京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

平野神社のアイリス、イチハツ

2017-05-11 15:19:42 | 花めぐり2017

桜が終わった平野神社、やっといつもの静けさが戻ってきました。
先日訪れた平野神社の境内はジャーマンアイリスやイチハツが咲き誇っていました。











イチハツ










ジャーマンアイリス





























































カザグルマ





シャガもたくさん咲いています。





ボタンもきれいです。





コデマリは満開です。





先月まで賑わっていた境内の茶店も全て解体され、桜苑もイチハツが咲き静けさを取り戻しました。















海北友松展 京都国立博物館

2017-05-11 05:38:56 | 美術・博物館

京都国立博物館で海北友松展が開催(5/21まで)されています。





私には非常に馴染み深い絵師です。
私が建仁寺の座禅会に参加して12年になりますが、会場の大方丈の襖絵の作者が海北友松です。
いつも友松の作品に向かい合い、背にして座禅をしています。

海北友松(1533~1615)は狩野永徳や長谷川等伯と並び称される桃山画壇の巨匠です。
戦国時代近江浅井家の家臣の家に生まれますが、3歳で京都の禅寺東福寺にあずけられます。
主家や兄が信長に滅ぼされ、絵師の才能を認められて狩野派に入門します。

「菊慈童図屏風」 友松初期の作品
狩野派特に永徳の影響が強くでていると言われています。





いま遺る作品のほとんどは狩野派から独立して以後の晩年期(60歳以降)のものです。
余白を大きくとった作風は狩野派とは違うものです。

「花鳥図襖」 六十代初めの作品





海北友松67歳1599年に建仁寺方丈の襖50面に絵を画いています。
そのなかで最高傑作と言われる龍の図
作品は軸装展示されていますが、建仁寺では複製品が襖として常時見ることができます。

礼の間 「雲龍図」重要文化財




















海北友松が建仁寺の襖絵を画いた翌年が関ヶ原の合戦(1600)です。
宮中や公家の人々が海北友松に目をつけます。


「浜松図屏風」
















海北友松は狩野三楽ととも妙心寺大方丈の襖絵を描きます。

「花卉図屏風」
















「琴棋書画図屏風」













「禅宗祖師図押絵貼屏風」
友松七十歳を超えての作品です。





「月下渓流図」

今回の最大の目玉は最晩年の作品「月下渓流図」です。
奇跡の名画とも称される傑作で戦後アメリカに渡り、今回六十年ぶりに里帰りした作品です。
早春の夜明け前の一瞬の輝きを描いています。
この作品はアメリカのネルソン・アトキンズ美術館所蔵品です。











海北友松展はNHK日曜美術館で「帰還!“奇跡”の名画 桃山孤高の巨匠 海北友松」で放送されました。
博物館別室でビデオ上映されています。

展示会場の平成知新館





耐震化工事中の明治古都館





博物館の構内東側の庭園に足を運びました。茶室「堪庵(たんあん)」があります。
江戸時代初期京都における公家文化の伝統を受け継いだ数寄屋造りの建物です。
ここの庭園の新緑がきれいでした。























東の庭には朝鮮半島の石造遺品もあります。