思いやりが無さ過ぎではないだろうか。

現代日本社会が、その昔、作家・筒井康隆が描いたようなディストピアに向けて粛々と行進し続けているような気がしてならない。日本社会は明らかに病んでいるようである。




------------------------------------------------------------



(*1)
一般成人男性が理不尽な決めつけで不審者扱いされる事例はそこかしこにある。中には地域社会全体から故なく不審者扱いされて傷ついている男性も少なくはない。これは人権侵害と言える大問題である。そうした不条理な迫害に遭っている男性の一人は都内のある区が実施している人権相談の窓口に相談に行ったそうだ。担当の弁護士は弁護士バッジを誇らしげにスーツの胸に付けていたが、男性の相談内容を聞いたところで最初に言った言葉は「本当ですか?気のせいじゃないですか?」だった。男性は唖然として、その瞬間にこの弁護士は全然駄目であることを悟ったそうだ。明らかな人権侵害事例であるのにいきなり「相談者が頭がおかしい」事を前提とした言葉を投げつけてきたのである。その弁護士は続けて「その相談はどう解決したら良いか判りません」と言い放った。呆れる言葉だ。真剣に困っている区民の相談に対して「気のせい」にして相談者自身の精神を疑ったばかりか、相談内容を考えてみる意志も無く、相談を受け付ける気も無い事を宣言しているのだ。つまりこの弁護士は自分がパターン処理で解決できる楽な相談しか受け付けない、ということだ。この事例もまた、成人男性がいかに軽く見られているか、を表すものと言っても過言ではないと思う。女性からの相談なら少なくともこのような冷たい仕打ちはしないだろう。
また、こうした成人男性に対する一方的な不審者扱いに依る人権侵害は各地域で相当数発生しているものと考えられるが、前述のように行政も動かないし、こうした大問題が実際に起きている事をマスメディアも一切伝えない。これが女性の事案だったらすぐにマスメディアは社会問題として取り上げるのだろうが、男性だと無視、知らんぷりである。男性がそれだけ人権侵害されようと社会は一切関知しない、そういう阿漕で冷たい態度を男性には容赦なくぶつけてくる…それが現代社会なのである。




この記事についてブログを書く
« 戦争確率を減らす方法と左派... | トップ | 音楽を蔑ろにするアイドルと... »
最新の画像もっと見る

社会・政治」カテゴリの最新記事