川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

世襲候補の立候補制限について

2009-05-10 14:52:44 | 日記
 民主党は親族による同一選挙区での連続立候補禁止をマニフェストに盛り込むことをきめた。一方自民党でも世襲候補の立候補制限を容認するムードが出てきたと新聞が報じている。
 今、日本の国会議員多くは、親や親族が国会議員である二世、三世あるいは四世議員、いわゆる世襲議員が占めている。
 世襲議員の中にも立派な人もいると思うが、親や親族が議員でなかったら「只の人」が世襲により議員になったような人も多いと思う。国の政治を司る政治家はそれにふさわしい人材がなるべきである。

 日本の社会では政治の世界以外でも世襲制が多く用いられている。中小企業の経営者の多くは親族に引き継がれる。芸能の世界でも歌舞伎などは典型的な世襲制であり、映画俳優やテレビタレントにも親兄弟が芸能人である人が結構多い。スポーツの世界では相撲などでは若・貴を始め二世力士が活躍しているが、野球など他のスポーツでは二世選手が必ずしも親と同じように活躍できるとは限らない。やはり実力がものをいう世界であろう。

 日本の政治も吉田茂や鳩山一郎、三木武吉時代の激しい政争や三角大福中(三木武夫、田中角栄、大平正芳、福田赳夫、中曽根康弘)時代のエネルギッシュな政治家の姿に比べると、元気のない小粒な政治家が多いのは、世襲議員が多すぎることに起因しているのではないだろうか。

 今、政治家になるには世襲による引き継ぎや高級官僚出身、また大会社の御曹司など限られた人しか立候補しにくい状況があると思う。大志を抱いた若者が、また政治家を志す一般の国民が政治の世界に足を踏み入れやすくするためにも、世襲候補の立候補制限は必要であると思う。