鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第1164回】 主催者サイドだけが盛り上がっていても・・・

2014年03月09日 | 住宅コンサルタントとして
昨日は夕方から、登山家の栗城史多さんの講演に行っておりました。

栗城さんと言えば、酸素ボンベなどを持たずに、
世界の各大陸の最も高い山を数々制覇されている、若手の登山家です。
更に山を登っているその現場を衛星放送を使って、ライブで世界に発信することでも知られています。

ただ、2012年のエベレスト登山の際に、重度の凍傷に見舞われ、
両手の指の大半が壊死してしまうという、重症を負われました。


もう、山に挑戦しないのかな?
落ち込んだりしていないかな?
指の現状はどんな感じなのかな?

など、会場に向かう前に、自分なりにいろいろと考えながら、会場に到着しました。

事前にチケットは購入していたので、会場内で参加受付をすませ、中に入りました。

受付を通過後、会場の入り口までの間のホールでは、
栗城さんの書籍やグッズが売られていましたし、更にはコーヒーも売られていました。

せっかくだし、コーヒーでも飲もうとコーヒーを購入したのですが、お金を払うと
紙コップにちょっとだけ入れてくれて、結構な値段を取られました。

しかも、大して美味しくないし・・・。

これらのブースは、主催者団体が運営されていたのですが、
こちらとしては講演を聴かせていただいて、勉強させていただくつもりで、
チケット代をお支払したのですが、入口から商売っ気がありまくりでした。

でも、まあ勉強に来たのだし、中に入ってスタンバイしようと、会場内の席に座りました。

栗城さんが出てくる前に、入口でもらった封筒を開けてみると、
その中には聞いたこともない企業コンサルタントの方のセミナーの案内だったり、
聞いたこともないシンガーの方のライブの案内だったりと、
これまた思いっきり商売っ気がありまくりでした。

嫌な予感が頭を少しよぎってきた時、司会の女性が出てきて、
講演会のスタートが切られました。

女性が自己紹介をした後、会場内にいる、この主催者団体のメンバーらしき人たちが、
一斉に盛り上がって、黄色い声援を送ってました。
私的には勉強をさせていただきに来たつもりなのですが、
宴会の余興の前のようなノリに、正直「何なんだ、こいつら・・・」と思ってしまいました。

私は、栗城さんの講演を聴くために、この講演会に参加したのです。
ところが、いきなり知らないシンガーが出てきて、歌を歌い始めました。

ミニライブと言いながら、結構な時間、歌を歌っていました。

まあ、この方のトークがまあ面白かったですし、歌もまずまずだったので、
このシンガーの方には、特別腹立たしいことは無いのですが、
主催者側には、この時点でかなりのイライラが・・・。

で、ようやく会場に入って1時間以上が経過してから、栗城さんが登場してくれました。

「そうそう、これを待ってたのよ!」

栗城さんのお話は、全てご自身の経験したことで構成されていて、
グッと引き込まれるものでした。

自身がニートだったこと。
そこから大学の登山部に入り、そこで経験したこと。
その後、いろんな山を登る資金を得るために、スポンサー探しをされますが、
それで苦労されたこと。

ここに書ききれないくらい、たくさんのことを話して下さいました。

そして栗城さんのお話が終わり、とても良い気持になっていたのですが、
最後のご挨拶ということで、また主催団体の代表がステージに立ち、
更にその団体メンバーが声を発するという、理解出来ない空気に・・・。

更に自分達の団体のアピール、更には自分達の団体が応援している人の紹介と、
栗城さんの講演を聴きたかっただけの私たちには、不快な時間が流れていきました。

今回、こうした講演会に参加して、非常に勉強になりました。

まず個人的にですが、今後、どれだけ素晴らしいゲストをお招きして、
この団体が主催しているのであれば、絶対に参加しない、ということです。

更にメインのテーマ(今回は、栗城史多氏講演会)でお客様を集めても、
そのメインテーマ以外の宣伝があまりに多いと、お客様の信用はゼロになってしまうこと。

また、会場の中の方を巻き込む感じではなく、内輪で盛り上がり過ぎても、
周囲の方は引いてしまうということ。

いろんな経験をすることで、見えてくることが多々あります。

私自身も5月にセミナーを開催しますが、今回、学んだことを活かしたいと思いました。
コメント
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